四月は君の嘘 有馬公正のその後は椿と付き合う？母や父親・凪との関係や名言紹介！かをり好きで最後のコンクール結果は？

四月は君の嘘の主人公、有馬公正（ありまこうせい）。

天才的な才能を持っていたにも関わらず、母親との確執でピアノを辞めてしまった公正。

中学3年生の春、宮園かをり（みやぞのかをり）という破天荒なヴァイオリニストと出会うことで、再びピアノに向き合い成長していく物語です。

今回は、公正の母親についてや家族構成、また最終話以降の公正についての考察を紹介します。

#四月は君の嘘
小説じゃないけど
いつ読んでもとてつもない感動と喪失感がある。
個人的に渡が好き pic.twitter.com/mRVGgn9PIi

— 赤坂 (@ACL_injury) August 3, 2022

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有馬公正の母親は異常？ひどい人だった？

作中では過去の人として、公正の回想シーンで出てくる母親。

病気を患っており、公正が11歳のときに亡くなってしまいます。

公正は元ピアニストだった母親から、ピアノの英才教育を受けていました。

しかし、母親の教育は異常なほどに厳しいものでした。

その証拠に公正の顔や体にはいつもアザがありました。

公正の頑張りと母親の教育は、コンクールでの優勝を総なめにするほどの勢いでした。

しかし、周りからは「コンクール荒らし」、「ヒューマンメトロノーム」、「母親の操り人形」などの悪名をつけられることもしばしば。

毎日続く練習や、手を怪我してはいけないということから公正は、周りの友達と遊べず悲しい思いもしていました。

それでも、徐々に弱っていく母親に喜んで欲しくてピアノを頑張っていた公正。

ある時、コンクールで優勝し、褒められると思った演奏を母親に罵られてしまいます。

公正は今までの我慢の糸が切れたかのように、母親に酷い言葉を投げかけてしまいます。

「お前なんか死んじゃえばいいんだ。」

しかし、その言葉を最後に、母親の容態が急変し帰らぬ人となってしまうのでした。

これが公正のトラウマとなり、ピアノが弾けなくなってしまうのです。

ここまでのお話だと、公正の母親は愛もないひどい人だと思います。

しかし、ここまで公正を厳しくしたのには理由があるのでした。

最初、公正をピアノの世界に導いたのは、のちに公正の師範となる、母親の友人であった瀬戸紘子（せとひろこ）でした。

彼女が公正の耳の鋭さに気がつき、ピアニストにしようと勧めました。

元々公正をピアニストにする気などなかった公正の母親。

そんな厳しい世界に、我が子を引き入れたくないと呟く母親なのでした。

しかし紘子の言葉を信じ、コンクールに出してみると、公正の実力に驚きます。

「この才能を世に出さなければ。」

そう思った母親は、公正に厳しすぎる英才教育を始めるのでした。

しかし同時に病気が進行し、この先長くないことを知った母親。

こんなに厳しい音楽業界で、こんなに小さい子が、母親がいなくて生きていけるのか。

作中では、「私の宝物は幸せになれるかしら」と涙を流す母親の姿が描かれています。

公正は、かをりと出会いピアノを再開する過程で、母親のトラウマを克服しようとします。

そこで辛い記憶だけではなく、母親の優しかった記憶を思い出した公正。

辛い記憶はピアノを弾かない言い訳であり、無意識のうちに楽しかった思い出、幸せな記憶を押し殺していたのでした。

母親は他界する前に、「息子に何も残してやれない、ひどい母親」と自分を責めています。

しかし、それは違うということを公正はピアノで証明します。

「出会えた感動、出会えた人全て、ピアノを教えてくれたお母さんの思い出」

たしかに公正の母親の教育は、常軌を逸しています。

厳しすぎるがゆえの体罰は許されるものではありませんが、母親として我が子を残して去ってしまう無念さや、焦り、大切に思う気持ちは痛いほどに伝わってきました。

有馬公正に父親はいるのか？母子家庭？公正の家族構成について

作中では、主に公正と母親が登場します。

父親の存在は全く感じ取れない物語ですが、父親はいるのかを調べました。

漫画では全くといって良いほど、父親は出てきません。

一度だけ、公正が高校進学についてを先生に相談した時に、「父の了承は得ています」と言ったことで、存在はしていることがわかりました。

また、番外編として出版されているcodaで、公正の初めてのコンクールの送り迎えをしている姿が描かれています。

作者である新川直司先生は、あえて父親を出さなかったとインタビューで語っていたそうです。

父親が出てこない真相はわかりませんが、母親が亡くなった後の公正の孤独感を出すためには父親の存在をなるべく消した方が、より引き立ちますよね。

有馬公正はかをりのことが好き？最終話までの2人の関係とは

中学3年生の春、公正は「友人A」という脇役としてかをりと出会います。

公正の幼馴染である渡（わたり）が好きだから紹介して欲しいというかをりからの願いを聞き入れた、同じく公正の幼馴染である椿（つばき）。

「1人だと気まずいから」という理由で、彼女は公正を付き添わせただけなのでした。

しかし、かをりが渡を好きだというのは大きな嘘。

最初からかをりは、小さい頃から憧れていた公正に近づきたくて嘘をついたのでした。

その理由としては、幼馴染同士の3人の仲が良すぎて、入る隙がなかったからとのこと。

回りくどいこの嘘が、結果的に公正の人生を大きく動かすことになるのです。

