今回紹介するキャラ朧（おぼろ）です。
朧は主人公である御神苗優と同じく『アーカム』の工作員、通称スプリガンの一人で、その実力は優を大きく上回り「最強」とも評されます。
外見は黒髪で長髪の美青年で、黒い中国服っぽい服装をしています。
朧は仙道と言う、特殊な技術の使い手です。
気を扱い、他者を体の内部から破壊したり、体を鋼鉄よりも硬くするといった技を使うことができます。
優の師匠でもあり、彼と組み手をしている場面や、精神的に導く場面がたびたび描かれています。
組み手の際は優が全く敵わない程の実力です。
そんな彼の初登場から、最終的な結末までを解説します。
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- くノ一ツバキの胸の内
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朧（おぼろ）の初登場は敵として登場は？ミラージュだった？
朧（おぼろ）の初登場は通常版の４巻、保存版の３巻になります。
Netflixで配信されたアニメでは５話で初登場します。
その登場エピソードは、古代に作られた超兵器の水晶髑髏を手に入れようとする『ネオ・ナチス』とそれを奪還し、封印しようとするアーカムが争う話です。
そのエピソードの中で、ネオ・ナチスに所属するミラージュと言う男が優の前に立ちふさがります。
ミラージュは圧倒的な強さを見せ、優は一時退散します。
そして水晶髑髏を手に入れたネオ・ナチスに対し、優は再度立ち向かいますが、任務の関係者であった女性が人質に取られてしまいます。
しかしそこで、ミラージュが優の味方に付き、そのおかげで危機を脱します。
ミラージュの正体は朧で、潜入捜査として潜り込んでいたスプリガンでした。
しかも格闘技を優に教えた師匠であることも、優の口から語られます。
味方側にまわった朧は、ネオ・ナチスのメンバーであるボー・ブランシェと戦うことになります。
ボーはドーピング技術で肉体性能を極限まで引き出し、優ですらその動きを捉えきれない程の強敵でしたが、朧はそれを全く寄せ付けず勝利するのでした。
圧倒的な強さ！朧（おぼろ）は最強のスプリガン！？
初登場から圧倒的な強さを見せた朧は、弟子である優と組み手などをする光景が作中で描かれています。
その組み手の内容は常に一方的で、優は手も足もでません。
しかし優はスプリガンの中でもNo.1と評価されていました。
ですが、実際に強いのは朧です。
この矛盾についてはメタ的には「少年漫画はインフレするもの」という理由が考えられます。
連載が始まった時は優が最強という設定でした。
高校生にしてNo.1エージェント、キャッチ―でインパクトのある設定です。
しかし作品は人気が出て、長期化しました。
後から出るキャラが優よりも弱くては、色々と話が作りづらかったと言うのが、矛盾の理由だと考察します。
一応、メタ以外の理由もあげられます。
それは朧が初登場時、雇い主であったネオ・ナチスの人間に対して語ったものです。
それは意訳すると次のようなものでした。
「裏社会の人間が名前や顔を知られていては、不都合が多い。有名になってしまうようではまだま未熟」
つまりNo.1のスプリガンと言われる優は、実際には２流の中の最強位の位置づけであったと考察することもできます。
そして本当のNo.1は誰かと言われれば、それはほぼ間違いなく、朧です。
それ程に彼の強さは圧倒的でした。
朧（おぼろ）が成長する優に興味を強めたきっかけとは？
これまでも書いたように、朧と優の間にある実力差は圧倒的でした。
しかし、優には自分自身で上手くコントロールできない強大な戦闘力がありました。
危機的状況でその力は度々発揮され、しかしその時の優は冷酷なマシーンのようになってしまっていました。
それに対し朧は「機械ではどうあがいても本来持っている力の99.99％までしかだすことが出来ない」と言います。
「人間だけが限界を超えられる」と言うのが彼の考えでした。
そしてある戦いで、優がそれを証明するような動きを見せます。
それまでのように、マシーンになることなく、優は自身の潜在能力を引き出して見せます。
朧の目の前で、優は彼よりも遥かに格上である筈の相手を倒します。
それは朧の想定さえも超えるもので、これがきっかけで朧は優への興味を大きく強めることになりました。
朧（おぼろ）がトライデントへ？一体なぜ？
物語の終盤、それまで基本的には正義の組織として描かれてきた『アーカム』に、きな臭さを感じさせる変化が現れます。
そしてそんな状況の中、朧がまさかの裏切りを見せました。
