マダムプティ全巻無料で読む方法を紹介!漫画アプリでタダ?万里子と俊・ニーラム!十六歳の人妻オリエンタル急行の旅へ!

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悩んでいる人
『マダムプティ』を全巻無料で読む方法が知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

ご紹介する方法は、登録不要もちろん合法です。違法手段ではないので、安心してください。 

『マダムプティ』は漫画アプリ『マンガPark』で全巻無料で読める?

いきなり、結論です。

 

『マダムプティ』はこちらの白泉社が運営する漫画アプリマンガParkにて全巻無料で読むことができます。

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『マンガPark』は、大手出版社の白泉社が運営する公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。

 

『マンガPark 』では『マダムプティ』1巻から最終巻に収録されているすべてのエピソードを無料で配信してくれています。

 

安心安全に、そしてタダで『マダムプティ』を全巻読破したい方は『マンガPark』を使う方法が最もお得です。

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『マンガPark』は課金してもお得に読める!

『マンガPark』では基本的に無料で読める作品が多いですが、最新刊が発売されたばかりの作品などはアプリ内で購入できる『コイン』が必要です。

 

↓『コイン』が必要な作品。

 

実は、この『コイン』はアプリ内でお得に、そして簡単に購入することができます!

 

例えば、1100円分の『コイン』を購入した場合、1100円分の『コイン』に加えて、アプリ内で使用できるボーナスコインが200円分付与されます

 

つまり課金しても、お得に漫画を読めるのです!

 

購入方法もキャリア決済で簡単に購入できるため、わざわざ書店に行って漫画本を購入する手間が省けます。

 

『マンガPark』では1日に無料で読める話数に限りがあるので、うまく『コイン』を購入して読む方がストレスなく読み進められますよ!

 


 

漫画アプリに関して言うと、集英社が運営する少女マンガに特化した漫画アプリマンガMeeやスクウェア・エニックスが運営するマンガUP!も特にオススメです。

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以下のような有名作品が随時、更新され無料で読むことができます。

 

『マンガMee』で無料で読める主な作品一覧
  • この音とまれ!
  • 恋を知らない僕たちは
  • ハニーレモンソーダ
  • 古屋先生は杏ちゃんのモノ
  • みにあまる彼氏
  • テリトリーMの住人
  • 美食探偵 明智五郎
  • これは経費で落ちません!
  • 素敵な彼氏
  • 流れ星レンズ
  • 好きって言わせる方法
  • うそつきリリィ
  • アシガール
  • ひるなかの流星
  • ケダモノ彼氏
  • きらめきのライオンボーイ
  • 青空エール
  • アオハライド
  • きょうは会社休みます
  • 虹色デイズ
  • 君に届け
  • ダメな私に恋してください
  • 銀魂
  • ちびまる子ちゃん

などなど…

 

『マンガUP!』で無料で読める主な作品一覧
  • 無能なナナ
  • 遺書、公開。
  • 幸色のワンルーム
  • 薬屋のひとりごと
  • 俺ガイル
  • 渋谷金魚
  • ハイスコアガール
  • 咲-saki-
  • アカメが斬る!
  • ゴブリンスレイヤー
  • 魔王学院の不適合者
  • クズの本懐
  • 好きな子がめがね忘れた
  • 魔女の旅々
  • 神達に拾われた男
  • 裏世界ピクニック
  • 地縛少年 花子くん
  • 不器用な先輩。
  • ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
  • ホリミヤ
  • 弱キャラ友崎くん

などなど…

 

「無料でマンガを楽しみたい!」という方は『マンガPark』と併せて使ってみてはいかがでしょうか?

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次に『マンガPark』の使い方(システム)を簡単にご説明します。

『マンガPark』の基本的な使い方

『マンガPark』に掲載されているマンガを無料で読むには、アプリ内アイテムである『FREEコインボーナスコインを活用することになります。

 

(左がFREEコイン、右がボーナスコイン)

 

簡潔に言うと『FREEコイン』『ボーナスコイン』などを使うことで、1日1作品において、13話分以上のマンガを無料で読むことが可能です。

 

『マダムプティ』も例外なく1日に13話分以上の話数を読み進めることができます。

 

以下では『マンガPark』で使うアプリ内アイテム『FREEコイン』『ボーナスコイン』のそれぞれの使い方、取得方法を詳しく説明していきます。

『マンガPark』のFREEコインとは?取得方法と使い方を解説

FREEコインとは?
  • FREEコインとは、アプリ内でマンガを無料で読むために必要なアイテム
  • 朝6時、夜9時に120FREEコインずつ配布される(1日に計240FREEコイン)
  • 30FREEコイン消費で好きなマンガを1話分、無料で読むことが出来る

以上が簡単なFREEコインの取得方法と使い方の説明です。

 

