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『リアル』15巻を無料で読む方法は？
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『リアル』15巻 ネタバレ紹介！
85話
主人公・戸川清春(とがわ きよはる)は夢を見ています。
障害を負う前の姿の自分が、陸上でトップになり表彰台に立つ夢です。
目を覚ました戸川は、これまでのことを振り返っていました。
オオルリ杯に優勝したこと。
マネージャーである安積久美(あずみ くみ)がイギリス留学のためにいなくなって、まとまりを欠いたチームが空中分解寸前にまでなってしまったこと。
ジャパンオープンに向けての練習の最中に、戸川の親友・山内仁史(やまうち ひとし) が顔を出してくれたお陰でチームが再びまとまりを取り戻したこと。
宿敵ドリームス、今度こそ奴らを引きずり下ろすはずだった、と。
その頃、野宮朋美(のみや ともみ)は、かつて引っ越し業者の仲間として一緒に働いた太田に頼み込まれて、女バスケットのトレーニング指導の助手をすることになりました。
出会いのチャンスがあるかも、と楽しみにしていた野宮ですが、待っていたのは自分の母親よりも年上の女性たちでした。
二人はアップから指導を始めます。
ところが、指導する立場のはずなのに、野宮のフォームはことごとくダメ出しをされてしまいます。
太田は指導のために「ワザと悪い例をやって見せてくれたのだ。」と勘違いします。
女性たちとの距離が縮まり指導の助けになった、と感謝する太田でしたが、野宮がワザと悪い見本をしていたわけではなく、本当にフォームが間違っていたのだと知り驚いてしまいます。
フォームが間違っていたらむしろ逆効果だと言う太田。
野宮が太田の教える通りにジャンプをしてみたところ、バックボードに手が届くほど高く跳ぶことができました。
現役のころよりも高く跳べた野宮には「まだまだ伸びしろがある。」と言われます。
一方戸川は、打倒ドリームスを掲げ参戦したジャパンオープン戦で、全国ベスト４の強豪・ウォリアーズとの初戦を迎えていました。
タイガースはボールを回し必死に戦うものの、序盤から力の差を見せつけられ、戸川と長野満(ながの みつる)への徹底マークによって抑え込まれてしまいます。
まだ経験の浅い水島亮(みずしま りょう)のシュートも外れ、成すすべなく敗退してしまいます。
「住む世界が違ったのだ。」「目標は打倒ドリームスだ。」と気持ちを切り替えようとするタイガースのメンバーたちでしたが、この後、その目標も遠くに霞んでしまうことになります。
勝ち上がったウォリアーズの次なる対戦相手はドリームスです。
高橋久信(たかはし ひさのぶ)もドリームスの一員として応援に来ています。
ローポインターの永井の動きをよく見ておくように言われた高橋でしたが、センターである藤倉の姿を見て、「俺は、藤倉になる。」という思いを強くします。
野宮もタイガースの応援に駆け付けていましたが、ドリームスのベンチに思いがけず高橋の姿を見つけて驚きます。
86話
接戦を繰り広げたウォーリアーズ対ドリームスでしたが、53対60でドリームスが勝利しました。
その戦いを見ていたタイガースは圧倒されてしまいます。
高橋に「車イスバスケ…始めたのか。」と声をかけた野宮でしたが、太った野宮の姿を見た高橋から「おめーの方はまた口だけだったみてーだな。」と辛辣な言葉をぶつけられてしまいます。
その言葉によって封印していたトライアウトでの悔しさに火が付いた野宮は、以前公園でバスケの練習をしていた時に自分を馬鹿にしてきた青年たちへ暴行を加えてしまいます。
公園から逃げてきた野宮は、ビルの看板に写る東京ライトニングスの安西ヨシキを目にします。
数か月前に虫けら扱いをされたことを思い出して、悔しさを噛みしめる野宮。
「神様ありがとう。俺まだ…悔しいッス…！！」
一方、負けたらドリームスに入るという約束をしている戸川は練習を続けますが、チームには重い空気が漂っています。
ドリームスとの力の差を思い知らされた長野は、武者修行のためドイツに旅立つ決意を固めていました。
長野との会話の中で戸川は日本代表合宿に落選したことを知ります。
戸川の代わりに入ったのは、ドリームスの青木でした。
戸川は苛立ちを抑えることができません。
そして、戸川の母の命日。
87話
墓参りに向かった戸川は、ロンドンにいるはずの安積と再会し、安積が人知れず毎年墓参りをしてくれていたことを知ります。
戸川の母が亡くなって8年。
