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『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』2巻は漫画アプリ『ヤンジャン』で読める
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『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』2巻ネタバレ紹介！
第6話 栄逢さん
恋太郎、羽香理、唐音、静は、定期試験の結果を見に、廊下を歩いていました。
そこで恋太郎は、スマホを机の上に置き忘れていたことに気づきます。
教室に取りに行くとそこには、一人机の上で勉強している美少女がいました。
「見に行かないの？」と恋太郎が聞くと、
その美少女は「無意義。どうせ1位。行くだけ無駄」
2人は目が合った瞬間、
ビビーン！
運命の人に特有の衝撃が走ります。
運命の人だと確信した恋太郎は、テストの結果を一緒に見に行かないか尋ねますが、
「だから時間の無駄」
と断られてしまいます。
張り出されたテスト結果を見てみると、1位が、栄逢 凪乃（えいあい なの）さん。
なんと全教科満点の700点。
彼女達に栄逢さんについて聞くと、
「正体はAIって説があるだとか」という都市伝説のような噂が飛び交っているのだそう。
生物の授業中、恋太郎は、栄逢さんと2人でタマネギの表皮細胞の観察とスケッチをすることに。
「実験は無意義。先人たちの出した答えがあるのに再現するなんて時間の無駄。」
と言って、教科書を模写しています。
しかし、先生が見ているので、しょうがなくやるしかないということで、恋太郎と実験をすることにしました。
恋太郎が両刃のカミソリを使っていると、指を切ってしまいます。
保健室で消毒をしてこようと理科室の水道で指を洗っていると、
「こっちのほうが効率的」
と、恋太郎の指を舐め始めます。
「唾液には殺菌作用がある。この程度の傷なら消毒液は不要。」
と恋太郎が恥ずかしくも、嬉しくて夢を見ているかのような感覚になります。
授業終わり、恋太郎は、お礼をしたくてジュースを奢ろうとするが、
「ジュースでの水分補給は非効率的。」
と嗜好品にまで効率を求める栄逢さん。
恋太郎は、栄逢さんともっと話したいですが、
「無意義。楽しい時間をどれだけ過ごしてもテストの点数は上がらない。”楽しい”からは何も得られない。」
と、またもや断られてしまいます。
あれ…栄逢さん…本当に運命の人!?
その日の夜。
栄逢さんの部屋にて。
いつもどおり勉強をしている栄逢さん。
恋太郎のことを思い、顔が赤くなっていました。
「一体この感情は何！？」
集中力を切らすことに時間の無駄と感じた栄逢さん。
集中を取り戻そうとホワイトボードに、円周率を書き始めます。
一時的には、集中力は回復したものの、やはり集中できません。
ホワイトボードだけじゃ物足りず、壁にノートを貼り付け、円周率を書きなぐっていました。
「私は今、著しく時間を無駄にしている…」
こうなったら…
と次の日。
「愛城恋太郎…私はあなたが好きみたい。私と交際して欲しい」
言われた恋太郎は、「こちらこそよろしくお願いします。」
と、返事を返すも、
「ごめんなさい」
と、悪質なドッキリのような返事をする栄逢さん。
栄逢さんは、恋は、時間の無駄だと思いました。
そのため、恋太郎をフることによって、この恋を終わらせようと思ったのです。
しかし恋太郎は、
「過去に100回もフラれてきてるんだ。こんな失恋程度で君との恋を諦めることなんかできない…!!」
2人は一体どうなってしまうのか!?
