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アニメ版『とある魔術の禁書目録』は、2008年に第1期が始まり2010年には第2期、2018年には第3期と、現在に至るまで計3シリーズが放送されてきました。
| シリーズ | 放送期間 | 話数 |
| とある魔術の禁書目録 | 2008年10月4日～2009年3月21日 | 全24話 |
| とある魔術の禁書目録Ⅱ | 2010年10月8日～2011年4月1日 | 全24話 |
| とある魔術の禁書目録Ⅲ | 2018年10月5日～2019年4月5日 | 全26話 |
原作小説は現在も連載されており、ストック次第では『とある魔術の禁書目録』第4期の放送も近のではないか？とファンからは期待が寄せられています。
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引用：Youtube.com
『とある魔術の禁書目録（インデックス）』24巻ネタバレ紹介！
第142話 第三学区”隠れ家”①
浜面 仕上（はまづら しあげ）はかつて学園都市の不良集団、スキルアウトのリーダーを務めていました。
しかしスキルアウトが壊滅し、学園都市の暗部組織「アイテム」の末端構成員となります。
「アイテム」のメンバーからは雑用として扱われており、「アイテム」のリーダー、麦野 沈利（むぎの しずり）から死体の入った袋を投げ渡されます。
暗部組織の抗争による犠牲者のようでしたが、詳しい事情を知る事を恐れた浜面は麦野に命じられるまま死体を処理します。
浜面は高温の電子炉で灰となっていく死体を眺めながら、暗部組織の抗争に巻き込まれた自分の境遇を呪います。
人命を軽く扱う麦野と接して、浜面は「味方でもヘマをすれば殺される」と彼女に恐怖を抱いていました。
うずくまっていた彼の元に、「アイテム」のメンバー、滝壺 理后（たきつぼ りこう）が現れます。
燃える死体に自分の境遇を重ねながら、浜面は命の軽さを呪います。
滝壺は浜面の言葉を肯定も否定もせず、彼と一緒に灰となっていく死体を眺めていました。
浜面は後始末をすると言って滝壺を先に帰らせました。
一人になった浜面は犠牲者の灰を近くの川に流します。
「犠牲者に同情したわけじゃない。仮に自分が死んだ時に、ただ灰となるだけというのが気持ち悪かった」と、浜面は自分の行動に言い訳をします。
そんな事を考えながら路地裏を歩いていた浜面でしたが、突如ガラの悪い集団に襲撃されます。
彼らは学生寮を狙う空き巣の集団でしたが、スキルアウトの影響により空き巣がし辛くなり、スキルアウトを目障りに感じていました。
スキルアウトの一員だった浜面を見つけた彼らは、憂さ晴らしとして浜面をリンチしようとします。
浜面は抵抗しますが、当然彼らも浜面に暴力を振るいます。彼らの振るうナイフが浜面に刺さりそうになりますが、寸でのところで、かつてのスキルアウトの仲間、服部 半蔵（はっとり はんぞう）に救われます。
浜面は自分がリーダーだった時にスキルアウトが壊滅したことについて、半蔵に恨んでないかと問います。
しかし半蔵は浜面のことを恨んでいませんでした。しかしスキルアウトとして浜面とつるみ、ヤンチャしていた頃は楽しかったと言います。
浜面もスキルアウト時代の頃を、「恵まれてはいないが楽しかった」と半蔵に同意します。
半蔵はスキルアウトの残党を束ねているようで、浜面に戻らないかと提案します。
しかし浜面は過去に執着しないと強がり、「アイテム」のメンバーの拠点に向かおうとします。
去っていく浜面に半蔵は選別にと拳銃を投げ渡します。
女性用のそれは大柄な自分の浜面の手には小さく、浜面は戸惑います。
