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ご紹介する方法は、登録不要でもちろん合法です。
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『プライド』は漫画アプリ『マンガMee』で全巻無料で読める?
いきなり、結論です。
『プライド』はこちらの集英社が運営する漫画アプリ『マンガMee』にて全巻無料で読むことができます。
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『マンガMee』では、『プライド』第1巻から最終巻までを惜しげもなく無料で公開してくれています。
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『マンガMee』は、集英社が運営する公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。
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オススメ漫画アプリ紹介
また漫画アプリに関していうと、小学館が運営する公式漫画アプリ『サンデーうぇぶり』や集英社が運営する『ヤンジャン』も特にオススメです!
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「無料でマンガを楽しみたい!」という方は『マンガMee』と併せて使ってみてはいかがでしょうか?
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次に『マンガMee』の使い方(システム)を簡単にご説明します。
『マンガMee』の基本的な使い方
『マンガMee』では、アプリ内アイテムである『チケット』と『ボーナスコイン』を使用して読むことになります。
簡潔に言うと、『チケット』『ポイント』などを使って1作品、1日に最大5話まで無料で読むことが可能です。
『プライド』も1日に最大5話まで読み進められます。
ここでは『マンガMee』で使うアプリ内アイテム『チケット』『ポイント』のそれぞれの使い方を簡単に説明します。
『マンガMee』のチケットとは?
『チケット』はチケットアイコン(↓ピンク色の線で囲んである)が表示されている話に使うことが出来ます。
各作品ごとに1日1枚使用することができ、チケット使用後23時間で、新たなチケットが配布され各作品をまた1話無料で読むことが出来るというシステムです。
つまり、ほとんどの作品を1日1話無料で読むことのできるシステムがこの『チケット』なのです。
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『マンガMee』のボーナスコインとは?
『ボーナスコイン』は毎日、5~15秒程度の広告動画を視聴することで30ボーナスコイン(作品1話分に値する)を取得することが出来ます。
マンガMeeに掲載されている作品は、すべてこの『ポイント』の対象です。(※ポイントを使って読むことができるという意味)
↓『マンガMee』アプリを起動すると「短い動画を見て30ボーナスコインをGET!」と書かれた以下の画面が表示されます。
「動画を見る」ボタンをタップし、短い広告動画を視聴することで、マンガ1話分を読むために必要な30ボーナスコインを獲得することができます。
1日1回必ずこのシステムが使えるので、活用しましょう。(※広告動画をしっかり見る必要はありません。適当に流しておくだけでOK!)
また、今なら『マンガMee』を新規ダウンロードした際の特典として500ボーナスコインが手に入ります!
1話につき、30ボーナスコインを消費するので、500ボーナスコインは、約16話分に値します。
単行本にすると1~2冊分です。
このお得な特典をゲットできる今のうちに『マンガMee』をダウンロードしてしまいましょう!
アプリのダウンロードは、もちろん無料です。安心してください。
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『チケット』『ボーナスコイン』以外で1日3話分の漫画を読む
『チケット』『ボーナスコイン』以外に1日3話分の漫画を無料で読める仕組みがあります。
その仕組みがこれ、
見たいエピソードの漫画のページへ飛ぶと、「動画を見て無料で読む 残り3回」と表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで1話分のエピソードを新たに無料で読むことが可能となります。
3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。
- チケットを使い1日1話無料で漫画を読む
- 短い広告動画を見て毎日30ボーナスコインを獲得し1話分の漫画を無料で読む
- 短い広告動画を毎日最大3本見て、3話分の漫画を無料で読む
以上の事から『マンガMee』は、1つの作品において、1日に最大で5話分のエピソードを無料で読むことができるかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります。
遠慮なく無料で読ませていただきましょう!!(^^)/
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『プライド』あらすじ紹介!
オペラ歌手を目指していた史緒はある日アルバイトで家にきた萌と出会います。
どこかおどおどして自信なさげな態度の萌にいらついた史緒は彼女に尊大な態度をとってしまいます。
そのことがきっかけで萌は史緒を憎むようになり、ことあるごとに史緒をライバル視するようになってしまいました。
直後、史緒の父の会社が倒産。
プロを目指すための留学ができなくなってしまい、突然卒業後の進路を失ってしまった史緒。
プロをあきらめようとする史緒に教師は金賞にイタリア留学の権利が与えられるパルコ・デ・オペラというコンクールを勧めます。
コンクール当日、最初は実力の高さから周りを圧倒する史緒でしたが決勝直前の萌が「貴方のお母さんは貴女をかばって死んだのよ」と衝撃の告白をします。
ショックを受けた彼女は動揺から実力を発揮できず、結果的に萌は優勝をもぎとりました。
この事件により史緒も萌を嫌うようになりました。
お互いを敵視しながらも二人には不思議な縁で結ばれており、ひょんなことから史緒の恩人である池之端蘭丸と蘭丸の母、菜都子の店で働くことになりました。
そこで史緒に結婚と引き換えに自分のパトロンになってくれると申し出るクイーンレコードの若社長、神野。
史緒はオペラ歌手になりたいという願いから、その時芽生え始めていた蘭丸への恋心を抑えて神野と婚約をします。
そして、いつも自分に人生を切り開くきっかけをくれる神野に恋をする萌。
恋、歌、夢。
複雑に絡まりあう四角関係に振り回されながら、史緒と萌はお互いに切磋琢磨し人生を切り開いていこうとします。
果たして二人は自分の人生にどんな花を咲かせるのでしょうか?