第7話 AI少女の無意義な日
恋太郎は、話を続けます。
「いつまでも俺から好きでいられるなんて、キッパリと栄逢さんにとっても不都合なんじゃないか？」
と、栄逢さんに対して言います。
確かにと思った栄逢さん。
共感した彼女を見た恋太郎は、
「だから…この恋を終えるため…諦めるための踏ん切り…じゃないけど…
俺と一日デートしてくれないか？
たった一日だけ付き合ってくれれば、キッパリ諦めるって約束するから…！」
数日後。
恋太郎も今考えれば人生初のデートだったことに気づきます。
「おまたせ」
と、私服姿であらわれた栄逢さん。
感動した恋太郎。
涙が溢れ出ます。
今日の俺の使命は栄逢さんを全力で楽しませる事！
好きな人と過ごす”楽しい”時間は…”恋”は有意義なんだって伝えるために…！
メリーゴーランドや、お化け屋敷、コーヒーカップなど、様々なアトラクションを楽しむ2人。
この光景を、恋太郎がインスタントカメラで撮影していました。
閉園30分前。
2人は写真を通して、今日一日の思い出を撮った写真片手に、話していました。
楽しかったかを恋太郎が聞くと、
「想定よりも遥かに…とても楽しかった。
でも、やっぱり”楽しかった”だけ。
何も得る事も出来なかった…無意義な1日だった。
…ごめんなさい」
恋太郎は、少し、落ち込みつつも、
「正直な気持ちを教えてくれて嬉しい」
と言います。
「じゃあ…仕方ないけど…今日のことは無かったことにしよう」
と、恋太郎は持っていたライターで、今日撮った写真をすべて燃やそうとします。
バッ…！
とすかさず写真を取り上げる栄逢さん。
恋太郎はそっと話し始めます。
「持っていないものを失う事は出来ないよね。
…でも栄逢さんは今、”失う事”を恐れた。
それは、栄逢さんが今何か持っている事の何よりの証なんじゃないかな。」
そう言われた栄逢さんは、失いたくないと心から思える程に、”価値のある”なにかを得たことに気付かされます。
涙が溢れ出る栄逢さん。
恋太郎は、幸せな時間には人が生きる何よりの意義なんだってことを知ってほしかったのです。
落ち着いた栄逢さん。
改めて恋太郎に告げます。
「私はあなたが好き。
私と…交際して欲しい。
…あなたと恋をして…もっと多くのものを得てみたい。
私の知らなかった”有意義”な時間を…あなたとたくさん過ごしたい」
そう言われた恋太郎。
「こちらこそよろしくおねがいします…！」
と手を差し伸べると、
栄逢さんはグッと恋太郎の手を引き、キスをします。
「したい事は手順に囚われず行動に移したほうが効率的。嫌だった…？」
「い…嫌じゃないれふ…」
と満更でもない恋太郎でした。
第8話 皆大好き水着回
新しく恋太郎の彼女になった凪乃。
羽香理は、デートに対して言い始めます。
みんな本当はデートに行きたかったのだそう。
そこで、今度の休みに皆でどこか行こうという話に。
そこで羽香理は、新しくオープンした、一年中遊べる屋内プールに行こうと提案します。
放課後。
デートに着ていく水着を持っていなかった唐音。
水着が売っているショップへ行くことに。
「今までプールなんて女友達としか行ったことがないし…第一かわいい水着なんて着るガラじゃないし…」
しかし、「でも…恋太郎だったら、褒めてくれるかな…？」
デート当日。
水着に着替えた彼女達。
しかし、唐音は、少し寒いからと、タオルで体をくるんでいた。
元気ではあるみたいだが、唐音は少しベンチで休むことに。
大きな流れるプールで楽しんでいた4人。
そこで羽香理は、
「きゃ…ここ流れが強くて」
と、恋太郎に胸を押し付けます。
それを見た凪乃は、恋太郎の手を胸に当てます。
どわああああああ
と2人の胸を無理矢理触ってしまっている恋太郎は、恥じらいなどに耐えられず、
鼻血を出して気を失ってしまいます。
息をしていないと分かった2人、こうなったら人工呼吸で助けるしかありません。
2人は人工呼吸として、恋太郎に口を当てるも、
キスに夢中になってしまい、フリーズしてしまいます。
一方、静。