「四月は君の嘘」という題名が、このお話の最大のキーとなるということを物語っていますよね。

公正は、かをりと様々な経験をしていくものの、自分自身のことを「ただの脇役」だとずっと思い続けます。

しかし、かをりの病状が悪化し病院生活が始まり、また公正自身もピアノに向き合うことを決めたあたりで、「好き」だという思いが芽生え始めるのでした。

それでも、かをりと渡が病室で楽しげに話しているのを見ると、2人を見たくないと病院を後にするのです。

お互いに好意を寄せているのに、嘘が邪魔をして近づけない。

そしてお互いに相手の好意に気が付いていない。

かをりが生きている内に、なんとか両思いになって欲しい。

そう思っていた読者も多いのではないのでしょうか。

しかも、周りの登場人物たちは、皆そのことに気が付いているのです。

「僕のかをちゃん」と言っていた渡も、最後には公正の背中を押して、かをりの元へ向かわせます。

主人公同士が一番の鈍感だなんて、何とも皮肉なものですよね。

結局、2人が両思いになるのは、かをりが亡くなった後の手紙を公正が読んだ時でした。

切なすぎる両思いです。

有馬公正のその後は？椿と付き合ったのか？また東日本コンクールの結果は？凪との関係も調査！

かをりが亡くなった後、公正はどのような生活を送ったのでしょうか。

漫画では10巻の39話で、椿が公正に告白をします。

そこから少しだけ椿のことを意識する公正ですが、最終話まで公正の椿に対する気持ちが語られることはありませんでした。

その後、椿と付き合うのかどうかは公式では明かされていません。

椿の長年の片思いがぜひ実って欲しいです。

また公正が、かをりの大手術と共に挑んだ東日本コンクールは一体どうなったのでしょうか？

これも最終話まで、結果が明かされることはありませんでしたが、番外編であるcodaでのお話で推測することができました。

codaに収められている、公正の弟子であった凪（なぎ）が中学3年生になった年のくる学祭のお話です。

公正と凪が連弾したくる学祭から2年後の物語です。

公正のその後が推測できるのは、中学3年生になった凪とライバルである三池（みいけ）が喧嘩しあっているシーン。

ちなみに、三池は2年前に公正の演奏を聞いたことで彼の大ファンになっています。

「早く（有馬公正さんの）メアド教えろ！」

「ヤダねー、この前なんかどら焼き一緒に食べたもんね！」

「ずるい！」

喧嘩の終盤、思い出したように凪が続けます。

「三池、先生きてるよ。」

先生とは、公正のことです。

先生がきてるという言葉に分かりやすく反応する三池でした。

この場面から、2年後も公正は変わらず凪の先生をやっていることがわかります。

本編では、高校進学を決める際、東日本コンクールで優勝できなければ、音楽科の高校は厳しいだろうと言う担任との会話の中で、

「もし優勝できず、日本の高校が叶わなければ海外へ行ってもいいんだ。」

という言葉が出てきています。

よって、もし東日本コンクールで優勝していなければ、音楽科の高校へは行かずに海外へ留学していたかもしれません。

しかし2年後も、凪の先生をやっているのであれば、コンクールで見事優勝し、音楽科の高校に進んだと考えて良いのではないでしょうか。

残念ながら、codaでは高校へ進学した公正の姿は描かれていません。

きっと中学3年生の公正よりも一段とかっこよくなっていて、ピアノの技術も格段に上がっていることでしょう。

ぜひ公正のその後を見てみたいですね。

『四月は君の嘘』有馬公正の名言まとめ！

耳を澄ませば僕はたくさんの音であふれている。
僕は一人じゃない。
僕らは誰かと出会った瞬間から一人ではいられないんだ。
僕らはつながっている。#四月は君の嘘#kimiuso_picspic.twitter.com/Azuk4JtsI6

— 四月は君の嘘♡pics (@kimiuso_pics) August 2, 2022

最後に、公正が作中に残した様々な名言をご紹介します。

公正の言葉には、切なさや喜びが入り混じった少し苦味のあるセリフが多いです。

「ピアノは嫌いだ。それでもしがみついているのは、僕には何もないから。」

公正の苦しみが表現された言葉です。

ピアノが弾けなくなったけど、ピアノを本当に手放したら空っぽになってしまうという葛藤が伝わってきますね。

「暴力上等、性格最低、印象最悪。だけど彼女は美しい。」

かをりと初めて出会ったときの言葉です。

悪口が続いていますが、見方を変えれば、自分にないものを持っているかをりを上手く言い表した言葉だと思います。

「君のために弾こう。」

何のために弾くのか。

トラウマに苦しみながら、演奏する目的を探す公正。

悶々と悩んでいた時に、ふと寝ているかをりを見つめます。

穏やかな顔で寝ている彼女を見て、公正が呟いた言葉です。

単純ですが、誰かのために何かをするということが一番大きな力になりますよね。

「僕らは出会った瞬間から、1人ではいられないんだ。」

かをりと出会って、かをりに沢山の刺激をもらって、もう一度音楽に向き合えた公正。

お互いを想い合いながら挑んだコンクールで呟いた言葉です。

ずっと孤独だった公正が、この言葉を呟くほど成長したことは、読み進めていくと痛いほどに伝わってきます。

かをりとの出会いがきっかけで、人生を大きく変えられた公正。

彼のセリフもネガティブなものから、徐々に未来を見つめているような温かいセリフに変わっていくので、そこにも注目していただけたら嬉しいです。