『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた人気漫画『イノサン』。
そんな『イノサン』は本当に面白いのか?オススメで買う価値があるのか?などについてまとめました!
『イノサン』を全巻無料で読む方法は?
漫画『イノサン』はこちらの集英社が運営する漫画アプリ『ヤンジャン』にて無料で読むことができます。
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また続編の『イノサン Rougeルージュ』も無料で読むことができます。
『イノサン』を安心安全にそして無料で読みたい方は、『ヤンジャン!』を活用することをオススメします。
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『イノサン』あらすじ紹介!
『イノサン』は、フランス全土の処刑人頭領「ムッシュー・ド・パリ」を受け継いだシャルル=アンリ・サンソンが処刑人一家に生まれながらも運命に苦悩し、抗いながらも成長する姿を描いた歴史漫画です。
フランス革命を背景にサンソン家の数奇な運命を綴っています。
第1巻から第4巻までは、処刑人の一族に生まれ社会から蔑まれ苦悩する少年期のシャルルが死刑廃止を願いながらも、八つ裂き刑などを経て人間的に成長する様子やサンソン家の家族の様子が主に描かれます。
5巻からは「2章真紅のベルサイユ」が始まり、マリー=ジョセフ・サンソン(シャルルの妹)の司法官直属処刑人「プレヴォテ・ド・ロテル」として様子が主に描かれます。
第7巻からは、ルイ15世時代末期のフランスに嫁ぐマリー・アントワネットとデュ・バリー夫人との対立、サンソン家とフランス王室との関わりが描かれます。
全9巻で、物語はシャルルが名実共に「ムッシュー・ド・パリ」として振る舞い、政治的な陰謀が進行する中で、家族や愛情、倫理に対する葛藤や挑戦を描き続けます。
漫画『イノサン』は面白い?オススメ?
先に結論、『イノサン』は全巻読む価値アリに面白いです!おすすめです!
そんな『イノサン』の見どころを3つまとめました!
面白い理由① 圧倒的な画力!
『イノサン』は何と言っても、緻密な書き込みが目を奪うと思います。
そして、この絵があってこそ、このマンガが成立するほどの存在感となっています。
キャラクターや背景、衣装、小物など、全ての書き込みが細かく絵を見ているだけで圧倒されます。
登場人物がとても美しく表現されていて、要所要所で見入ってしまいます。
18世紀のフランスが舞台と相まって、煌びやかな世界がとても丁寧に表現されており、説得力と没入感を味わえる内容になっています。
また、写実的な描写と人間心理の比喩描画まで表現力が幅広いことも特徴です。
処刑というセンシティブな内容を強く表現するための比喩描画がところどころに散りばめられていたり、心理描写を強調するために突如ミュージカル風になったり、表現の振り幅が広く、飽きることなく読み進めることができると思います。
絵だけでも、必見かと思います。
面白い理由② 史実に基づいたシナリオと血塗られた運命!
フランス革命などの歴史的な出来事が背景にありながら、それを踏まえつつもフィクションの要素が織り交ぜられているのも魅力的です。
例えば、マリー=ジョセフ・サンソン(シャルルの妹)は実在する人物ですが、処刑人としての記録はないようです。
この時代、裕福さゆえに退屈している貴族と貧しさゆえに娯楽に飢えている平民のどちらもが楽しみにしているのが処刑であり、処刑はエンターテイメントになっていました。
そのため、不必要な処刑も多くあり、人の命が娯楽として消費させることが、生命の価値観の深層へ向かわせます。
処刑人は、国王から直々に任命される「正義の番人」であるものの、世間からは「死神」と蔑まされるという矛盾を抱えた過酷な職業でした。
そのため、処刑人は貴族並みの生活をしながら社会の最底辺とされており、多感な時期のシャルルの葛藤がいたるところで描かれます。
処刑方法やその実施にまつわるエピソードがリアルかつ生々しく、サンソン一家の呪われた数奇な運命を堪能できるのはこの作品ならではでしょう。
面白い理由③ 魅力的なキャクターと政治的陰謀!
キャクターは、正統派からド級のクセものまで多種多様です。
偉大なるおばあさまやマリー、マリー・アントワネットなど、癖の強い登場人物が物語に彩りを添えます。
読み進めていればきっと好きなキャラクターが出てくると思います。
ちなみに、私はダミアンが好きです。
フランス改名前、旧体制(アンシャン・レジューム)と呼ばれる時代、世は「絶対王政」の基礎となる「身分制度」により統べられ、「血筋=生まれ」で人々の一生は運命づけられていました。
第三身分(貴族や聖職者以外)は、陰謀や権力争いや政争に巻き込まれ、無実の罪を着せられ無念の処刑により散っていきます。
「権威の象徴や娯楽のため死刑を望む貴族」と「慈愛と平穏を望むシャルル」の葛藤が見どころの一つです。
ベルサイユは次のように表現されています。
「少しでも隙を見せれば最後、あっという間に奪われ掠め取られたちまちに喰うもの喰われる者が入れ替わる、誰もがきらびやかな外見とは裏腹に薄汚ない闇を抱えている」
いたるところで危うさが匂いたち、常に張り詰める緊張感が読者を釘付けにすると思います。
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『イノサン』登場人物紹介!