1話につき30FREEコインが消費されるということは、

1日に配布される240FREEコイン÷1話につき消費される30FREEコイン=8話分

つまり毎日、配布される計240FREEコインを使って1日に8話分の作品をタダで読めるシステムがFREEコインです。

 

但し1点だけ注意があり、FREEコインを120以上貯めこむことは出来ません

 

朝6時に120FREEコインが配布され、その120FREEコインを使わずに夜9時を迎えたとしても新たに120FREEコインが加算されることはありませんので注意が必要です。

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『マンガPark』のボーナスコインとは?取得方法と使い方を解説

MP+(マンガポイントプラス)とは?
  • ボーナスコインとは、アプリ内でマンガを無料で読むために必要なアイテム
  • FREEコインがなくなってしまった場合でもボーナスコインを使うことで好きなマンガを1話分、無料で読むことが出来る
  • 『マンガPark』新規ダウンロード特典で900ボーナスコイン(30話分)が付与される
  • 毎日、短い広告動画を見るだけで30ボーナスコイン(1話分)が付与される(1日に2回このシステムが使える)

以上が簡単なボーナスコインの取得方法と使い方の説明です。

 

下の画像のように『マンガPark』新規ダウンロード特典では、900ボーナスコイン30話分)が無料配布されます。

 

そして毎日、短い広告動画を視聴することで30ボーナスコイン1話分を取得することが出来ます。

毎日0時と12時の2回、広告動画を見てボーナスコインを獲得できます。つまり毎日、60ボーナスコインを取得できるということです。

短い広告動画の見方は、アプリを起動すると画面右下にピンク色のプレゼントマークが出てくるので、それをタップします。

するとCMを見てコインをGETというボタンが表示されるので、タップして短い広告動画を視聴します。(広告を見ずに流してるだけでもOK!)

たったこれだけの労力で、30ボーナスコイン(マンガ1話分)が手に入ります。

 

やらない手はありませんよね(^^)/

短い広告を見てボーナスコインを獲得できるシステムは毎日、夜0時と昼12時に回復します。

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『FREEコイン』『ボーナスコイン』以外で1日3話分のマンガを読む方法

先ほど紹介した『FREEコイン』『ボーナスコイン』が0ポイントになってしまった場合でも1日に3話分のマンガを無料で読むアプリ内システムがあります。

 

その仕組みがコチラ。

 

読みたい”話(はなし)”のページへ飛ぶと、「CMを見て無料で読むと表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで新たに1話分のマンガを無料で読むことが可能となります。

3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。

 

以上の事から『マンガPark』は、1つの作品において、1日に最低でも13話分以上ののマンガを無料で読むことのできるかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります!

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『マダムプティ』の世間の評価は?

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『マダム・プティ』見どころ紹介!

見どころ① ミステリー仕立て・新婚旅行中に起きた悲劇

主人公・万里子(まりこ)は亡き父の借金の返済と引き換えに三十も年上の青山 俊(あおやま しゅん)と結婚することに。

 

まだ恋を知りませんが幼い頃から憧れていた俊の妻となり夢心地なまま新婚旅行へ。

 

しかしパリへと向かう列車の中で俊が遺体となって発見されます。

 

結婚した妻のお披露目も兼ねていたオリエント急行の旅に同乗していたのは俊の友人達。

 

事件なのか事故なのか、それとも―――!?十六歳で未亡人となってしまった万里子。その事件の真相とは…

 

第1巻はアガサ・クリスティー原作『オリエント急行の殺人』のオマージュになっていてミステリー要素満載です。

 

また、出会ったばかりの俊の友人達と万里子が心をかよわせていく様子が丁寧に描写されています。

 

俊が万里子によせる信頼が揺ぎなく、事件の真相は涙なしには語れません。

見どころ② 旅の同行者・ニーラムの目的

未亡人となった万里子は花の都・パリに到着します。

 

友人たちと別れを告げますが、何故かニーラムは万里子についていくと言い出します。

 

俊の形見をスリに盗まれ、それを取り戻すために詐欺まがいのことをしたりと落ち着くひまもありません。

 

そして旅の途中でニーラムの本当の目的を知ります。それは、兄を殺すこと。

 

ニーラムは異母兄弟であるパドマに母を殺され、国の掟でその復讐を果たさねば帰ることが出来ません。

 

阿片窟でパドマを見つけ、別人のように豹変するニーラムを必死で止めようとします。

 

それは何故か、「あなたが‟友達”だからよ」と万里子は叫びます。

見どころ③ 殺意の中の本心

ニーラムは心からパドマを慕い、パドマもまたニーラムを愛していました。

 

例え腹違いであってもニーラムの母を心から慕い本当の兄弟のように過ごした日々。

 

何故、兄は母を殺したのか?それは依然としてわかりません。

 