恋太郎たちと離れ始めたことに気がついていましたが、流されてしまって自分がどこにいるのかわからなくなっていました。
浮き輪をしていた静は、プールサイドに浮き輪が擦れ、穴が空いてしまいます。
流れるプールの真ん中で、静は、漂流してしまいました。
そのころ羽香理と凪乃は、どうしても人工呼吸が出来ず、涙を流していました。
こうなったら、”男の”係員を探すしかない！
羽香理と凪乃は、係員を探すため走り出します。
「ちょっとちょっと君達ー！」
とチャラ男に絡まれてしまいます。
ここで凪乃は咄嗟に腕を掴み、目潰しを浴びせます。
連れの2人が、「女だからって舐めた真似してくれんじゃねーか」と、喧嘩をし始める体制になります。
羽香理と凪乃に迫るチャラ男たちの魔の手。
漂流してしまった静。
謎の寒気を訴える唐音。
死の淵をさまよう恋太郎。
どうなるスパリゾート編！？
第9話 スパリゾートの恋人たち
チャラ男たちに絡まれている羽香理と凪乃。
凪乃がチャラ男と遊ぼうと提案するが、羽香理が、
「私達が二人ともあなた達の相手なんかしません！」
と言い出します。
「だったら無理矢理相手してもらうしかねぇな！」
と羽香理に手を出そうとするチャラ男。
すかさず恋太郎が止めに入ります。
「俺の彼女達に…何してんだよ！」
とアイアンクローされているなか、決め台詞を言う恋太郎。
チャラ男は、
「邪魔すんじゃねぇ！こっちはその女に仲間の目ぇ潰されてんだよ！」
と叫びます。
「分かった…じゃあ凪乃が目を潰した分…
俺があんた達と好きなだけ遊んでやるからっ！」
と恋太郎。
呆れたチャラ男たちは、
「どっちがお前の彼女なんだよ…そっちだけ連れてとっとと行け！」
と言い出すと、恋太郎は、
「二人とも俺の彼女だ！」
と言い放ちます。
嘘つきだと思ったチャラ男たちは、本物の彼女の前で別の女とキスは出来ないと思い、
「だったらよぉ、今ここで2人とキスしてみやがれ！本当に2人と彼女なら余裕だよなぁ！」
と言います。
すると咄嗟に羽香理と凪乃が、（P５）恋太郎にキスをします。
さすがに、まいってしまったチャラ男達。
スタコラサッサと逃げました。
一件落着した３人。
どうやって恋太郎は目を覚ましたのか？
それは唐音のおかげでした。
ベンチで休んでいた唐音。
羽香理と凪乃がチャラ男たちに絡まれているところを発見します。
恋太郎はどうしているのかと気になり、流れるプールの方へ行くと、気を失っている恋太郎が目に入ります。
ここで唐音が、
「羽香理と栄逢がピンチなのに…」
と言った瞬間、「何っっ！」と目を覚まします。
すかさず走り出し、なんとか間に合い、一件落着しました。
「あれ？そういえば静は？」
全員が、静が流れるプールにいるままであることに気づきます。
「うおおおおおお どこだ～！静ちゃん～！」
と恋太郎が走り出します。
話すためのスマホの充電が切れてしまった静。
もう自分の声で叫ばなければいけません。
しかし静の声は小さいし聞き取りづらいです。
なんとしても叫ぶしかない。
「お、おーいっ」
苦し紛れの声を出すと、
「静ちゃんっっ」
とすかさず駆けつけた恋太郎。
寂しかったのか、そして不安だったのか、静は恋太郎にキスをしました。
恋太郎は一人で走ったため、まだ少し寒さを感じている唐音といっしょに休むことに。
恋太郎は、唐音は本当は寒くてタオルを羽織っているわけではないことに気づいていました。
実は唐音は、自分の体に自信が無く、恋太郎に見せるのが怖くなってしまっていました。
そんな気持ちに気づいた恋太郎は、唐音を立たせ、無理矢理タオルを取ります。
かわいらしい水着を着ていた唐音。
恋太郎は咄嗟に抱きつき、お互いドキドキしていることを感じます。
「少なくとも俺は唐音の事これ以上ない位魅力的な女の子だって思ってる。」
お互い好きだということを改めて確認し合った２人。
そっとキスをします。
恋太郎は唐音を連れて、みんなのところへ行き、プールデートを思い切り楽しみました。
第10話 科学室にいた謎の先輩
