今回は物語当初と最も印象が違うと言われている、戸崎優(とさきゆう)についてご紹介していきたいと思います。
戸崎は亜人管理委員会のトップに君臨する存在で、長年非人道的な実験を繰り返しているのを見て見ぬふりをしてきました。
しかしプライベートでは、事故により長い間昏睡状態の婚約者の為に、病院に通い詰める意外な一面を持ち合わせています。
そんな戸崎の性格や、最終的な死因などについて、詳しく説明していきたいと思います。
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メガネが特徴的な戸崎優のプロフィール紹介!
戸崎は、厚生労働省にある亜人管理委員会に勤務しています。
漢字だけ見ると、つい「とざき」と読んでしまいそうですが、濁点はつかず「とさき」と読みます。
本人も何度か呼び方を訂正する場面があるぐらいには、苗字の読み方にはこだわりがあるようです。
亜人 戸崎 pic.twitter.com/ezFo9qLVzr
— 欠陥 (@aserfla) November 25, 2022
ちなみに、亜人管理委員会というのは、その名の通り亜人を研究し管理する組織です。
亜人の研究には非人道的なものも多く、麻酔ナシで生きているまま、四肢を切り取られたりするなど、結構見てられないものが多数あります。
実際に主人公の永井(ながい)も、佐藤(さとう)に嵌められた事で亜人管理委員会に実験の道具として使われていましたが、実験の日々は「数日が何か月に感じるほど苦痛な時間を過ごした」と言われるほどのようでした。
戸崎はそんな亜人管理委員会を率いる人物で、常にスーツを着用し、トレードマークの眼鏡をかけているキャラクターです。
物語当初では、冷静沈着で頭の回転が速いが、どこか冷たい印象が強い人物でした。
亜人だと分かった中野を、容赦なく背後から車で跳ね飛ばしたり、亜人に詳しいオグラを拘束する為、ボディーガードを殺してしまうなど、中々思い切った行動をしている場面も多くあります。
しかし、物語を通して徐々に永井たちに父親のような顔を見せる事や、約束事は必ず守りきる所など、人情味のある性格へと変化しているような描写が見受けられます。
クールな中に、実は熱いハートを持っている、戸崎はそんな存在なのかもしれませんね。
戸崎優の最後は死亡?なぜ死んだ?理由ネタバレ!曽我部が犯人?最後はどうなった?
戸崎が死亡した原因は、曽我部(そがべ)との乱闘の末の出血死です。
曽我部は戸崎と同じ、亜人管理委員会のメンバーでした。
そもそも何故乱闘になったかと言うと、元々は戸崎が亜人管理委員会の極秘データを不正に持ち出したことがきっかけとなっています。
当初から戸崎をよく思っていなかった曽我部は、その事実が発覚した際、戸崎を脅して自分が亜人管理委員会のトップの座に就こうと画策します。
麻酔銃を使用し、戸崎を眠らせ暗殺しようとした曽我部ですが、不意を突かれ戸崎に刺されてしまいます。
その後、曽我部は最後の力を振り絞り、戸崎のわき腹に落ちていたアイスピックを突きつけます。
戸崎は、二度もアイスピックで刺されたと思えないほどのポーカーフェイス。
この後シーンが変わる為、読者の中には、「戸崎の傷はそんなに深くないのでは?」と思った方も多いのではないでしょうか。
しかし実際は結構深い傷跡だったのだと、後ほど気づくことになります。
曽我部を死に追いやったそのままの足で、戸崎は緊急会見を開きます。
そこで沢山の報道陣を前に、今まで行ってきた亜人への様々な非道な実験を明るみにしていきました。
そして会見を終え、証拠を戸崎が信頼した新聞記者に託したうえで、一人ソファの上で眠るように亡くなります。
婚約者を守るために、文字通り何でもやってきた戸崎でしたが、最終的には自らの罪も世に出し、ケジメをつけこの世を去る決断をしました。
そう考えると、また最初から漫画を読み返して、次は戸崎からの目線で、何故この決断を選んだのかを想像しながら、読み進めてみるのも面白いかもしれませんね。
戸崎優には婚約者がいる!?下村との関係は恋人なのか?