万里子はニーラムを止めるつもりなら真実を知らなければと思いますが、復讐に囚われたニーラムには言葉が届きません。

 

そんななか兄の居場所を掴んだニーラムは突如姿を消してしまいます。

 

万里子の手元にあるのはたった一言のメッセージ「私を止めて」。

 

母国語なら通じまいと高を括り、吐露したニーラムの本心を万里子は零すことなく汲み取っていました。

 

ニーラムの願いを叶えるために万里子は動き出します。

見どころ④ 芽生えはじめる恋

兄パドマと対面し、引き金を引くニーラムに万里子は駆け寄り、ニーラムは意図せず彼女を撃ってしまいます。

 

万里子はその場に崩れ落ち、それを見たニーラムはパドマよりも万里子の命を優先します。

 

銃弾は肩をかすめ命に別条はないものの、跡が残ってしまいます。

 

自責の念に駆られるニーラムに万里子は微笑みます。

 

そんな彼女に「…そうやってお前は、いつも人のために強がって。ショコラでも宝石でも冬には咲かない薔薇だってお前のために持って来るよ…」と誓います。

 

その言葉に万里子はねだります。あなたと、あなたのお兄さんとのお話を聞かせてと。

 

そしてぽつりぽつりと昔話をはじめます。

 

その話からニーラムがどれだけパドマを慕っていたのか、幸せな日々だったのかが伝わってきます。

 

また、ニーラムの万里子への切なげな眼差しからその熱が伝わってくるようです。

見どころ⑤ 兄の真実・王宮の闇

何故、兄が母を殺してしまったのか――

 

傷つきながらもその真実を探し求めるニーラムを「見捨てたりしない」と万里子は約束します。

 

穏やかで聡明な兄を阿片漬けにし、ニーラムの母を殺すほどに追い詰められた理由。それはパドマの実母クリシュナにありました。

 

クリシュナは自身の足元を盤石にするためになら手段を選ばず、息子を阿片漬けにして支配していました。

 

パドマはそんな母が恐ろしく母を殺し自分も共に死のうと決意しますが、誤ってニーラムの生母マヤを殺害してしまいます。

 

それさえもクリシュナの思惑通り。最愛の弟の母であり、心の奥底で誰よりも愛していたマヤを手にかけてしまった絶望からパドマは故国を出奔します。

 

全てを知り「何故私に助けを求めなかった?」と問うニーラムに「お前達を…巻き込みたくなかった…」とパドマは答えます。

 

兄の言葉に、自分は守ってほしかったわけではなく、共に背負わせてほしかった。

 

助けを求めてくれたなら、それだけでなんだって出来たと叫び、ついに発砲します。

 

その弾は大きく外れ、パドマの後ろにあった鏡を粉々に打ち砕きます。

見どころ⑥ 復讐の果てに

仇をうつことなくニーラムの復讐は終わりを迎えました。

 

「殺…して…やりたかっ…た」ニーラムは皮膚を裂くほどに拳を握りしめ、母の仇を、最愛の兄を殺したい衝動から耐えました。

 

そんなニーラムを見て万里子は思い出します。

 

かつて俊に裏切られ、それでもなお自分を頼ってくれたなら何だって出来たのにと思った時のことを。

 

あの時、万里子を慰めたのはニーラムでしたが今は立場が逆です。

 

真実を暴けと言ったのは自分なのだから泣く資格はないと涙を堪えますが、ニーラムは真っすぐに万里子を見つめて言います。

 

「…私のために泣いてくれ……」

 

泣き疲れた万里子を胸に、ニーラムはかつて俊の名前を呼び泣いていた時のことを思い出します。

 

そして『今でもあいつの夢を見るか?』と切なげに顔を歪ませます。

 

万里子が目を覚まし、目を合わせ微笑むと彼女もまた微笑み返します。すると自然に言葉がこぼれます。

 

「好きだ……どんな時も私の夢だけを見てくれ 万里子」

 

万里子への揺るぎない愛を確信したニーラムは彼女を妻にすると宣言します。

見どころ⑦ 身分違いの恋

「万里子を妻にするつもりだ」

 

その言葉に一番驚いたのは万里子です。

 

ニーラムに対して特別な感情があることは自覚していますが、俊との一件から愛することを躊躇していました。

 

ニーラムはインドに帰り諸悪の根源・クリシュナを処断する決心をします。

 

しかし王宮の陰謀に巻き込まないために万里子は連れてはいかないと言い、もう自分は必要ないのかと万里子はショックをうけます。

 

自分の中にある『彼を好き』という気持ち、それだけで追いかける理由になると気付いた万里子はニーラムに内緒でインド行きの船に小間使いとして潜り込みます。

 

ニーラムと離れるのは嫌、でも拒絶されるのが怖い。恋をして強くなり同時に臆病にもなりました。

 