『プライド』は面白い?見どころ紹介!
『プライド』はとても面白く、おすすめできる漫画です。
この漫画の見どころを4つ紹介します。
見どころ① 正反対な二人のバトル
お嬢様育ちでやや潔癖気味、結果よりは成功までの過程までこだわるプライドの高い史緒と片親で虐待を受け育ち、家から逃げ出して成功するために手段を選べない萌は生まれも育ちもそして性格も全く違います。
故にお互い理解しがたいことが多く、相手にコンプレックスを抱きます。
そしてお互いの嫉妬や愛憎が入り混じる中、二人はオペラ歌手になるという夢を叶えるために切磋琢磨し全く違うやり方で夢を叶えようとします。
性格も環境も正反対な二人が、どのようにして夢を叶えていくのかがこの物語の最大の見どころです。
見どころ② 史緒が失ったものと、手に入れるもの
物語の主人公である史緒はある日突然父の会社が倒産し、住み慣れた家を出て愛する父親とも離れて一人で生きていくことになります。
今までの生活が一変し、自分がどれだけ恵まれていたのか痛感した史緒は萌のことを思い出します。
だれにも気兼ねすることなく歌えていた環境を史緒は突然失いました。
そして歌を歌うために、蘭丸への恋心を捨て神野との結婚を決めた史緒。
彼女は萌に出会うまで「自分の生き方」をとても大切にしていました。
ですが社会経験の少なさ、彼女の恵まれた環境、そして性格からプライドがとても高かったのです。
そして萌が史緒にいった「プライドなんて役にたたないもの、捨てました」という台詞。
彼女はここから捨てなくてはいけないプライドと、捨ててはいけないプライドについて、迷いながら取捨選択をするようになります。
彼女がなにを失い、それと引き換えになにを手に入れるのかも見どころです。
見どころ③ 詳細にえがかれた音楽についての描写
この物語ではオペラやほかの音楽についてもとても詳細にえがかれています。
私はオペラについてほとんど知識はありませんでしたが、この作品をとおして色んなオペラについて学ぶことができました。
勿論オペラが好きな人はもっと楽しめる作品だと思います。
見どころ④ 四角関係
史緒は蘭丸に、蘭丸は史緒に恋をし、萌は神野に恋をして神野は史緒をとおしてみる木原さわこに恋心をいだくところから始まります。
せっかく両想いである史緒と蘭丸もあらゆる事情から別れることに。
史緒と萌がオペラを目指すうえで強力なライバルであるように、神野と蘭丸もライバルなのです。
はたして史緒と蘭丸は無事、結ばれることができるのでしょうか。
そして萌の片思いは・・・?
『プライド』登場人物紹介!
『プライド』の主な登場人物を紹介します!
麻美史緒(あさみしお)
有名オペラ歌手である木原さわこの娘。
お嬢様気質でプライドが高く、それゆえに人間関係では苦労するところも。
日本人離れしたスタイルの良さと美貌を持ち、歌の実力も優秀ですが母を意識するあまりに無個性で「上手なだけ」の歌い方になってしまい、コンプレックスを抱えます。
父の会社が倒産し、愕然としていたところを助けてくれた蘭丸に恋心を覚えますが気持ちがすれ違い、結婚を取引に自分のパトロンになってくれるという神野の申し出をうけてしまいます。
緑川萌(みどりかわもえ)
オペラ歌手を目指す苦学生。
幼少期からの母親の虐待から性格がゆがみ、裏表が激しい性格に。
普段は明るく可憐な人物ですが敵視している史緒には卑怯で残忍な態度をとります。
自分を助けてくれた神野に思いをよせており、彼の前ではとても素直でかわいらしい顔をみせます。
演技力が高く、実力では史緒に劣りますが表現力は目を見張るものがあります。
池之端蘭丸(いけのはたらんまる)
「プリマドンナ」のオーナー菜都子の一人息子で、中性的な美貌を持ち音楽活動では女装をした姿「蘭」として活動しています。
良くも悪くも器用貧乏でそれゆえに不器用で少し潔癖なところがある史緒とすれ違いに。
自分の限界を感じていたところに世界的天才ピアニストベティに見いだされ、スタッフとして同行します。
プリマドンナ時代に史緒、萌、蘭丸の3人でユニット「SRM」を結成し、このユニットは3人の日本活動での大切な思い出です。
池之端菜都子(いけのはたなつこ)
蘭丸の母でプリマドンナのオーナー。
過去に歌手として活動していましたが現在は銀座のクラブを経営しています。
蘭丸の父と結婚するも作曲に取りつかれた彼は菜都子と蘭丸を残し去ってしまい、菜都子も彼を恨んでいます。
ですが彼女自身はとてもさっぱりした性格で「人を蹴落とすのではなく自分があがれ」を信念にくじけることなくオーナーとして周りを導きます。
神野隆(じんのたかし)
クイーンレコードの御曹司であり副社長。
冷静沈着という言葉がよく似合い、彼の交渉力の高さは彼の会社を支えます。
社長就任のために史緒と結婚の取引をかわし、二人は婚約者となりますが本心では初恋の人、木原さわこ(史緒の母親)を追い求めているところも。
