人気マンガ『潔く柔く』。
今回は、そんな『潔く柔く』の最終回・結末はどうなったのか？を分かりやすく解説します！
『潔く柔く』は漫画アプリ『マンガMee』で全巻無料で読める
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『潔く柔く』あらすじ紹介！
『潔く柔く』（きよくやわく）は、いくえみ綾による全13巻の少女漫画で、2004年から2010年にかけて『Cookie』（集英社）で連載されました。
2009年には第33回講談社漫画賞少女部門を受賞。2010年には番外編『潔く柔く 切切と』、2013年には特別番外編が掲載されました。この『潔く柔く 切切と』は、炭鉱本13巻に収録されています。
本作はオムニバス形式で、各巻ごとに異なる主人公たちの恋愛や人間関係を描いています。それぞれの物語は独立していながらも、登場人物たちが互いに関わり合い、全体として一つの大きな物語を形成しています。
作品全体のテーマは「喪失と再生」。
登場人物たちが過去の出来事や感情と向き合いながら、新たな一歩を踏み出していく姿が描かれています。
また、本作は2013年に長澤まさみさんと岡田将生さん主演で実写映画化もされています。原作の繊細な感情描写や人間関係の描き方が評価され、こちらも多くの人に支持されている作品です。
『潔く柔く』登場人物紹介！
『潔く柔く』の主要な登場人物を簡単に解説します！
「潔く柔く」は物語がACT1～ACT10に分かれており、各章で主人公が変わります。
ここでは、この物語全体を通しての主人公といえる2名と、その人物を取り巻く主要人物について紹介します。
瀬戸カンナ（せと かんな）
ひとりめの主人公。
高校生の時に「友達以上恋人未満」な関係の幼馴染・春田一恵（はるたかずえ）を事故で失くした経験から、その後「人を好きになること」や「恋愛感情」に心を閉ざして生きてきた女性です。
周囲から浮いてしまうほど容姿が美しく、そのせいで嫉妬の対象になり仲間外れにされるといった経験も多くあります。
春田一恵／ハルタ（はるた かずえ）
瀬戸カンナの幼馴染。
カンナのことが好きでしたが、素直になれずに曖昧な関係のまま過ごしていました。高校生の時に、自転車に乗りながらカンナへのメールを打っていて、交通事故死してしまいました。
赤沢禄（あかざわ ろく）
ふたりめの主人公。
瀬戸カンナと同じく、過去の喪失を抱えた人物です。小学生時代に起きた事故によって、大切な存在だった少女・柿之内希実（かきのうちのぞみ）を失っており、その出来事が心の深い傷として残っています。
事故の責任を感じて自分を許せずにいましたが、その思いを誰にも打ち明けられずにいます。
柿之内希実（かきのうち のぞみ）
赤沢禄の小学校の同級生。
「ロク」という名前の犬を飼っており、同じ名前の禄を放っておけないとなにかとかまっていました。遠足の際に禄と一緒に事故に遭い、亡くなってしまいました。
柿之内愛実（かきのうち まなみ）
柿之内希実の姉。
東京に引っ越した赤沢禄が地元に戻ってきたと知り、会いたいと連絡してきた人物です。禄に希実の日記を渡し、希実と禄が事故にあった現場である田沢湖に一緒に行こうと誘います。
ACT8では結婚して桜場姓となっており、睦実という娘がいます。
『潔く柔く』最終回に至るまであらすじ紹介！
『潔く柔く』の最終章までのあらすじを紹介します。
カンナの「喪失」
高校生の瀬戸カンナ（せとかんな）と春田一恵（はるたかずえ）は「友達以上恋人未満」の関係の幼馴染。カンナは、春田が自身に寄せている想いに薄々気が付きながらも、決定的なところへ踏み出すことなく曖昧な関係を続けていました。
そんなある日、仲良しの友人グループの中でカンナに想いを寄せていた男子に誘われ、花火大会に行くことになったカンナ。同じ頃、自転車に乗りながらカンナへのメールを打っていた春田は、そのまま交通事故に合い帰らぬ人となってしまいました。
この出来事があって以来、カンナの心の中には常に「本気で誰かを好きになること」への恐れや、喪失感が付きまとうようになりました。そもそも「美しすぎる」あまりに同性から敬遠されやすいカンナは、この喪失によりますます他人と心を通わせることが難しくなります。
