普通の会社員である鳥栖哲雄と、半グレ集団やカルト団体との戦いを描いたサスペンス漫画「マイホームヒーロー」。
哲雄が娘を守るために半グレの一人を殺害してしまったことから全ての事件が始まります。
今回は、半グレ組織の実行集団のリーダー「窪」について解説します。
１巻から主要メンバーとして登場し、常に鳥栖哲雄の最大の敵として描かれているラスボス的立ち位置の重要人物です。
窪の登場回や他の人物との関わりについて、詳しく解説していきます。
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窪の初登場はいつ？プロフィール紹介
窪（くぼ）/ 佐武辰巳（さたけたつみ）
窪は、行方不明となっている麻取延人を捜索する半グレのリーダーとして１巻１話から登場します。
元々暴力団に出入りしているフリーの殺し屋で腕が立つ上に冷酷なため、半グレ組織内で最も恐れられている存在です。
一方で、半グレ集団に絶大な利益をもたらしている麻取義辰には頭が上がりません。
１巻１話で哲雄が延人を殺害したことにより、半グレ集団では窪を筆頭に大規模な捜索を始めます。
延人捜索の過程で、窪は最後の目撃者であるはずの哲雄に目をつけます。
そこから哲雄と窪の騙し合いの戦いが始まるのでした。
２章の終わりのタイミングでは窪という名前は半グレ組織内での偽名であり、本名は佐武辰巳であることが明かされます。
窪は強い？半グレ集団をまとめる強すぎて冷酷なリーダーの過去とは？
半グレ集団は、麻取が率いる詐欺部隊と、窪が率いる実行部隊の2部隊で構成されています。
窪は実行部隊のリーダーを務めていますが、半グレ組織の収入源はほぼ麻取の詐欺に頼っているため麻取に頭が上がりません。
麻取の息子・延人が姿を消した際は、自らの部下に指示して全力で延人を捜索します。
延人の捜索に時間がかかり、麻取から圧力をかけられた際には「全力を尽くします！」といって焦るような姿を見せることもありました。
上下関係には忠実な窪ですが、裏の世界に入る前までは中東の国で傭兵として活動していたという過去がありました。
人を殺めるための手段を実践を通して学んでおり、その殺人能力を日本の暴力団に高く買われてフリーの殺し屋となったのでした。
そういった過去から、日本では実践の場で窪の相手になるような人間はいませんでした。
半グレ集団を組織するために窪をスカウトした志野は、窪の強さを見込んで半グレ集団の教育を依頼します。
それ以来、恭一や竹田といった実行集団の中でもリーダー格の人材を育て上げていくのでした。
窪は、指導者として不器用ながらも部下の面倒をしっかり見ており、部下たちからは恐れられつつも憧れの対象となっていました。
特に恭一は半グレ組織の古株で窪を慕っており、窪も目をかけていた人材です。
しかし、哲雄に嵌められて延人殺害の容疑をかけられてしまった恭一については、真実かどうかを確認する前に殺害を命じます。
窪にとって、延人殺害の真犯人が恭一であるかどうかは強い関心はありませんでした。
仮に恭一が何者かによって嵌められただけだったとしても、嵌められるような人間は組織にとって不要だと考えたためです。
また、その後恭一を取り逃がしてしまった竹田についても、ケジメをつける必要があると言ってその場にいた他のメンバーの殺害を命じます。
殺害を命じられたメンバー達は、竹田にとっては思い入れのある仲間ででした。
ヤングマガジン 16号本日発売。
マイホームヒーロー載ってます！指名手配を受けた半グレの仲間3人を殺すよう命じられた、竹田。
彼は3人を殺すのか、否か。その先に待っているものは何なのか！？
今週のヤンマガで、確かめてみてください‥‥。 pic.twitter.com/dJcvMr912Z— マイホームヒーロー★TVアニメ化決定&第18巻発売中‼︎ (@myhomehero) March 18, 2019
竹田は窪の指示に従った仲間を殺害し、命じられるままに死体を埋めるための穴を掘らされます。
穴を掘り切って殺害した仲間を穴に放り込んだタイミングで窪が現れ、竹田も殺害してしまいました。