一見冷たく見えるが腹違いの妹映子を気にかけており史緒にも心を開くようになると少しずつ優しい姿が見られるようになります。
eiko (橘映子(たちばなえいこ))
神野と腹違いの妹で、かつてクイーンレコードで活動していた歌手の母親を持ち、橘は母の姓です。
愛人の娘である映子のことを神野の母はよく思っておらず、神野の結婚式にも娘としては呼ぶなと煙たがれています。
ピアノも歌もプロ並みに優れていますが、彼女自身オペラを挫折をした経験があるので史緒に少しコンプレックスを感じますが、史緒の誠実さに少しずつ心を開いていきます。
ベティ
世界的天才ピアニスト。
女王様気質でとても我儘。ですが根っこの部分はとても繊細で、幼い頃のトラウマを抱え持ちます。
彼女のピアノを弾く出だしのポーズ「白鳥のポーズ」は彼女の代名詞で、そのポーズに見合うとても透明で美しい音色を奏でます。
プリマドンナでSRMの曲を聞いた彼女は蘭丸の才能に惚れこみ、彼をスタッフとして同行させ一流のピアニストに育てようとします。
ルディ・シュタイン
ウィーンで活動するオペラ歌手。
史緒の留学先である音楽学院の教授も務めており、寿命が短いといわれるカウンターテナーを51歳になる現在も演じている。
ナルシストで茶目っ気のある性格で、同性愛者である彼は実は史緒の父にかつて恋をしていたのでした。
マレーネ
史緒が留学先でであうもう一人のライバル。
学長であるエバを母親にもち、かつてエバはオペラ歌手として活動していました。
彼女自信もその血を十分に引き継ぎ、学年一の実力の持ち主として史緒のよきライバルとなります。
『プライド』作者・一条ゆかりとは?
一条ゆかり(いちじょうゆかり) 本名は藤本典子(ふじもとのりこ)さんです
1949年9月19日生まれ、岡山県出身の作家さん。
1967年第一回「りぼん」新人賞に「雪のセレナーデ」で準入選。
その後同作で再デビューし、その後デザイナー、砂の城、有閑倶楽部など次々にヒット作を書きあげました。
緑内障や腱鞘炎などの影響で2010年ごろから漫画家としては休業しており、現在は体を直すことに専念されている様子です。
ですがたびたびトークショーやインタビューに答えたり、漫画以外の仕事には現在も取り組まれており、休業期間を経て腱鞘炎のほうはだいぶよくなってきたとおっしゃっていたそうです。
今年73歳を迎えられた一条先生。
いつまでもお元気ですごしていただきたいですね。
『プライド』は実写ドラマしている?
2009年1月17日に「デスノート」や「あずみ」を手掛けた金子修介監督のもと一条ゆかり先生の作品としては初めての映画化に成功しています。
一条先生は「ケチらないでお金をかけて」と制作スタッフに声をかけていたとか。
この言葉からも先生の実写化への情熱がとても感じられますね。
『プライド』序盤ネタバレ紹介!
1話
物語は主人公の麻美史緒(あさみしお)の元にハウスクリーニングのアルバイトとして緑川萌(みどりかわもえ)が訪れるところから始まります。
同世代の彼女達ですが貧乏苦学生の萌に比べて史緒の家は超がつくほどのお金持ち。
音大生として史緒の部屋におかれたグランドピアノやトラビアータ(オペラ 椿姫のこと)のチケットに萌は目を輝かせます。
そんな萌の様子に(オペラが好きなんだ)を感じる史緒。
その直後に父と二人でいく予定であったトラビアータが父の仕事の予定でキャンセルに。
チケットが余ってしまう事がもったいないと感じた史緒は「今日の6時半で急ですけど」と萌にチケットを譲ろうとします。
ですが「5万のチケット代なんてとても払えない」と断ろうとします。
そんな萌の様子に史緒はくすりと笑って「お金をとろうなんて思ってませんよ」といい、無駄にするより行きたい人がいったほうがいいと再び萌に渡そうとします。
ですがそんな高いもの受け取れないとうじうじしている萌に少しイラついた史緒は「高かろうが安かろうがこのチケットはもういらないの。貴方が行きたそうだったから譲ろうとしているだけで、ごみ箱に捨てるのも上げるのも一緒なの」ときつく突き放します。
史緒のきつい一言をぐっとこらえ、萌はチケットを受け取り史緒とともにトラビアータに向かうのでした。
はじめて生で見るオペラに萌は大興奮。
興奮して次々と感想を語る萌に(結構聞く耳はあるのね)と史緒は感心しました。
お礼にコーヒーくらい奢らせてほしいと萌は史緒に頼み、じゃあシャンパンを奢ってもらおうかしらと萌の名前を呼ぼうとしますがこの時点でお互い自己紹介をしていなかったことに気付き、大学と名前を自己紹介しました。
そこで史緒は萌が音大の声楽科に通っていることを知り、先程の萌の感想の鋭さに納得しました。
二人で話しているところに新たに2人の女性と1人の若い男性が声をかけます。
史緒がお久しぶりです、松島先生と返事をしたその人はなんとオペラ歌手である松島春子。
どうやら史緒と仲がいい様子で、イタリアに留学するなら知り合いが多いから紹介してあげると自宅に招きました。