しかし浜面は半蔵から受け取った拳銃を、大事そうに袖にしまいました。
「アイテム」のメンバーが拠点としているのは会員制のマンションでした。
高級感の溢れる内装に浜面は違和感を覚えつつも、「アイテム」のメンバーが待つ場所へと向かいます。
ホテルのメンバーには麦野、滝壺、そして絹旗 最愛（きぬはた さいあい）の三人が集まっていました。
残りのメンバーであるフレンダ=セイヴェルンとは連絡が取れないようでした。
「アイテム」のリーダーである麦野は今後の方針を話します。
学園都市の暗部組織「スクール」が素粒子工学研究所から超微粒物体干渉吸着式マニピュレーター「ピンセット」を盗み出したことから、暗部組織同士の抗争は始まりました。
「アイテム」の存在意義である暗部組織の暴走を防ぐ事。麦野は凶悪な笑みを浮かべながらその意義に従うと言います。
「スクール」への反撃として、滝壺の能力を使い「スクール」のリーダー、垣根 帝督（かきね ていとく）の居場所を把握しようとします。
滝壺の能力、「能力追跡（AIMストーカー）」は能力者が相手なら地球の裏側でも居場所を探知できますが、能力発動のためには副作用のある「体晶」を摂取する必要があります。
絹旗は滝壺を気遣いますが、滝壺は「これが普通だから」と躊躇いなく体晶を口にします。
能力を発動させた滝壺は機械的な声で垣根の居場所を検索します。
居場所の探知が終了した滝壺は結果を口にします。「『未元物質（ダークマター）』はこの建物内にいる」次の瞬間、部屋のドアが吹き飛びました。
悠々と入ってきた人物は学園都市第二位の能力者、「未元物質」の能力を持つ「スクール」のリーダー、垣根 帝督でした。
第143話 第三学区”隠れ家”②
垣根は右腕にピンセットを装備し、不敵な笑みを浮かべていました。
麦野は垣根のことを「アレイスターに選ばれなかった第二候補（スペアプラン）」と挑発します。
挑発にも何気なく答える垣根の隙を突くように、絹旗が部屋のテーブルを投げつけました。
テーブルは垣根に直撃しますが全く効いた様子はありません。それを見た絹旗と麦野はその場での最適解を考え、二人で頷きます。
すなわち麦野が垣根を足止めし、その間に「アイテム」の活動の要である滝壺を逃がすというものでした。
麦野が足止めしている間に、絹旗は浜面と滝壺を逃がしながら浜面に説明します。
垣根の襲撃によりホテルの中は混乱していました。
住人が逃げ惑う中、二人を垣根から引き離した絹旗は麦野の様子を一人で見にいきます。
しかし次の瞬間、窓越しの狙撃が絹旗の頭、続いて体に直撃し絹旗は倒れます。
隣のビルから学園都市製の磁力狙撃砲で絹旗を撃ったのは、「スクール」の補充要因、砂皿 緻密（すなざら ちみつ）でした。
彼はスコープ越しに狙撃した絹旗を確認します。しかし絹旗は何事も無かったように立ち上がると、逆に携帯式のロケットランチャーで砂皿に反撃します。
ロケットランチャーは砂皿の居る場所に直撃します。
その様子を歩いてきた垣根が観察していました。
一連の攻防を見た垣根は絹旗の能力、そして絹旗の生い立ちについて看破します。
絹旗は学園都市第一位の能力を参考に「自分だけの現実（パーソナルリアリティ）」を最適化するという「暗闇の五月計画」の被験者でした。
結果、絹旗は一方通行（アクセラレータ）の能力の一部である「反射」と似た自動防御の能力を得ることになります。
垣根は実験体とされたことに対して絹旗に「自分のことを惨めと思わないか」と聞きます。
「自分だけの現実」に関する学園都市暗部の研究では被験者の脳を切り分けるという非道な実験も行われていました。
「それらに比べれば超幸せ」と絹旗は垣根に応えます。
麦野を倒して来た垣根は、絹旗に滝壺の居場所を問います。
「教えれば見逃しても良い」と垣根に対し、絹旗は真っ向から反論します。
