スパイファミリー6巻ネタバレ無料!タダで読む方法解説!【SPY×FAMILY】ヨルと夜帷が黄昏をめぐってテニス対決!

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悩んでいる人
『スパイファミリー』6巻のネタバレと無料で読む方法が知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

『スパイファミリー』6巻を無料で読む方法は?

昨今、各出版社が漫画アプリに力を入れており、連載中のマンガでも漫画アプリを通して無料で読むことができます。

 

例えば、小学館が運営する漫画アプリ『サンデーうぇぶり』では、サンデー系列で連載中のマンガや過去の名作マンガに至るまで幅広く無料で読むことができます。(←1番オススメの漫画アプリ

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『スパイファミリー』6巻 ネタバレ紹介!

31話

諜報員〈夜帷(とばり)〉ことフィオナ・フロストは、ロイドのことを想うあまり、ヨルから妻の座を奪おうと決意します。一方のロイドは、フィオナの思いに気づきません。

 

そんな中、二人はあるミッションに挑むことになります。

 

ミッションの内容は、100万ダルク相当の価値があるという絵画『日向の貴婦人』の回収です。情報によると、その絵の中には重大な秘密が書かれた文書、「ザカリス文書」につながる手がかりがあるらしいのです。

 

「ザカリス文書」とは、絵の以前の持っていた東軍情報将校ザカリスが書いた機密文書で、詳細は不明なもののそこには戦争の火種となるほどの機密が記されているようです。

 

現在絵は「キャビー・キャンベル」という資産家が持っており、ロイドたちの組織は、もしザカリス文書がキャンベルや東側の政府の手にわたり公表されれば、東西の対立を煽ることになりかねないと考えました。そこで二人が絵画の回収に乗り出すことになったのです。

 

しかし肝心の『日向の貴婦人』は厳重な警備の下にあり、容易に回収することはできません。

 

そこでフィオナがある策を用意します。

 

それは、地下テニス大会“キャンベルトン”(ダブルス)への参加でした。

 

“キャンベルトン”はキャンベルを中心とした闇のテニスクラブ主催するテニス大会で、もしここで優勝すれば、彼の美術コレクションから好きなものをひとつ賞品としてもらえるのです。

 

二人はこの非合法の大会に「ガレッソ・フォニー」「トバリー・フォニー」という名の夫婦として参加します。

 

会場にはとても非合法とは思えない数の観客がつめかけており、大盛り上がりです。

 

あまりの急展開にロイドは困惑しましたが、フィオナは大勢が自分たちを夫婦として見ている状況に浸っています。観客の「イチャつきに来てんじゃねーぞコラァー」という罵声も耳に入りません。

 

初戦の相手は、引退したプロテニスプレイヤーコンビ。

 

多少かじったほどのテニス経験しかないロイドでしたが(直前にアーニャやヨルと公園で練習しました)、元プロからいきなりサービスエースを奪います。フィオナの方も、ロイドがプレーを褒めたことで燃え上がり、二人はそのまま完封勝利をおさめました。

 

とんだダークホースの出現に、会場はますます盛り上がります。愉快そうに笑うキャンベルと、テニスクラブの会員たち。金になりそうな展開だと、ほくそ笑みます。

 

すると、会員のひとりがしょせんは凡人同士だ、と言います。

 

「次の対戦相手はウチのボリック兄弟だ。まぐれはない」

 

控室では、がりがりと痩せたボリック兄弟の姿が。腕に注射を刺しています。

 

第2試合、会場に現れたボリック兄弟は、それまでと様子がちがいます。

 

なんと彼らはドーピング剤を注射することで筋肉を異常発達させ、超パワーを持った選手へと生まれ変わっていたのです。

32話

地下テニス大会が繰り広げられる中、ヨルとアーニャも公園でテニスをしています。

 

ロイドとフィオナの関係を気になってしまうヨル。

 

ユーリに心配をかけるような生活に逆戻りしたらどうしよう、そうなるくらいならいっそフィオナを……とまで考えてしまいます。

 

そんなヨルに「ははだいじょうぶしんぱいない」と声を掛けるアーニャ。

 

アーニャの言葉を聞き、何でもできるロイドならどんな相手が来ても大丈夫だと、ヨルは思いなおすのでした。

 

一方の、地下にあるテニス大会会場では二回戦、フェニー夫妻VSボリック兄弟の試合が始まろうとしています。

 

ボリック兄弟は筋肉増強剤を使い、筋肉ムキムキマッチョマンに変身しています。あ然とするロイド。この大会は「わりと何でもアリ」だと、フィオナが言います。

 

ボリック兄弟は、金網でできたフェンスを引きちぎったりボールを親指と人差し指で潰したりして、自慢の怪力を見せると、ロイドを挑発しバカにしてきます。

 

しかし試合が始まると、ロイドがバカにされたことで激怒したフィオナが、一瞬でボコボコにしてしまうのでした。二回戦勝利です。

 

その後の試合も〈黄昏〉&〈夜帷〉ペアは、フィオナによる必要以上の大技と魅せプレーによって快進撃を続けます。フィオナの頭の中は「どうかしら先輩?」とロイドへの思いでいっぱいになっています。こうして二人は決勝戦進出を果たすのでした。

 

決勝の相手はキャンベルの息子・キャロルと娘・キムのペアです。二人はまだ高校生ながら、幼少の頃からテニスの英才教育を受けて育っています。

 

決勝直前になっても、ロイドのことで頭がいっぱいのフィオナ。「秒で終わらせてやります」と豪語しています。そして人生のダブルスを申請してもらうのです、ああッ、と思いながら。

 

するとロイドはがしっとフィオナの手をつかみます。

 

愛の告白か……!と思いきや、実はロイドは連戦に次ぐ連戦でボロボロになっていたフィオナの手を気づかっていたのです。

 

スパイは冷静さを欠いたらおしまい、そう口酸っぱく教えてきたとフィオナを諭します。 そんなロイドのやさしさが、フィオナの心をますます燃え上がらせてしまいます。

 

そこでふと、フィオナは自分の手がぴりぴりしていることに気が付きます。それはロイドのぬくもりの余韻……ではありませんでした。

 

すぐに気づく二人。部屋に無職無臭の非致死性化学剤がまかれていたのです。

 

