お茶にごす2巻無料ネタバレ!タダで読む方法伝授!船橋と山田の男の友情に注目!

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悩んでいる人
『お茶にごす。』2巻を無料で読む方法とネタバレが知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

今回ご紹介する『お茶にごす』を無料で読む方法は、登録不要もちろん合法です。

 

違法手段ではないので、安心してください。

『お茶にごす』2巻は漫画アプリ『サンデーうぇぶり』で読める

『お茶にごす』2巻は、こちらの小学館が運営する漫画アプリサンデーうぇぶりにて無料で読むことができます。

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『お茶にごす。』2巻が『サンデーうぇぶり』にて無料で読めると言いましたが、この記事を執筆している現在では第1巻から最終11巻まで無料で読むことができます

 

安心安全に、そしてタダで『お茶にごす。』を1巻から最終11巻まで読破したい方は『サンデーうぇぶり』を使う方法がベストです。

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『お茶にごす。』2巻 ネタバレ紹介!

【第10服 茶室】

キーンコーンカーンコーン。

 

授業の終わりを告げる鐘の音と共に、船橋は上機嫌で教室を出ていきます。

 

「よーし、今日も優しさを極めに行っちゃうぞー。」

 

船橋は、目標とする茶道部の部長、姉崎に近づきつつあることが嬉しいようです。

 

船橋は山田と茶室に入ります。

 

本日は新入生だけであり、茶室には上級生の姿はありませんでした。

 

船橋は畳に置いてある大きな耳かきに注目しました。

 

普通の耳かきにしては大きく、船橋の耳には入りません。

 

ちょうどその時、同じ一年生の浅川と飯倉が茶室に入ってきました。

 

船橋と山田はまだ大きな耳かきについて議論しています。

 

「何のためにそんなデカくしたんだよ!?」

 

「おみやげ屋によくデカイ鉛筆売ってんじゃん!」

 

そんな二人のやりとりにイライラした浅川は言います。

 

「それ、マゴの手じゃないの?」

 

飯倉は密かに浅川の発言に絶句します。

 

船橋が大きな耳かきを見ながら浅川に言います。

 

「アホだな、こんな短いマゴの手があるかよ!!」

 

浅川は心の中で仰天しました。

 

「(アホ…こいつ私にアホ言った!ドアホーにアホ言われた…)」

 

さらに船橋は、マゴの手には肩を叩く丸い部分があり、それが無い為耳かきだと言い張ります。

 

浅川も負けまいと言い返します。

 

「茶道とは窮屈な世界なのよ!!正座したり頭下げたり、ぎゅーぎゅーの着物着たり!」

 

だから狭い場所で使う為に短いと言い張ります。

 

「そーだったんだ」

 

意外にも船橋は納得します。

 

「そんなワケで耳かきじゃねーってよ。オマエの負けだ。」

 

山田が〆ます。

 

そんなやりとりを後ろから見ていた姉崎は…必死に深呼吸してからこう言います。

 

「フフフ…船橋クン、それは茶杓ですよ。」

 

姉崎はお茶の粉をすくう為の道具だと教えます。

 

その答えに船橋は疑問を持ちます。

 

「なんでそんなまぎらわしい形なんですか?」

 

船橋はもっとスプーンみたいな形の方が良いのではないかと質問します。

 

姉崎ははっとしたように茶杓を見つめ、困った顔をします。

 

ドン!!

 

浅川が船橋の背中を強く押します。

 

「部長が困ってんじゃない、バカ!!そんなんどーだっていいのよ!!」

 

「ゴルフのクラブがテニスラケットだったらゴルフじゃないでしょ!!」

 

姉崎が自分の知識不足を謝ると、浅川は船橋が謝れとまくし立てます。

 

見かねた姉崎がこう言います。

 

「皆さん…本来茶室とは外界と別の空間とされています。」

 

「俗世での諍いなどすべて忘れて、決して怒ったりしてはいけませんよ。」

 

船橋と浅川はお互いにそんなことは無理だと思っていましたが、ここは姉崎の顔を立て、言うとおりにします。

 

シャカシャカ…。

 

姉崎のお茶を立てる音だけが茶室に響きます。

 

できた薄茶を船橋の前に差し出し、姉崎はこう教えます。

 

「隣の人に”お先に”と挨拶し、隣の人も”どうぞ”と挨拶します。」

 

船橋は浅川に軽く笑顔で会釈をします。

 