しかし垣根はフレンダが情報を漏らしたことを絹旗に言うと、重ねて滝壺の行方を聞きます。
戦闘は避けられないと判断した絹旗は、垣根に向かってその場にあったソファーを投げつけます。
しかし垣根の反撃により絹旗は吹き飛ばされ、数十メートルの距離を落下していきました。
地面に叩きつけられた絹旗を確認すると、垣根は部下に回収するように命じます。
一方浜面は滝壺を逃がそうと焦っていました。しかしその場に意識の無い絹旗を引きずり垣根が現れます。
滝壺を狙う垣根に対して、浜面は自分が敵わないと理解しながらも彼女を逃がそうとします。
しかし滝壺はエレベーターに浜面を押し込みました。
かつて浜面と二人で処理される死体を眺めていた時から、滝壺は思っていました。
「浜面にはあんな灰になって欲しくない。自分が浜面を守る」
戦闘能力を持っていない滝壺が残ったことに垣根は疑問を覚えます。
滝壺は体晶を口に含むと能力、「能力追跡（AIMストーカー）」を発動させます。
滝壺は能力の応用で、垣根の能力の元である「AIM拡散力場」に干渉し彼の能力を乗っ取ろうとします。
珍しく慌てる垣根に対し、短時間で副作用のある体晶を摂取した滝壺の顔には脂汗が大量に浮かんでいました。
滝壺に放り込まれ下っていくエレベーターの中で、浜面は呆然としていました。
浜面にとって、能力者は自分たち無能力者（レベル０）の命をどうでも良いと感じている。そういう認識でした。
しかし滝壺は、浜面を逃がすために遥か格上の能力者である垣根に立ち向かいました。
浜面の脳裏にかつてスキルアウト時代、彼と戦った同じ無能力者の言葉が響きます。
「スキルアウトが馬鹿にされてきたと感じるなら、その理由は能力の有り無しじゃない」
滝壺の行動にそれを思い出した浜面は、自分を叱咤するように壁を殴ります。
エレベーターを降りた彼は垣根と、そして滝壺がいる階層へと走っていきました。
第144話 第三学区”隠れ家”③
時は少し戻り、垣根が「アイテム」の居る部屋に乗り込んでいる頃の話です。
「アイテム」のメンバー、フレンダはマンションの外で途方にくれていました。
フレンダは「スクール」メンバーの能力によって部屋（アジト）の情報を漏らしてしまいました。リーダーの麦野は味方でもヘマをしたら容赦がありません。
事態はさらに悪化し、フレンダの知らないところで「アイテム」と「スクール」による戦闘が始まります。
この状況でフレンダは「アイテム」メンバーの助力よりも保身を第一に考え、雲隠れしようとします。
しかしフレンダが逃げようと走り出した直後、垣根との戦闘から恐らくは脱出した麦野が落下してきます。
麦野は垣根との会話からフレンダが情報を漏らしアイテムを裏切ったと考えていました。
敵の能力による強制もありましたが大凡は当たっていました。
フレンダは言い訳もできずその場から逃げ出そうとします、しかし後ろから麦野が「アイテム（わたし）を裏切るのは許さない」と言います。
麦野は凄まじい表情でフレンダに能力「原子崩し（メルトダウナー）」を発動させました。
浜面が戻って目にしたのは、倒れ伏す滝壺とそれを見下ろす垣根でした。
垣根は能力を乗っ取ろうとした滝壺の発想を素直に褒めますが、滝壺が攻撃されたと思った浜面は銃を垣根に向けます。
しかしそれをやんわりと否定する声が浜面の横から響きます。
現れたのは「スクール」メンバーの女性で、かつて暗部の抗争で浜面を襲った人物でした。
敵と判断した浜面は女性に銃を向けますが、急に違和感を覚えます。
それは敵であると理解しているのに、目の前の女性を撃てない、撃ちなくないという心理的な抵抗でした。
浜面の心境を察したのか女性は自分の能力を明かします。