そして同じく一緒にいた若い男性がクイーンレコードの若社長神野であることを紹介し、神野には史緒が若くして亡くなった日本の有名オペラ歌手木原さわこの娘であることを紹介します。
そこで松島先生と一緒にいた一人の女性が木原さわこのファンであったことを名乗り、史緒に挨拶をします。
女性は菜都子といい、自分も昔は歌をやっていて今は銀座でプリマドンナといお店を開いていると言いました。
綺麗で礼儀正しく、どこか茶目っ気のある菜都子に史緒は素敵な人だと感じます。
なんのお店をしてらっしゃるんですかと史緒が尋ねると、若者がいかないほうのクラブだと菜都子は笑います。
ということは僕も親父なのかと神野が冗談をいうと、神野さんの年で出入りする方が稀だけどクイーンレコードのジュニアですものねと菜都子は笑いました。
神野は史緒の瞳をじっと見つめ、確かに似ているけど目が似ていない、木原さわこはもう少し優しい目をしていたといいます。
ですが菜都子はその目に力があってとても素敵だと褒めます。
同時にお店にスカウトしたいと思える子に久しぶりに会えたのに、無理ですよねと残念がりました。
一方すっかり話に置いておかれた萌は4人が談笑している間にシャンパンを購入し、史緒に渡しました。
松島先生がお友達?と史緒に尋ねると萌は自己紹介をし、先生のように世界の舞台に立つことが夢だと語ります。
ですが松島先生はどこか馬鹿にしたように萌の大学(立川音大)をあそこはねぇと笑います。
そうこうしているうちに時間だからいかないとと松島は史緒にまたいらっしゃいねと声をかけ、萌には「お友達もがんばって」とその場を後にしました。
ショックを受けている様子の萌に史緒はそっと「シャンパンありがとう」と声をかけます。
その瞬間萌は涙を流し、「お金持ちで部屋にグランドピアノがあって、授業料の高い三田音大にいけて、おまけに木原さわこの娘だなんて美人でコネもあるなんてずるい」と史緒に八つ当たりをします。
萌の理不尽な八つ当たりに史緒はきっぱりと「貴方にずるいと言われても困る」と突き放します。
自分は余っていたチケットを萌にあげただけで、何か卑怯なことをしたかと萌に問います。
すると萌は「自分でもひどいと思う、けれど貴方といると自分がみじめに思えてきて、同じ人間なのになんで?」と泣くのでした。
しくしくと泣く萌に二幕がはじまっている、自分はコートをとったら帰るから一人で楽しんでくださいと去ろうとします。
萌はあわてて史緒に謝罪し、自分が帰りますといいますがいい加減にしてと史緒には怒ります。
「申し訳ないけどそういう考えにはついていけない。
ひがまれて気持ちよくなれる性格でもないから不愉快なだけ」と萌を叱りました。
すると萌の後ろで神野が少し困ったように腕をくみ、「通っていいのか躊躇してるポーズ」と史緒に声をかけます。
すいませんどうぞ、と史緒は神野に声をかけると「成功の秘訣を教えてあげる」と神野は萌に声をかけます。
どんなにみっともなくても与えられたチャンスに食いつくこと、その道の一流の裏と表を知る事が成功の秘訣だと神野は萌にアドバイスするのでした。
紳士でスマートな神野に思わず惚れ惚れする萌。
神野は「コートは僕がもってくるからお嬢様はそこで待ってて」と史緒に声をかけ、史緒がお礼をいうと久しぶりにお嬢様らしいお嬢様を見たと楽しそうに笑いました。
家に帰るまでの道で史緒は過去を振り返ります。
ピアノを習っても、舞台にたってもひがまれてしまう自分。
人を見下していて協調性がない、正論を武器に人を傷つけるとか、金持ちだから、母親の血だからと色々言われてしまうことに史緒はうんざりするのでした。
家に帰宅しくつろいでいると、史緒の父、総一郎が「話がある」と呼び出しました。
シャンパンを開け「乾杯」という父に「なにに乾杯?」と史緒は尋ねます。
僕たちの未来に、と総一郎はごまかそうとしますがしばらくすると耐えられなくなり、会社が倒産したと史緒に謝罪しました。
世の中は不景気で色んな会社がつぶれていく時代。
そして不景気は史緒の父の会社にもふりかかり、とうとう倒産してしまうことをこの時はじめて史緒は知りました。
ギリギリまで頑張ったけれどダメだったこと、そして史緒の家も抵当に入ってしまう事、ピアノも留学も、史緒花嫁定期も解約してしまうことを告白し、天国のママに合わせる顔がないと総一郎は溜息をつきました。
突然の父の告白に驚く史緒でしたが、これからパパはどうするのと冷静に尋ねます。
史緒も今年卒業だし、ニュージーで牧場をやっている旧友に一緒にやらないかと誘われたこと、自分も元々農大出でリタイアしたいと思っていたし、話を受けようと思う、と父は話ました。
そして少し寂しそうに一緒にはいかないよね、と問います。
父としてはついてきてほしかったのですがオペラ歌手になることが夢だった史緒は日本で大挫折したら考えると答えます。
すると総一郎は史緒が心配だと正直に言います。
母親を早くになくし、甘えることや我儘をいう楽しみを知らない史緒。
手のかからない子供だと安心していた自分の責任だと史緒に謝罪しました。