ロイドはキャンベル兄妹の対戦相手たちが軒並み不調であったことを思い出します。キャンベルはこの化学剤によって、対戦相手を死なない程度に弱らせることで簡単に勝利していたのです。

 

ロイドたちはあくまで一般人を装うため、この罠にかかったフリをすることにしました。

 

そして決勝の時――。過去大会で三連覇していたキャンベル兄妹でしたが、会場で行われていた賭けではわずかに優勢といったところでした。キャンベルのまわりにいるクラブの会員たちにも、ロイドたちに掛ける人が多いようです。

 

しかしロイドたちが罠にかかったと思っているキャンベルは、この状況を喜んでいます。 キャンベルは自分の子どもたちに1000万を掛けることでボロ勝ちするつもりなのです。

 

まだ少ししびれが残り、呼吸も乱れていると言うフィオナ。キャンベル兄妹は「もう苦戦する演技はしなくていい」というパパからの伝言を受け、試合に勝ったら新しいクルーザーを買ってもらおうと余裕しゃくしゃくです。

 

試合開始。兄妹の余裕もそのはず、兄のキャロルはジェット噴射の勢いで高速の球を打てる「ジェットラケット」を使い、フィオナでも打ち返せないほどの球を放ってきます。
 

さらに妹のキムはラケットの頭が伸びる「ウィップラケット」を駆使し、腕を伸ばしても届かない距離にある球でも打ち返してきます。

 

ロイドたちは1セット目を先取されてしまうのでした。ロイドたちの大会初の失セットにロイド・フィオナペアに賭けた観客たちはブーイング、キャンベルが「わるいね」と笑います。

 

短い休憩の間に、しびれが取れてきたことをロイドとフィオナは確認します。

 

2セット目。

 

兄・キャロルの放つソニックサーブをロイドは打ち返します。回転量の多くなって返ってきた球に妹・キムは手こずり、返しが甘くなってしまいます。そこをフィオナが打ち込んで点を奪うことに成功します。

 

完全にしびれがとれ、調子を取り戻したロイドたちはあっという間に3ゲーム奪います。

 

このまますんなりセットを奪うかと思われましたが、フィオナがボールを打ち返そうと床を踏み込んだところ、その床が沈み込んでボールをコース外へ飛ばしてしまいます。

 

どうやらコート内には様々な仕掛けがあり、キャンベル兄妹の有利なように作動させることができるようなのです。

 

動揺するかと思いきや、ロイドは仕掛けを前にしても「問題ない」とラケットを握りしめます。

 

「こんなくだらん小細工で、東西平和(ゆうしょう)をくれてやる気はない」

 

そんなロイドの背中を見て、フィオナはすき、とときめきます。そして「私も一緒にぶちかまします」とロイドの横にならぶのでした。

33話

前回に引き続き、コート内に仕掛けられたさまざまな罠が二人を襲います。踏み込んだ床をへこませ、ネットの高さを操作し、風を当て、ボールに激臭スプレーをかける……。

 

しかし、ロイドとフィオナはそれらを見事にかわし第2セットを勝利します。

 

「君がいてくれて心強いよ!」とフィオナに声を掛けるロイド。

 

ロイドの目にはすっかり冷静さを取り戻したように見えたフィオナですが、心の中ではロイドとペアを組んでいられるこの大会が一生続け!! と願ってしまう自分と戦っているのでした。

 

一方で、キャンベルは「なんてザマだオマエら!!」「この試合でいくら動くと思ってるんだ!!」と息子たちに心の中で叫び、打ち震えています。

 

父親の視線を受けて、兄・キャロルが「奥の手を使うしかねぇ」と呟きます。

 

最終セット。

 

試合そうそう、舌を「れろろっ」と動かしてなにやら新しいサインを出すキャロル。それを見たロイドは、通気口で何かがキラッと光ったことに気が付きます。

 

なんと背後のダクトに潜んだ狙撃手がフィオナを狙っていたのです。

 

浮いたボールを打ち込もうとするフィオナに向けて、狙撃手が弾丸を発射。ロイドは思わず「トバリ!!」とフィオナをかばいます。ロイドの左肩に弾丸が命中し、フィオナに覆いかぶさる形でロイドは倒れてしまいます。

 

幸い弾丸がゴム弾でした。さらに「こんなこともあろうかと」ロイドがシャツの下に防弾ベストを着けていたため、大したケガにはなりませんでした。

 

「こんなこともあろうかと思う先輩、まじ最高ッ」とフィオナは高ぶります

 

夫が急に妻に抱きついたように見えていた審判や観客たちがなにごとかと騒いでいましたが、「二日酔いで足がもつれた」という言い訳でなんとかごまかします。

 

二日酔いであの華麗なプレーを見せていたのか、嘘だろ…と驚愕するキャロルに「嘘だが」とロイドは心の中でつっこみます。

 

試合再開。二人はその後もつづく狙撃を、へんてこなステップ&サーブになりながらも見事によけていきます。

 

会場内に潜んでいる狙撃班、床のヘコみ班、ネット上げ下げ班、風吹かし班それぞれが力を合わせて妨害しますが、それでも二人を止めることはできません。

 

すると狙撃手が「チームBB! おまえらも加勢しろ!」と無線で連絡を入れます。

 

「一号了解」「二号了解」と返すその声の主は、ボールボーイ(Ball Boy)のふたりです。流れ球を弾き飛ばすことでロイドたちを狙ってきます。

 

強敵か、に見えましたが「取るに足らん」とまたもロイドは一蹴します。

 

「もうまったく意味がわからん」動きで縦横無尽にせまりくる球や弾や妨害を避けまくる二人。キャンベルが「奴らをとめるんだ!!」と立ち上がって叫びますが、ロイドが打ち返した弾は偶然キャロルの腹部に当たってしまいます

 

お腹を押さえながらも「今朝飲んだ牛乳が当たっただけ」と誤魔化すキャロルの説明に、二日酔いと腹痛、「互いにハンデを背負いながらの意地の勝負―—!!」と会場はなぜか大盛り上がり。

 

……負けたくない…ッ!! キャロルは必死にプレーを続けます。

 

しかし、負けたくないが、相手がでかすぎる…!! 最後は、ロイドのスマッシュを股の間に打ち込まれ涙を浮かべながら敗北します。

 

