人気漫画『夏目アラタの結婚』。
この記事では、『夏目アラタの結婚』の最終回・結末はどうなったのか？について分かりやすく簡潔にまとめていきます！
『夏目アラタの結婚』は漫画アプリ『マンガワン』で全巻無料で読める？
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『夏目アラタの結婚』ってどんな話？あらすじ紹介！
児童相談所に勤める夏目アラタ（なつめ あらた）は、元ヤンキーらしい直情的な性格ながら、虐待を受ける子どもたちに寄り添う熱血漢な男性です。
ある日、同僚の桃山香（ももやま かおり）から、不登校の問題を抱える少年・山下卓斗（やました たくと）が連続バラバラ殺人事件の容疑者、品川真珠（しながわ しんじゅ）と文通していると聞かされます。
真珠との文通を面白がり始めた山下卓人に危険を感じたアラタは、遺族の代わりに東京拘置所にいる真珠への面会に名乗り出ます。
面会所でアラタと出会った真珠は、文通相手はアラタではないとすぐに悟り部屋を出ようとします。
部屋を出ようとする真珠を引き止めたいアラタは、「俺と、結婚しよーぜ！」と、咄嗟に口走ります。
なぜなら、3人も殺害している殺人鬼が出所してくることなんてありえないと思ってるからです。
結婚の話に興味を持った真珠は、席に戻り無邪気で人を翻弄するような態度を見せながらも、どこか底知れない雰囲気を漂わせていました。
面会終了時間が迫るなか、真珠が最後に、
「僕と一緒に暮らせる？」
アラタは、「もちろん！」
「じゃあ、、、出るね。」
ここから二人の奇妙な「獄中結婚」が幕を開けます。
『夏目アラタの結婚』登場人物紹介！
夏目 アラタ（なつめ あらた）
児童相談所に勤める国家公務員です。
元ヤンキーという異色の経歴を持ち、作中でも直情的で熱血漢な性格の人物です。
虐待を受ける子どもたちを救うために、時には上司の命令を無視してでも行動する正義感の強さがあります。
昔子供を虐待をしていた親からアラタが暴力を受けた過去があり、咄嗟のことで反撃をしてしまいます。
その時はつい殴り倒してしまうのですが、「あのクズを殺すつもりだった」と発言しており、子供を守れるなら暴力も厭わないという強い意志を感じます。
しかし普段はお茶目で可愛らしいところもあり職場や周囲の人間からは信頼されています。
真珠からの難問や自分の心の葛藤に対して鋭い洞察力や危機管理能力、深い思考力で立ち向かっていきます。
品川 真珠（しながわ しんじゅ）
連続バラバラ殺人事件の容疑者として収監されている謎多き女性です。
その奇妙で不気味な存在感から、世間では「品川ピエロ」という異名で知られています。
幼少期に壮絶な虐待を受けた過去があり、それが彼女の人格形成や犯罪に影響を与えたとされています。
一見、無邪気で子どものような振る舞いを見せる一方で、どこか計算高く、他者を翻弄するような狡猾さも持ち合わせています。
彼女の本心や意図は掴みづらく、読者を不安と好奇心の間で揺さぶります。
品川真珠は、物語の推進力となると同時に、謎めいた存在感で物語全体を彩るヒロイン的なキャラクターです。
桃山 香（ももやま かおり）
夏目アラタの先輩にあたる児童相談所の職員です。
通称「桃ちゃん」と呼ばれ、「ぽっちゃり」であることを否定し、自称「うすぽっちゃり」と名乗り可愛らしい一面もある親しみやすい人柄です。
一方で、児童相談所では現場の厳しさや人間関係の難しさを熟知しており、冷静な判断力でアラタの行動を支える存在です。
アラタと真珠の関係を心配しつつ、何度も真珠のことについてアラタから相談を受けます。
職場では頼れる先輩であり、時に母親のような包容力を感じさせる魅力的な人物です。
宮前 光一（みやまえ こういち）
品川真珠の弁護を担当する弁護士です。