戸崎には物語の序盤でも語られているように、10年以上交友関係があった婚約者がいます。
しかし婚約者は昏睡状態の為、物語には直接関わることは最後までありませんでした。
その一方、同じ亜人管理委員会の部下である下村泉(しもむらいずみ)という女性と戸崎は、常にタッグを組んで行動しています。
亜人6巻の回想の中の回想で、幼少期の下村泉が、自分の両親がいわゆるできちゃった婚だと言うことを嬉しがるシーンがある。
短くてシンプルなシーンだけど、色んなことが感じ取れる。
親にとっては子供が全てとかよく言うけど、実は逆だったりする。
子供にとって、特に幼少期は、親が世界の全て。 pic.twitter.com/baQkmIwt7U— salfare @JASC MAD (@salfare1121) October 20, 2018
実は下村は偽名で、物語序盤で亜人であることが明かされていますが、他の委員会のメンバーにはその存在を隠しています。
そのため、戸崎は亜人を執拗に追い詰める一方で、亜人である下村を一見すると守っているような場面も描かれていることから、当初読者の中には「下村との恋愛エピソードが今後くるのではないか?」と考察が繰り広げられていました。
しかし結論から言うと、戸崎と下村は恋人でも何でもない、ただの同僚という形で最終回を迎えます。
しかしお互いに同僚以上の感情があったことは、物語を通して読み取ることが出来るのではないでしょうか。
下村は戸崎のお陰で、結果的に自分を殺した養父と母親の本当の真実を知ることができました。
また、本来亜人と世間に明るみになると、政府に捕まり非人道的な実験対象にされてしまいます。
しかし戸崎と個人的に契約を結んだことで、下村が亜人という事実は隠されることになりました。
その為、下村は戸崎に対し「命の恩人」としての尊敬を抱いていました。
そして戸崎もまた、下村に対して恋愛ではないですが、好意的な感情を抱いていたことが分かります。
実際に最終回では、下村にお願いされた事を守るため、元は佐藤と共に敵対関係にあった田中が新しい身分で生きていけるよう裏で指示していた事が判明していました。
それにしても、戸崎は田中以外の協力関係にあった亜人たち全員に、新しい身分の準備をしていたようですが、そんな事が日本で本当に出来ていたらちょっと驚きですよね…。
戸崎はクズで無能だったのか?永井との関係性から見る戸崎の性格とは
主人公である永井と戸崎は、時に敵、時に味方になる不思議な関係性です。
当初戸崎は、亜人である永井を真っ向から否定し、憎んでいるような態度さえとっていましたが、永井と共に佐藤と戦う中で、戸崎の性格が変わったように感じます。
戸崎と永井はお互いに頭がとても良いので、共鳴する部分もあったのかもしれませんね。
もしくは、元々の性格は後者に近く、冷静非道な選択は全て、亜人管理委員会のトップを守り切り、婚約者の医療費を稼ぎたい一心で、心を強く持っていただけなのかもしれません。
実際に、物語の回想シーンで描かれている婚約者と戸崎の何気ない会話は、今の戸崎の姿とは結び付かないほど穏やかな表情でしたので、その可能性も高そうです。
しかし永井と出会った事で、戸崎の性格に変化があったことは明らかではないでしょうか。
そんな永井との関係性にフォーカスしながら、戸崎の性格に迫ってみようと思います。
永井との初めての接触シーン
永井と戸崎の初接触は、そこまで具体的には描かれていません。
しかし、戸崎が永井を当初、他の亜人達同様に憎んでいるような素振りを、この時点から強く醸し出しています。
実際に佐藤の差し金で、永井が亜人管理委員会に拘束された際は、苦しんでいる永井を無表情で見つめながら、その酷い光景に動揺を隠せない亜人である下村に対し、「俺を裏切ったらお前もこうなるぞ」と脅しをかけている場面まで描かれています。
この時点では、亜人を人として認識しておらず、ただの研究対象として接している事が分かりますね。
佐藤による第2ウェーブによる11名抹殺計画
佐藤による、亜人への人体実験などで関りが深かった11名を順番に殺していくという、いわゆる「第2ウェーブ」時には、初めて永井と戸崎の協力関係が結ばれます。
当初永井と、佐藤に酷い目にあって逃げ出してきた圭(けい)は、圭からの熱烈なプッシュにより2人で佐藤に対抗しようとします。
しかし冷静に考えると、人員も物資も何もかもが、佐藤よりも足りない状態でした。
そのため、佐藤の第2ウェーブを逆手に取り、亜人管理委員会のメンバーから協力者を選定しようとします。
そしてその選定により、永井から選ばれたのが戸崎だったというわけです。
意識不明の婚約者の医療費を支払い続けている戸崎の弱みに付け込み、婚約者をおとりにして協力を要請しようと考えたのです。
本当に、主人公と思えないゲスさですよね…。
しかしこの場面は永井の、一貫して合理的な性格と、冷静な判断力がキラリと光るシーンでもあります。