ニーラムに再会した万里子は自分の気持ちを伝えたい一心で「…信じて…あなたが好き……ニーラム」と告白します。

 

「…都合の良い夢だ」と呟くニーラムに夢ではないとわからせるために襟元を引き寄せキスをします。

 

しかし盛大に歯をぶつけてしまった二人は笑い、船の上でついに気持ちを通じ合わせます。

 

ここから舞台はインドに移り、クリシュナの支配する王宮の闇に直面していきます。

 

万里子はニーラムに言います。

 

「私の…望みはあなたと死ぬことじゃない」どこまでも生きるのだと、「それでも傷つくならニーラム あなたの側がいい」

 

その言葉どおりに万里子はニーラムと共に生きるために奔走します。

見どころ⑧ 王子・ニーラムの決断

絶対的な階級制度、王族としての責務から逃れることは出来ず、ニーラムは選択を迫られます。

 

クリシュナを王宮から追放し、兄の雪辱を果たすには王にならなければ、万里子とだけの愛をとるのなら王の座を捨てなければなりません。

 

王位継承者のニーラムには当然ながら婚約者が存在し、大勢の女性を囲うことを求められますが万里子はそれに耐えられません。

 

「…あなたに愛されたい。だから聞き分けのよい子でいたいけどやっぱりだめ。わかってても やだ。…私だけがいい!私がいるのに 私より先に他の女(ひと)の名前を呼ばないで…」

 

と泣きじゃくります。いつも自分よりも誰かを思いやってばかりの、そんな彼女の初めてのわがまま。

 

俊の前では決して見せなかった独占欲です。

 

わがままさえも愛おしく、だからといって責務や自分の生まれは消えるわけではありません。

 

王座か――たった一人との愛か、ニーラムがくだす決断とは。

 

インドの王子様×大和撫子の国を巻き込む恋物語の感動のフィナーレ。

 

最後まで怒涛の展開続きで目が離せず、心理描写がとても丁寧で作品の中に引き込まれます。是非お手に取ってみてください。

『マダム・プティ』登場人物紹介!

青山 万里子(あおやま まりこ)

純粋で少しお転婆なところもある十六歳の少女。語学が堪能。

 

家の借金と引き換えに俊の妻になるが新婚旅行中の列車で夫が死亡し、未亡人になる。年齢の割にしっかりしていて情に厚く、最初は気に食わないと思っていたニーラムと共に行動するうちに彼の心に触れ、次第に惹かれていく。

 

まだ恋を知らない万里子がその苦しさ愛おしさを知ってどのように変化するのか、必見です。

ニーラム・マタ・シン・パテル

俊の仕事仲間エドワードの手伝いをしているインドの青年。

 

その立ち振る舞いや金に糸目を付けない大胆さから相当の身分であることが窺える。

 

後に、実は西インドのベジャラート州にある藩王国の第二王子であることが判明。

 

異母兄弟であるパドマに母を殺され、その復讐を果たすことが旅の目的。

 

当初は旅の連れに丁度いいと思い万里子と行動を共にしていたが、人殺しになることを必死に止め、彼を理解しようとする万里子に惹かれていく。

青山 俊(あおやま しゅん)

三十年上の万里子の夫。実業家。

 

新婚旅行の途中に遺体で発見される。

 

しかしそれは友人達と計画していた偽造であり、ある目的のために失踪する。万里子は何も知らず利用されていた。

 

『マダムプティ』序盤ネタバレ紹介!

第1話

1920年代末、物語はトルコの港町から始まります。

 

十六歳の万里子(まりこ)は亡き父の借金の返済と引き換えに三十も年上の青山 俊(あおやま しゅん)と結婚することに。

 

そして、オリエント急行で新婚旅行へと旅立ちます。

 

オリエント急行行きの船を待つ間、万里子は一人はぐれてトルコの港を満喫しています。

 

所持金はありませんでしたが、トルコの人々には物珍しい折り鶴を折ってみせる代わりに様々なものと交換してもらいます。

 

そんな万里子を見つけ出した女中は必死の形相で駆けつけます。

 

異国で迷子にでもなったらと騒ぐ女中に万里子は交換してもらったりんごを笑って差し出します。

 

そんな時、家畜の羊が逃げ出す騒動に巻き込まれます。

 

一方、夫の青山 俊は友人と共に妻が戻ってくるのを待っています。

 

そこに突如現れる羊、そして巧みな馬術で羊を追い込む少女の姿。

 

「万里子!?」

 

若干十六歳の奥様は物怖じしない肝の座った、少々風変わりな女の子です。

 

その登場の仕方に見る人は驚きを隠せません。

 

「元気な登場だね 万里ちゃん」

 

夫の言葉で我に返った万里子は顔を真っ赤にします。

 

十六歳の人妻は恥じらう乙女でもありました。

 

