ドリフターズ最終回完結した?結末や最後ラストを予想ネタバレ!原作漫画アニメ

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平野耕太先生の『ドリフターズ』は、少年画報社の月刊誌「ヤングキングアワーズ」で2009年6月号より連載中の人気漫画です。

 

古今東西の偉人や英雄・有名人が一つのファンタジー風世界に集合し、二つの陣営に分かれつつ己の目的や心のままに戦う物語は、「異世界転生もののパイオニア」と呼ばれることも。

 

平野先生ならではの力強く緻密な描線と、歴史・ファンタジーへの深い造詣が盛り込まれた濃密で奇想天外なストーリー、そして「平野節」としか言いようのない絶妙なセリフ回しで息の長い人気を博し、2013年にはアニメ化もされました。

 

今回の記事では『ドリフターズ』は完結しているのか?何巻まで出ているのか。また結末の予想をしていきたいと思います。

『ドリフターズ』をお得に読む方法はあるの?

昨今、各出版社が漫画アプリに力を入れており、連載中のマンガでも漫画アプリを通して無料で読むことができます。

 

例えば、小学館が運営する漫画アプリ『サンデーうぇぶり』では、サンデー系列で連載中のマンガや過去の名作マンガに至るまで幅広く無料で読むことができます。(←1番オススメの漫画アプリ

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しかし、『ドリフターズ』に関しては今現在、無料で読める漫画アプリはありません

 

見つけ次第、追記いたします。

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「ドリフターズ」は完結した?最新巻は何巻?

原作は完結した?

結論を申し上げますと、まだ完結しておりません。月刊「ヤングキングアワーズ」にて連載中です。

 

2024年8月現在、最新話は91話。サルサデカダンで大敗を喫した豊久たちが再集結している途中です。

最新巻は何巻まで出ている? 次の巻が出るのはいつ頃?

2024年8月現在、7巻(発売)が最新刊です。

 

「ヤングキングアワーズ」での掲載ペースは、2・3か月置きの実質不定期連載となっているため、「なかなか続きが出ない」ことで有名な作品でもあります。直前の6巻から7巻までは4年半以上という長い間隔がありました。

 

連載のインターバル次第ですが、3・4年程度と仮定すれば、8巻の刊行が期待できるのは2027年あたりでしょうか。

 

原作者の平野先生は2022年頃に体調を崩して入院なさっていて、それも長く間が空いた原因と言われています。

 

また構想に長い時間をかけて練り込み、迫力ある作画を描き込むだけでなく、単行本化の際に内容を精査してがっちり加筆修正を行うことでも知られており、作品をより完璧にするための時間も加味されています。

 

巻末や帯のおまけ漫画も大きな魅力なのは、ファンの方ならご存知でしょう。

 

連載間隔にはクオリティを高める目的があり、そして掲載された話が毎回面白く、だからこそ続きが気になりますが、気長にじっくり待つのが吉でしょう。

 

7巻に収録されたのは86話までで、2024年現在、91話が最新話です。

 

『ドリフターズ』の単行本には11~12話分収録されるのが常なので、各話のページ数にもよりますが、あと7回分載れば8巻が出そうです。

 

掲載頻度は今年に入って上がっているので、もしこのペースが続くようでしたら、2026年に8巻刊行が期待できるかもしれません。

 

なお、6巻と7巻の間には本誌に「6.5巻」という途中までの内容をまとめた異例の別冊付録が付きました。

 

もし8巻までの間が大きく開いた場合、「7.5巻」が付録になる可能性もあるのかも?

何巻ぐらいまで続きそう?

6~7巻のサルサデカダンの戦いで大敗を喫した漂流者軍が再集結し、本格的に反撃に転じるまではまだしばらくかかりそうですし、そこからの新たな戦いもたっぷり描かれるでしょうから、終わりの時期は全く読めません。

 

少なくとも10巻を超えて12~13巻以上にはなるかと予想されます。

 

進行ペースは緩くともヤングキングアワーズを支える人気作ですし、平野先生の才能を買っている筆谷芳行氏が少年画報社取締役にある間は、打ち切りの可能性はまずないと考えられるでしょう。

 

『ドリフターズ』現在に至るまでのネタバレまとめ

巻数に比して、『ドリフターズ』の物語はとにかく濃密です。これまでのあらすじや単行本未収録部分も含むストーリーについてまとめてみました。

『ドリフターズ』あらすじと世界観を紹介! 

1600年、関ヶ原の戦いにおいて、主人公・島津豊久を含む島津軍は西軍として参戦していましたが敗北。

 

当主である伯父・島津義弘を離脱させて薩摩まで帰らせるために、自らは殿(しんがり)として命を捨てて敵を食い止める「捨てがまり」を行います。

 

力尽き死を覚悟した次の瞬間、彼は見たこともない世界に飛ばされていました。

 

そしてとっくに死んだはずの織田信長と那須与一に出会います。

 

人間の他にエルフやドワーフ、ドラゴンなどが棲むいかにも正統派ファンタジー風なその世界では、言葉さえも通じません。

 

安倍晴明らに邂逅した豊久たちは、この世界には自分たちのように地球のあらゆる時代から召喚された者たちがいること、そして黒王という存在が廃棄物と呼ばれる地球の転生者を配下に、人間を抹殺せんと暴虐の限りを尽くしていることを知ります。