ロイド&フィオナペアの優勝です。

 

キャロルがロイドに歩み寄り、「仕掛けを全部見抜いていたんだろ?」「完敗だ」「オレ初めて本気で悔しいと…うっ」と泣きじゃくりながら負けを認めます。

 

ロイドはそんなキャロルに「おまえはまだ若いし才能もある。これからはまっとうに腕を磨け、きっといい選手になる」と称えます。
 
 

がしっとロイドの手を握るキャロル。ロイドはがんばれと答えます。

 

任務達成だけでなく、対戦相手の更生までしてしまう先輩好き、と冷静な顔で思うフィオナ。妹・キムは「アホくさ……もうテニスやめよ」とうんざりした様子です。

 

そんな子供たちの様子に、キャンベルは「勝負に負けたが得るものはあった」と涙ぐんでいます。「アンタ負けの総額わかっとる?」と言われても関係ありません。すると、そこに部下から何やら連絡が入ります……。

 

優勝したロイドたちは約束通り、『日向の貴婦人』を賞品としてもらおうとします。ですがそこにキャンベルがやってきて、「その絵画だけはお渡しできなくなった」と告げました。

 

さきほどキャンベルが受けた連絡は、「ザカリス文書」についての情報を掴んだ保安局からのものだったのです。保安局が「すぐにでもここへ回収に来る」とロイドはにらみます。
 
 

フィオナとロイドはひそひそと話し合います。

 

フィオナはキャンベルとともに、コレクションルームへと行きます。ロイドは酔いが酷いため休憩しているとして、その場にはいません。

 

フィオナは『日向の貴婦人』がまだあることを確認して、テニスバッグを机に置きます。すぐそばではキャンベルが絵画をロビーで引き渡すよう部下に指示しています。指示された部下は「一応キズがないかチェックした方がいいだろう?」と絵画の確認をしています。

 

やがて保安局がやってきて、『日向の貴婦人』があることを確認し回収していきました。帰り際、キャンベルが「これからもごひいきに」と言っていることから、今まで何度も両者には黒いつながりがあったようです。
 

保安局が帰って行ったのを確認した部下はキャンベルのそばから離れ、フィオナに近づきます。ぐっと顔をはぐと下からロイドの顔が。

 

ロイドが部下に変装して、潜入していたのです。

 

キャンベルからの「うちのお抱え選手にならないか?」という打診があったものの「テニスはしばらく勘弁願いたい」と、帰路につきます。

 

フィオナが運転する車で帰る二人。

 

『日向の貴婦人』をもらえなかった代わりにフィオナが選んだ賞品は、キャンベルおすすめの変な壺と悪趣味な指輪でした。これらは管理官へのプレゼントになるようです。

 

「どっと疲れた…」とため息をつくロイド。

 

「渡せないと言われたときは正直少し焦ったが」

 

テニスバッグの底を開くと、出てきたのは丸く包まれた絵画。本物の『日向の貴婦人』です。ロイドは点検のフリをして、本物の絵画とフィオナがラケットバッグに仕込んでいたニセモノとをすりかえていたのでした。

 

絵画の裏には特殊インクの痕跡があり、おそらくこれが暗号だろうとロイドは推理します。絵画は早速本部の分析班に回されます。

 

ありもしない暗号を探し続ける保安局の連中を「はは」と笑いながら、二人は「何はともあれ 任務完了(ミッションコンプリート)だ!」とハイタッチを交わすのでした。

34話

任務が完了し、フィオナが運転する車でロイド家の近くまで着いた二人。

 

家まで送ると言うフィオナに対し、ロイドは、「妻帯者のロイド・フォージャー」として近隣住民に若い女性と一緒のところを見られるわけにはいかないと申し出を断ります。

 

断られたフィオナは、わたし任務でお役に立てましたよね…。先輩のためにがんばりました。わたしこそが妻役(パートナー)ふさわしいと思うのです。わたしこそが…、そう思ってしまう自分の気持ちを押しとどめ、「わかりました」と返します。

 

すると、すぐ近くから「そろそろ帰りますよー」とヨルの声がします。

 

実は車を止めていた場所が、偶然ヨルとアーニャがテニスをしていた公園のすぐそばだったのです。犬のボンドも一緒です。

 

ヨルへの対抗心からか、フィオナは車を出て「こんばんはフォージャー夫人!!」と声を掛けてしまいます。

 

驚くヨルに、ロイドが「ただいま」と挨拶し、「通り道だったから送ってもらった」と説明します。

 

「そ…そうでしたか」と戸惑いながらも答えるヨル。

 

そんなヨルの持っているテニスラケットを見たフィオナは「夫人もテニスを…?」鋭い目つきで尋ねます。

 

ヨルはロイドと練習してからアーニャがはまってしまったと説明します。「ほーむらんとくい」とアーニャがキメ顔をしています。

 

おかげで今日のコンペでいいところまでいったよ、とロイドは感謝を述べます。

 

そんなやりとりを見るフィオナの心は穏やかではありません。

 

フン…自分が先輩のレベルを上げてやったとでも思ってる? 私だったらもっと効率的に先輩の力を伸ばせていた、と一方的に燃え上がってしまいます。

 

「ならばひとつ私と手合わせ願えますか?」と勝負を持ち掛けるフィオナ。

 

ロイドは止めようとしますが、作戦においてこの女の運動能力が基準に足るかチェックしておきたい、ともっともらしく説得され言い返せません。

 

完膚なきまでにあなたの心をへし折り フォージャー家での居場所をなくしてあげるわ!! とフィオナは心の中で叫びます。

 

一方のヨルも「無理につきあう必要はないぞ」というロイドの言葉を受けますが、「受けて立ちます!」、逃げることも負けることも許されない気がする! と覚悟を決めます。

 

両者の気持ちを読み取り、ハラハラするアーニャ。

 

以前、同級生のベッキーが話していた、主人公の婚約者と幼なじみがバッタリと出会ってしまうという展開のアニメのことを思い出します。

 

その時は、しらーとしていたアーニャですが、いまベッキーのきもちをりかいした…。アーニャもばとるものすき…!! とわくわく大興奮しています。

 