シャルル=アンリ・サンソン
本作の主人公で、黒髪ロングで容姿端麗です。
通称は「シャルル」。穏健派。
イノサン シャルル-アンリ・サンソン
…ジャンヌ・サン-レミもすてがたい pic.twitter.com/bYzglbLk2m— けん吉 (@ken_kichi) April 10, 2018
パリの死刑執行人を務めるサンソン家四代目当主として生まれます。
父親が半身不随になることで、15歳で死刑執行人の職務を果たし、少年期から十字架を背負うことになります。
繊細で心優しく、処刑人としての立場に対する蔑視と忌避に悩まされます。
そんな心優しいシャルルの夢は「この世界から死刑がなくなること」です。
友人の処刑をきっかけに、父の後を継ぎ、慈悲深い処刑を行い、処刑人として成長し、結婚し子を持ち、我が子のためサンソン家の地位を保つことを第一と考えるようになります。
実在する人物で、ルイ16世やマリー・アントワネットの処刑に関わっている重要人物です。
マリー=ジョセフ・サンソン
シャルルの妹で、金髪モヒカンの男装がトレードマークです。
通称は「マリー」。口癖は最悪。自分のことをマリーと呼ぶ。過激派。
いつかネズミの剥製で再現したい物
「イノサン」のマリー=ジョセフ・サンソンのこのシーン
幼少のマリーを弄び、積年の恨みのある元帥を処刑する前の1コマ。 pic.twitter.com/uzXwJEHdnk— 骨オヤジ (@honeoyaji) July 4, 2016
兄のシャルルと違い処刑人として生きることを望み、ひたすら独学で人体構造を学びます。
幼少期からシャルルの危機を救うなど、処刑人として才能は群を抜いています。
性格は、感情的で自信家で反抗心があり、兄の手を持て余す存在です。
女が処刑人を目指し、さらに自ら処刑台に上がったことが避難され逆境に立ち向かいます。
後にベルサイユ宮殿の軍警備を司る”プレヴォテ・ド・ロテル”となります。
シャルル=ジャン・バチスト・サンソン
シャルルの父親で、威厳に満ちた金髪オールバックです。
通称は「ジャン」。
サンソン家3代目当主で、サンソン家の繁栄を望み跡取りの選定に熱心です。
脳梗塞のため引退を余儀なくされます。
刑務の執行に迷いがなく非情で冷徹な性格と思われがちですですが、内面には弱さを秘めており贖罪による苦悩を抱えています。
アンヌ=マルト・デュビュ・サンソン
シャルルの祖母(ジャンの母親)で、金髪で鋭い眼光が特徴的です。
通称は「ラ・グンランドゥ・マルト(偉大なるおばあさま)」。
サンソン一族を率いる冷徹で豪胆な女傑で、シャルルの父であるジャンも頭が上がらず実質的にサンソン家の支配者です。
規律を正すためには、どんな手段も選ばない冷徹さを持ち合わせています。
後に、教育方針がマリーと合わず、マリーからの逆襲を受け隠居します。
ニコラ=シャルル・ガブリエル・サンソン
ジャンの弟(シャルルの叔父)で、金髪サラサラロングでシャルルに引けを取らない美男子です。
通称は「ニコラ叔父さん」。
ベルサイユ宮廷直属処刑人である「プレヴォテ・ド・ロテル」兼ランスの処刑人を務めています。
シャルルからは慕われていますが、内心は「ムッシュー・ド・パリ」の座を狙う野心家です。
見込みの甘さから処刑に不備を出してしまい、負い目から処刑人を引退し修道士となります。
アンドレ・ルグリ
ニコラと幼馴染の従者で、黒髪の正統派イケメンです。
通称は「アンドレ」。
主君に忠実で信頼できる従者です。
ニコラの引退後、マリーの従者となります。
マリーを親愛し、シャルルの意志に逆らった行動から助手を解雇されます。
後に、マリーがアンドレを探し出し従者へと復活します。
孤児へパンや金銭を与えるなど、数少ない人格者の一人です。
スービィス
パリ高等法院付き拷問官で、左頬の星マークがトレードマークです。
拷問を生業としており、拷問部屋をアトリエと呼ぶサディストです。
ロベール=フランソワ・ダミアン
パリ郊外の貧しい農夫で、金髪でセリフの語尾に「っち」をつけるのが特徴です。
通称は「ダミアン」。
頭より身体が先に動くタイプで、息子を溺愛しています。
身の毛もよだつような残虐な拷問でも、自白どころか叫び声をあげない肝の座った男です。
夢は「貧しい子どもたちに腹いっぱいパンを食べさせてやること」です。
自暴自棄となったダミアンに残酷な運命が待ち受けます。
マリー=ジャンヌ・ベキュー (後のルイ15世公妾 デュ・バリー夫人)
修道院のメガネ少女で、大人になると魅惑の美貌が特徴です。
修道女→お針子→娼婦→貴族と結婚→宮廷に入る、など美貌と社交術で目覚ましく成り上がります。
シャルルの処刑を崇拝し、シャルルに処刑されたいという狂気さを持ち合わせています。