協力を要請された戸崎は、一度は永井たちの話を断ろうとしましたが、永井が「婚約者の為にも佐藤を倒す」と誓ったことにより、協力関係を結ぶことを決断します。
このシーンは、婚約者を一番に思う戸崎が、憎んでいたであろう亜人たちと結果的に組むことになった重要な場面だと言えます。
戸崎はこの時点で既に下村とは協定を結んでいましたが、この当時、永井を目の敵にしていた戸崎なので、最初にこのシーンを見た時は、永井との協力関係は少し意外な気もしてしましました。
実際に戸崎も協力関係を結んだ当初は、永井の事が信用できなかったようで、亜人は信用できないと伝えている場面も描かれています。
しかし大きな目的の達成のためには、自分の一時の感情を優先しない部分こそが、戸崎の理性的な性格が顕著に表れているのではないかと考えられます。
そしてここから、「佐藤チームVS戸崎チーム」の戦いの構図が出来上がっていきます。
フォージ安全ビルでの佐藤たちとの対決
第2ウェーブにより、亜人管理委員会の関係者などが1人ずつ殺されていく中、次のターゲットは戸崎の大学時代の同級生が社長を勤めるフォージ安全ビルでの殺害が濃厚なようでした。
その為、戸崎たちは佐藤たちよりも先に、フォージ安全ビルでの戦闘の準備を始めていきます。
そんな対決前には、永井と戸崎たちが協力した際の契約内容も明らかとなっていました。
永井は、自分たちの新しい経歴。そして戸崎は大臣の抹殺です。
一件ドライな契約ですが、協力関係を結んで以来、ほとんどの時間を一緒に過ごしながら訓練を重ねているからなのか、信頼関係が少しずつ出来ているようでした。
その理由として、永井が入念にビル内の構造をメモしていた用紙を見て、戸崎が永井の事を一人のパートナーとして認めているような様子が描かれています。
この時点で、亜人という一括りではなく、「亜人の永井」という1人の人物として、永井と接するようになっていたのかもしれませんね。
それぞれが最終局面へ、戸崎最後の言葉
その後、様々な佐藤たちとの戦いを経て、それぞれの戦いは最終局面に向かっていきます。
戸崎は曽我部にわき腹を刺された状態で、亜人管理委員会のすべてを暴露するために会見に向かいます。
そして、その途中に、下村や永井たちと偶然すれ違います。
その時戸崎は、永井に対して「お前も亜人じゃなければ…」と、亜人である永井を思いやるような言葉をかけています。
物語当初は亜人というだけで憎んでいた戸崎ですが、佐藤たちとの戦いを経て、亜人に対しての接し方に何か思う所があったのかもしれませんね。
戸崎優の名言を紹介!
登場した当初は亜人に対して冷淡非常な姿を見せていた戸崎。
しかし物語が進むにつれ、人間味ある姿が何度も描かれています。
今回はそんな戸崎の名言集について3つご紹介します!
名言①
「彼女だけは幸せにしてみせる。世界中の誰を地獄に落としてもだ」
この言葉は、昏睡状態の女性のお見舞いに訪れた戸崎が、病院に入院している少年と会話をする中で、出てきたフレーズです。
その会話によると、寝たきりの女性は戸崎の婚約者である事が分かります。
そして婚約者は事故で意識不明の重体のまま、何年もの時が過ぎているようでした。
そんな彼女の入院費を稼ぐため、そして亜人によって事故にあった婚約者の復讐のため、戸崎は冷淡非常に仕事を全うします。
それだけこの婚約者の女性を愛していたのだと、胸が熱くなるシーンの一つです。
名言②
「田中陽子ではない。彼女の名和えは下村泉。私の優秀な秘書だ」
この言葉は、戸崎が死ぬきっかけとなった曽我部との話し合いの際に、戸崎が言ったフレーズです。
曽我部は戸崎から亜人管理委員会のトップの座を奪うだけではなく、亜人である下村の「管理」も責任をもってすると言い放ちます。
そんな亜人を人と感じていない曽我部の言葉に対して、戸崎は下村を亜人という便利屋としてではなく、一人の人間として接するようになっていた事が話している内容で理解できますよね
ちなみに何故戸崎は、この時本名である「田中陽子」という名前ではなく、「下村泉」だと言ったのかに関しては、下村の過去に関係があります。
「田中」という名前は、養父の苗字ですが、養父は下村の過去のエピソードでも分かるように、下村を死に追いやった人物です。
その為、下村は自分の本当の名前に拒否反応をみせていた事から、戸崎は「田中」ではなく「下村」と呼んだのではないかと考えられます。
名言③
「何十人犠牲になろうと、眠らせさえすれば我々の勝ちです」
この言葉は、亜人の物語の中で最悪の敵と言える、佐藤たちとの初めての戦いのときに、戸崎が言ったフレーズです。
亜人を拘束するためには、人が何十人死のうとも目的を達成させるという強い意志が分かりますよね。
一件、人の命より亜人を捕まえることを優先しているように聞こえる言葉ですが、それだけ覚悟を持ってこの仕事に立ち向かっているという事が分かるかと思います。