「(お、お先に。)」

 

浅川も笑顔の会釈を返します。

 

「(どーぞ)」

 

ズォーーーーーーーッ

 

「うまい!!」

 

姉崎が言います。

 

「おかわりはいかがですか?」

 

薄茶の味に感動した船橋は遠慮なくおかわりします。

 

「(お先に)」

 

「(どーぞ)」

 

ズォーーーーーーーッ

 

「おかわりは?」

 

「いいんですかー?」

 

……。

 

お茶を飲み終えた後、みんな笑顔で茶室を出ます。

 

茶室を出た瞬間、浅川が船橋をにらみつけます。

 

「アンタ、アホじゃないの!?6回も飲んでどーすんのよ!!」

 

「アタシに何回頭下げさせる気なのよ!!」

 

山田も続きます。

 

「ホントだよバッケロー!!どんだけ待たしてんだよ!!」

 

船橋は先ほどの姉崎の言葉を思い出して言います。

 

「茶室は別世界ってこーゆーことだったんだ。」

 

姉崎は少しあきれ気味で言います。

 

「違いますよ。」

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【第11服 帰り道】

「オーイ。ヤーマダー。オーイ。」

 

船橋が山田を呼ぶ声が学校の玄関に響き渡ります。

 

しかし山田からの返事はありません。

 

「置いてかれちゃいましたね。」

 

姉崎が船橋に言い、一緒に帰りましょうかと提案します。

 

そんな姉崎の提案に船橋は驚きます。

 

「大丈夫ですか!?戦えるタイプですか!?」

 

姉崎がキョトンとします。

 

船橋は自分がもうケンカはしない人だということを思い出し、訂正します。

 

二人は一緒に帰ることになりました。

 

「(部長と歩いている。一緒に歩いている…。この俺が…。)」

 

有頂天かと思いきや、船橋の目に映るものは姉崎ではありませんでした。

 

自動販売機やお店の前でたむろする不良ばかりが目に留まります。

 

そんな船橋に対し姉崎は、最近は日が長くなり、通学路にあるダイサンボク木が、もうすぐ花を咲かせようとしていると話します。

 

「(違う…。この人と俺は…見ているものが違う。同じ道を歩いていても。)」

 

姉崎は船橋に、どうして茶道部に入ってみようと思ったのか尋ねます。

 

船橋は答えます。

 

「なんと言うか、ちゃんとした人になれるかな、と」

 

船橋は毎日毎日人を殴っていたことを明かします。

 

少し姉崎が離れたような気がしました。

 

姉崎が気を取り直し、他に趣味などはなかったのかと聞きます。

 

「ああ、スケボーとかしていましたね。」

 

船橋は、スケボーをやっていると何故か不良にからまれることが多く、結局毎日毎日人を殴ることになってしまったと話しました。

 

今度は姉崎が確実に遠いところにいます。

 

「いや、僕はケンカしたい訳じゃないです。」

 

そう聞いて安心した姉崎がもどってきます。

 

船橋は茶道を習い、マトモな人間になりたいと言いました。

 

「応援します。」

 

姉崎はハッキリと言いました。

 

「(遠いな…。この人は俺と別世界の住人だ。ホントに遠い。)」

 

船橋はつくづく実感します。

 

「あっ、電車来てる!!」

 

そう言うと姉崎が全力で走り出します。

 

今度は船橋がキョトンとします。

 

「何してんのー、早く!」

 

姉崎にせかされ、二人は走り、なんとか電車に乗れました。

 

船橋は言います。

 

「部長も走るんですね。」

 

それを聞いた姉崎は大笑いしました。

 

「アッハッハッハッ、走るよー、あたりまえー。」

 

それを聞いた船橋も、大笑いします。

 

和やかな時間が二人を包むのでした。

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【第12服 禁煙】

船橋と姉崎が一緒に帰るほぼ同時刻、山田と浅川と飯倉は駅に向かいます。

 

何故か浅川だけは二人から離れています。

 

浅川は船橋を茶道部から追い出そうとしたことがあり、少し気まずいようです。

 

飯倉と山田は浅川が短気だという話をしています。

 

「ハハハ!!そーですよ、私は短気です!!」

 

浅川はすねたようにこう言います。

 

「でも、スゴク優しーーーよね。」

 

山田の発言に浅川は不意を突かれます。

 

飯倉がどうして知っているのかと聞くと、山田は船橋を辞めさせようとしたのを浅川が止めた話をしようとします。

 