醜態を晒したことを恥じ入り後悔する万里子に付き添いの女中は泣き出します。

 

「お父上様がご存命なら決して!お許しにはなりませんでした!」

 

三十も歳の離れた方との政略結婚なんてと嘆きます。

 

しかし、借金のカタに女郎小屋に売られても文句を言えない程の借金を肩代わりしてくれたのは俊なのです。

 

そんな人のいい旦那様を悪く言ってはいけないと諫めます。

 

だったら尚更に、本当に人が良いのなら借金の返済と引き換えに嫁取りなどするだろうかと女中は言い募ります。

 

それは万里子にとっても大きな謎なのでした。

 

小さい頃、屋敷に訪れる俊に万里子はずっと憧れていました。

 

夫になる人として見たことはなかったけど、好きになるわと大きな目を輝かせます。

 

いよいよ出発の時、女中が付き添えるのもここまでです。

 

「お母上とのお約束もきっとお守りする」

 

そのように俊は告げ、オリエント急行は出発します。

 

万里子は一号室に通され、その素敵な部屋に喜びます。

 

しかし俊は同室ではなく二号室だと知り、万里子は子供扱いはやめてと怒ります。

 

そんな万里子に対し、生まれた時から知っている亡き友人の愛娘なのだから難しいと笑います。

 

だったら何故子供を妻に?と問えば、困ったことに妻が私を好いて仕様がないからと返されて真っ赤になります。

 

ふと、目にした俊の鞄には見慣れぬ拳銃が入っていて、護身用なのだと説明されます。

 

俊は仕事仲間のエドワードに万里子を紹介します。

 

「可愛らしいマドモアゼル※」という言葉に「マダムですわムシュウ」と返します。※未婚の女性を指します

 

万里子は語学が非常に堪能でエドワードとも英語で会話し、彼はとても喜びます。

 

そして、同席していた褐色肌の男が挨拶もせずに、どこか高慢な態度で「女が従順なのは良い事だろう」と言います。

 

万里子はその男の手を取りキスをします。

 

「失礼 マダム」

 

まるで紳士が淑女にするキスそのもので、思ってもみない返しに褐色肌の男ニーラムは呆気に取られます。

 

翌朝、朝食をとっていると「キモノは着ないのか」とニーラムが話しかけます。

 

彼はエドワードの知り合いの息子で、仕事の手伝いをしているそうです。

 

ニーラムは改めて自己紹介し、「よろしくマダム・マリ」と万里子の手を取ります。

 

そんななか、一人の女性が俊に向けて思い切りバッグを投げつけます。

 

「こんな小学生(こども)を娶るなんて」と怒り心頭の淑女と駆け寄る紳士。

 

外交官のデュピュイ夫妻(エミールとレティシア)は俊のフランスの友人です。

 

万里子は子供ではなく十六歳だと友人達の誤解を解こうとしますが、逆に火に油を注いでしまいます。

 

万里子と同い歳の妹アリスと同席していた英国軍少佐のヴィクターは「不愉快だ」と席を立ってしまいます。

 

また、ドイツのアルトマン子爵夫人は「正しい相手を選ぶものだよ」と万里子の握手を無視して立ち去ります。

 

実は今回のオリエント急行に乗っているのは全て俊の友人達、つまり貸し切り状態であることを万里子は後になって知りました。

 

散々な結果となった自己紹介と淑女らしからぬ振る舞い(馬で羊を追いかけまわした姿)を俊の友人達に見られていたことを知り、万里子は部屋でうなだれます。

 

「君はそのままで魅力的なのに」

 

俊のその言葉に、だったら何故と詰め寄ります。

 

俊と万里子の母がした約束を万里子は知っていました。

 

この新婚旅行から万里子を清いまま帰すこと、大人になるまで待つという約束。

 

何故こんな子供の自分を妻にしたのか、その不安が頭から離れません。

 

「偽りがないのなら…証をください」

 

万里子は硬く目をつむって俊を待ちます。

 

そんな万里子の額にキスを落とし「目を閉じなさい」と言います。

 

まぶたの上、耳元に唇が触れ、ついに堪えられなくなった万里子は俊を突き飛ばします。

 

そしてすぐに我に返って「うそうそ!今のなし!」と俊に胸に抱きつきます。

 

十六歳の万里子にはこれだけで精一杯です。

 

そんな万里子を宥め、今夜は仕事で遅くなること、明日の朝食はいらないから起こさないようにと伝えて俊は部屋を後にします。

 

その後、サロンには頭を抱え一人思い悩んだ様子の俊の姿がありました。

 

そこに友人達が結婚の餞別にと上物のワインを手にやってきます。

 

景気や仕事の話、そして「あの娘を…泣かすな…」とヴィクターが呟きます。

 

深夜1時、ニーラムは乗務員にミネラルウォーターを万里子はお湯を持ってくるよう頼みます。

 