ビビーン
化学室の前で運命の人に起こる衝撃が起こるとこから始まります。
しかし、4人もいる彼女達から、恋人限定のパンケーキを食べるべく、恋太郎は引きづられ、その女性に話しかけられませんでした。
翌日の放課後。
恋太郎は再度化学室へ。
「ようこそ化学室へ！」
と恋太郎に話しかけたのは、前日の女性ではなく、薬膳楠莉（やくぜんくすり）と名乗る静くらいの小柄な少女でした。
この人に前日の女性について聞こうと思ったが、聞く耳を持ってくれず、新しく開発した薬を見せてきました。
「磁石人間になれる薬～！」
と、ノーベルをぶっ飛ばすレベルですごい薬を見せてきます。
磁石にくっつく釘のように血液中の鉄分に影響を及ぼし、磁力を帯びさせる薬なのだそう。
無理やり飲まされた恋太郎。
本当に体が磁石みたいになり、体中にスプーンやホチキスなどがくっついています。
それの磁極を逆にした版の薬を楠莉が飲むと、恋太郎とぴったりくっついてしまっいました。
このように、楠莉は、薬開発が大好きな人なのです。
ようやく、本題を思い出した恋太郎。
昨日の運命の人に会うために来たことを思い出します。
しかし、楠莉のことが気になって仕方がないのです。
じつは楠莉、最初に恋太郎が化学室へ入ったときに提供したお茶に、惚れ薬が入れていたのです！
「なぜそんなことを…？」
恋太郎が聞くと、
「恋太郎に一目惚れしてしまったのだーっ！」
と楠莉が答えます。
楠莉はそのままの流れで、付き合って欲しいと言うも、惚れ薬を飲んだ恋太郎にフられることはないと思っていました。
しかし恋太郎は、
「オエーーーーっ」
自分の気持ちで受け止めたいと、惚れ薬を吐き出そうとします。
しかし、恋太郎は惚れ薬への拒絶反応を起こし、その場で倒れてしまいます。
「とにかく直さないと！」
そう思った楠莉は、「薬の効果を打ち消す薬」を使い、恋太郎を治そうとします。
しかし、拒絶反応が強すぎて、飲むどころではなく、治りそうにありません。
「こうなったら無理矢理にでも！」
と、楠莉は「薬の効果を打ち消す薬」を口に含み、恋太郎に人工呼吸の要領で、薬を飲ませました。
ようやく治った恋太郎。
しかし、まだ楠莉のことが可愛く見えるままです。
実は、惚れ薬の拒絶反応は、もともと楠莉に惚れていたから、それ以上惚れようがなく引き起こされたものでした。
顔を赤らめる楠莉。
と、次の瞬間、
「恋太郎…お願いだから楠莉と付き合ってください！！」
と、土下座で告白します。
焦った恋太郎。
「頭を上げて…」
と言おうとした瞬間、
楠莉の体がみるみる大きくなっていくではありませんか！
なんと、楠莉は、昨日見た運命の人だったです！
さっき、「打ち消しの薬」を少量飲んでしまったため、元の姿に戻ったのだといいます。
しかも、高校3年生の先輩。
混乱した恋太郎は、
「こちらこそよろしくお願いします！」
と土下座告白返しをしました。
第11話 はじめましてのお薬少女
5人目の彼女になった、薬膳楠莉。
お近づきの印として、4人の彼女達に、プレゼントの薬を持ってきます。
唐音には、「胸が大きくなる薬」、「ひねくれ者じゃなくなる薬」、「少しは女の子らしくなる薬」を渡しました。
「どういう意味よ！！」
と怒る唐音。
恋太郎から聞いたと答える楠莉。
「そんな風に思ってたのね！！最悪！」
と、唐音は恋太郎にプロレス技を決めます。
これを見て楠莉は、すかさず訂正をします。
「違うのだ！恋太郎は唐音のことをスラッと細身でスタイルがいいだとか、素直じゃないところがすごくかわいいとかって…」
誤解だと分かった瞬間、唐音は謝りながら恋太郎に抱きつきます。
「大丈夫。あんなのちょっと元気いっぱいのボディタッチって考えればむしろご褒美だから」
と、恋太郎はドMのような発言をします。
羽香理には、「よりセクシーになる薬」を渡します。
飲んだ瞬間、服が溶け始めます。
「セクシーといえば”すっぽんぽん”なのだ！」
と楠莉は言うものの、恥ずかしくて立っていられない羽香理。