二人は地面に木の枝で線を引いただけの簡単なコートで向かい合います

 

「全力でかかってきなさい」とフィオナ。

 

「――よせフィオナくん」と止めようとするロイドの声にも、「先生はすっこんでてください」とおかまいなしです。

 

手を抜いて打っては失礼と本気の殺し屋の顔になったヨルが、ビキビキとラケットを握りボールを打ちます。

 

もの凄い迫力でしたが、ボールは空振りしたように地面に落ちます。

 

「ああッ」と声を上げるヨル

 

フン…ガッカリだわヨル・ブライア、と思うフィオナ。

 

すると、目の前の落ちたボールがバラバラと千切りになって崩れていきます。

 

思わぬ出来事にフィオナは目が点になります。

 

力を込めすぎるとガットに沿ってボールが裂けてしまう、私ってばテニスヘタっぴです…ごめんなさいボールさん、とヨルはボールに謝っています。

 

「失礼 今度こそ」と気を取り直します。

 

「何だ今の現象は? ボールが裂け…え?」と未だ事態に頭が追いつかないフィオナにサーブが打ち込まれます。

 

「えいっ」という声とともに、ぽこんという柔らかい擬音から放たれるのは、球が崩れないようしっかり力加減がされた剛速球です。

 

弾道にそって音よりも速く地面が割れるほどの威力で、まっすぐ自分に向かってくる一撃に、フィオナは、ああなんて美しい直線、と見惚れてしまいます。しかしすぐさま、打ち返さないと「死ぬ」と悟り、ものすごい形相で返球を試みます。
 
 

しかし、捉えた打球はあまりに重く、容易には前へ押し返せません。

 

私だって先輩への愛の重さは負けてない!! こんなもの私の積み重ねてきた想いに比べたら…!! 先輩のハートを打ち抜くのよ夜帷ッ!!!! こんな女に奪われてたまるものですか!!  とロイドと夫婦になった姿を妄想しながら、燃え尽きんばかりの勢いでボールを押し返します。

 

しかしそれでもヨルの打球は凄まじく、ついにはフィオナのラケットのネットを打ち抜き、木の枠ごと壊してしまうのでした。

 

あまりの勢いに、顔を引きつらせるロイドと呆然とするアーニャ(と無表情のボンド)。

 

ヨル自身も口に手を当てて驚いています。

 

フィオナはガクリと地面に膝を突きうなだれ、敗けた…!! 完全に!!!! 完膚なきまでに…!! と真っ白になってしまいます。

 

何も知らないロイドは、だからよせって言ったのに…と呆れ顔です。

 

「だ…大丈夫ですか!?」と走ってくるヨルに、フィオナは「認めるわ。今はあなたの方が上よ」と負けを認めます。

 

しかし、「いつかまたリベンジマッチを要求するわ」「それまでせいぜい今の生活を楽しんでなさい――!!」と、目にいっぱいの涙を浮かべながら、車で走り去っていくのでした。

 

私は決して諦めない!!!!

 

残されたヨルは、フィオナはなぜあんなに怒っていたのか不思議に思っていますが、「テ…テニスに熱い人なんじゃないカナー」とロイドが誤魔化します。

 

アーニャはおねいさんにぎやか、とフィオナを評しています。

 

ヨルがフィオナの行動を変に怪しんでいないと心配するロイド。しかし、いやいやそもそも偽装結婚なのだから別に――と思いなおそうとします。

 

そこへ「ロイドさん 私勝ちました!」とヨルが拳を握りしめて訴えます。

 

「え? …はいおめでとうございます(?)」

 

「私の勝ちです!」

 

「ヨルさんの勝ちです!」

 

ふーと息を吐いて去っていくヨルの後ろ姿にロイドの頭は?がたくさん浮かびます。

 

…なんか、まじで疲れた…疲労困憊の表情を浮かべるロイド(とそれをじーと見るアーニャとボンド)。

 

アーニャの「あなかすいた」という声にも「すまん今日は出前でいいか…?」と答えるのでした。

 

…後日管理局に赴くロイド。

 

上司のハンドラーからザカリス文書はその後どうなったのか報告されます。フィオナがその場にいませんが、どうやら山にこもって(テニスの)スイングスピードの強化に励んでいるようです。

 

ザカリス文書はその後、絵画に記されていた暗号からわかった座標を元に、他のエージェントによって秘密の保管場所から回収されていました。

 

ロイドが手渡されたそのザカリス文書の中身――。

 

それはザカリス大佐が集めた若い女優たちのブロマイド、でした。

 

「は?」とロイド。

 

実はザカリスは喜劇ミュージカルが大好きで、特に若い女優にのめりこんでいたのでした。それが元で妻にボコボコにされており、一度妻を伴って観劇もしてみたものの理解は得られず、ついにはすべて捨てろとさえ言われていたのでした。

 

そのため、やむをえずザカリスはレアモノのブロマイドたちを隠すことを決めたのでした。

 

つまり“火種”とは、東西間のことではなく、「夫婦間の火種」なのでした。

 

「何がどうしてこれが機密文書に…?」

 

俺の苦労は一体…と呆然とするロイド。

 

「西の外交官がやってきた時、ザカリス大佐が観劇で接待したそうだが、その時関係者に(妻にバレないように)口止めさせたことが話に尾ヒレをつけさせたようだな」と説明されます。

 

いやきっと日誌とブロマイドの中にさらなる暗号が――とどうにも納得がいかないロイドですが、「ない」とハンドラーにバッサリ言われてしまいます。

 

「戦争の火種は何もなかった、今回はそれでいいじゃないか」

 

そうハンドラーが言うと、ロイドは息を吐いて納得します。

 

「そうですね」と言いながら机に置いた日誌から、一枚の写真がこぼれ落ちます。

 

それは大佐と妻、そして娘の三人が映った写真でした。

 

裏には“愛する妻と娘”と記されています。妻と娘が少し照れた表情を浮かべる真ん中で、満面の笑みのザカリス大佐が映っています。

 

何だかんだで大佐が愛妻家だったのか? いやそうならブロマイドは捨てろよ、となにやら議論が巻き起こっている横で、ロイドは写真を見つめ、心の中で

 

平和のためなら、秘密(うそ)も方便…か。 と考えを巡らせています。

 