万里子は日本茶を淹れてニーラムと乗務員に渡します。

 

ミルクも砂糖も入れないお茶は初めてだという彼は「私は英国人ではない インド人だ」と言います。

 

昼間の様子とは異なり覇気のない万里子。

 

お茶の湯気で潤んだ瞳に何を思ったのかニーラムは万里子の唇にキスし、「きれいだ」と囁きます。

 

固まる万里子に気づかぬまま、さらにおやすみのキスをして立ち去ろうとします。

 

翌朝、鼻の頭に引っ掻き傷をつけたニーラムは意味がわからないと憮然としています。

 

「私がキスをしてやったのに何故怒る?」と本気で問う彼にエドワードは「お前はものすごく駄目だ」と吹き出します。

 

万里子は振り袖姿で現れ、皆に昨夜のことを詫びます。

 

あの後、ニーラムの行いに万里子は怒り狂い、その騒ぎで全員が起きてしまったのでした。

 

ニーラムは万里子を呼び寄せますが「虫の声でしょう」と一蹴されます。

 

昼過ぎになっても姿を現さない俊を心配し、万里子とレティシアは二号室を訪れます。

 

声をかけても返事はなく、合鍵で鍵を開けますがさらにチェーンが掛かっています。

 

その様子を見ていたニーラムが無理矢理扉をこじ開けます。

 

部屋に吹き込む雪、そしてベッドの上には変わり果てた俊の姿があったのです。

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第2話

うつ伏せで倒れる俊の姿にレティシアは悲鳴を上げます。

 

そして、彼女の夫エミールが「ドアを閉めろ」と叫びます。

 

皆が混乱するなかニーラムは女達をサロンルームへ連れて行くように言います。

 

現場を確認し戻ってきた男達、エミールは黙って首を振り、俊の死を受け入れられないレティシアはそんなの嘘だと叫びます。

 

「十六歳の未亡人だと…?」むごすぎると乗車員が呟きます。

 

エドワードは静かに告げます。

 

恐らくは昨夜のうちに事切れていたこと。

 

外傷はなく、少量の吐血の跡があったが死因はわからず、病院で調べる必要があること。

 

万里子は俊に会わせて欲しいと懇願しますが、事件性があるため出来ないと断られます。

 

警察にあらぬ嫌疑をかけられぬためです。

 

悲しみに打ちひしがれる女達、涙を流すアリスに万里子はそっとハンカチを差し出します。

 

「部屋に…戻ります」

 

壁一枚隔たれていようと夫の側にいさせて欲しい、それが万里子の願いでした。

 

夜9時、皆一様に食欲がありません。

 

そこに割烹着を身に付けた万里子がミルク粥と卵酒を作って夫の友人達をもてなします。

 

「せめて一口でも」と気丈に微笑む万里子に、皆が心を動かされていきます。

 

そんな万里子にニーラムは問います。

 

何故泣かない、何故こんな時に人に尽くすのかと。

 

友人達の哀しみは時間が麻痺させるが、お前は違う、妻なのだからと。

 

万里子は今も、この結婚こそが夢であったように思えてなりません。

 

俊は万里子にとって父よりもずっと身近で優しい存在でした。

 

そして私のものになれと迫ります。

 

その時、大きな音が鳴り響き、酷い揺れが彼女達を襲います。

 

線路が雪で塞がれて立ち往生してしまったというのです。

 

翌朝、未だに動かない列車に乗客は混乱しますが救援が来ることを知り一先ず安堵します。

 

本来なら昼に到着するはずだったミラノで俊の遺体を引き渡す予定でしたがそれも頓挫しています。

 

ニーラムは先に着くベニスではないことを訝しがりますが、ミラノには俊の友人の病院があるのを理由にエミールが勧めたのです。

 

それに対し「随分と手回しが良いことだ」とニーラムはこぼします。

 

そんなニーラムの態度に我慢の限界を迎えた万里子は「私はあなたが大嫌い!!」と睨みつけて席を立ちます。

 

部屋に戻る途中でうずくまるアリスを見つけて駆け寄ると、彼女は大粒の涙をこぼします。

 

本来なら私があなたを慰める立場なのにごめんなさいとアリスは謝ります。

 

しかし万里子はあなた方が泣いてくれるから正気でいられるのかもしれないと微笑みます。

 

万里子にはもうずっと現実味がないのです。

 

そんな万里子をどうにか慰めたい、癒したいとアリスは必死になります。

 

そしてふたりは友達になります。

 

手品なら出来るからとアリスは兄の部屋にカードを取りに行きます。

 

すると昨夜の列車の揺れで棚から落ちたと思われる鞄と、その中身が部屋に散乱しています。

 

そこで万里子はあるはずのないものを見つけます。

 