真珠の幼少期に一度だけ彼女と出会ったことがあり、その時の記憶が彼の中に強く残っています。
そのため、弁護を引き受ける際にも単なる職務以上の感情が働いており、真珠の無実を信じて全力でサポートしようとしています。
知的で冷静な性格ですが、真珠に対する特別な庇護心が垣間見える場面もあります。
法律家としての使命感と個人的な感情の間で揺れ動く複雑なキャラクターです。
周防 沙菜（すおう さな）
兄（周防 英介：すおう えいすけ）を品川真珠に殺害された妹です。
殺害された兄のことが大好きだった沙菜は真珠に対して恨み、敵対心、嫌悪感などを強く抱いています。
また兄に似ている夏目アラタに好意を抱き、アラタに対して積極的にアプローチするといった一面もあります。
過去には兄のことが好きすぎて、超えてはならない一線を超えてしまいます。
後半には真珠から沙菜へ、兄の本当の姿が暴かれるシーンが見所の重要な人物です。
山下 卓斗（やました たくと）
真珠に殺害された父（山下 良介：やました りょうすけ）の息子です。
父がいなくなってから不登校になり、児童相談所に通っていましたが、父の遺体を見つけるため夏目アラタの名前で品川真珠と文通をしていました。
その手紙がきっかけで夏目アラタは、真珠と接触することになります。
大高 利朗（おおたか としろう）所長
夏目アラタが所属している児童相談所の所長です。
アラタが昔ヤンキーだった時に何度もお世話になったことがあり、アラタの父親的な存在です。
厳格な人物ですが、アラタのことを常に心配しており作中からも優しさを感じることができます。
藤田（ふじた）
東京拘置所で夏目アラタが差し入れ品で受付と揉めていると、フラッと近寄ってきた死刑囚アイテムコレクターです。
品川真珠とのツテを探しており、夏目アラタに話しかけます。
夏目アラタからの印象は最悪であり、話も途中で席を立つが後半は重要なキャラクターとして際立ってきます。
桜井（さくらい）検事
品川真珠の裁判の担当検事です。
真珠は必ず殺人をしていると自身の経験から確信しており、最後まで真相を追いかけます。
『夏目アラタの結婚』最終章までのあらすじ紹介！
やっとわかった
真珠の母親：品川 環（しながわ たまき）から虐待を受けていたと思われていた真珠ですが、真珠の幼少期には不可解な謎が多いです。
なぜわざと太らせていたのか？なぜ世間から逃げるように生活していたのか？
そんな多くの謎を解決する答えが、むかし真珠が土の中に埋めたトランクの中にありました。
アラタがトランクを掘り返し、中を見た時に全てが分かったのです。
その後アラタは再び、東京拘置所にいる真珠に会いに行きます。
しかし真珠は哀れみさえ感じる優しさを見せつけるアラタを見て苛立ちます。
アラタは真珠と出会った頃のように接することが出来ません。
ー真珠が本当は未成年だからー
トランクの中には赤ちゃんの遺体が入っていました。
その遺体こそ本当の品川真珠だったのです。
いま拘置所にいる品川真珠は、異父姉妹の妹だったのです。
亡くなった赤ちゃんの代替品として、真珠は生まれ育ちました。
幼少期の数々の謎や周囲に虐待されていたと思われていた理由は、母親が真珠の年齢を誤魔化すためにわざと太らせたり、歯医者に連れて行かなかったことなどが原因でした。
アラタの目の前にいる品川真珠は、児相職員として自分が守るべき未成年だったのです。
そんな事情を知り未成年の真珠に対してアラタは同情してしまいます。
そして未成年の可能性が裁判で認められたため、裁判のやり直しが決まりました。
裁判のやり直しが決まった直後、品川真珠は逃げるようにアラタと拘置所から出ていきます。
宮前光一の娘
拘置所の外に出たアラタと真珠は、真珠の本当の父親を探します。