アーカムの敵対組織だった『トライデント』の人間として、敵対行動を見せたのです。
朧はスプリガンの一人、ジャン・ジャックモンドと戦うことになります。
ジャンは優の相棒とも言える存在で、古代兵器の技術によってうみだされた獣人（ライカンスロープ）のハーフでした。
そのため人間を超える身体能力を持ち、スプリガンの中でもトップクラスの実力者でしたが、そんな彼ですら朧には手も足もでず敗北します。
朧に敗れたジャンは心臓どころか、脳波も停止します。
それにより覚悟を決めた優は、師であった朧と戦う決意をします。
そしてそれこそが朧の狙い通りであり、裏切った理由でした。
朧は成長した優と全力の勝負がしたかったのです。
師弟対決！！恐るべき朧（おぼろ）の技・軽気功とは！？
朧との対決。
アーカムの腐敗を知った朧が、主人公を強くするために本気で戦います。
スーツなしでも朧と同等に戦えるようになったのは、主人公の成長を感じられますね。 pic.twitter.com/iehunaESMO— hatamame hazu (@HatamameH) August 27, 2022
朧と優の戦いは最初、一方的でした。
朧は優の潜在能力を引き出すため、彼に教授をしながら戦い続けます。
その結果、優は自らの戦闘力を引き出します。
朧の動く速度は人間の反応の限界を超える程に見えますが、実際には技術によってそのように見せているだけです。
しかし覚醒した優の身体能力は素で限界を超えていました。
それにより戦いは優の優勢になったように見えました。
ですが朧は身体を木の葉のように軽くすることが出来る、『軽気功』という技を切り札として持っていました。
身体能力の差以上に技量の差が絶望的に大きかったのです。
絶望しそうになりながらも諦めず戦う優。
優の最後の力を込めた攻撃、それは軽気功を使われればかわされるタイミングでしたが、何故か攻撃はクリーンヒットします。
実は朧は優との戦いでは、軽気功のような『仙術』は使わないつもりでした。
しかし優の勢いに押され、恐怖から反射的に使ってしまったのです。
朧は己で定めた誓いを破ったことを恥じ、優に勝利を譲ったのです。
そして人間以上の生命力を持っているジャンが蘇生しているだろうことを暗に告げ、立ち去りました。
朧（おぼろ）は善人なのか？悪人なのか？
味方を裏切り、その一方でジャンにとどめを刺さず蘇生できる状態に抑えた朧、彼は善人なのでしょうか？
それとも悪人なのでしょうか？
結論を言えばどちらでも無いと思われます。
彼は「求道者」です。
これは作中でもはっきりと語られていますが、彼の目的は仙人になることで、スプリガンをやっていたのも修行のためでした。
強敵と戦うことで自らを高めようとしたのです。
アーカムに所属していたのは、その正義や理念に共感した訳では無く、一番強敵と戦える環境だと思ったからでした。
しかし優が成長したことで、彼こそが最強の敵と認識したため、彼と戦うために敵側の組織に寝返ったのです。
ここまでの話ですと、朧は完全なエゴイストのように思えます。
しかしそうとばかりも言えません。
弟子の優がやられたと思った時は、普段見せないような強い怒りを、その表情に浮かばせました。
優の成長のためにアドバイスをしたり、彼の気持ちを思いやった言葉を投げたりもしています。
下種な行為をした相手に対して義憤をいだいたらしく、あえて苦しめて殺すような手段を選んだりしたこともあります。
優を本気にするためならジャンを殺した方が目的に沿っていますが、完全にはその命を奪いませんでした。
これらを総合すると、エゴイズムが強い性格なのは間違いないが、情や良識を完全に捨て去った訳でも無いと言った感じのようです。
その辺りの人間味が強いだけではない、彼の魅力とも言えるでしょう。
朧（おぼろ）の最後は死亡？最終回の結末はどうなった？
優との戦いの後、朧はアーカムもトライガンも離れ、フリーの身になります。
しかし優のことが気になったのか、漫画での最終決戦では影ながら優達の手助けをしました。
その後の彼は不明ですが、目標であった仙人を目指し、修行を続けているのだけは間違いないと思われます。
アニメ『スプリガン』朧（おぼろ）の声優は子安さん！
Netflixで配信されたアニメで声優は子安さんです。
個人的にはイメージ通りの配役です。
スプリガン5話、スカルクリスタル！
遂に登場、最強のスプリガン、ミラージュこと朧（おぼろ）こと子安の登場。
映画版ではジャン役だった子安さん、今回は朧役！！ pic.twitter.com/ZHvoNgsnXr— て い ぽ ん (@gnoseminateipon) June 24, 2022