 

ねぐらにしていた廃城近くのエルフの村をオルテ帝国の支配から解放、ついでドワーフも解き放って味方に着けながら、「国盗り」を目指します。

 

紆余曲折や黒王軍との接触を経て他の漂流者らと合流し、オルテ帝国の王都ヴェルリナを手中に収めると、マモン間原・サルサデカダンで黒王軍の首都進攻を迎え撃つことになります。

 

漂流者軍優勢と思われましたが、味方の裏切りをきっかけに戦線は崩壊し、豊久は信長たちを廃城に逃がすために再度の捨てがまりを行い、互いの生死不明のまま散り散りになります。

 

幸い味方のメインキャラクターに戦死者はいないようで、現在はじわじわ再集結しつつ反撃の力を蓄えている状況です。

 

舞台となる世界は、多くの種族が住み、幾つかの地域に分かれています。その全図が「指輪物語」の中つ国に似ていると指摘するファンもいらっしゃるようです。

 

東方の大帝国「オルテ」が前半の舞台です。何とこの国は、漂流者であるアドルフ・ヒトラーが建国したもの。

 

エルフやドワーフなど人間以外の種族を「亜人(デミ)」と呼び、苛烈な差別と搾取を行っていました。

 

数十年の長きに渡り他国との戦争を続けるうちに国力はすっかり疲弊、政治や行政にも腐敗がまかり通る有様に落ちぶれていました。

 

また東方で厳密には国家ではありませんが財力とグリフォン運用による制空力で一大勢力を成すグ=ビンネン通商ギルド連合には、山口多聞が合流済みでした。

 

エルフやドワーフをはじめ、オークやコボルト、獣人や巨人など、様々な種族と勢力が入り乱れる戦いが繰り広げられます。

 

漂流者と廃棄物とは? 二つの陣営についてまとめました!

漂流者(ドリフターズ/ドリフ)は、謎の男・紫によって招かれた者の総称で、豊久もその一人です。

 

安倍晴明率いる十月機関が実質的に統括しています。

 

ファンの間では、「現世で志半ばにして倒れ、そして(俗説等はあれど)生死が不明・死の現場や遺体が確認されていない・あるいは行方不明」という境遇が共通点と考察されています。

 

つまり「死んではいない」のが廃棄物との大きな違いなのです。

 

一方廃棄物(エンズ)はEASY(イーズィー)が招聘し、黒王に率いられる者です。

 

こちらの特徴はさらに明確で「非業の死や処刑により死が確定しており、世界や特定の相手に強い怨嗟を抱いて死んだ者」です。

 

ジャンヌ=ダルクや土方歳三など、メンバーの名前を見れば分かり易いですね。

 

彼らは死ぬと「同じ質量の塩と化す」ことが、ジャンヌの信奉者であるジルドレが死んだ場面で明らかになっています。

 

漂流者も同様に塩となるかどうかは、まだ漂流者側の死亡場面が登場していないので不明です。

 

また、廃棄物は漂流者と異なり、何らかの異能力を黒王から授けられたか会得しています。

 

火炎を操るジャンヌ、新選組員の亡霊を巧みに活用する土方、超低温の風雪で全てを凍らせるアナスタシアなど、生前の境遇や死に方に深くリンクしているものが多いようです。

 

主人公である漂流者側は超常能力を付与されない代わりに、紫電改や飛龍のように、元いた世界で傍にあった強力なオーパーツ的兵器や技術知識を持ち込めている対比が面白いですね。

 

サン・ジェルミはラスプーチンに対し「廃棄物になったか!」となじっていましたが、もしかしたら漂流者が自由意思で廃棄物になることも可能なのかもしれませんね。

昨日の敵は今日の味方? 入り乱れるメンバーと現在の戦局を単行本未収録分も解説!

ラスプーチンの奸計により公子が裏切ったために誤算が生じ、サルサデカダンの戦線は決壊してしまいます。

 

豊久は信長たちを逃がすために、関ケ原同様に自分が殿で黒王軍を食い止める「捨てがまり」の役を買って出ます。猛反対する信長を殴って黙らせ、ビンタしても微笑むだけの豊久に、与一は「この人、最初からこの時をずっと待ってたな」と悟り、不本意ながら戦場を後にします。

 

豊久はドワーフたちと共に踏ん張りますが多勢に無勢、ボロボロのところに土方歳三が現れます。

 

前回白黒付け損ねた決着を果たすつもりの土方でしたが、既に満身創痍で刀も折れて立ち上がる力さえ残っていない豊久の姿に落胆し、引導を渡そうとします。

 

しかしその時、一度も霊として現れてくれなかった沖田総司の声が囁きます。

 

「本当にそれでいいのかい? そいつを斬ればもう、新選組が戦う武士(さぶらい)はいなくなるよ」

 

そして親友・近藤勇の姿も見えて動揺する土方の元に、全ての空気を読まずに菅野直の紫電改が吶喊してきます。

 

当然ながら見知らぬ(土方から見ればずっと未来の)男の口から「新選組(菅野が所属する301空チームの別名)」の名を聞き、動揺する土方。

 

菅野はまさか目の前の男が土方歳三本人だとはつゆ知らず、「新選組知らねぇのかバカヤロウ」と説明を始めます。

 