真珠は母親だけの片親だったため父親の存在は知りませんでした。
しかし母親のケータイには塾の写真が何枚も撮られていたため塾関係者が父親の可能性があると真珠は推測します。
最初父親は塾講師かと考えていましたが、年齢的に生徒の可能性もあると考え、注意深く写真を見直します。
すると後ろ姿に見覚えのある男子生徒が見つかりました。
その後ろ姿は、真珠の担当弁護士の宮前光一にそっくりでした。
早速２人は宮前を呼び出し、黒か、白か、問い詰めます。
問い詰められた宮前は答えます。
「真珠の母親を知っていた、好きだった」と。
一晩だけ性行為を行ったことを告白しますが、宮前自身も真珠が自分の子供かどうか分かっていませんでした。
だから探りを入れるために真珠の弁護を担当し、自分の娘であれば無実を証明したいと考えていました。
宮前の告白を聞いて真珠は叫びます。
「この世から僕を消すことがお前の責任の取り方だ！」
そんなことはできないと言う宮前、アラタに対して、
「そんなこと言ってるから、、、殺さなきゃいけなくなったじゃんか」
この時にはまだ誰のことを言っているのか分からない二人でした。
ブラコンの末路
アラタと宮前弁護士から逃げ出した真珠は昔住んでいたアパートへ逃げ込みます。
そして真珠を探していたアラタが窓から真珠の存在に気付いたところで、周防沙菜が真珠の前に現れます。
真珠は敵意がないことを沙菜に伝えると藪から棒に、兄妹で性行為があったことを沙菜に問い詰めました。
沙菜と兄は血が繋がっていない兄妹でした。
優しい兄が何よりも大好きだった沙菜は、兄の婚約者のことが許せずに嫌がらせをして結婚を破談まで追い込んだ過去があります。
兄はそんな妹を鬱陶しく思い、真珠に「沙菜は罰として義理の母親の介護を一生させる」などと話していました。
兄に全く必要とされていなかった事実を初めて知った沙菜は、激しく傷つきその場に座り込みました。
傷ついてる沙菜に近づき真珠は、そんな兄のことは忘れたほうが良いと促します。
もっとイイ男、アラタがいるじゃないか。
急にアラタを推してくる真珠に対して、少し混乱した表情の沙菜が真珠に問いかけます。
「お兄ちゃんを忘れられないのは、アンタじゃないの？」
何かに気づき始めた真珠。そんなこと考えたことなかったけど、もしかして。。。
その時、外で聞いていたアラタが拳で窓を割って部屋へ入ってきました。
アラタは真珠よりも早く、真珠の周防兄への想いに気づきました。
同時に愛した男を殺してしまった真珠が絶望を感じてしまう前に突如目の前に現れたのです。
そして出頭する前に真珠と二人で車に乗り込みます。
死にたがっている真珠に生きることの素晴らしさを教えるために。
漫画ドラマ完結ラスト『夏目アラタの結婚』最終回結末ネタバレ考察！真珠その後の最後は？
交通事故
車に乗り込んだ二人は当てもなく車を走らせます。
アラタの教える生きることの素晴らしさとは何なのか。
それはこのまま二人で消えてなくなるという事、つまり助手席に座る真珠が疲れて眠った後に事故で一緒に死のうという提案でした。
もう少しで真珠の希望通り死んでしまうからこそ、眠るまでのこの時間は生きてる喜びを感じられるんじゃないのか、本当の自由を感じていいんじゃないのかと、真珠に訴えかけます。
最初は戸惑っていた真珠ですが、次第に目を輝かせ生き生きとした表情になっていきました。
アラタの母親や児童相談所の所長にも会いに行き、挨拶が終わった後にまた二人で当てのないドライブを開始します。
ドライブの途中にある会話がきっかけで、周防兄を愛していたということに真珠が気づきました。
愛していた男を殺してしまった絶望を真珠に感じて欲しくないという気持ちと、周防に対しての嫉妬心が真珠と無理やりキスをするという行動にアラタを駆り立てます。