恥ずかしくなった浅川は慌てます。

 

「わっ!!もうこんな時間だー!!」

 

浅川は全力で走って帰ります。

 

それをおもしろがって二人も全力で走って追いかけます。

 

浅川が全力で走った為、飯倉は置いて行かれ、駅で山田と二人きりになります。

 

「(なんでこんな事に…)」

 

浅川は気まずすぎて何も話せません。

 

しばらくして飯倉が合流し、三人は電車に乗ります。

 

電車に乗ると、すぐにタバコの匂いが漂っていることに気が付きます。

 

奥の座席の不良っぽい男がタバコを吸っています。

 

向かいのサラリーマンが注意しますが、持っているタバコを投げつける始末。

 

周囲の人は見て見ぬふりです。

 

飯倉が山田の方を見ます。

 

山田は立ち上がり、二人にこう言います。

 

「この後もう話しかけんなよ。」

 

山田はゆっくりとタバコを吸っている男に近づきます。

 

男の前に来ると、男の顔面に躊躇なく蹴りを入れます。

 

「(うわあ!!)」

 

浅川と飯倉は驚きます。

 

「禁煙だよ。」

 

山田がそう言うと、男はポケットから何かを取り出そうとします。

 

しかし山田の蹴りが、何かを取り出そうとした男の手を襲います。

 

「出してみろよ」

 

山田の口調はとても冷たく、重みがありました。

 

重たい空気の中、山田は男の向かいの席に座りました。

 

「(ただのイイ奴じゃなかった…)」

 

浅川と飯倉はそう思うのでした。

【第13服 サボり】

朝の駅、山田は昨日の出来事を反省していました。

 

「(昨日はやっちまったなー。)」

 

そんな山田に船橋がうどん屋ののれん越しから話しかけます。

 

二人はここで朝食をとることにしました。

 

船橋は昨日姉崎と一緒に帰ったことを山田に話しました。

 

「俺は部長と話していると、なんてゆーか優しい気持ちになるんだ。」

 

山田はフーンという様子で聞いていますが…。

 

「俺、部長のコト愛してるのかもしんねー。」

 

ブッ!!ブヘッ!ゲホ!ゲホ!

 

山田は船橋の爆弾発言にせき込み、鼻からうどんを出します。

 

ブバーッ!!

 

山田の姿に大爆笑の船橋も、笑った拍子に鼻からうどんを出します。

 

この笑いは伝染し、お店中が笑いの雰囲気に包まれました。

 

学校につくと、山田は浅川と飯倉に今日は茶道の先生がくるから必ず部活に参加しろと言われます。

 

船橋にもそのことを伝え、船橋は部活に行く気満々です。

 

しかし、山田だけはワケがあり、サボることになりました。

 

そう、昨日電車で顔面を蹴った不良が復讐にくるとわかっていたからです。

 

「(俺は一人で帰った方がいいんだよ。)」

 

帰り道、途中で出会ったアニメ研究会の沢村と話していると、案の定昨日の不良が仲間を引き連れて山田達に絡みます。

 

山田はうまく沢村を逃がし、不良達を近くの空き地に誘導しました。

 

山田は先制攻撃をしかけ、昨日のタバコを吸っていた不良は倒しましたが、だ相手は3人以上も残っています。

 

山田はいったいどうなってしまうのでしょうか。

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【第14服 誓い】

学校の茶室。

 

上級生はまだ来ておらず、船橋と浅川しかいませんでした。

 

茶室の外からは飯倉が中の様子を伺っています。

 

「(二人きりなら何か話すと思ったのに…、しーんとしちゃって……。)」

 

沈黙を浅川が破ります。

 

「アンタに訊きたい事があるのよ。」

 

浅川は、今日は部活必ず出席するように言ったのに、何故山田は来てないのかを聞きます。

 

「あいつアホだから。」

 

船橋は即答でした。

 

浅川が続けて聞きます。

 

「アンタ達は何のつもりで茶道部に入ったの?」

 

船橋は、部長の姉崎のようになるためだと答えます。

 

……。

 

「何言ってんのアンタ!!どんな目ン玉してんのよ!できるわけないでしょ!!」

 

激怒する浅川を船橋がなだめます。

 

「なんちゅーか俺は、街を歩いてて道を聞かれたり…、出かけた時は写真撮ってください、と言われたいんだ。」

 