女性の能力は「心理定規（メジャーハート）」。対象とする人物が他人に対する心理的な距離を読み取った上で、対象の女性との心理的な距離を自在に調整するというものでした。
今回は浜面が滝壺に感じている心の距離を、浜面と女性の間の心理的な距離感と同じにしたというものです。
滝壺を助けに戻ってきた浜面は滝壺と同じように、女性にも傷一つ付けることはできません。
能力を語りさらには「お互いを庇い合う関係が素敵」と嬉しそうに話す女性に対し、垣根は言います。
「俺たちが悪者のようでつまならい。さらに滝壺のほうが死んでしまうのは残念だ」と。
それを聞いた浜面は垣根に問いただします。垣根は体晶のケースを浜面の足元に放ると、滝壺の状態について語ります。
浜面は体晶を能力を発動させるためだけと思っていましたが、実際には意図的に拒絶反応を起こして能力を暴走させるものでした。
「アイテム」のメンバーとして滝壺はその状況を受け入れていました。
しかし垣根は浜面に「滝壺は長くは保たない。あと一回か二回、能力を使えば崩壊する」と言います。
垣根は「トドメを指す必要も無い、しかし殺したほうが簡単」と滝壺の対処に迷った様子を見せます。
そこに女性が滝壺に乱された「自分だけの現実（パーソナルリアリティ）」の心配をします。
最悪の場合は垣根の能力が暴走する危険もあると言い、しぶしぶながら納得した垣根と女性はその場を去っていきます。
残された浜面は滝壺の、恐らくはこれまでも相当な負荷を感じながら能力を使っていた彼女の行動に憤っていました。
そこにかろうじて意識を取り戻した絹旗が話しかけます。浜面は今後の動向を確認しようとしますが、突如麦野から連絡が来ます。
麦野は滝壺の能力を使い、帰路の「スクール」を追跡し奇襲しようと考えていました。
浜面に滝壺を連れてくるように麦野は命令します。
「死んでも能力を使わせる」と言うと、麦野からの連絡は切れました。
浜面は滝壺を「アイテム」には居させられないと、滝壺を背負ってその場から逃げようとします。
その様子を見ていた絹旗は「使えない人間を『アイテム』に留めても仕方ない」と悪ぶりますが、浜面に自分の救助の連絡だけをさせると浜面達を見送りました。
絹旗と別れた浜面は麦野を背負って逃げていました。
そこに彼から連絡を受けた学園都市の警備員（アンチスキル）の黄泉川 愛穂（よみかわ あいほ）が現れます。
黄泉川はアンチスキルだった浜面の補導経験があり、彼とは知り合いと呼べる仲でした。
理由を言わずに滝壺を預かって欲しいという浜面に、黄泉川は戸惑います。
しかし浜面の口から出た「体晶」という言葉に事態の重大性を感じます。
その場に下半身を無くしたフレンダの体をぶらさげ、麦野が現れました。
麦野はフレンダの体を投げ捨てると、逃げようとしていた浜面を問いただします。
浜面は黄泉川に「滝壺を連れて行ってくれ。俺が麦野の足止めをする」と言います。
黄泉川は子供を置いていけないと言いますが、浜面の必死な懇願に彼の言葉を聞き入れます。
浜面は麦野に立ち向かいますが、能力無しのただ腕力で麦野に吹き飛ばされます。
車で滝壺を運ぶ黄泉川を麦野は止めようとしますが、それを浜面が静止します。
彼の手には能力発動に必要な体晶が握られていました。
麦野が驚く間に、浜面は迫っていたモノレールに飛び移ります。
麦野から逃げられたと浜面は安心しかけますが、「原子崩し（メルトダウナー）」が線路の装置を貫き、安全装置によりモノレールは停止します。
衝撃で転がり落ちた浜面は、彼を殺そうと凶悪な笑みを浮かべる麦野を目にします。
第145話 第三学区自動精製工場①
街中を必死に走り回る浜面ですが、歩いて追跡する麦野をふり切ることができません。
焦った彼は無人のエタノール精製工場に逃げ込みます。
しかし麦野の声と共に「原子崩し（メルトダウナー）」が迫り、浜面の横にあった装置が破壊されます。