総一郎の優しい謝罪に史緒は涙をながし、パパはいいパパよと答えます。
子供扱いしないでいつも私の意見をちゃんと聞いてくれる自慢のパパだと父を褒めました。
そして総一郎も史緒の優しさに涙をながし、史緒にプレゼントがあると一つのネックレスを渡します。
それは史緒の母、さわこにプロポーズするときに送ったネックレスでした。
「ママがいつも君を守ってくれますように」とさわこの写真にキスをし、今度は3人で乾杯をかわすのでした。
次の日史緒は教師の山本先生に卒業後の進路を相談しにいきます。
史緒の実力を知っていた教師はもったいないと残念がります。
そして3月にあるパルコ・デ・オペラというコンクールにでなさいと史緒にすすめます。
金賞はイタリア留学だから留学をあきらめなくて済むという一筋の光に、史緒は即座に出場を決定します。
そしてその日の晩総一郎にそのことをつげ、もしダメでもニュージーにはいってねといいます。
自分名義の口座に預金はあるからしばらくはどうにかなるし、気にしてたらいつまでもニュージーにいけないよと笑い、総一郎も困ったようにわかった、と史緒の申し出をうけるのでした。
眠る前、神野のことを思い出す史緒。
成功の秘訣はどんなにみっともなくても与えられたチャンスに食いつくことという言葉を思い出します。
そして神野がいっていたその道の一流の裏と表、プリマドンナたちがどんな練習をしてなにを考えているのだろうかと想像します。
そしてママがもし生きていてくれたら、答えはそこにあったのにと少し寂しい思いをするのでした。
そしてパルコ・デ・オペラ当日、控室にはいるとそこには萌の姿が。
萌は恥ずかしそうに苦笑いし、あの時はありがとうございました、おかげで一流のものに触れることができましたと史緒にお礼をいい、史緒もチケットが無駄にならなくてよかったと笑いました。
知り合い?と山本先生に尋ねられ、ちょっとした知り合いで、立川大学だそうですと答えます。
あぁ、と納得し「立川は設備悪いし教授もたいしたことないわね」と他の応募者のリストと審査員に目を通します。
審査員のところには松島春子と神野隆という文字が書かれていたのでした。
そして始まったコンクール。
緊張の中萌の出番がやってきます。
短い丈のかわいらしいドレスを着て、萌はラ・ポエームの「私の名前はミミ」を歌います。
かわいらしいドレスに可憐で声量もある萌に審査員からも好評な萌。
そこではじめて山本先生と史緒は萌をライバル視します。
そしてやってきた史緒の出番。
客席に見える総一郎の姿に、かつて総一郎が教えてくれた母のおまじないを唱えます。
「私は歌姫、世界で一番歌の上手なお姫様。
今日は天のお城で舞踏会、さぁドレスをきたら天のお城の舞踏会で歌いましょう」
それはかつてさわこが舞台で緊張のあまり泣き出しそうになったり、逃げ出したくなった時に唱えていた魔法の呪文で、舞台に
あがった瞬間自分は世界で一番歌の上手なお姫様になれるんだと父に教えたおまじないでした。
2話
舞台がはじまり、トスカの「歌に生き恋に生き」を歌う史緒。
その実力は断トツで出場者も審査員も、そして観客も圧倒されます。
ですがどこか納得していない様子の神野と萌。
皆がさすが山本ゼミの優等生だとほめたたえる中、優等生であることがひっかかっている様子でした。
そしてコンクールを見に来ていた菜都子と、息子の蘭丸。
彼女の歌声に二人もさすがだと頷きますが、菜都子は「木原さわこはリリコソプラノだったけど史緒さんはメゾソプラノなのね」と意外そうにつぶやき、蘭丸は歌い方は木原さわこそっくりだと指摘します。
蘭丸も「同じ三田音大だし、知ってるんじゃない?あんなに美人だし学校でもモテるんでしょうね」と菜都子が尋ねると「ピアノ専攻だから接点はないけど有名だから知ってるよ。将来を約束されたクールビューティ。
モテるのはもっと尻の軽そうな女で男に興味なさそうだし、いつも一人で飯くってるよ」答えるのでした。
そして決勝に残った10名。
史緒のあまりの実力に圧倒され皆思い通りの実力が出せない中、萌の出番がやってきます。
曲はマクベスの「野望にみちて」
萌はミミを歌った可憐な姿からは想像もできないほど血なまぐさい邪悪な悪役なマクベス夫人を演じました。
歌唱力は劣るものの圧倒的演技力で周りを圧倒する萌。
一発逆転のチャンスを彼女はつかみます。
そしていよいよ次は史緒の出番。
その時萌は史緒に「木原さわこがなんの事故で死んだのか知ってる?」と尋ねます。
「自分の娘をかばって車にひかれて死んだのよ」と衝撃な事実を言い放ちました。
史緒は母の死因は運転中の事故であったと教えられていた史緒。
衝撃の事実にショックをうけた史緒は舞台に集中できず、歌えなくなってしまいます。
そして萌は優勝をもぎとったのでした。
控室で山本先生に謝罪し、先生も一番つらいのはあなただもの何も言わないわ、と史緒を許します。
そして帰宅しようとするとそこには松島春子と神野、そして萌の姿が。