このように、熱心に部下を指導する一方で組織の利益にならないと判断した部下をあっさりと切り捨てる冷酷な一面も持ち合わせています。
哲雄との最後の戦いで窪は死亡した？最新刊までのネタバレ！
半グレ集団は鳥栖家の財産を狙って歌仙の実家であるカルト村に向かいます。
時を同じくして歌仙の父・郷一郎が歌仙との間に子供を儲けようと無理矢理襲いかかったことで哲雄に殺害されてしまいます。
哲夫は歌仙の父・郷一郎を殺害した罪を半グレ集団に着せることで、半グレ集団とカルト村の共倒れを狙います。
カルト村からの総攻撃で半グレ集団は次々に仲間を失いとうとう生き残りは窪ひとりになってしまいます。
ピンチに思われましたが、窪は仲間という足手纏いがいなくなったことで自由に動くことができるようになり、日本刀や斧などの武器を使って次々とカルト村の村人を殺害していきます。
また爆弾を使って村人を殺害した際には、殺害した人数を数えるために窪ははわざわざ現場に戻って、一人一人トドメを刺しながら自分が殺害した人数を楽しげに数え上げていくのでした。
この行動の異常性がさらに村人や哲雄を恐れさせます。
この時窪は殺しを心から楽しんでおり、たくさんの人間を殺す機会をくれた哲雄に感謝を感じます。
村人をしらみ潰しに殺害していく中で、窪は歌仙の母であるオメガミ様・天照を人質にとることに成功します。
天照を開放するように直談判する村人に対し、助けて欲しくければ自分の命を捧げよと自殺を迫ります。
そして村人20人が自殺したタイミングで窪は天照を殺し、村人に亡骸を返します。
信者はあまりの惨状を理解できず絶望して考えることをやめて祈り始めます。
祈りのために目を閉じて頭を下げたことで、窪はその首を次々に斧ではね飛ばしていくのでした。
無抵抗に窪に首をはねられた村人の死体の山を見つけた哲雄は、窪と村人を引き合わせたことを後悔します。
しかし窪は、ずっと人を殺したかったという願望を哲雄に告げ、たくさん殺させてくれたことに感謝の気持ちを示します。
そして今一番ヤンマガでマーダーモデルに近い漢
窪君（マイホームヒーロー） pic.twitter.com/wN81dOvRyr— あおいまなぶ＠skeb募集中 (@aoimanabu) January 24, 2023
目的は違えど哲雄も大量に殺人を犯している殺人犯と言えます。
窪は「家族を守るために殺したお前と、殺したくて殺した俺。一緒だろ？結果が同じなんだから。」と哲雄と同族意識をもって友好的に接します。
その後窪は哲雄によって深傷を負わされるも逃走し、その後の足取りはつかめなくなってしまいました。
しかし最新刊１８巻で登場しており、現段階では生存していることがわかっています。
日本刀により次々と殺人を犯す窪！カルト村殲滅のモデルとなった事件は？
窪が作中で最も凶暴性を発揮したのはカルト村での村人大量殺害です。
ここで窪は殺害のために日本刀や斧、銃、爆弾などを使って村人を180名以上に殺害しています。
このストーリーは、1938年に起きた「津山事件」から着想したのではないかと考察しています。
村人の大量殺人という凶悪性と、凶器が日本刀や斧、銃であるという共通点があるためです。
しかし、実際の事件とは発生の背景踏まえ大きく異なるため、あくまで窪の異常性を表現するためのアイディアを得たのみと考えています。
仲間思いでかっこいい？窪に強い憧れを抱く半グレたち
カルト村での山道で半グレの仲間が次々に殺されていき、残すは窪と後一人となったタイミグがありました。
その際には自分一人の方が逃げられそうだなと感じるものの、「見捨てるのもアレだし」と言って自身が囮になることを申し出ます。
このように、窪は仲間想いな一面も持ち合わせていたのです。
抜群の戦闘能力を持ち、仲間思いの一面も見せていた窪は半グレのメンバーにとって憧れの的でした。
竹田や恭一は窪に認められるために努力していた一面も語られています。
結果として仲間が全滅したことで悲しい素振りも見せずに「楽しい」と呟いや窪でしたが、心のどこかには仲間を思う気持ちもあったと信じたいですね。