それは多分に講談や映画など、一方的でフィクショナルな美化が混じっているけれど、おおむね「新選組もの」に共通する認識。

 

「近藤勇が率いる幕末の京を守ってた、とにかく強くてカッコいい無敵剣士」「小説にも映画にもなってて子供でも知ってる」「そのクソ強い新選組にあやかって301空が新選組と名付けられた」――きっと土方は、自分の死後新選組は賊軍の汚名を着せられたまま、あるいは忘れられたと思っていたのではないでしょうか。

 

その名と志、自分たちの存在が後世に語り継がれ、あやかりたい対象にまでなっていることに驚いたに違いありません。

 

「俺たちはどこで間違ったのかな」と近藤や沖田の霊に語りかけ、土方は自分の配下の黒王軍に刃を向けて斬り捨てます。

 

まさかの彼の造反に呆然とする豊久たちの前に、顔見知りの竜・タツオ(豊久が勝手に命名)が現われ、菅野と豊久はそれに乗って立ち去ろうとします。

 

一緒に来るかと誘う豊久に「行くわけがねえだろ」と言い捨てる土方は、そのまま行くあてもなく戦場を後にします。

 

その口元にはこれまでになかった満足げな笑みが浮かんでいるのでした。

 

一方、信長・与一・ハンニバルはわずかの傷兵と共に廃城を目指しますが、黒王がこの時のために差し向けていた義経が立ちはだかります。

 

どう考えても勝ち目のない窮地に、与一が選ぶ手段は土下座しての命乞いしかありませんでした。

 

プライドを捨てた情けない姿に義経は激怒し、源平合戦の場で非戦闘員でもお構いなしに殺しまくった那須与一はどこへ行った?と 苛立ちながら与一の頭を踏みつけ、苛みます。

 

「俺が命乞いなんぞをされて目こぼしするような男だったか?」

 

その言葉尻を信長が捕らえます。

 

その挑発は大きな賭けでした。

 

「だから、兄貴(頼朝)に負けたんじゃないのか」「黒王とやらが世界征したあとに、お前みたいなの生かしておくわけないだろ」

 

そして与一も「見逃した方が『面白い』ですよ」と畳みかけるのです。

 

義経は手下の獣人たちに同行を求めますが拒まれ、しかし殺さずに彼らを帰します。

 

それを見ていたハンニバルおじいちゃんが唐突に、籠城には城外で敵を食い止める別動隊が必要であり、自分が義経と共に野戦軍を組み、信長たちの籠城を守ると言い出します。

 

どうやら一目で義経の本質を看破し、素質を見込んだようです。

 

「なっボウズ、わしと悪いことせんか? ぼうず、お前に足りない物をやるよ わしの脳みそをやるよ」

 

かくして信長と与一は廃城に到着し、ハンニバルと義経は共に廃城を守る部隊を作りながら黒王軍の戦に備えます。

 

飛龍の背で気絶した豊久が目覚めると、空母「飛龍」の中でした。そして山口多聞・スキピオやシャイロックをはじめとするグ=ビンネンの面々と合流し、二千年分追い付こうとするスキピオと共に「お勉強(しないとご飯をもらえません)」を強いられます。

 

巨人やドラゴンまでも擁して強大な力を持つだけでなく、黒王の能力で食糧にも困らない黒王軍は完全無欠の無敵に見えますが、二つのつけ入る隙が次第に見えてきます。

 

一つは人類殲滅のスピードが速すぎること。

 

「破竹の大進撃」の度が過ぎるために、皆殺しには程遠く、多数の「取りこぼし」が出ているとハンニバルは指摘。

 

その生き残りを集めながら、義経とハンニバルは美少年王クロウ(※来年三十路)の率いる、黒王から人々を開放する(という美しいイメージの)新しい国を作ろうと画策します。

 

もう一つは、黒王の居る前線では物資が湧き放題なのに、文明の真似事を始めたばかりの後方の地では生産効率がまだまだ低く追い付かず、大量の民は食うにも窮しており、つまりは通常とは真逆の事態が発生していることです。

 

豊久たちはそこを突き、守りの手薄な後方を落とし、食糧や物資の供給を絶つ作戦を始めるのでした。

 

またグ=ビンネンの手勢は、海鳥の糞が積み重なった島を発見。これで火薬を作る硝石が再び手に入ることになりました。

 

黒王軍からの離脱者が二名という機に乗じながら再集結しそれぞれの能力を発揮して籠城へ、あるいは切り崩しへと転じる豊久たち。

 

またハンニバル・義経組は途中で裏切り者である公子の故郷で彼らを待ち伏せし、「処分」しつつも一部の兵力を取り込み、土地までも手に入れます。

 

そして義経は、自分に与する人間をこの地に集めるように指示します。廃城に向かおうとしている民もそっちではなく自分の土地へ来させるように、と。

 

加えて、手薄になっている北壁を落とすという義経の真意もはっきりします。

 

一敗地に塗れてもただでは終わらない彼らの反撃に期待が高まりますね!