浅川は、船橋の言ったシチュエーションを想像すると、船橋の放つ悪魔のようなオーラがそれは不可能だと悟ります。

 

話題は山田の話に戻ります。

 

「山田クンはやる気がないからサボった。そういうことでいいのね。」

 

浅川がそう聞くと、船橋にはやる気があるのかを聞きます。

 

「ある」

 

即答でした。

 

船橋の返事を得て、浅川は暴力を振るわないことを約束できるかと船橋に問います。

 

「誓おう、この茶室に懸けて。」

 

二人はそれで仲直りかと思いきや、

 

「船橋クン!!山田君が連れて行かれたよ!!軽高の奴らが待ち伏せしてて…!!」

 

山田に逃がしてもらった沢村が船橋に助けを求めに来ました。

 

それを聞いて浅川と飯倉は、山田が待ち伏せされているのを知っていて、一人で帰ったのだと察しました。

 

「どーすんのよ!? 誓ったわよね、茶室に!!」

 

さっそく浅川が船橋に問います。

 

船橋は全く躊躇せずに山田のもとへ向かいます。

 

その後ろ姿を見た浅川は言います。

 

「バカ!!アホ!!マヌケ!!いいかげんな事ばっか言ってんじゃないわよー!!」

 

「ホンット、あの馬鹿共はどーしよーもないけど…」

 

そう言う浅川の表情はなぜか嬉しそうでした。

 

茶道部の顧問の先生が来て、船橋と山田はどうしたと尋ねます。

 

「先生。実はあの二人に伝えてないんです。アタシ、アイツら嫌いだからです!」

 

浅川は先生から船橋と山田をかばうのでした。

【第15服 軽高ゲーム】

「オイ!大丈夫か、オイ!!」

 

山田に蹴られた不良は完全に伸びています。

 

「やーごめん、手加減しなかったから。」

 

山田はさも余裕があるように言います。

 

そんな山田に、不良の一人が軽高に伝わる臆病ゲームをしないかと提案します。

 

ルールは、コインの裏表で順番を決め、勝った方が先に相手の腹を殴り、ビビッて動いたり避けたりしたら罰ゲームでもう1回殴られるというゲームです。

 

さっそく勝負に入りますが、いきなり山田がコイントスに負けてしまいます。

 

実はコインには細工がしてあり、必ず山田が負けるようになっていたのです。

 

不良の中でもガタイの大きな1人が出てきます。

 

男と男の勝負であり、逃げられません。

 

山田は腹に強烈なパンチをくらってしまいます。

 

しかも、殴られる時に山田が動いていたと言いがかりを付けられ、罰ゲームでもう1回殴られることになります。

 

そう、このゲームは初めから一方的に山田が殴られるように仕組まれていたのです。

 

何回も殴られ、倒れる山田。

 

その時でした。

 

「ギャー!!いてててて!!」

 

船橋がやっと到着し、不良二人の耳をひっぱります。

 

不良の一人が気づきます。

 

「(船橋雅矢…通称・悪魔まークン!!)」

 

慌ててこれはケンカではなく、勝負だと言い張ります。

 

勝負なら俺も参加すると言い、船橋は山田と交代するのでした。

【第16服 ルール】

軽高の不良達は船橋の登場にざわめいていました。

 

悪魔まークンの異名は当然不良達にも伝わっていたからです。

 

しかし不良の一人は冷静でした。

 

船橋が軽高ゲームに参加する以上、こちらの有利は変わらないと思っているのです。

 

山田がコインはこれを使えと自分のお金を差し出します。

 

「(コイツ気づいてやがったのか!?コインのスリ替えに…)」

 

不良達は更に動揺します。

 

船橋は表を選び、不良達は裏、コインは裏を向き、最初の勝負は不良達に軍配が上がりました。

 

先ほどのガタイの良い不良が出てきます。

 

船橋はポケットに手を入れたまま、余裕の表情です。

 

不良は助走を付け、渾身の一撃を船橋に叩き込みます。

 

船橋は後ろに吹き飛び、地面に転がります。

 

不良達は驚愕します。

 

「(うわーーっ!!動かなかった…まったく動かなかった…。殴られた後も動かなかった…。)」

 

船橋は何事も無かったように立ち、自分は動かなかったよなと問います。

 

沈黙する不良達。

 

しかし一人の不良が沈黙を破りました。

 

「動いたよ!!インパクトの瞬間、ビクッとな…。」

 