恋太郎はすかさず、目を手で覆いながら今日の体育で着たジャージを渡しました。
咄嗟に着た羽香理。
ここで恋太郎の使用済みジャージであることに気づき、興奮します。
「グッッッジョブです 楠莉お姉様…！」
と、ご満悦のはかり。
次に、静には、本の物語が大好きということで、ファンタジーっぽく、「うさぎみたいになる薬」を渡します。
飲んだ瞬間、静には、うさぎの耳が生えます。
かわいすぎて直視できない恋太郎。
耳は、特殊メイクかと思いきや、実際に感覚があり、未知の感触らしいのです。
恋太郎は、子犬の耳をくすぐるような感覚で、静の耳をくすぐり始めます。
トローンとする静。
「こいつが夢にまで見た桃源郷でやんすかぁ～」
と、スマホでしゃべります。
凪乃には、髪が操れる薬。
髪を操り、恋太郎の首を掴むと、抱き寄せ、そのままキスをしました。
気に入った様子の両者。
しかし、通算2本目以降は、ハゲるリスクが高まるので注意らしいです。
しかし、ハゲれば髪の手入れが省けて効率的と思った凪乃。
「けど…俺は凪乃のこの綺麗な髪も…好きだよ」
と恋太郎は、照れながらも告げます。
恋太郎の気持ちに気づいた凪乃は、顔を赤らめながら、
「この薬は私には不要」
と楠莉に言います。
薬に対して興味が出てきた彼女達。
ここで、楠莉が持ってきたお茶で談笑することに。
水筒のボトルは大きいサイズと、小さいサイズがあるが、恋太郎用と、彼女達用で分かれているらしいのです。
しかし、ここで楠莉は、トイレに行きたくなってしまいます。
大きいサイズが、5人の彼女達用で、小さいサイズが、1人の恋太郎用だと思った全員。
それぞれコップにお茶をよそい、談笑を始めると、戻ってきた楠莉が、あることに気づきます。
じつは、大きいサイズが、ゴツいため男である恋太郎用、小さいサイズが、かわいいため、女である、彼女達用だったのです！
実は恋太郎用お茶の中身は、「大好きな人とチューしたくてしたくてたまらなくなる薬」が入っていました。
楠莉はそれを恋太郎に飲ませて、チューしまくる作戦だったことを明かします。
しかし、楠莉を除く彼女達が飲んでしまいました。
本当は、男用に開発した薬であったため、女性が飲んだ場合、
大好きな人とキスをすることしか考えられず、自我を失いさまよいうごめく…
いわば”キスゾンビ”になってしまいました！
捕まったら最後。
その腕力を振りほどくことは叶わず、永遠にキスをされ続けることになってしまうのです。
極楽浄土だと思った恋太郎でしたが、楠莉に、
「薬が全身に回りきる前に打ち消しの薬を飲ませなければ、4人は一生このままなのだ…」
と告げられ、この状況が彼女達にとって、危ないことを知らされます。
約１時間の間に「打ち消しの薬」を飲ませないと、まずいことになります。
恋太郎と彼女達の”キスバイオハザード”が幕を開けます！
第12話 キスゾンビ♡パニック
とにかく逃げるしかない楠莉と恋太郎。
4人分の「打ち消しの薬」は、化学室にたどり着かなければ作らなければなりません。
リミッターが外れた状態だと、彼女達も足が速いのです。
なにか足止めする方法を探さなければ。
そう思った楠莉は、「ぶっかけると皮膚がただれて無茶苦茶痛てー薬」を恋太郎に提案します。
「使わせねーよ！」
咄嗟にそう言った恋太郎。
ここで、廊下を走ったらやってくる、学校名物のキス魔、教頭先生が、走って現れます。
思わず、さっきの薬をぶっかけてしまった楠莉。
謝りましたが、教頭先生は、3時間かけて塗った土壁のようなファンデーションでなんとか助かりました。
楠莉はショックを受けたが、そんな暇はなく、”キスゾンビ”たちは、挟み撃ちを仕掛けます。
追われているのは、自分のみだと思った恋太郎は、楠莉と二手に分かれることを提案します。
それに乗った楠莉。
追手の静は、恋太郎を追いかけました。
リミッターが外れているとはいえ、そもそもの身体能力が高くない静は、他の3人よりは早くありません。
すると、静は、転んでしまいます。
「静ちゃぁぁああああん！！！」