帰り際、ロイドは家族のためにケーキを買うことにします。その表情は複雑そうです。家では、アーニャとボンドが遊ぶそばでヨルもどこか遠い目をしていました。

 

…その頃どこかの山中には、棒に岩をくくりつけたラケットのようなものを振り回して叫ぶフィオナと、その様子をおびえなら見ているクマやシカたちがいるのでした。

35話

なにやらボーとしながら街をトボトボ歩いているヨル。そのせいで街灯に頭をぶつけてしまいます。

 

近所のおばさま二人が「どうしたの暗い顔して」と声を掛けると、「私ってば捨てられてしまうのでしょうか」とぼそっとつぶやきます。

 

「よく考えたら、テニスで勝ったからって何だって感じですよね…」と、前回のフィオナとのテニス勝負のことを思い返して落ち込んでいるようです。

 

困惑するおばさま二人、「きっとダンナに浮気されたのよ! 間違いないわ」「あらヤダサイテーな男!」とうわさし合っています。

 

 その背後には、なんとロイドの姿が。

 

「15号室の奥さんみたいに夫を秘密警察に売らなきゃいいけどね」という言葉に焦ります。

 

ヨルさん夜帷(フィオナ)のことを気にしているのか…?

 

このままでは近所への体面も悪くなり、なによりヨルが弟・ユーリ(東国の秘密警察所属)にフィオナのことを相談すれば、「保安局(秘密警察)の総力を挙げて、即刻処刑しよう!」ということになりかねません。

 

これを危惧したロイドは、ヨルとデートをして誤解をとくことにします。

 

 アーニャとロイドは、金で釣った情報屋のフランキーに預け、カクテルが美味しい店にヨルの仕事を待って出かけます。

 

「いつも火事と育児ありがとうございます」とヨルを労い、ワインで乾杯する二人。

 

ヨルは、何かお話をする雰囲気であることを察知します。

 

頭の中では「これからは新しい妻とやっていきます」とにこやかにフィオナを紹介してくるロイドの姿が浮かびます。

 

は…!! やはりそういう……!!

 

完全に捨てられると思いんだヨルは、「…時にヨルさん、先日のフィオナくんの件なのだが…」と誤解を解こうとするロイドをの声を「ちょあーーーっす!!」と遮ってしまいます。

 

ヨルさん…? と困惑するロイド。

 

なんだ? と周囲の観客達もふたりを見ています。

 

「し…失礼…」と謝るヨル。

 

…そうですよね、この結婚はあくまで利害関係によるもの。ロイドさんのプライベートにまで立ち入る権利は私にはないです。お役御免の私は潔く身を引くべきです、とロイドが何か言う前から、「私…ロイドさんが望むなら、喜んで、その…えっと……………」と口走ってしまいます。

 

しかし、喉がしめつけられて、声がうまく出ません。この生活を続けたい、という保身よりもロイドの幸せを考えるのよ! と自分を奮い立たせるためにカクテルをぐいっと飲み干すと、そのままボトルごとドボボボと飲んでしまいます。

 

慌ててロイドが止めに入ります。

 

ドン! と酒瓶を机に置き、顔が真っ赤になったヨルは、「ロイロさん、誰れすかあの女性はーーーー!? ロイロさんはあの人が好きなんれすかーー!?」と呂律のまわらないながらに大声で叫びます

 

今から説明しようと、というロイドの言葉にも耳を傾けられなくなったヨルは、やはり恋仲でしたかーー! ガッデーーム、お幸せにって言おうとしたのに私は何を言ってるのでしょうか? と酔いのために思考がめちゃくちゃになってしまいます。

 

ロイドも「彼女はただの仕事仲間です。断じてそういう関係ではありません」と弁明しますが、まったく聞く耳を持ってくれないヨルが「どうせわらしはダメな女です」と今度は落ち込んでいます。

 

「でもわらしのこともキレイだって…あれはウソらったんですか?」

 

…ん? とロイドは気づきます。

 

てっきり、自分の能力を卑下して契約終了を恐れているものと思っていたが、これは…嫉妬

 

ヨルさん、もしや俺に恋愛感情を…!!?

 

突然の事態を処理するためにロイドの脳内でシャシャカと計算が行われます。

 

――0.1秒後。チーーンと、結果がはじき出されました。

 

オレは〈黄昏〉…これまで任務で数多くの女性と関係を持ってきた、と〈黄昏〉モードになったロイド。

 

スパイとして、任務達成のためヨルさんのこの感情を利用せぬ手はない…!とヨルの手を握り、がんばって愛の言葉をささやきます。

 

急な接近に、ヨルの心臓はドキドキと高鳴ります。

 

「ボクはあなたと本物のふう…」

 

「やあああーーーーーーーー!!!!(恥)」

 

ロイドが告白を仕掛けたところで、恥ずかしさが頂点になったヨルはつい、ロイドのあごを蹴り上げてしまうのでした。

 

弾き飛ばされながらも、辛うじてクールに着地したロイド。

 

「大丈夫れすか、ロイドさん」と我に返ったヨルは駆け寄って謝罪します。

 

全然恋愛感情じゃなかった!! うぬぼれました!! すいませんとロイドも謝ります。

 

しかし、ぐわんぐわんとする頭の中で、これは逆ハニートラップだったのか? ヨルさんもスパイ? いや落ち着け、ヨルさんといるとどうも調子が…。

 

どうにも思考がまとまらず、やがてロイドは意識が遠のいて、バターンと倒れてしまいました。

 

……どこからか歌が聞こえます。昔よく聞いた子守歌です。

 

 母さん…?