松島と山本先生はなぜか火花を散らしながら挨拶をかわします。
平然と祝福をうける萌に史緒は恥知らず、と彼女を詰ります。
すると萌は「あんなことで歌えなくなるなんて、案外気が小さいんですね」と笑いました。
カッとなった史緒は萌の頬をはたき、「私のせいで母が死んだことがあんなこと!?恥知らず、そこまでして優勝したかったの!?」をつめよります。
暴力はだめだと山本先生は止めますが萌は「いいんです」と山本先生にいいます。
「痛いのなんて今だけだし、こんなんじゃだめですよね。
どうぞもっと殴ってください、それとも土下座しましょうか?」と平然と答えます。
少しの反省も見せない萌に「あなたプライドはないの?」と史緒は尋ねます。
すると萌は「そんな役に立たないもの捨てたわ」と答えました。
そして松島が「結果はかわらないわ、貴方は負けたのよ」と史緒を諭します。
「私も夫が危篤だってときに笑いながら歌ったわ、舞台に立つってそういうことなの」と厳しい現実を松島は史緒に教えました。
何も言えなくなってしまった史緒に山本先生は帰りましょう、と声をかけるのでした。
帰り道山本先生は史緒にかつて松島春子と自分はライバル関係であったことを告白します。
大きなチャンスを前に緊張している自分にホットショコラを松島がくれたこと。
でもその中には「何か」がはいっていて舞台で気持ち悪くなって歌えなくなってしまい、彼女に問い詰めると「ライバルを蹴落とすなんて当たり前じゃない」と平然と答えられ、どうして簡単に信用してしまったのかと今でも悔やんでいると史緒に話しました。
そして山本先生は世の中正論が通用しないことなんていっぱいある、人はプライドだけでは生きていけないわと史緒に世の中の厳しさを伝えました。
絶望しながら家に帰宅した史緒。
ドアをあけると「今日はよく頑張ったね」と総一郎が抱きしめてくれました。
「頑張ってない、音程もめちゃくちゃで、留学もなくなっちゃった」と答える史緒。
「最後まで頑張ったじゃないか、途中で逃げなかった。自慢の娘だよ」と優しく抱きしめる父のやさしさに史緒は涙を流しました。
あったまるぞと総一郎はホットショコラを史緒に渡し、さわこの本当に死因をつげます。
当時2歳だった史緒がよちよち歩きで車道にでてしまい、それをかばったと。
史緒が傷つくのが怖くてマスコミにも秘密にしていたはずなのに、何故萌が知っているんだと静かに怒りました。
一方そのころ、菜都子の店でお酒を飲む菜都子と神野、そして萌。
萌が木原さわこの死因を知ったきっかけは、自分が優勝するヒントをくれと必死で神野を訪ね、そして演目の選曲とドレスもアイデアをもらい、その後神野が話の中でついポロッとこぼした一言からでした。
神野はどんなにみっともなくてもチャンスに食いつけとはいったが、まさか本人につげるとはと少し怒ります。
けれど見事に食いついた萌に関心する神野。
そして萌は神野に私をプロデュースしてくださいと頼み込みました。
萌は母子家庭で育ち、その母親も酒におぼれ借金づけ。
お前なんか産まなければよかったとずっと虐待を受けていました。
それでもオペラ歌手になりたいと必死で学費を稼ぎ、なんとか音大に入学した萌。
自分の人生のために必死で食いつき、やっとイタリア留学の切符を手に入れたのです。
早く母親のいる家をぬけだして、自分の人生を生きるのだと萌は再び決心するのでした。
3話
一方そのころ、史緒は新生活のために引っ越しを終え、卒業式を迎えていました。
高嶺の花であった史緒と最後に一枚だけでも写真をとりたいと囲まれる史緒。
今まで自分は嫌われていると思っていたと驚きます。
同じ会場では菜都子の息子、池之端蘭丸の姿が。
中性的な美貌を持つ蘭丸は女性に囲まれてモテモテ。
近くで見ていた史緒の父はあまりの人気ぶりに驚きを見せます。
なんでも学園祭の女装があまりにも美しく、以来ピアノ科のプリンスとして大人気なのだとか。
史緒もあんな男か女かわからない男がいいんだろうかと総一郎は疑問に思うのでした。
卒業式を終え、貸衣装の返却のために総一郎と別れた史緒。
卒業式を迎える今日この日に、総一郎もニュージーへいってしまうのです。
総一郎の第二の人生のために最後にプレゼントをしたいと史緒はATMによりますが、いきなりつきとばされひったくりにあってしまいます。
焦りながら警察に届け出るも現金は帰ってこないとの言葉に絶望しますが、その時蘭丸があらわれバックが落ちていたと警察に届け出ようとしていました。
藁にもすがる思いで鞄の中身をみるも財布が抜き取られており、カード会社に確認するも現金は下ろされた後で残高は6円しか残っていませんでした。
「ま、まぁ麻美さん家はお金持ちだし」と蘭丸がフォローしようとしますが「困るんです!全財産なんです!」と八つ当たりしてしまいます。
叫んだ自分に恥ずかしくなったのか史緒はすぐさま冷静になり、プライベートなことを八つ当たりしてしまって申し訳ないと謝罪しますが蘭丸は気にしていないと許します。