シャルルの処刑の素晴らしさをダミアンに説いたり、マリーと一緒に八つ裂きの刑を見たり、シャルルに女を教えたり、ベルサイユ宮殿に現れたり、物語の重要なポジションを担っています。
ルイ=オーギュスト(後のルイ16世)
後のフランス国王で、目が悪く少年期では背が低いのが特徴です。
ルイ15世の直系孫であり王位継承権第2位の王族です。
内気な性格で、周囲からは凡愚と呼ばれていますが、シャルルと出会うことで信念を持った青年へと成長します。
シャルルとは友好的で信頼を寄せています。
ルイ・フィリップ2世
ルイ14世の弟を祖とする王族オルレアン家の公子で、目の下と口の下に大きなホクロがあるのが特徴です。
残虐、野心家でシャルルに敵対心を持っており、シャルルを陥れようと試みます。
強欲で傲慢な悪役ポジションとして描かれています。
マリア・アントニア(後のルイ16世王妃 マリーアントワネット)
政略結婚のためにフランスへ嫁がされたオーストリアの第11皇女で、太い眉毛が特徴です。
ルイ=オーギュストとの子を産むことを母親から厳命されています。
お転婆で世間知らずでわがままで、少女を要素を詰め込んだような人物です。
敷かれたレールで生きることへの無力さを悩み、その対局にいるマリーに惹かれていきます。
アラン・ベルナール・シュバリエ・ド・サン・ジェローム
フランス人と黒人奴隷の混血児、褐色ロン毛で小猿を連れているのが特徴です。
子どもを愛し貧困をなくそうとする人格者です。
生まれや性別、職業や肌の色で人間を差別しない世界を夢見ています。
そのため、ルソーの「エミール」のように理想の人間を育て上げるため私財で学校を設立します。
マリーの初恋の相手でもあり、残酷な運命が物語のフィナーレを飾ります。
『イノサン』アニメ化・実写化情報!
現在、アニメ化はしていません。
処刑、拷問、解剖などグロテスクな表現が多いため、アニメ化は難しいと思います。
また、書き込みも細かいのでアニメの作画コストが高くなるのも懸念点です。
年齢制限付きでネットアニメもしくはアニメ映画などはありえるかもかもしれません。
マンガの表現が映画的なので、実写映画の可能性もあるかもしれません。
ちなみに、過去に舞台公演はされているようです。
『イノサン』作者・坂本眞一とは?
大阪府出身の50代の男性です。
初期は筋骨隆々の格闘ものを描いていましたが、『孤高の人』からリアルよりの画風になりました。
また『孤高の人』で第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しています。
『イノサン』の続編である『イノサンRouge』でも第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しています。
そんなすごい先生のお顔が気になりますよね?
先日、『イノサンRouge』が受賞した第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞の贈呈式に行ってきました。
10月3日までお台場の日本科学未来館にて授賞作品展が開催されています。想像力を刺激される芸術作品ばかりでした。事前予約、入場無料ですので是非! pic.twitter.com/SKlrRscHO7— 坂本眞一 Shin-ichi Sakamoto (@14MOUNTAIN) September 26, 2021
50代には見えなく、とてもお若くステキな方ですね。
『イノサン』が良ければ『イノサンRouge』も見てくださいね。
『イノサン』の世間の評価評判や感想は?
久しぶりにイノサン読んで、なんか、絵の美しさと、話の展開とか、もう、
最高!線質とかどうなんってんや!とか思ってしまう(笑)
『秘密-トップ・シークレット-』っていう漫画も面白い。そしてこれもまた絵が美しい。線が本当にシンプルなのに、きれいなんだ。
いやーもうたまんないよね。
byてて— ててとむ (@tete_tomu) August 27, 2023
みんなイノサン読んで欲しい🙏🙏🙏読み出したら止まらんから🤣🤣☝️☝️
大人買いしてお店に出勤した時に、、、常連さんに混んでて女の子付けれんから、すまん漫画読んでろ!って渡したら…金とっていいし女の子付けなくていいからとりあえず最後まで読ませろ?って言われたぐらいには面白いぞ?— あよい (@ayo_mm) September 21, 2023
イノサンからフランス革命前後の歴史をチラッと見てるけど超面白い。この時代の漫画全部読みたい。人が野蛮すぎて好き。ナポレオン獅子の時代読みたい。
— トア (@773heartful) May 31, 2023