もちろん不良達はそれが船橋に殴らせない為の嘘だとわかっています。

 

さらに言葉巧みに船橋をだまそうとします。

 

「自分が一番わかってるハズだぜ?ビクッと動いちまったって…。」

 

ギ、ギ、ギ、ギ。

 

船橋の体の向きはそのままに、不快な音と共に首から上だけが回り、船橋の真後ろにいるその不良の方を向きます。

 

「動いてねーよ。」

 

船橋の一言に反論できる者はいません。

 

不良達は船橋の持つ凄まじいオーラに恐怖していました。

 

「俺の番だな!!」

 

船橋は渾身の一撃をガタイの良い不良に叩きつけます。

 

ズド!! ドシャ!!

 

ガタイの良い不良は1発で沈み、完全に伸びてしまいました。

 

船橋は倒れている相手を殴れないと、他の不良に代役を指名します。

 

ズド!! ドシャ!!

 

また一人不良が伸びてしまいました。

 

これの繰り返しで、ついには不良は全員伸びてしまいました。

 

「じゃーな!また遊ぼーな!!」

 

船橋は意気揚々と引き上げていきます。

 

船橋は暴力を振るわず(?)山田を助けたのでありました。

【第17服 正座バトル】

放課後の茶室。

 

「アレ…部長どっか行くんスか?」

 

茶室を出ようとする姉崎に船橋が訪ねます。

 

姉崎は生徒会に行くと言い、茶室を後にします。

 

茶室に残っているのは1年生だけです。

 

それぞれ思うように時間を過ごしていると、障子に黒い小さな物体がいるのに船橋は気が付きます。

 

突然船橋は立ち上がり、ほうきを持ち出します。

 

「蜘蛛だ!この障子のスキマにいやがった!!」

 

船橋はそう言うと障子の周りを乱暴に掃除しはじめます。

 

「アンタ達は何しに茶室に来てるのよ!!」

 

浅川が怒りながら船橋と山田に尋ねます。

 

二人はあくまでお茶を習いに来ていると言いますが、

 

「正座もマトモにできないくせに、何をえらそーに!!」

 

浅川が言った言葉が船橋の心に火をつけました。

 

数分後…。

 

茶室では4人が並んで正座をしています。

 

「(何故!?なんでこんなことに!?)」

 

なぜか正座バトルが始まっていました。

 

過酷な時間が過ぎる中、山田はハッと気が付きました。

 

「(イカン、いつの間にかムキになっちまった…。)」

 

「参りました。」

 

山田がギブアップします。

 

続いて飯倉もギブアップします。

 

二人はこの勝負の意味の無さにいち早く気が付いたのです。

 

船橋と浅川は依然としてギブアップする気配はありません。

 

そんな二人を山田と飯倉は茶化すように実況します。

 

二人の我慢が限界に近くなった時でした、

 

ススス…。

 

先ほどの蜘蛛が突然姿を現し、正座をしている二人に向かってきます。

 

びっくりした浅川でしたが、足が痺れて動けません。

 

バン!バン!

 

「キャー!!」

 

浅川が見たのは、足を浮かせて手だけで畳を走る船橋の姿でした。

 

バン!バン!バン!バン!

 

船橋の畳を叩く音が外にまで響きます。

 

なんとか茶室から脱出する船橋でしたが、足が痺れて廊下で動けなくなってしまいます。

 

そんな船橋を生徒会から帰ってきた姉崎が助けようとします。

 

船橋はとても嬉しそうでしたが…、

 

「キャー!!イヤー、やめてー!!」

 

部室から飯倉にいたずらされている浅川の悲鳴が聞こえ、姉崎はそちらの方へ行ってしまいました。

 

「あの女…」

 

船橋と浅川はいつ仲良くできるのでしょうか。

【第18服 間接】

「あちー。」

 

山田が朝のあまりの暑さに日陰に身を潜めます。

 

それに対して船橋は空が青いと連呼しています。

 

そんな登校中、二人の前を姉崎が通ります。

 

「部長!!ハヨーッス!!」

 

船橋と山田にあいさつを済ませた姉崎はこう言います。

 

「今日は空がとっても青いわね。」

 

船橋はとても共感するのでした。

 

休憩時間…。

 

ジュースを飲んでいる山田に船橋はこう言います。

 

「俺、部長と両想いかもしれねぇ…」

 

ブーッ!!ゲフッゲホゲホ!!