愕然とした様子の史緒に「帰りの電車賃ないよね?貸そうか?」と申し出ますが返せるあてもないのに借りるわけにはいかないと断ろうとします。
「電車賃くらいいいよ、女の子なら電車賃かしてと電車賃ちょうだいは同じだよ」と説得しようとしますが「そういう女性と同じことをしたくない」と史緒はきっぱりと断ります。
史緒の誇り高さに魅了された蘭丸は、すぐさま別の提案をしました。
「こうしよう、そのコート欲しかったんだ。5万で売ってくれ。とりあえず手付で今1万払う」と交渉します。
その時、少し前に父が史緒に恋人がいたら、安心してニュージーにいけると呟いていたのを思い出し、「1万でいいからお願いを聞いてほしい」と父の見送りの時だけ恋人のフリをしてほしいと頼みました。
見送りの時間、突然の恋人の姿に驚く総一郎ですが蘭丸は見事に史緒の恋人を演じます。
史緒に理解のある完璧な蘭丸の姿に感動した総一郎は「史緒は誤解されやすい子だからぜひ君が守ってくれ」と頼み込みます。
そしてついに迎えた別れの時間、「ママがいつも君を守ってくれますように」と総一郎は笑って家をでていき、同じく史緒も笑って「ママがいつもパパを守ってくれますように、いってらっしゃい」と見送り、父が見えなくなってから涙を流す史緒に蘭丸は「いいお父さんだね」と声をかけるのでした。
4話
次の日、家のソファーに見知らぬ女性のコートを見つけた菜都子は蘭丸にこれはなんだと問いかけると「訳ありで麻美史緒から買った」と事の経緯を説明しました。
菜都子はお嬢様暮らしがながくまだ世間知らずの史緒を心配し、もしかしたらドレスやバックを売らずに処分しようとしているかもしれないから蘭丸が手伝ってあげてはどうかと提案します。
そして自分の店にスカウトしてほしいとも。
あの性格で水商売は無理だと蘭丸は断ろうとしますが「スカウト料10万、車の車検もうすぐっていってたわよね」と交渉し、蘭丸はしぶしぶ菜都子の依頼をうけました。
史緒の元にむかうと案の定処分しようとしており、あわてて確認するとそこには大量の一流ブランドのドレスやバックが。
全て回収しリサイクルショップへ。売値の交渉も蘭丸はなんなくこなし「やったね!126万ゲットだよ」と史緒に声を掛けます。
この人はどうしてこんなに親切にしてくれるんだろうと史緒の胸はときめきます。
はにかんでお礼をいう史緒。普段の姿とのギャップに蘭丸も思わずときめきます。
そして蘭丸は「嫌なら断っていいんだけど」前置きしてからと菜都子からホステスの仕事のスカウトがあると仕事を紹介しようとします。
すると史緒は突然怒りを抑えるように「それが目的だったのね」と納得します。
「いくらお金に困ってるからってバカにしないで。屈辱だわ。男に媚うってまでお金を稼ごうなんてしてない!さっきのお金半
分あげます。それで十分でしょ。振込先を教えてください!」と怒りのまま吐き出します。
あまりの差別的な発言にカッとなった蘭丸は「人を馬鹿にしてるのはお前だろ。俺のママはあんたのいう屈辱的な仕事してるけどあんたより100倍いい女だよ。服の処分は彼女の提案だし、あんたのこと心配してたよ」と言い返します。
その言葉にはっと冷静になる史緒。
思わず口を押える彼女に目もくれず蘭丸は「一人でその鬼のようなプライド大事に生きてけよくそったれ」と言い残し去っていくのでした。
5話
蘭丸が家に帰宅し、一連の流れを菜都子に説明すると「ばか?」と問いかけると「ママの名誉のためにしたんじゃないか。あいつ屈辱的な仕事っていったんだぜ」と子供のように言い訳をします。
すると菜都子は「あら、ママなんてお嬢様だったころホステスも売春婦も同じようなもんだと思ってたわ。知らないって怖いでしょ。
女が働くなんて想像もしなかった。そんな女が働かざるを得なくなった時どう変わるのか、興味がわくのよね」といい、なおの事史緒を自分の店にスカウトしたくなった様子なのでした。
一方そのころ、今後のために仕事を探す史緒。
中々思うような仕事がなく悩む彼女の元に松島から通訳の仕事をやらないかと連絡がきます。
ラ・ポエームの記者会見のためにイタリアからくる出演者の接待を神野としてほしいとの依頼でした。
ぜひやらせてくださいと仕事をうけ、神野とパーティーに参加した史緒。
そこにいたのはイタリアからはるばるやってきた出演者のレナード・パロッティとカーティア・ミレーニ。
憧れの二人との会話に胸を生き生きしながら仕事を楽しみます。
会話が弾む中で二人は史緒が木原さわこの娘であることを知り、史緒は二人の口から母の話を聞きます。
二人から自分の母の話を聞けることを喜ぶ史緒。
そんな史緒を神野はどこか微笑ましく見守りました。
そしてパーティーの最後に歌われるパロッティとミレーニの歌。
二人の歌声に魅了され、史緒は歌いたいと涙を流しました。
そんな史緒に神野は「僕と結婚しないか」と提案をします。
「あなたのことをよく知らない」という史緒に「これは取引だ」という神野。
それは神野と結婚するかわりに神野が史緒のパトロンになるというものでした。