それは俊の寝巻き(ローブ)です。

 

そのローブを手にヴィクターに詰め寄ります。

 

死んだ俊が部屋で着ていたはずのローブが何故あなたの部屋にあるのかと。

 

第3話

問い詰める万里子に身に覚えがないと言い張るヴィクター。

 

何故人の荷物を漁るような真似をしたのだとアリスを怒鳴ります。

 

そんな彼の頬を万里子は容赦なく叩き、「…やましい所がないのなら 殴り返せばよろしい!」と言い放ち、ヴィクターは咄嗟に言葉が出ません。

 

何を言われようが知らん!と立ち去るヴィクターを尻目に、万里子は乗車員に言います。

 

「夫の遺体を確認します」だから部屋を開けなさいと。

 

しかしどんなに言い募ってもそれは出来ないと言われてしまいます。

 

ドア一枚隔てたそこに真実があるはずなのにそれを確認することが出来ません。

 

自分の部屋に戻った万里子は大声で喚きます。

 

本当だったら今頃は楽しい新婚旅行、初めてのパリを満喫していたはずなのです。

 

行き先をパリにしたのは万里子の希望でした。

 

「私なら愛する女には愛する国をみせるが」と言うニーラムに、可哀想な方と一瞥します。

 

「大切な人と見ればどんな所にも肉体の温度がやどるの その美しさをあなたは知らないのだわ」

 

その言葉にニーラムは「知りたいぞ!」と目を輝かせるので万里子は調子が狂ってしまいます。

 

外が騒がしいのに気づき見に行くと、なんとアリスが列車の屋根によじ登っていました。

 

そして本当のことを言わないならここから飛び降りると兄に訴えます。

 

それは友達になった万里子を思ってのこと。

 

そして足を滑らせて落ちた所を兄ヴィクターが間一髪で受け止めます。

 

内気なアリスが見せた無謀な勇気に、万里子は「信じるわ あなたの信じるものを」と彼女を抱きしめます。

 

そしてヴィクターも「俊の死に私は関わりない…」と神と妹に誓います。

 

しかし依然としてローブの謎は残ります。

 

「犯人探しでも始めるか?」と問うニーラムに自分は探偵ではないし、俊は妻を紹介する場に害意ある人を呼ぶほど愚鈍ではないと断言します。

 

夫の友人を信じるという万里子に「おろかなこと…」と呟きアルトマン子爵夫人は席を立ちます。

 

万里子は子爵夫人を呼び止めどう言うことか尋ねますが早口のドイツ語で皮肉を言われます。

 

聞き取れなかった万里子は三度に渡り聞き返し、気づいた時にはすっかり万里子のペースです。

 

アルトマン子爵夫人は言います。

 

お前は夫を何もわかっていないと。

 

日本は欧州では未だに遅れて来た者であり、差別も珍しくありません。

 

そこで一等の事業を行う俊は並外れてしたたかなのだと。

 

列車で共になった事業関係者、友人らも善意の仮面の下にいかなる悪意を抱えているかわかったものではない。

 

そしてドイツ語で言います。

 

「赤子を煮湯に放り込むようなものです!こんないたいけな少女を」

 

可哀想に…と本音を滲ませます。

 

万里子は静かにお辞儀をして「ありがとうございます」とドイツ語で感謝を述べます。

 

万里子は子爵夫人のドイツ語を聞き取っていました。

 

そのことに気づいた子爵夫人は「成程したたかな娘だ」と万里子に対する評価を改めます。

 

万里子は俊の友人達に彼との出会いを聞いてまわります。

 

ヴィクターは以前父親が日本駐在武官だった頃に俊と出会い、「つまらんなあ人生なんて」が彼の口癖だったと話します。

 

有能で怠惰、従順で孤独、愉快に生きることが出来ないならさぞ生き辛いだろうと。

 

また、エミールとレティシアは俊のおかげで結婚出来たのだと話します。

 

彼らの話を聞いて、万里子の知らない俊があまりにも沢山あるのだと思い知ります。

 

その中の一つが俊はパリが苦手だということ、自分には華やか過ぎて気が引けるというのです。

 

それでも新婚旅行の行き先に選んだのは万里子に喜んで欲しかったからだとレティシアは微笑みます。

 

列車に乗る乗務員を含む全ての人が俊のことを知り、慕っていました。

 

それが本当だとしたら、何か引っかかるものがあります。

 

そしてひらめきます、俊が護身用にと持っていた拳銃のことです。

 

非常事態のため俊の荷物を確認することになりましたが、拳銃はどこにも見当たりません。

 

「死んだ男の凶器が紛失している 脅威を感じるのは私だけか?」

 

ニーラムの言葉に乗客全員の荷物を改めることになりますが、依然として行方が知れません。

 

無くなったのは拳銃だけで貴重品は無事というところを見ても物盗りの可能性はありません。

 

万里子は何かを思いつきニーラムから護身用の拳銃を借ります。

 

「犯人がわかったのか?」

 

それは未だわかりません。

 

彼らの好意が本当なら 仮面の下に悪意などなかったら?