 

『ドリフターズ』最終回結末や最後ラストを予想ネタバレ

奇想天外でスケールの大きな物語で、読者の予想を気持ち良く裏切ってくれる平野先生。

 

その傑作の行方を予想するなどおこがましいのは承知の上で、ギミックや伏線が多数埋め込まれているからこそ考察が楽しいのが『ドリフターズ』です。

 

現在提示されている物語から、謎やラストを予想してみました。

黒王の正体と目的を考察!

黒王の正体はイエス=キリストと目されています。

 

未だに素顔さえ一切不明の黒王ですが、触れるだけで重症者を治す・パンを千切れば無限に増える、数匹の魚を増殖させるなど、かつてキリストが行ったと伝わるものと同じ奇蹟を行うだけでなく、セリフの端々にもキリストや聖書の内容を伺わせているので、連載初期から読者が予想し「鉄板」とされている予想です。

 

さらにオマケ漫画では自分のことを「三十過ぎまでニートで、実家の大工仕事を手伝っていた」と語っており、極めて身も蓋もない表現のですがキリストの生涯に合致していますね。

 

一方、それらがキリストと思わせるミスリードで、実は別人では? という予想も、ファンの間では根強く議論されています。

 

作中でも明智光秀が、近代人でなければ知り得ない「デサント」や「パラシュート降下」などの戦法を黒王が最初から知っていた件について、「彼は本当に私が知っているアレなのか?」といぶかしむ場面があります。

 

また光秀がアレ=キリストのことを知っていたのなら、彼はキリシタンか?という仮説も湧いてきますね。

 

グ=ビンネンのシャイロックによれば、黒王が現れるはるか前に、存在の知られていない漂流者(宣教師だったようです)によって「聖書」が齎されていたそうで、彼はモーゼが海を割って歩くエピソードも知っており、(黒王が本当にキリストならば)海を隔てたところで何の防衛にもならないと言っていました。

 

キリスト以外では、ユダ説、そしてヒトラー説もよく聞く予想です。

 

作中世界において、ヒトラーはオルテを建国して大発展させたものの、謎の自殺を遂げたらしいという以外の情報ははっきりしていません。

 

もしもヒトラーが生きており、黒王と自称しあたかもキリストのように振る舞っていたとしたら、少なくともタンクデサントをはじめとする近代戦術を熟知していた件は腑に落ちるのですよね。

 

いずれにしても恐らく最終局面まで伏せられるであろう謎の考察は尽きない楽しみがあります。

 

現在謎のままの伏線について大予想! 「あの石碑」に関する必見情報!

黒王の正体以外にも、『ドリフターズ』には多数の謎や気になる伏線が散りばめられています。
その一つが5巻で登場した意味ありげな石柱です。

 

これは廃城の外側に人知れず存在する様子が1コマ示されただけで、信長も与一もその存在には気付いていないようです。

 

そこには、「織田信秀」「島津家久」二名の名前がはっきりと読み取れますが、「織田信秀」は信長の父親、「島津家久」は豊久の父親なのです。(豊久の従兄にあたる島津忠恒も後に「家久」と名乗っているため、こちらの可能性も一応あるのですが)

 

この二名に関しての情報は作中では一切なく、「4,500年以上前に作られた廃城」を作ったのは父親たち二人なのでは? とすれば二人の父親も「こちらの世界」に、しかもかなり昔に来ている? それとも実はどこかで漂流者または廃棄物として存在し、この先豊久たちに関わって来る? と、長年ファンが考察を巡らせていました。

 

その謎は戦いの間廃城を守っていたミルズたちが文字通り「掘り起こして」くれました。

 

漂流者軍の敗戦を知ったミルズは、どうにか生きている信長たちがこの廃城目指して落ちのびて来ること、そして黒王軍の追撃も必ず来ると察知し、その場に留まり死守しながら籠城の手筈を整えます。

 

そして廃城を調べ直す中で、この場所が朽ちた廃城どころか、まるでこの時を予想していたかのように土塁と空堀によって巧妙に作られた要害であることを発見しました。

 

それは信長の時代の人間でなければ作り得ない「畝状竪堀(タツホリ)」という築城手法でした。

 

加えてあちこちから信秀・家久の名が刻まれた石碑が大量に見つかった事実を、帰還した信長に報告します。

 

その署名の目的は分からないけれど、「まるで(この城を)自分が作ったと誇示するみたい」だと。

 

87話ではそれを聞き愕然とする信長の回想シーンがありました。

 

父の葬式に「うつけ姿」で現われ祭壇に灰をぶっかける、ドラマや漫画でおなじみのあの場面です(ちなみに若き信長は想像通りのイケメンでした)。

 

その場面で衝撃の事実が明らかになります。

 

織田信秀は、表向きは病死として処理されましたが、実は忽然と行方不明になった――つまり、神隠しに遭ったのです。

 

当然そんなことを公にできるわけもなく、空の棺で葬式を出し、病気で死んだと偽装するしかなかったのです。

 

織田信秀は死んでいない――のであれば、漂流者としてこの地に来たということになります。

 

また漂流者が年老いて死ぬかどうかもはっきりしていないので、もしかしたらまだ存命で、息子たちと再会を果たすのかもしれません!

 

一方の島津家久についてはまだ情報は何もありません。

 

家久は若くして病死していますが、その死には毒殺説もあり未だに謎の多い最期と言われています。

 

こちらも病死や毒殺ですらなく、信秀同様召喚されていた可能性が高くなってきました。

 

今後の展開に大いに期待ですね!