と、咄嗟に静をお姫様抱っこし、先生が出張中にも関わらず、目の前の保健室に入りました。
「もう大丈夫だからね」
と恋太郎。
しかし、ここで、バイオハザード中だった事に気づき、静にベッドに倒されてしまいます。
そこで、情熱的なキスをされるも、理性を取り戻した恋太郎。
目の前にあったハンガーに、静をかけ、保健室からそそくさと走り出します。
ここで、羽香理と唐音に見つかってしまう恋太郎。
一旦引き返そうと、方向を変えますが、唐音と羽香理が、力を合わせ、恋太郎を足止めします。
そこで2人は、恋太郎に交互にキスをし始めます。
頭がぼーっとしてきた恋太郎でしたが、2人がキスゾンビになったとしても、ケンカしていることに気づきます。
「いつも通りの2人なら…」
そう思った恋太郎は、2人の顔を寄せ、キスをさせました。
すると、2人は、キスに夢中になります。
恋太郎の読みは当たっており、喧嘩するほど超絶仲のいい羽香理と唐音は、”大好き同士”だったため、キスに夢中になったのです。
なんとか逃れられた恋太郎。化学室にようやく到着します。
扉を開けると、なんとそこには凪乃が。
まずいと思った恋太郎は、咄嗟に掃除用具入れに隠れます。
見失った凪乃は、各教室を探し始めます。
「このままでは、見つかるのは時間の問題…。
しかし、二手に分かれたため、今この隙に楠莉先輩が化学室にたどり着けば…。」
そう思った恋太郎は、ふと、なにか動いていると察し、下を見ると、そこには楠莉が。
一体どうなつてしまうのか！？
第13話 そんな先輩が好きだから
楠莉もキスゾンビになった凪乃に追われて、掃除用具入れに入りました。
このままでは、二人共捕まってしまいます。
楠莉は、自分のせいでこうなってしまったと、反省をしました。
反省をしている中、楠莉はハッと気づきます。
何かあったときのためにいつも「打ち消しの薬」を一人分所持していました。
凪乃さえ元に戻せれば、化学室にたどり着ける！
恋太郎はそう思ったのもつかの間、楠莉は自分で飲み始めます。
「何してるんですか先輩！」
と小声で話す恋太郎はと揉み合いになり、大切な「打ち消しの薬」を床に落としてしまいます。
楠莉は、自分で飲むことによって、凪乃に知られていない18歳の楠莉に戻り、ビニール紐で動けなくしてしまうという作戦でした。
しかし、少ししか飲めず、早くしないと、元の姿に戻ってしまいます。
ゆっくりと、掃除用具入れから出て、ビニール紐を持ち、凪乃に近づきます。
気配を感じ、振り向いた凪乃に向かって、
「楠莉はただの通りすがりの人なのだよ」
と、一人称のせいでバレてしまい、凪乃に捕まってしまいます。
一体どうすればいい…。
考えた恋太郎は、勢いよく掃除用具入れから出て、全速力で走り始めます。
倉庫室。
机や椅子が積まれているなか、恋太郎は疲れ切って、その場に倒れてしまいます。
追いついた凪乃は、恋太郎にキスをし始めます。
GAME OVERか…
その瞬間、
「凪乃」
と声をかける人物が。
するとすぐに打ち消しの薬を飲ませます。
そこには、「打ち消しの薬」の効果が切れた楠莉が。
恋太郎は、逃げ続けて時間を稼ぎ、その隙に「打ち消しの薬」を一口だけ飲んだ楠莉は、薬の効果が切れ、体が縮み、ビニール紐が解けます。
そして化学室で打ち消しの薬を調合し、なんとか間に合いました。
恋太郎は、この”賭け”に出たのです。
保健室。
「打ち消しの薬」が効いた4人は、正気に戻りました。
楠莉は、
「全部…楠莉のせいなのだ…！
ごめんなさいなのだ…皆…」
と全員に謝り始めます。
しかし恋太郎は、
「今後先輩の薬でどんな重大な問題が起こっても…今回みたいに俺が一緒に解決します…！
何があろうと絶対に解決してみせますっ！！
だから、大好きな薬開発をやめるなんてもう言わないでください！
俺は自分の”大好き”に一直線な楠莉先輩のことが大好きなんです…！」
この言葉に涙した楠莉。
「薬も恋太郎も大大大大だ～い好きなのだー！」
と楠莉は恋太郎に抱きつき、そのままキスをしました。
CONGTATULATIONS!