工場の設備を隠れ蓑にしながら、浜面は自分なりに麦野の能力の弱点を考えていました。
浜面がこれまで見た麦野の能力から、「原子崩し（メルトダウナー）」は照準の調整に時間が必要なため奇襲に弱い。
さらに浜面の所持している体晶から手加減無しに吹き飛ばすような攻撃はできない。
実際間違ってはいませんでしたが、逃げ回る浜面にじれた麦野は「原子崩し（メルトダウナー）」を細かく分散させ、工場全体を無差別に破壊します。
直撃はしませんでしたが、破壊された設備の破片で浜面はケガを負ってしまいます。
麦野にも見つかり、浜面は正面から麦野と対峙します。
体晶と滝壺を渡すよう命じる麦野に浜面は、「滝壺に体晶は使わせない」と宣言します。
それに対し麦野は「滝壺が潰れたら代わりを補充すれば良い」と何事無いように言います。
麦野は滝壺を使い捨てあくまで「スクール」への反撃を優先していました。
しかし麦野の考えを、そして彼女自身を浜面は真っ向から否定します。
「垣根は弱ってる滝壺にとどめを刺すような真似はしなかった。偽善ではないが格下を見逃す度量はある」
「気に食わないからと仲間にも手を上げる麦野は垣根には勝てない。能力以前の根本的な部分で負けている」
「麦野の勝手な自己満足に滝壺を付き合わせられない」
それを聞いた麦野は可笑しそうに笑います。
滝壺が浜面に優しくしたから助けるのかと問います。
実際当たってはいました。しかしそれ以上に浜面は、「打算だらけの自分にも優しくしてくれた滝壺が幸せにならなければならない」と彼女自身の幸せを願っていました。
麦野は命令を聞かない浜面に焦れたのか、浜面の背中に迫るとドライバーを耳から突き刺して脅します。
鼓膜が傷つけられ恐怖で動けない浜面は思わずポケットの体晶を渡そうとします。
しかし次の瞬間、ドライバーが耳に深く刺さるのも構わず浜面は体晶のケースを麦野の右目に突き刺します。
麦野は一瞬ひるみますが、次の瞬間激高します。
激情で能力の制御を見誤ったのか彼女の左腕は吹き飛びます。
第146話 第三学区自動精製工場②
吹き飛んだ左腕を気にせず、麦野は浜面に飛び掛かります。
地面に叩きつけた浜面の首を絞めつけながら、麦野は「無能力者なんざ100回殺せる」と勝利宣言をします。
苦しみながらも浜面はこの状況に、麦野が接近している状況に喜びます。
麦野が「原子崩し（メルトダウナー）」で遠距離から狙い撃ちしていたらこの状況は出来ませんでした。
勝利宣言にこだわった麦野のスキを付き、浜面は腕に隠し持っていた小銃を麦野に浴びせます。
倒れ伏す麦野を見て、浜面はふらつきながら立ち上がります。
体晶のケースを拾おうと目を離した瞬間、激高した麦野が叫びながら立ち上がりました。
その手には「原子崩し（メルトダウナー）」の光が集まっていました。一方浜面の小銃には弾が無く絶体絶命です。
いちかばちか、浜面は麦野に走り出します。
「原子崩し（メルトダウナー）」が発射され浜面の背をかすりますが、ギリギリで躱した彼は右拳を麦野の顔面に叩きこみました。
今度こそ麦野を倒した浜面は、黄泉川に「応援は要らない」と連絡します。
無能力者（レベル0）が超能力者（レベル5）を倒したという情報を聞きつけたのか、工場から帰る浜面の前に半蔵が現れます。
半蔵は浜面のスキルアウトへの復帰を望みますが、浜面は笑顔でそれを拒否します。
それを聞いた半蔵も納得するように、しかし「スキルアウトに浜面の席を取っておく」と言い、二人は別れます。
一方「スクール」のアジトである一室で、垣根は「ピンセット」を使いあるものの解析をしていました。
そこに「心理定規（メジャーハート）」の女性が現れ、仲間割れにより麦野がダウンして「アイテム」が行動不能になったことを知らされます。