 

その他、阿部晴明だけ年齢に反して異様に若い理由や、何かありそうな思惑も気になりますが、そもそも長らく本編に登場していません。

 

再登場を待つこととしましょう。

 

豊久たちは一体どうなる? 最終回を予想!

黒王側に土方・義経二名の離脱者が出て、混沌としてきた現況ですが、この先さらに敵味方が入れ替わる展開は大いにあり得ます。

 

平野耕太先生は『ヘルシング』終盤でもまさかの大きな裏切りを用意して読者の度肝を抜いた過去があります。

 

どんなどんでん返しが待つのか、正直凡人には予想できませんが、凡人なりに頑張ってみましょう。

 

今気になるのは、これからの国造りに結構ノリノリの義経&ハンニバル組です。

 

窮地を乗り切り流れを自分に引き寄せたものの、信長はこの二人が組むことに不安も抱いていましたね。

 

その懸念はごもっとも、何しろこの二人は、あまりにも噛み合って、どちらも稀代の戦の申し子です。あまりにも強過ぎて、それ故に危険なのです。

 

この先建国が順調に進み、一大勢力を築いて第三・第四勢力として漂流者軍と戦うことを選んだとしたら、相手取るにはあまりにも厄介。

 

そしてハンニバルがスキピオとの決着を付けたい、あるいは義経が与一や信長らと闘ってみたいとシンプルにして制御不能の衝動に身を任せたなら、誰も止められないのは火を見るより明らかですが、そんな戦いも待っているかもしれません。

 

また前作『ヘルシング』の7巻付近を振り返ると、壮絶な戦いの中で敵も味方も名前のある重要キャラがバタバタ倒れていました。

 

翻って『ドリフターズ』では、意外とキャラクターが死んでおらず、生存率が高いのです。

 

ネームドキャラクターで明確に死んだのは、廃棄物側のジルドレ一人のみで、主人公サイドである漂流者は辛うじて誰も死んでいません。

 

ですから言葉は悪いのですが、そろそろ誰か退場するのであれば、言葉は悪いですが『死に時』とも考えられ、内心ビクビクしている読者も少なくないとか。

 

この先、双方無傷で終わるとは考えにくいでしょう。

 

どのタイミングで誰が命を失うかは全く読めませんが、この先は壮絶な展開が待ち受けていることは間違いありません。

 

また紫とEASYの真の思惑や、安倍晴明やサン=ジェルミの真意などが解き明かされることでしょう。

 

『ドリフターズ』ビッグネーム揃いの主要キャラクターを紹介!

『ドリフターズ』に登場する漂流者も廃棄物も実に多士済々で、教科書レベルの有名偉人も多数揃っています。

 

彼らのプロフィールと作中での設定・エピソードをまとめてみました。なお、判明している範囲で通説を基に生没年を添えています。

島津豊久(1570年~1600年)

戦国時代屈指の武闘派と名高い島津四兄弟。

 

その末っ子・家久の嫡男で、砂土原城主です。

 

関ヶ原の戦いで伯父・義弘を脱出させるためにしんがりを務め、死んだと思ったら召喚されていました。

 

本作の主人公で、30歳。

 

タイ捨流の使い手で、長い野太刀をパワフルに振り回し、鎧ごと、馬までもまとめて斬り倒すだけでなく、短筒の火縄銃も併用したり、組手甲冑術で敵をボコボコにしたりと、一騎当千の戦士です。

 

自らも「難しいことは分からん」「敵がいるなら突っ走るのみ」と考え無しの猪突猛進型であることを認めていますが、戦場での状況判断や人心掌握に天賦の才を見せ、信長からも(いい具合のバカさを持つが故の)「王の器」と認められます。

 

自分の命を投げ出すのが最善手なら、隙さえあらば捨てがまろうとするので周囲は危なっかしくてたまったものではありません。

 

しかしそれだから誰もが捨て置けず、目が離せず、人が付いて来るのです。

 

信長は「放っておけないというだけで国を建ててしまった」という共通点から豊久を劉邦になぞらえています。

 

信長や与一からは「お豊」、エルフたちからは「トヨさん」と呼ばれることが多く、序盤「首おいてけ」というセリフを連発し、大将首に異様にこだわる彼をオルミーヌは「妖怪首おいてけ」と恐れました。

 

織田信長(1534年~1582年)

本能寺の変で積み上げた50年の全てと嫡男を奪われたものの、死なずに漂流者として召喚された第六天魔王。

 

与一と共に廃城を居処にしていた折、エルフを助けようとしていた豊久に出会います。

 

本能寺での状況は未だ不明ですが、右目に眼帯をしているのは当時の負傷のためでしょうか。

 

戦術や状況分析能力が非常に優秀で、火薬や銃を量産したり、自分が生きた遙か先の時代の武器にも着目して戦の中で使いこなしたり、サルサデカダンでは長篠の戦をブラッシュアップした塹壕戦術を展開するなど、水際立った手腕を発揮します。

 

豊久から「人間の頭の中を操るのは得意だが、人の情や心が分からない」本質を突かれて痛感し、自分は参謀と汚れ役に徹し、空っぽゆえに「王の器」を備え持つ豊久を君主として担ぎ上げようと考えた結果、振り回されまくりで苦労が絶えません。

 

ほうほうの体ながらどうにかサルサデカダンから廃城に帰還しました。

那須与一(1169年?~1190年?)