戸川の母に憧れていた安積でしたが、自分は戸川の母のように強くなかった、と泣き出してしまいます。
「道がわからなくなったら、原点に戻りなさい―。」
戸川の母がよく言っていた言葉です。
墓を見つめながらふたりは回想しています。
道を見失いかけていた戸川ですが、目標を改め、安積を抱きしめながら「パラリンピックで金メダルを取る。」と宣言をします。
高橋はひとり、ハードな自主トレーニングを続けています。
5ヶ月にも及ぶ激しいトレーニングの甲斐あって、車イスを乗りこなせるようになり、やっとバスケ解禁となりました。
88話
バスケでは誰にも負けないと自信をにじませる高橋でしたが、「ローポインター」と呼ばれる、最も障害の重いクラスとなる身体は思うように動かせず、車イスから両手を離すことすらままなりません。
得意だったシュートを打とうとするものの、バランスを崩して転倒、足が勝手に動くケイセイ(麻痺に伴う副作用)も起きてしまいます。
ドリームスの練習の日を迎えた高橋は、チームメイトにもその頑張りを認められ、全体練習に参加できることになりました。
しかし、転倒への恐怖から、なかなか手を離すことができません。
勇気を出して右手でボールを掴みますが、受け止めきれずにそのまま後ろへ転倒してしまいました。
そんな高橋のところへ、戸川からドリームスの練習日を聞き出した野宮がやって来ます。
車イスで倒れた姿を野宮に見られ、あげく写真まで撮られてしまい、自分は見下されているのだと屈辱を感じる高橋。
心が折れてしまい、リハビリの送り迎えも「今日まででいい。」と言ってしまいます。
自宅に戻った野宮はたんすから覗くバスケのユニフォームを目にし、過去のことを思い出します。
全校生徒の前でバスケのプロになると宣言したこと、安西を怒らせたこと…。
充分暴れた、自分にしてはよくやった、と自分を納得させようとする野宮ですが、子供のころの自分に向かって「やりきったのか？」と問いかけます。
まだ終わりじゃない―そう言って家を飛び出したものの、野宮は暴行で全治一週間の怪我を負わせた罪で警察に連行され、留置されてしまいます。
89話
自分はどこからおかしくなってしまったのか…野宮は自分と向き合いはじめます。
野宮と高橋、二人が仲良くなったきっかけは「父親がいない」という共通点でした。
留置所の檻にもたれ、野宮は「ゴメン、かあちゃん。」とつぶやきます。
同じころ高橋は、自暴自棄になりリハビリセンターを抜け出していました。
90話
脱走した高橋は、スマホの画面に映るかつてのスコーピオン白鳥の戦いを食い入るように見ています。
ところが、知らぬ間に不良たちに囲まれてしまいました。
集尿器が外れて尿がかかったことで不良たちは逆上し、横転した車イスの横で高橋は地面に寝転がっています。
これ以上感情が揺れるのはたくさんだ―。
そうやって1人で傷つき苦しんでいたところへ、本城ふみか(ほんじょう ふみか)と花咲満(はなさき みつる)と白鳥が現れます。
そして、白鳥が翌日に退院することを告げられます。
白鳥に対し、「要は…逃げるってことっすよね。」となじる高橋でしたが、自分の予測に反して白鳥が歩けるようになることを知って、気づかないうちに涙を流していました。
「大丈夫だ、高橋君。」そこにいる全員が、高橋の頑張りを知っています。
さて、弁護士との交渉の末に示談が成立し、野宮の拘留は72時間で終わりました。
留置所を出ると、旅行へ行っていたはずの母親が待っていました。
真っ先に母親は警察署の前で迷惑を掛けたことを詫び、野宮を抱きしめます。
母親と帰る道すがら、野宮はかつて自分が事故を起こした現場に立ち寄りました。
事故にあって血を流しているかつての自分に、野宮は「ありがとう、生きててくれて。」と言葉をかけます。
終わりじゃない、ここから始まるんだ。
スマホの画面に映る転倒した高橋の画像を見て、野宮は「ここからだ。」とつぶやきます。
そんな野宮のもとへ、事故の被害者である山下夏美(やました なつみ)から初めて電話がかかってきます。
「少年ヤング今週号…。」とだけ言われた野宮は少年ヤングを買うためコンビニを探しています。
野宮は夏美の書いた漫画が佳作に入賞しているのを見つけ、驚いた表情を見せます。
すると、再び電話が鳴りました。
電話は安積からで、「一時帰国中に会えなくて残念だった、元気でね。」と伝えられます。
安積の隣には戸川がいました。
電話を替わった戸川から、「明日、タイガース最後の日になるかもしんねーんだ。」と告げられます。
一方、病院に戻った高橋は気持ちを新たに、ローポインターであるドリームスの永井選手に教えを請います。
ここで15巻は終わっています。