状況から浜面（無能力者）が麦野（超能力者）を倒したことを察した垣根は、その事実を賞賛するように口笛を吹きます。
一方「ピンセット」による解析で、垣根はある事実を掴んでいました。
学園都市のトップであるアレイスター=クロウリーですが、彼に自分たちの行動が筒抜けになっていることを垣根は以前から疑問に思っていました。
「学園都市には防犯カメラ、警備ロボット、衛星による監視もあるがそれ以上の何かがあるはずだ」そう感じた垣根は「ピンセット」による解析でナノサイズの情報収集装置「滞空回線（アンダーライン）」が学園都市中にばらまかれていることを知ります。
垣根はアレイスターとの「直接交渉権」を得るために、「ピンセット」の強奪を行いました。
しかし「ピンセット」による解析で得られた情報だけでは、それには足りません。
そこで垣根はアレイスターの計画の「第一候補（メインプラン）」である学園都市一位を排除し、「第二候補（スペアプラン）」の自分が「第一候補」に成り上がる事を決意します。
第147話 第七学区オープンカフェ
学園都市第一位の能力者「一方通行（アクセラレータ）」は暗部組織「グループ」の一員として、暗部組織「ブロック」による統括理事長暗殺未遂事件の対応をしていました。
その事件が終結したことを「一方通行」は電話で知らされます。
しかしその電話で「一方通行」は彼が大事にしている少女、「最終信号（ラストオーダー）」の身に危険が迫っていることを知らされます。
その頃第七学区のオープンカフェでは、「最終信号」と「風紀委員（ジャッジメント）」の初春 飾利（ういはる かざり）が談笑していました。
病院の帰りに「最終信号」は送迎の車から逃げ出し、偶然その場に居合わせた初春が「最終信号」を保護して二人は知り合いました。
「最終信号」は「一方通行」を探していましたが見つからず途方にくれます。
「最終信号」の彼女の探し人を大切に思う気持ちを感じたのか、初春は「最終信号」にアドバイスをします。
その時「最終信号」は道行く女子学生のキーホルダーに興味を持ち、目を輝かせます。
初春から近くのファーストフード店のおまけと教えられた「最終信号」はその店に走っていきます。
「最終信号」が居なくなった直後、初春の前に「最終信号」を探しているという背の高い人物が現れます。
その青年、垣根 帝督に嫌なものを感じたのか初春は知らないと言います。
しかし次の瞬間、「一緒に居たことは分かっている」と垣根が言い、初春を足で地面に押さえつけます。
「場所を教えれば開放する。ただし敵になるなら容赦しない」と圧力を強める垣根に対し、初春は涙を浮かべながら知らないと答えます。
その言葉を聞いた垣根は仕方なそうに初春を殺そうとします。
しかし寸でのところで垣根に巨大な機械が直撃し、初春はその場から逃げ出します。
飛んできた先では学園都市の第一位「一方通行」が凶悪な笑みを浮かべていました。
直撃した垣根でしたが堪えた様子はありません。
垣根が「最終信号」を狙ってから短時間で「一方通行」が現れたことから、垣根は自分達の行動が「滞空回線」により筒抜けになっていることを改めて実感します。
軽口を言い合う彼らでしたが一瞬で加速し、正面からぶつかり合います。
結果、競り勝ったのは「一方通行」でした。垣根を吹き飛ばした「一方通行」でしたが、手応えの無さから垣根にダメージが無いと気づきます。
吹き飛ばされガレキの中から出てきた垣根は能力、「未元物質」を展開します。
彼の背には発光する６枚の羽根が展開されていました。天使を想像させるその姿に、「一方通行」は「似合わねェな。メルヘン野郎」と毒づき、言われた垣根も「心配するな。自覚はある」と言います。
遂に学園都市の第一位と第二位の能力者が全力でぶつかり合うこととなります。