 

山田は勢いよくジュースを吐き戻してしまいました。

 

船橋が言うには、朝部長と同じことを考えていたかららしいです。

 

そんな船橋に山田はある提案をします。

 

「お茶には濃茶ってのがあるらしーんだ。一番正式なお茶らしい。」

 

濃茶は薄茶と違い、一度入れたお茶をみんなで回しながら飲むそうです。

 

ここまで説明されても船橋はまだピンときません。

 

山田が恥ずかしいのをこらえながら、部長と間接キスができることを船橋に伝えると、船橋は速攻で姉崎のもとへ向かいます。

 

「部長、俺濃茶ってヤツを飲んでみたいです。」

 

山田はドストレートに伝える船橋に関心します。

 

船橋は態度には出ていませんが、ドキドキしているようです。

 

放課後の茶室…。

 

濃茶をいれると聞いて、顧問の先生が現れます。

 

先生は女子生徒と回し飲みを楽しみたいそうですが…、

 

「(うわっ!!男いんじゃん!!)」

 

船橋と山田を見て、明らかに表情を曇らせます。

 

そこでさらに悲しいお知らせが。

 

浅川と飯倉も委員会で来れなくなったと言います。

 

「(来ないのぉー!?マジでぇー!?女いねぇじゃん!!)」

 

男どもの心に同じ言葉が響き渡ります。

 

しかし船橋の目的は姉崎です。

 

ここでとどめの一撃が…。

 

スッ…。

 

姉崎はいれた濃茶を先生に渡します。

 

船橋は驚愕します。

 

「(部長飲まないじゃん!!)」

 

山田はしまったと思い、船橋に心の中で謝ります。

 

先生からお茶がまわってきます。

 

「(これは…部長がいれてくれたお茶だ、親父の体液が混じった液体ではない…。)」

 

船橋は必死に自分に言い聞かせ、お茶を飲みます。

 

山田も続きます。

 

男三人、狭い茶室で…、一つのお茶を回し飲み、親睦を深めました…。

 

【第19服 過去】

「へー船橋君って蜘蛛が怖いんだ。」

 

学校の帰り道、姉崎が船橋に言います。

 

「怖いんじゃないッスよ。苦手なだけですよ。」

 

そう言い訳する船橋を姉崎は可愛いと言います。

 

船橋は可愛いと言われたのは生れてはじめてであり、感動します。

 

「なんで蜘蛛が苦手なの?」

 

飯倉が尋ねます。

 

船橋と山田は言えないと言い、話そうとしません。

 

浅川は想像します。

 

靴に蜘蛛が入っているパターン。

 

カレーに蜘蛛が入っていたパターン。

 

サンドイッチに蜘蛛が入っていたパターン。

 

想像して気持ち悪くなる浅川でした。

 

皆に聞きたいと言われ、仕方なく話をする船橋。

 

「あれは俺が中坊の頃…一人で本を読んでた時だった。」

 

ふと後頭部に違和感を感じた当時の船橋は、頭についていたソレをつかみます。

 

手のひらのサイズの大きな蜘蛛でした。

 

びっくりした船橋はつかんでいた蜘蛛を話した瞬間…。

 

「ギャー!!って上がって来たんだよ!!」

 

「俺の腕というフリーウェイを、制限速度オーバーで突進してきたんだ!!」

 

その話を聞いた皆は鳥肌が立ち、気持ち悪くなるのでした。

 

過去の話で騒ぐ船橋と山田を見て、姉崎はこう言います。

 

「なんか、二人には全く気兼ねがない感じがします。」

 

「どんな出会いだったのか少し知りたい気がしてきました。」

 

そう聞いた船橋は話し始めます。

 

7年前の在留小学校。

 

当時の船橋は転校してきたばかりでした。

 

山田は校庭で大きなクワガタを拾い、船橋に見せました。

 

これが二人の初めての会話でした。

 

山田がウキウキしながらクワガタを持って帰路につくと…。

 

「おめー、でっけー虫拾ったんだってな。俺にくれよ。」

 

不良の上級生に絡まれてしまい、殴られ、クワガタを取られてしまいました。

 

次の日。

 

山田の元に下級生の子が尋ねてきます。

 

なんでも、昨日山田が拾ったクワガタはその子が落としたそうです。

 

……。

 

「ゴメン、六年の奴に貸しちゃったんだ。明日とって来るよ。」

 

その様子を船橋が見ています。

 

山田は上級生からクワガタを取り返せるのでしょうか。

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