返事は急いでいないから考えておいてくれと言われ、パーティーの接待を終えた二人。
軽くいっぱい飲みたいんだが付き合ってくれないかという神野の申し出を史緒は受けます。
そこは菜都子のお店でした。
戸惑う史緒に菜都子は「うれしいわ。若い女性の客様はたまにしかいらっしゃらないから」と招き入れます。
蘭丸に自分の言ったことを聞いていないのだろうかと疑問に思いながらもお店の中にはひります。
店は一流ホテルのラウンジのように落ち着いた華やかな空間で、史緒の想像していたものとは全く違いました。
すると一人の女性がピアノの前に座り、音を奏ではじめました。
お店にぴったりな上品で流れるようなタッチで押しつけずリラックスさせるような音色に聞きほれていると女性は驚いたように史緒を見つめます。
疑問に思った史緒が女性をよく見つめると、それはなんと女装をした蘭丸の姿だったのでした。
6話
驚く史緒に「お見事!蘭ちゃんの女装見破ったの史緒さんがはじめてよ」と菜都子が褒めます。
「池之端君、女装が趣味なんですか」と聞く史緒に「本人に聞いてみればどう?」と茶目っ気をふくませて菜都子が勧めます。
しかし史緒はきっと自分とは話したくないだろうからと断り、なぜと聞くと「私がホステスという職業に偏見をもっていて、侮辱してしまいました。
彼の好意を最低の言葉でふみにじってしまって、私なら二度と会いたくありません」と正直に打ち明けます。
「史緒さんったらお付き合いベタね。そんな時はまだ謝るの」と仲直りをすすめる菜都子。
すると蘭丸がやってきて、「いや、くそったれと言われたやつに謝るのは俺だっていやだよ」と正直に自分の悪かったところを打ち明けます。
そして菜都子が仲裁にはいり、無事二人は仲直りするのでした。
そしてお詫びに歌ってもらおうかしらと二人のデュエットをリクエストする菜都子。
神野のすすめもあり、史緒と蘭丸は演奏をはじめました。
マイクなしでも響き渡る史緒の美しい歌声、流れるようなピアノ。
美しい二人にお店中の人々が惚れ惚れし、拍手を送りました。
そして歌い終わった後、菜都子は史緒にうちの店で歌ってくれないかとスカウトをします。
歌で仕事ができることに喜びを覚えた史緒は一つ返事で「歌わせてください」とスカウトを受け、また歌うことができるとニュージーにいる総一郎に手紙を書くのでした。
一方そのころ、家庭環境の悪さを考慮し自分の身の回りの世話を全てしてくれる神野に萌は恋心を覚えていました。
コンサートでの金賞である留学費用を自分によこせとつけまとう母親から逃げるために神野に必死に助けを求めた萌。
一時的な逃げ場所として神野は萌にホテルを用意し、さらに松島春子の週1レッスンを準備させました。
せめてものお礼にと萌は神野のハウスキーパーをしていましたが、ある日秘書を通して断られます。
もう自分に会ってくれないんだとふと窓にうつった自分をみると、野暮ったく子供っぽい自分がうつっていました。
こんな自分では相手にしてもらえないと感じた萌。
そして菜都子の店に向かい、自分をここで雇ってほしいと頼み込みます。
「ここにいる女性は皆知的で上品で、自分も大人の女性としてのふるまいを身に着けたいんです。厨房でもお掃除でもなんでもします」という萌の必死の申し出も断ろうとする菜都子。
しかしそこに気分が悪くなった様子の客が現れ、戻しそうになったところを萌が嘔吐物を手で受けとめます。
そしてにっこり笑い、「レモン水もってきますね、お召し物が汚れなくてよかったです」という萌に使えると感じた菜都子は手洗い場で「さっきのお客様をキープできるなら雇ってあげる」と提案します。
そして見事、萌は客をキープしてのけます。
ですが目的のために手段をいとわない萌を危険視した菜都子は忠告をします。
史緒が歌手として菜都子の店で働くことになったこと。
二人のいきさつは知っているけどあの時の萌のやり方には賛成できないこと。
もう一度あんなことがあったら萌に店をやめてもらうと釘をさす菜都子。
「わかりました。あんなこと二度としません」と笑いながら約束する萌ですが心の中ではいつも自分の前に史緒がいることに嫉妬し、何故彼女ばかりもてはやされるのかと怒り、殺してやりたいと殺意を覚えるのでした。
目的のために手段を選べない程追い詰められている萌とプライドが邪魔をして不器用にしか生きられない史緒。
これから二人は銀座でどんな花を開かせるのでしょうか?
『プライド』世間の評価や感想は?
一条ゆかりのプライド、ハラハラしながら読んでる、、!!
— kao (@rya_orioruore) October 24, 2022
一条ゆかり先生の「プライド」という作品の中の「人を落とすんじゃなくて自分が上がるのよ」という言葉も、出会ってからずっと心の中にあります。。
— もちこ (@mochiko174) October 22, 2022
一条ゆかりのプライド、おもしろいなぁ✨
— さといも (@nyanchu____7777) October 15, 2022