中学校国語の教科書に載っている「扇の的」のエピソードで有名な、義務教育レベル認知度を誇る日本代表スーパーアーチャー。弓の扱いに長けるエルフたちもその妙技に舌を巻いていました。

 

源頼朝の配下となり、後に義経の軍勢に加わったと言われていますが、実はその存在が当時の史料に記されておらず、軍記物語系と那須家の系譜にしか登場しないため非実在説も有力で、死亡時期や場所も諸説あり、不明点の多い人物です。

 

作中では19歳と自称し、初見読者の多くがスレンダー少女と見紛うほどの美形ですが、本人曰く「十人の兄上たちの方がずっと美形」とのこと。

 

その容姿に反して、特にジルドレとの死闘では、ギリギリの命のやり取りを楽しむ戦闘狂丸出しの笑顔を見せてくれました。

安倍晴明(921年~1005年)

今や「陰陽師」といえばこの人、と言って差し支えない著名人ですが、詳しい出自や死因等は不明で、謎が多い人物。

 

当時としてはとても長寿で、84歳まで生きたそうです。

 

作中でも83歳の高齢であることを隠しませんが、なぜか容貌はめちゃくちゃ若々しい美青年の姿を保っており、その理由も一切謎です。

 

作中世界では導師結社「十月機関」のリーダーとして、漂流者を集結させて廃棄物を倒すことを自らの「使命」として強く自覚しており、「紫」の名と、彼が漂流者を呼び込んでいる事実を知っているなど、明らかに他の漂流者とはレベルの違う深い理解と彼だけのパイプを得ているようです。

 

「符」を使った魔術を駆使し、漂流者のみならずこの世界の一般の人間の素質ある者を構成員とし、魔導の術を授けて育成も行っているようです。術を使って竜や魔獣を手なずけることも可能。

 

サルサデカダンの戦いでも活躍しますが、敗戦後の登場がまだないためオルミーヌともども去就不明。

 

オルミーヌ

十月機関の構成員で、晴明の部下にして弟子。

 

信長たちを漂流者軍に引き入れるべく観察し、状況説明と勧誘を行います。

 

平野耕太先生の趣味要素(巨乳・眼鏡・ツインテール・ホットパンツ・二―ハイソックス・アホ毛)を全て詰め込んで生まれたキャラクターで、単行本5巻では「調子乗ったバカがラーメン屋で全部のトッピング乗せたら何が何だかわからないものになった」と言われていました。

 

貴重な常識人なのに、信長に乳を掴まれるわ、「オルミーオッパイ」「オッパイーヌ」などとまともに名前を呼んでもらえないなど、セクハラと不憫を一手に背負う美少女。

 

石壁を出現させる術しか使えないことから、未熟者の意味を込めて「石棺のオルミーヌ」と呼ばれていますが、彼女の唯一の技が豊久たちを救うことに。

サン・ジェルミ(1691年or1707年?~1784年?)

「ヨーロッパ史上最も深い謎」と言われた人物で、日本では「サン・ジェルマン伯爵」という表記の方が一般的です。

 

18世紀フランスの社交界に突然現れ、ルイ15世に謁見して気に入られたらしい、という以外はとにかく謎に包まれており、オカルトめいた逸話は数知れません。

 

不老不死とも、錬金術や魔術を極めていたとも、あるいは時間旅行者だったとも言われています。
本作では女言葉を使う派手な化粧の美形で、「オカマ」と呼ばれて否定しないことから男性でしょう。

 

オルテの建国に貢献した功を以て、国土の三分の一を所有する最有力貴族。化学や錬金術に精通した知識を活かして火薬の生産にも寄与したうえ、政治のみならず歴史にもかなり詳しく、信長と中国史の話(しかも的確なツッコミまで)もできてしまいます。

 

アレスタとフラメーという二人の部下をいつも連れています。

 

晴明から廃棄物かと疑われていましたが、本人は「漂流者」と断言しています。

 

オルテの大貴族でありながら、現状を「詰んでる」と判断して帝国を見捨て、豊久たちと手を組み乗っ取り劇の立役者となりました。

 

サルサデカダンの敗戦後は、廃城で信長を出迎え「自分は壊れかけのものが好きなのであって、壊れたものじゃない」と見限ろうとしますが、信長の口車を面白がって留まってくれたようです。

 

ハンニバル=バルカ(B.C.247年~B.C.183年?)

マジで共和制ローマを滅ぼしかけたカルタゴの大英雄にして戦の大天才。

 

戦場で象を暴れさせるわ、その象を引き連れてアルプス越えるわ、色々とやりたい放題。

 

ザマの戦いでスキピオに敗れた後は亡命を繰り返して自害したと伝わっています。

 

本作ではまだらボケの漂流者おじいちゃんで、認知症の症状が強く出ている時には所かまわず失禁したり意味の分からないことを口走るなど、かつての面影はどこにもない姿ですが、時折覚醒した時は眼光鋭く、またボケている最中でも妄言のようで実はそれが的確な助言やヒントであることもしばしば。

 

悪だくみとか皆殺しとか大好きな、物騒な人。

 

サルサデカダンで豊久が捨てがまりを決行するその時に覚醒。

 

信長と共に廃城目指して敗走する際に義経と対峙し、彼と共に野戦軍を組織し、そして国を建てることを提案し、手を組みます。

スキピオ=アフリカヌス (B.C.236年~B.C.183年?)