しかし真珠は拒むように突き放します。そして次の瞬間、
ドンッ！！！
中央分離帯に正面衝突した車から車外へ放り出されるアラタ。
だんだんと意識がなくなっていく中、遠くの方から真珠の歌声が聞こえていました。
俺のおかげで生まれたんだろ
事故後、何とか一命を取り留めたアラタは1ヶ月後に意識を取り戻しました。
そして真珠が全面的な自供を始めたことを宮前弁護士から聞きます。
真珠も入院していたため病院まで桜井検事が訪室して問い詰めていきます。
3人のバラバラ殺人事件については3人とも自殺願望があり、自殺を手伝ったということで自殺幇助となりました。
しかし、もう一人亡くなっていた人物がいたのです。
それが本当の真珠の父「三島 正吾」です。
三島は成長した真珠と偶然出会い、真珠が本物の真珠ではないことにすぐに気づきました。
なぜならば本物の真珠を殺したのは三島だからです。
むかし階段で品川環と揉み合っている時に真珠を抱っこしている環を階段から突き落として殺害していました。
真珠は三島に母親から赤ちゃんを殺したのはアンタだと聞いていると追求しました。
すると三島は言い訳を述べた後、最後に、「俺のおかげでお前という代替え品が生まれてこれたんだ」と言い放ちます。
それを聞いた真珠は逆上し、持っていた包丁で何十回も刺したと自供しました。
その後裁判で、3件の自殺幇助と１件の殺人が認められ拘置所にいる真珠でしたが、面会にくるアラタに対しては面会拒絶をしていました。
しかしどうしても真珠に会いたいアラタは宮前弁護士に頼み真珠との最後の面会に向かいます。
逆プロポーズ
15分間の最後の面会。
真珠は周防兄を愛していました。
だから周防兄が死んだ時、一緒に死ぬつもりでした。
しかし10代の女の子と一緒に死んだ30代の男はきっと、世間から変な目で見られるだろうと真珠は考え、猟奇的な殺人鬼の被害者として周防兄の死に誇りを持たせたかったのです。
そのために自分の周りの死を利用してしまった。
そんな自分はクズである、クズは苦しんで死ぬ義務があると話す真珠。
話すことがなくなったアラタは初めて真珠と会ったあの日最初からプロポーズするつもりだったと話します。
なぜなら友人のキャバクラ通いの男の口説き文句が「結婚しよう」だったからです。
誰でも使いそうな口説き文句ですが、アラタは仕事で知っていたのです。
愛情に飢えた子供たちが嘘くさい甘い言葉に騙されやすいということに。
それを利用して真珠に近づいてきた自分はクズだったということを伝えます。
さらにアラタは訴えます。
自分は弱い人間が嫌いだということを、弱い人間をどこか見下して生きてきたということを泣きながら話します。
子供時代に父親が死んだ時も自分は泣かなかった。
だけど本当は辛いことを誤魔化してきただけだった。
正面から父親の死を受け入れることが出来ない弱い自分を見ないようにするために。
そんなアラタから見た真珠は特別でした。
幼少期からの過酷な運命にも負けず愛した男のために犯罪計画を行った真珠は、アラタから見れば強い人間の象徴でした。
真珠のことが羨ましかった。
だからこそ真珠を好きになっていくのをとめられかった。
だけど真珠と会うことはもう出来ない。
父親との別れは当時受け入れることができませんでしたが、真珠との永遠の別れは受け入れようとします。
小さく縮こまるアラタ。
「さよ、、なら」とチカラなく倒れ込むアラタを見て、真珠が母親と一緒に歌っていた歌を歌い出します。
真珠が母親から受け取っていた愛情や、周防兄に対して向けていた特別な感情と同じようにアラタにもそれと似た感情を抱き出した真珠。
真珠の歌が歌い終わるとアラタに語りかけます。
「何年かかるかわかんないけど、もし僕がここを出たら」
「僕と結婚しよーぜ」
「うん」
面会室のガラス越しのキスで面会が終了しました。