 

“犯人”などいなかったら。

 

何故銃だけが消えたのか、不思議なことならまだまだあります。

 

“いい人が借金の代わりに嫁取りなど何故?”

 

大人の俊がこんな子供の万里子を妻にした理由。

 

最後の言葉が何故「ごめんよ」だったのか。

 

消えたのは本当に拳銃だけ?

 

拳銃を手にした万里子は俊の部屋のドアの前に立ちます。

 

「答えがこの中にある気がするの」

第4話

俊は小さい頃からの憧れの人、父を亡くし財を失い失意の底で持ち込まれた縁談に「…いいわ!」と二つ返事しました。

 

俊の実家へ挨拶に行く時に「何を言われても気に病まないでくれるかい?」と釘を刺されます。

 

母は不愉快な人だからと。

 

「…嫁など 俊の子を生む胎さえあればいい…」

 

母のあの重さが昔から嫌いだと言う俊に、「失くしたものを 失くすものを指折り数えるのは嫌い」だと万里子は言います。

 

そして俊のお母様は長く生きた分抱えた荷が重いのだと微笑みます。

 

当時の少女達の結婚は絶対服従で当たるかどうかもわからない賭けをさせられるようなもの。

 

それにも関わらず『なんて幸福なのかしら』そう思わずにいられなかったのは、もう過去のこと。

 

万里子は俊の部屋のドアに向かって銃を発砲します。

 

「開けて私に見せなさい!」

 

その鬼気迫る形相に彼女の言う通りにするようエドワードが言います。

 

ついに開かれるドア、そこにある答え。

 

ベッドの布団をめくるとそこに俊の姿はなく、あったのは人間ほどの大きさに包まった布団だけ。

 

「俊の死体など無いではないか!」ニーラムが叫びます。

 

ここにあったはずの遺体は何処へ?

 

「いいえ そもそも…俊様は本当に死んだ…の?」万里子は立ち尽くします。

 

――何処か見知らぬ街、雪が舞うなかで一人ベンチに座る男の姿があります。

 

その男に近づく一人の女が彼の肩に積もった雪を払います。

 

その男は紛れもなく俊で、そして女を抱きしめます。

 

あの日、万里子や他の女達を事件現場から遠ざけ、遺体の確認をしたと言って部屋を閉めたのはニーラムを除く男達です。

 

あの時俊のローブを着て倒れていたのはヴィクターでした。

 

「俊さまの遺体がないことをあなた方は最初から知っていたんじゃない?」

 

その言葉に男達は観念します。

 

「俊は生きている」

 

俊が死を装って姿を消したいと願ったのだとエドワードは言います。

 

「…ある一人のために」

 

その言葉にニーラムが「女か」と追及します。

 

それもただの女ではなく、俊の母を知っていれば誰もが許すはずがないとわかる「異国の女」でした。

 

その女との関係が母に知られ、母が認める娘を娶るまでは海外に出ることもままならず、万里子を利用することにしたのです。

 

彼は友人達の責める言葉に耳を傾け、それでもあの日の夜行動に移しました。

 

トリエステで降車した俊。

 

もう二日も前のこと、万里子とニーラムが何も知らずに日本茶を飲んでいたあの時。

 

「君にとっては嘘も真実も同じように残酷だ」

 

本当にすまないと謝る男達を後にして万里子は一人にして欲しいと頼みます。

 

一人部屋に戻ろうとする万里子に何故かニーラムが付いてきます。

 

万里子の手を取り「なんと愚かな夫」だと吐き捨てるニーラムに、「…生きてた」と顔を歪ませ笑います。

 

私だけ何も知らなかった、言ってくれたなら。

 

「だってどぉして?」

 

あまりにも幸福で、夢のようで、でも一人で舞い上がっていただけだった。

 

私はあの人の何でもなかったのだと、万里子は子供のように泣き出します。

 

夫が死んだと聞いてもあれ程気丈だったのにとニーラムは心の中で呟きます。

 

泣き疲れた万里子はニーラムの袖をつかみ、恥ずかしいから見ないで欲しいと言います。

 

そんな彼女の頭を撫でて慰めようとしますが、それでもなお「…俊様」と裏切った夫の名を呼ぶのです。

 

そんな時フッと電気が消えてしまいます。

 

『マダム・プティ』1巻はここまで。

 

ついに真実を知ってしまった万里子。2巻では俊が託した思いが明らかになります。

 

パリに到着とともに訪れるのは俊の友人達との別れ、そしてどんな出会いが待っているのか、万里子がどのように生きるのか楽しみです。

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