 

 目を覚ますと、ヨルのひざ枕の上で眠っていたのでした。

 

 慌てて起き上がります。周囲はさきほどまでいた店ではありません。

 

「おはよーごらいます、ロイロさん」と相変わらず呂律のまわっていないヨルが挨拶します。

 

どうやら近くの公園で5分ほど意識を失っていたようです。

 

気絶させられるなんて、上官にしごかれて以来だ、油断がヒドイぞ黄昏…!! とヨルの蹴りの威力については、自分が油断したせいだと思っています。

 

「そりゃあ、こんな腕力ばっかの女じゃ見限られちゃいますよね…」とヨルは悲しそうな顔をします。

 

するとロイドは、もう顔も覚えていない自分の母親について話します。

 

「いつ爆弾が降ってくるとも知れない夜でも母がそばにいるだけで安心して眠れた。母は強かった」と。

 

そして、アーニャの言葉を伝えます

 

「危ない目にあっても「はは」が助けてくれるから大丈夫」

 

「あの子が、笑顔ではしゃいでいられるのは、ヨルさんが安全基地になってくれてるから」

 

オレたち国家機関が血反吐を吐きながら築こうとしてる世界を、その腕一本で成し遂げてしまうんだ。

 

「ヨルさんは強いです」

 

 ヨルさんはもう立派に母親である、そうヨルに伝えます。だから母親役を替えるつもりはない、と。(仮にフィオナに母親役を頼んでも、スパルタスキルはあるが家事スキルがないそうです。)

 

それでも「自分はただユーリのためにそれっぽくやってるらけ」と気分の晴れないヨルでしたが、それは「幼い頃からヨルさんが積み重ねてきた誰にも負けないスキルです、自身を持ってください」というロイドの言葉に、フィオナは涙を浮かべます。

 

「なのでこれからもアーニャの母親役でいてくれたら嬉しいです」それとボクの妻役も、というロイド。

 

「承知いらしました」

 

そして二人は笑い合うのでした。

 

 帰りましょうか、と帰路につくふたり。

 

その頃、家では「ちちとははおそい。どこかにしけこんでいる」とアーニャがつぶやいています。

 

「どこでそんな言葉覚えてくんの?」とフランキーはツッコミます。

 

アーニャはまだかなーと窓にくっついて、ロイドとヨルの帰りを待っています。

 

「おまえ…父ちゃんと母さん好きか…」そうフランキーが聞くと、「? すき」と素直なアーニャの答えが返ってきます。

 

そこへ二人が帰ってきました。

 

いちゃいちゃしてきたのか、と勘繰りながら嬉しそうに出迎えに走るアーニャ。

 

「ちちとははいちゃい――ちゃ…?」

 

見上げると、そこにはあごがぷっくりと腫れたロイドの顔が。

 

フランキーは大笑い。アーニャから「あごおばけ」と呼ばれてしまいます。

 

そんな和気あいあいとしたやりとりを嬉しそうにヨルは眺めます。

 

自分でもびっくりしてます。あの頃は弟以外には何も執着なんてなかった。なのに、こんなにもこの場所を手放したくない、そうヨルは思うのでした。

 

しかし、翌日すっかり酔いのさめたヨルは、「ロイドさん、そのアゴどうなさったんですか!?」と昨日の出来事をすっかり忘れてしまっていました。

 

そのせいで、ロイドはもう一回同じ話をすることになってしまうのでした。

36話

ロイドが標的である「ドノバン・デズモンド」東国国家統一党総裁に近づくミッション「オペレーション〈梟〉(すとりくす)」。このミッション達成のための重要なイベント、「懇親会」がいよいよ来週に迫っていました。

 

ちち・ロイドのため、なんとしてもアーニャは懇親会に出席しなくてはいけません。しかし懇親会に出席するためには「星(ステラ)」を8個集めることが必要です

 

アーニャは思います。

 

ほし8つちょっとあきらめている…!!

 

勉強も運動もなかなか上手くいかず、アーニャの心は折れかけているのでした。

 

 そこでアーニャはプランBとして、デズモンドの次男・ダミアンと仲良しになろうと、日々、ダミアンを後ろからにらんでいますが、こちらもうまくいきません。

 

もどかしい、どうしたら…。

 

そこに友達のベッキーがやってきます。

 

ダミアンを見ながら悩んでいるアーニャを見て、わかるわアーニャちゃん、“好き”ってなかなか伝えられないものよね…となにやら勘違いしている様子です。

 

アーニャは首を横に振って否定しますが、「アーニャちゃんてば照れちゃってぇ!」とベッキーは分かってくれません。

 

結局、誤解したままのベッキーの提案で、二人は次の休日、懇親会そっちのけで、ダミアンが気に入るような服を選びに買い物へ出かけることになりました。

 

ベッキーお付きの執事・マーサが運転する高級車でおでかけします。

 

アーニャのポシェットには、ロイドが任務達成のためならと持たせてくれた「げんなま たくさん」入っています。

 

デパートに着くと、ベッキーのためにずらりと並んだたくさんのスタッフに歓迎されます。なんとベッキーはアーニャとのショッピングを楽しむため、デパートまるごと貸し切ってしまっていたのです。

 

さっそくアーニャはいろんな服を試着していきます。

 

最初は、おしゃれな定番服を試ていましたがだんだんと奇抜な服装に、さながらファッションショーのようです。

 

やがてアーニャは「“おされ”たいへん」と服選びに疲れて床にへたり込みます。ダミアンの服の好みがわからなかったので選びきれません。

 

一方のベッキーは、もし保護者参加OKのパーティーに出られたらロイドとお近づきになれる! と気づきます。そうなら、アーニャの服を選んでいる場合ではない! と今度はロイドに気に入ってもらえるような服を選び始めます。

 

王道のかわいい系? モード系? 思い切ってセクシー系? それともヨルに似た服装がいいか、とあれこれ試着していきます。

 

しかしやはりアーニャ同様、どの服装がいいのかわからなくなったベッキーでしたが、「とりあえず全部買っとくわ」と言い、アーニャを驚かせます。マーサも少し呆れ気味です。

 

その後、洋服選びをやめた二人は、靴や帽子に雑貨とデパートのいろんな店を見てまわり、カフェで一息つきます。

 

「しょっぴんぐしするところだった」とアーニャ。しかし、まだアーニャはデパートで何一つ買っていません。

 

「もしかしてお買い物楽しくない…?」

 

しゅんとするベッキー。

 

でも、アーニャは「たのしい!」と無邪気に顔を輝かせます。

 

「アーニャしじょうはつのともだちとかいもの!」

 

「ともだち」という言葉にベッキーの心はじーんとなります。

 

元気を取り戻した二人は、次はどこに行くか、楽しそうに語り合います。それをマーサはやさしく見守っているのでした。

 