第14話 愛と魂を賭けた聖戦
蘭舞園（ラブぞの）フラワーパークに来た恋太郎と彼女達。
そこでは、月に一回のブーケトスイベントが行われるそう。
見事ブーケをキャッチ出来た人は、パーク内の花をあしらった特別なウェディングドレスを着て記念撮影ができるとのこと。
実は羽香理、そのウェディングドレスがずっと幼い頃から夢見てきた憧れの恋の景色。
なんとしても今日叶えたい。
そんな心持ちで会場へ行くと、呉莉羅連合（ごりられんごう）の女総長が、気合を入れていました。
このままでは、彼女達で奪い合っている場合ではありません。
そこで羽香理は、皆でブーケを協力して手に入れ、そのあとクジで決めようという話を持ちかけます。
はかりの提案に賛成した彼女達。
呉莉羅連合は、応援もすごいので、静は応援に回ることに。
恋太郎は、持ち歩いていたタオルと油性ペンで、チーム名を「恋太郎ファミリー」として、応援のためのタオルを作りました。
それを静に持たせ、応援をしてもらうことに。
今回、ブーケを投げるのは、元陸上選手だったあの教頭先生。
さっそくブーケが投げられスタート！
走り出した瞬間、バキッ、ドゴッと、暴力行為禁止のはずの大会に、そぐわない音が聞こえます。
なんと呉莉羅連合が、”ただの修行”と称して、組員の1人を投げ、参加者をなぎ倒します。
その流れ弾が、はかりにもあたってしまいそうになります。
その時、唐音が、組員をしっかりとキャッチ！
制服とはちまきを奪い、
「これで私もこの瞬間から呉莉羅連合よっ！！」
と、女総長を止めにかかります。
この瞬間、旗を振っていた呉莉羅連合の組員が、
「呉莉羅連合名物 呉莉羅暴風（ゴリラストーム）！」
と勢いよく風を吹かせ、ブーケの方向を変えました。
このままだと女総長の目の前に落ちてしまいます。
そんな中、ブーケと一緒に何か飛ばされています。
なんと、そこには、呉莉羅連合の横で応援していた静が、タオルがパラグライダーのようになり、浮いてしまっていました。
ここでブーケを取るため、静がキャッチをするも、重力に逆らえず、真っ逆さまに落ちてしまいます。
落下地点が分かった、他の恋太郎ファミリー。
凪乃、羽香理、18歳に戻った楠莉が、胸で勢いを殺します。
しかし、勢いが残ったまま、頭から落ちてしまう―
その瞬間、恋太郎が背中からスライディングし、なんとか難を逃れました。
恋太郎ファミリーが見事ブーケを勝ち取りました。
羽香理の言う通り、誰がウェディングドレスを着るのか、くじ引きで決めることに。
羽香理が割り箸で用意したくじで行った結果、なんと羽香理が当たりました。
ようやく夢が叶った羽香理。
ウェディングドレスを着た羽香理と、結婚式用のスーツを着た恋太郎。
そしてその他の4人の彼女。
皆で写真を撮り、思い出の写真になった。
「ずっとずっと夢だったんです。
このドレスを着て、大好きな人と写真を撮るのが。」
羽香理は恋太郎に告げます。
「そんなの…俺の方こそだよ…
いつもありがとう。羽香理。」
恋太郎は照れながら言います。
「一つだけわがまま言ってもいいですか…？」
静かに、しかし笑顔で、羽香理は続けます。
「恋太郎くん…私と…お別れしてください。」
これで2巻は終わりです。