高校を卒業し、大学へ進学してからは少ないながらに友人と呼べる人ができたものの、やはり心の底には消えない痛みを抱えたまま、一人きりの日々を過ごしていました。
禄の「喪失」
赤沢禄（あかざわろく）は、小学生のときに同級生の柿之内希実（かきのうちのぞみ）と一緒に事故に遭い、自分だけが一命を取り留めたという過去を持っています。
事故後に東京に引っ越した禄ですが、体調不良の祖母と暮らすためにその頃に住んでいた町に戻ってきました。かつて住んでいた町に戻ってきた禄は、希実の姉である愛実（まなみ）が自分に会いたがっていると聞き、会う約束をします。
柿之内家を訪れた禄は、愛実から希実の日記を渡され、「事故の時に行く予定だった田沢湖に一緒に行ってほしい」と頼まれます。
希実の魂への救済
田沢湖に向かう道中、禄と愛実は雨の中で道に迷い、愛実は崖から落ちてしまいます。
幸い愛実は軽傷でしたが、雨に濡れてしまったため2人は体を温めるためにホテルに入ります。意識が朦朧とする中、そこで禄は「希実の魂」と触れ合うことができたのでした。
その後、犬のロクが亡くなり、禄は再び柿之内家を訪れます。
二人で夜の小学校へ出かけた禄と愛実。「あたしはこれから希実とロクの代わりをするよ」と話す愛実に、禄は「代わりなんていない」と返します。そんな禄に愛実は、「禄ちゃんは禄ちゃんの道を行って」と伝えます。
希実の魂はこれまで人知れず禄を見守っていましたが、2人のこのやり取りを聞いて安心し、犬のロクの魂と共にやっと成仏することができたのでした。
漫画完結ラスト『潔く柔く』最終回結末ネタバレ！カンナや禄その後の最後はどうなる？
『潔く柔く』の最終章のネタバレです。
カンナと禄の出会い
今日は7/31なので潔く柔くを読む。
ほんと名作👏🏻
一周してやっぱ禄くんがいいな〜。#潔く柔く pic.twitter.com/qEsT0UhfzG— 加藤真綾 (@katomaaya) July 31, 2022
社会人になった瀬戸カンナは、友人と馴染みのバーで飲んでいたところ、酔っ払ったバーテンダーの男に失礼な絡まれ方をします。それが「もうひとりの主人公」である赤沢禄でした。
二人の初対面の印象は最悪。
後日、カンナは図らずして営業先で禄と再会することになります。
初対面時にはカンナに失礼な態度をとった禄でしたが、それはカンナの容姿の美しさから「高飛車な女」と勝手なレッテル張りをしてしまったことによるものだと反省していました。
その後、禄は仲直りのためにカンナを映画に誘い、無事に約束を取り付けることができます。二人は楽しい時間を過ごしましたが、カンナは心の内で、高校の時に亡くなった春田への想いをいまだに引きずっていました。
そんな中、カンナはいつものバーで飲んでいた際に、「禄もまた子どもの頃の事故で同級生を亡くした過去を持っている」ということを知るのです。
同じ喪失感を持つ人という認識ができ、二人の距離は徐々に縮まっていきます。
止まった時間と、贖罪の旅
偶然再開した高校時代の友人に、「ハルタが死んだ15歳の時のまま時間が止まっている」と指摘されてしまったカンナは、そのショックで突然禄の部屋を訪れます。
いまだ消えることのない春田への想いをそのまま吐露し、涙するカンナ。
そんなカンナに、禄は「ハルタに会いに行こう」と提案します。2人はカンナの地元に戻り、春田と過ごした思い出の詰まった場所を共に巡ります。
その後、2人は禄の地元に行き、桜場愛実（さくらばまなみ）とその子ども・睦実（むつみ）の親子に会いに行きます。なかなか発語がなく心配されていた睦実でしたが、禄に会った瞬間、突然喋り始めるのでした。
カンナと禄は、二人で巡ったこの旅でようやく過去と向き合うことができたのです。
禄への想いを自覚したカンナ、動き出す時間
旅が終わり、東京に戻ったカンナ。
営業先で偶然出会った漫画家の野原（のはら）という女性から、禄がその日の晩、野原の仕事場で一緒に過ごす予定だと聞かされます。
もやもやした気持ちのまま1日を過ごしたカンナでしたが、気がつくと野原の仕事場へ向かっていました。
野原の仕事場の前で出会った禄とカンナ。禄に確認してみると、野原とは特別な関係ではなく「どうしても相談したいことがある」と言われて来ただけ、ということでした。
先日の旅で過去からの再生を果たしていた二人は、この出来事をきっかけにして、正式にお付き合いをすることになったのでした。