共和制ローマの貴族で、天才的な軍略を以てザマの戦いでハンニバルを破り、第二次ポエニ戦争を終結させました。

 

彼がいなければローマ終わってた、と言えるほどの大人物ですが、その後は政治的に不遇であり、ローマを離れて暮らした晩年は、没年や死因もはっきりしないそうです。

 

作中では最初からハンニバルと共にあり、ライバルのモウロクぶりに閉口しつつも、そのボケた様子を笑う者には毅然として叱責するあたり、なかなかに熱い男なのです。

 

外見は50代のおじさん風ですが頭脳の冴えは現役で、山口多聞に会うや「(自分の死から山本が生きた20世紀までの)二千年分の歴史や戦史を教えてくれ、追い付いてみせる」と教えを請い、あっという間に追い越し、関ヶ原の戦いの布陣図を一瞥しただけで勝敗や状況の流れまでも全て看破する洞察力が凄すぎるのでした。

菅野直(1921年~1945年)

大日本海軍所属の敏腕戦闘機パイロットで、「撃墜王」と称された一人です。

 

戦闘301飛行隊(通称「新選組」)の隊長を務めましたが、洋上で生死不明に。

 

しかし実は愛機・紫電改とともに召喚されていました。

 

北壁の戦いの最前線にいきなり登場、機銃で戦況を一気に覆した後、密林に不時着。

 

現地の犬型獣人を「のらくろ」と呼んで従え、猫型獣人も配下に付けて、自分を「空神様」と呼び愉快痛快な動物軍団を結成します。

 

傍若無人で基本的に直感で動き、すぐに手が出る喧嘩っ早い性格ですが、その後合流した山口多聞には圧倒的な階級差とリスペクトから頭が上がらず、現在はスキピオの元で豊久と共に「お勉強」を強いられています。

山口多聞(1892年~1942年)

大日本帝国海軍少将で、通称「提督」。

 

ミッドウェー海戦にて、空母「飛龍」から部下を退避させ、沈没時に戦死――とされていましたが、実はその「飛龍」ごと漂流者として召喚。

 

召喚後は東方のグ=ビンネン通商ギルド連合に身を寄せ、彼らの駆るグリフォンを艦載機に見立て、発着拠点となる船を、空母ならぬ「鷹母」として活用して作戦を指揮し、彼らが東の海を支配する切札となっていました。

 

晴明たち十月機関の仲立ちで菅野直・スキピオ両名と合流。

 

空母飛龍と紫電改・自分と菅野で「二人だけの新・二航戦」を立ち上げます。

 

スキピオの求めに応じて「二千年分の歴史と軍事の知識」を授けます。

ミルズ

漂流者サイドの苦労人パート2。

 

元はオルテの小役人としてエルフ族居住地の政庁に勤務中、豊久たちの襲撃に遭います。

 

その際「自分は童貞であり、女性エルフへの性的搾取に関与していない」と主張したため辛くも豊久の根切りから免れて、そのまま信長から諸般事務作業や兵站調達を命じられつつ「ドーテー」「童貞人間」と呼ばれる羽目に。

 

弱気な性格ながら事務処理能力は高く堅実で、意外にもいざとなると腹が据わる様子。

 

実直な姿勢が少しずつエルフたちの信頼を勝ち取り、サルサデカダンの敗戦の一報を聞いても逃げ出さず、「ここで何をすべきか」を冷静的確に判断して動く姿に大いに株が上がりました。

 

窮地の中臆せずに物資を整え、廃城の真の姿を探り当てた彼の功績に信長も感動し、劉邦に仕えた功臣・蕭何(しょうか)になぞらえ絶賛しました。

黒王

フードとマントに身を包み、素顔を誰も知らない謎の存在。

 

人を本気で救おうとして人に裏切られた彼は、人間を徹底的に憎み、人ならざる者を率いて「人類抹殺」を目的に進軍を続けています。

 

手から無限に食糧を産み出し続けるなど、あまりにもチート過ぎる能力を備え、本来知能の低いオークやコボルド等の種族に農耕や文化を授け、急速な勢いで文明を築くまでになりました。

源義経(1159年~1189年)

常に「面白そうな方に行き、面白そうなことをやる」のみを行動原理とする、倫理観ぶっ壊れ系の戦の申し子。

 

当初は「面白そう」というだけで黒王軍に与し、黒王もなぜか義経にだけは一切の指示も指揮も与えず、やりたいようにさせていました。

 

敗走する信長と与一らを追撃しますが、信長とハンニバルの言葉に乗って、ハンニバルと共に廃城の城外部隊を引き受けつつ、「二人で国を作る」案に同調した様子。

 

そもそも漂流者なのか廃棄物なのかも不明でしたが、与一から「あなたが奥州平泉なんかで死ぬわけないでしょ」と言われ「良くわかってるじゃないか」と答えたところを見ると、死んではいない=漂流者の線が濃厚のようです。