アニメグッズにそそられるというアーニャでしたが、残念ながらこのデパートにはアニメグッズがありません。そのため、ベッキーの提案でぬいぐるみのショップに向かいます。

 

すると途中で、アーニャはヒツジのキーホルダーを見つけます。

 

それは、このデパートのマスコットのヒツジでした。近くに大きな着ぐるみバージョンも置かれています。

 

アーニャは「これかう」とそのキーホルダーを指さします。ベッキーとお買い物に来た記念だ、とアーニャは言います。

 

最初は、「えーーーっキーホルダー!?」と思ったベッキーでしたが、アーニャの言葉を聞いてうれしくなります。

 

「わたしの分も」と言いかけますが、父親の「財閥の娘として一流のものしか身につけてなはらん」という言葉が頭をよぎって、口をつぐんでしまいます。

 

すると、そのすきにアーニャがベッキーの分も買ってきてくれます。

 

「お友達のご厚意を無下にしてはブラックベルの名折れですね。旦那様もきっとそうおっしゃいます」とマーサも助言します。

 

仕方ないわね…恥ずかしいけどもらってあげるわ…、そうツンデレにベッキーは答えるのでした。

 

デパートに来た目的をすっかり忘れてしまいましたが、二人は仲良く帰ります。

 

帰り道、マーサは以前のベッキーのことを想い出していました。アーニャに出会う前のベッキーは、周囲の子どもたちを自分よりも程度が低いと見下していました。イーデン校への入学も、本人は快く思っていませんでした。

 

しかし、イーデン校に入学した日、「聞いてマーサ! クラスに面白い子がいたの! 学校もなかなか悪くないわね!」そう言って駆け寄ってくるベッキーの姿がいました。

 

マーサは二人の寝顔を見ながら、その日のことを想い出して、ほほえましく思うのでした。

 

ちなみに、ベッキーが買ったキーホルダーの値段を知ったロイドは、「1個で300ダルク(およど10万円くらい)…」という価格にショックを受けるのでした。

 

次の登校日、楽しく一緒に登校するベッキーとアーニャのバッグには、おそろいのキーホルダーが付いていました。

 

楽し気な二人。そんな二人の姿をダミアンが遠目から見ています。ダミアンはなんだか嬉しそうに笑っているアーニャのことが、すこし気になるのでした。

37話

半期に一度のイーデン校懇親会、当日になりました。

 

懇親会への出席者は〈皇帝の学徒(インペリアル・スカラー)〉とその親、そして財界の大物や学者、技術者、芸術家、アスリートなどで構成されるイーデン校のOBたちです。

 

VIPだらけのため、会場となる「知恵の塔」は厳重な警備が敷かれ、保安局員も導入されています。

 

首脳会談並みの警戒体制だな…。

 

会場周辺の建物内で、教員に変装したロイドはそう思います。過去ロイドの所属する西の情報機関が、この懇親会への潜入を試みましたがことごとく失敗しているのです。

 

その失敗を経て、暗殺ではんなくデズモンドとの継続的な接触を目標とするオペレーション〈梟〉が立てられたのでした。

 

どうやら、今回の懇親会への潜入は厳しそうです。

 

警備に隙はなく、用心深いデズモンドの前で下手に変装して潜入するわけにもいきません。最善策は「ロイド・フュージャー」としての接触であり、今回はその下見と仕込みしかできないようです。

 

場面変わってアーニャたちのクラス。懇親会のため午後は休校になります。〈皇帝の学徒〉に選ばれなかった一般の生徒たちの間では、有名人ばかりが出席するという懇親会の話題でもちきりです。

 

兄が〈皇帝の学徒〉として、懇親会に出席するダミアンは、心ここにあらずのようです。

 

ダミアンは兄に電話をかけた時のことを想い出していました。「用件は?」と冷たく聞かれながらも、父・デズモンドへの伝言を頼みます。会が終わったあとに少しでも会いたいので、第2図書館の中庭で待っている、と

 

兄はしばしの沈黙のあと、「伝えておく。だが期待はするな、父上は忙しい」と答えたのでした 他の会話はなく「それだけか?」と兄は電話を切ってしまいます。

 

暗い表情のダミアン。デズモンド目当ての女子たちが父親に挨拶させて欲しい、と口々に言ってきます。

 

「うるせーな」

 

女子たちをにらみつけ去っていくダミアンを、取り巻きたちが慌てて追いかけます。

じなんきょう あくのボス(じなんのちち)と会うつもり…?

 

ダミアンの思考を読んだアーニャ。前回のおされさくせんも結局ダメだったので、かくなる上はデモンズと直接対決をしようと、ダミアンを尾行しはじます。ついでにベッキーもついて行きます。

 

しかし尾行はバレバレで、「先週から何なんだてめーは!! キモチワリーんだよ!! ついてくんな!!」とダミアンから叫ばれてしまいます。

 

すると取り巻きの一人が、「ダミアンさまのお父上に取り入ろうと我々の跡を…」と勘の鋭いことを言います。

 

もしかしたらアーニャは自分のことを好きなのでは、という淡い期待を裏切られたダミアンはガーンとショックを受けます。

 

「バカバカブース!! 短足ブぅーース!! 二度と近寄んなキモキモストーカーゴリラ!!」と悪態をつきながら走っていきます。

 

「アーニャもういちど あいつをなぐろうとおもう」

 

「ダメよ 退学になっちゃうわよ」

 

そこでアーニャの頭の中に、くっ…やはりダミアンとの仲は悪いまま…プランBは望み薄か…! という心の声が聴こえてきます。教員に変装して学校に潜入中のロイドが、どこからかアーニャたちを見ていたのです。

 

いやこいつなりに仲直りをしようと努力しているのか? えらいぞ、とアーニャの頑張りを褒めつつ、ダミアンのあとを追いかけるロイド。

 

はっ、としたアーニャも、ボスを倒すためダミアンを追うのでした。

 

会場の近くへとやってきたダミアンたち。ものものしい雰囲気です。変装したロイドがあとをつけています。

 

取り巻きに「すごいなあ。お父上はこの中でもVIP中のVIPですもんね」と言われると、途端にダミアンが「やっぱ父上と会うのやめる」と言い出します。驚く取り巻きたち。ロイドも、何だと…!?と焦ります。

 