ジャンヌ・ダルク(1412年?~1431年)/ジルドレ(1405年?~1440年)

フランス救国の乙女にして、魔女の汚名を着せられて火炙りになった悲劇の少女。

 

その怨念を激しい火炎に変えて、「あついよう」と嘆きながら敵を焼き尽くします。

 

豊久と戦い、「女の首は要らん」と言われて激怒。

 

ショートヘアと胸部がフラットなスポーティーな体型から、巻末オマケ漫画では「バレー部主将」と揶揄されていますが、ジャンヌにも全国のバレー部の皆さんにも謝ってほしいと思います。

 

生前同様、ともに戦った貴族・ジルドレは与一との激闘の末にガトリングガンで蜂の巣にされてようやく死に、「同質量の塩になる」という廃棄物の最期を読者に示しました。

アナスタシア・ニコラエヴァ・ロマノヴァ(1901年~1918年)/グリゴリー・ラスプーチン(1859年~1916年)

ロシア・ロマノフ王朝最後の皇帝、ニコライ二世の娘にして皇女。

 

ボリシェヴィキ軍によって一家全員殺害されました。

 

日露戦争の遺恨からか日本人や侍への印象は最悪で、またお気に入りのジャンヌをいじめた悪い人として豊久を忌み嫌っているようです。

 

ラスプーチンは同時代にロシアに現れ、ニコライ二世一家をいいように操ったとされる謎多き怪僧です。

 

この世界でも人間を操る陰湿な特殊能力を発揮して豊久たちを幾度も苦しめます。

 

黒王の参謀的な存在であり、軍のマークをプロデュースしたり、オークたちに文明を持たせる際の文字や作業レベルなどについて取り決める役目も果たしています。

 

サン・ジェルミとは謎の人物同士前世で面識があった模様。

土方歳三(1835年~1869年)

お馴染み新選組鬼の副長。

 

函館戦争で戦死したためか、新選組の浅黄色の羽織ではなく、晩年の洋装姿です。

 

廃棄物としての特殊能力として、彼には大量の新選組の亡霊がまとわりつき、その戦いをサポートします。

 

一度豊久と引き分けた後、サルサデカダンで再び対峙しますが、菅野直との会話の末に黒王軍を離脱。その後の消息は不明です。

明智光秀(1516年?~1582年)

本能寺の変の後、山崎の戦いにおいて秀吉軍に敗北。伏見で農民の落ち武者狩りに遭い、刺されて地に伏したところをEASYから拾われました(信長は豊久からこの話を聞き、「伏見の農民、百万年無税」という名セリフを発しました)。

 

本能寺であれほど辛酸を舐めさせておきながら、未だに信長に対しては大きなルサンチマンと遺恨を抱き続けている様子。

 

サルサデカダンでは信長を大胆に挑発して怒らせ、結果的に敗走に追い込みましたが、誰よりも信長の恐ろしさと才覚を知るがゆえに、追撃を緩めず息の根を止めるべきと黒王に進言しています。

豊久たち漂流者を召喚している張本人。

 

眼鏡をかけた欧米風の、いかにも事務員という風情でオフィス用の机と椅子に座っています。

 

漂流者たちは最初彼の待つ白い廊下のような場所に出て、何らかの審査・選別を受け、「よし」と言われると多数の扉のうちの一つに吸い込まれて「漂着」することになります。

 

その正体と最終的な目的はいまだ不明ですが、廃棄物を集めるEASYとは敵対関係で、嫌い合っているのは確かなようです。

 

EASYからは「民生屋」と呼ばれて侮蔑されていますが、二人がなぜ代理戦争を繰り広げているのかもまだ分かっていません。

 

世界には定められた運命などなく、固定の「あるべき形」もなく、漂流者が「前世」に縛られず自由な思考と意思によって状況を進め、各人の「差異」によって変革を為し、廃棄物を滅ぼすことを目的としているようです。

 

そのため豊久がサルサデカダンで関ケ原を「再現」しようとした時には怒りと遺憾を露わにしていました。

EASY(イーズィー)

紫に敵対し、廃棄物をこの世界に誘い込むゴスロリ風の黒衣の少女。

 

幼稚で感情的な言動が目立ち、紫に罵詈雑言を言うためだけに時空を歪めて彼の元に姿を現すこともあります。

 

紫からは「継戦器」とも呼ばれ、もしかすると人間ではなく何らかのシステム、あるいは機械が正体ではという考察も行われています。

 

彼女の棲む空間にも無数のドアが見えますが、こちらは暗闇の中にCGを思わせるワイヤーフレーム状の線で描かれた扉です。

 

この状況の元凶とも言える存在ですが、その真意や目的、廃棄物や黒王を使って何をしたいのかはまだ明確になっていません。

 

廃棄物を自分の「駒」であり「ルール」を越えられない存在と見做していますが、紫からは既に制御の外にあることを指摘されます。

 

自身の部屋のドアプレートには「EASY」が何らかの略称であることを示す表記がありますが、読み取れるのは最初の1文字「E」が「Eternal」の略であることのみです。

 

この記事では、ドリフターズのあらすじや最新展開、謎の考察や登場人物についてまとめてみました。

 

ストーリーやキャラクターを振り返ったり、この先を読み解いたりするご参考になれば幸いです!

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