「そうだよ父上はすごいんんだ。忙しいんだ。オレなんかにかまってるヒマあるわけない。もっかい兄貴に伝えてくる、待ち合わせは中止に――」

 

そうはさせない!! 踵を返したダミアンの前に突然アーニャが立ちふさがります。

 

「何だよ まだいたのかストーカー!」

 

「じなん、びびってる。アーニャにはわかる」とアーニャがニヤリと笑います。

 

な…何だコイツ、まさかオレの心を…!? とダミアンがあせると、心が読んでいるのがバレてしまう、とアーニャもあせります。とっさに「ア…アーニャしってる…おまえがこないだのこくごのてすと50てんしかとれなかったことを!」と話をすり替えるアーニャ。

 

「なぜそれを…」と動揺するダミアンに「ふふふ、うしろからのぞいた」とあっさり種を明かしします。

 

アーニャちゃんが本格的なストーカーに…!! ベッキーも開いた口がふさがりません。

 

「おまえてすとダメだったのがちちうえにばれるのびびってる。アーニャ17てんだったからきもちはわかる」

 

「おまえと一緒にすんな!!」。

 

「アーニャちちにすかれてるのかわからないから(ちちのこころふくざつ)ちょっぴりこわい。いっつもおこられてるし。でも…アーニャしんじてる、ちちがすきだから。だから・・ アーニャあかてんのてすとでも、どうどうとみせることにしてる!!」

 

……?

 

謎に自信たっぷりのアーニャですが、全員の頭に?が浮かびます。「なんのはなしだっけ?」と本人もよくわからなくなってしまいます。

 

しかし、ダミアンの心にはなにか響くものがあったようで、なんかばかばかしくなってきた、と照れくさそうに「中庭で父上を待つ」と言うのでした。

 

これには隠れて見ていたロイドも、よくわからんがよくやったアーニャ!! と喜びます。

 

中庭のベンチに一人座るダミアン、少し離れたところで取り巻きたちが見ています。ついでになぜか堂々した様子のアーニャも待っています。しかしすぐに疲れて寝てしまいます。

 

「アーニャちゃんてほんと自由よね」とベッキーは呆れます。結局アーニャはマーサにおんぶされながら車まで運ばれていくのでした。

 

すると、変装したロイドが三人とすれ違います。手にはアーニャの持つ羊のキーホルダーのレプリカ(材料費10円)が。 レプリカを作っておいて正解だったな、となにかを企んでいます。

 

…ロイドは会が何事もなく終わったことを確認します。

 

今回遠くからでも懇親会を監視したことによって、警備の配置、人や物資の流れ・推移などを把握でき、得るものはあったとロイドは感じます。

 

あとは、デズモンドについてだけです。

 

中庭では待ちつかれた三人が、トランプで遊んでいます。

 

そこへ、探し物をするロイドが現れます。変装は解かれ、ロイド・フォージャーの姿へと戻っています。

 

「ああすまん君たち、このへんにキーホルダーが落ちてなかったかな? ひつじのやつなんだが」

 

そう話しかけ、ダミアンたちにも探してもらいます。「もしかしてこれ?」とダミアンが見つけます。それは羊のキーホルダー。ダミアンたちはすぐにそれが何かわかります。

 

「おっさんもしかしてフォージャーのお父さん?」とダミアン。おっさんと言われたことに引っ掛かりながらも「ん? そうだが…ああ君たちはあの子のクラスメイト?」と白々しくロイドは話し続けます。

 

「あれ…違ってたらごめん。君はもしやダミアン・デズモンドくん…?」

 

「そ…そうだよ」とダミアンは複雑そうにそっぽを向きます。

 

すると、ロイドは、がばっと片膝をつきます。そして「本当に申し訳ない…!! 入学式の件、ウチの娘が大変失礼した…!」と突然謝罪しました。

 

驚く三人。家までお詫びに行ったがご両親に会えず、ずっと気がかりだったとロイドは語ります。

 

「改めてご両親の方にも謝罪をしたいのだが――」

 

タイミングを見計らったかのようにそこへ複数の人影が。

 

「ダミアンさまあそこ! お父上たちが…!」。

 

ロイドは心の中で謝罪します。

 

本当に申し訳ないダミアンくん。任務のために少しだけ、親子の対面に割り込ませてもらう…!!

 

「父…上…」

 

来てくれたことに驚くダミアンの横で、側近がロイドについて尋ねます。すかさず挨拶するロイド。しかし側近に遮られます。するとデズモンド本人から「……よい、何だね」と許可が出されます。

 

「私の娘がご子息に大変非礼を働いた件で一言お詫び申し上げたく…ああ申し遅れました私――」

 

「ロイド・フォージャーと申します」

 

ロイドは、作戦通りダミアンのクラスメイトの親として、遂にデズモンドとの対面を果たすのでした。

SHORT MISSION:4

早朝5時30分の公園、イーデン校の寮長・ヘンダーソン先生が日課のランニングに励んでいます。先生は帰宅すると、シャワーを浴び、靴をみがいて、身だしなみを整えると、いつもの正装に着替えます。

 

そして生徒たちよりもずっと早くイーデン校へ赴き、紅茶をたしなみます。

 

そこに別の先生がやってきて、「ヘンダーソン先生のおかげで歴史のテストの成績が良くなった」と話します。ですがヘンダーソン先生は、「いかに努力して文明を築き上げたのか、いかにおろかな考えで戦争に走ったのか。いくら年号を暗記しても、人の積み重ねを学ばなければ歴史は無意味だ」と語るのでした。

 

書類を書いてちんと机の上を整理し、優雅に音楽を聴きながら、書物を読んで過ごします。

 

やがて、8時になり生徒たちが登校してきます。ヘンダーソン先生は「ふむ」と息を吐いて、「今日もエレガントでブリリアントな歴史の1ページを紡ぐとしよう」と優雅に思うのでした。

 

そして教室の扉を開けると、

 

ダミアン「うっせーてめーが先にケンカ売ってきたんだろうが!!」

 

アーニャ「アーニャわるくない」

 

ベッキー「なによー大体そっちが…」

 

ダミアン「このド短足!! 30点バカ!!」

 

アーニャ「くそやろう。ぐりほんやろう」とアーニャたちが大げんかしているのでした。

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