古見さんはコミュ症です全巻無料で読む方法を紹介!漫画アプリで読み放題って本当?作者・オダトモヒトの経歴も調査

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悩んでいる人
『古見さんは、コミュ症です。』を全巻無料で読む方法が知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

yuuu
『古見さんは、コミュ症です。』はコミニケションが苦手な学内一のマドンナ・古見さんが普通の男子高校生、只野仁人(ただの ひとひと)くん協力の元、コミュ症を克服する過程をコメディに描いた週刊サンデーの人気作品です!

 

今回は『古見さんは、コミュ症です。』をまだ読んでない方orもう一度全巻読み返したい方へ向け、『古見さんは、コミュ症です。』を全巻無料で読む方法をご紹介します。

 

ご紹介する方法は、登録不要もちろん合法です。違法手段ではないので、安心してくださいね。

 

『古見さんは、コミュ症です。』は漫画アプリ『サンデーうぇぶり』にて全巻無料で読める?

いきなり、結論です。

 

『古見さんは、コミュ症です。』はこちらの小学館が運営する漫画アプリサンデーうぇぶりにて無料で読むことができます。

サンデーうぇぶり-小学館のマンガが毎日読める漫画アプリ

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『サンデーうぇぶり』は大手総合出版社・小学館が運営するサンデー公式の漫画アプリです

『サンデーうぇぶり』は公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。

 

現在、『古見さんは、コミュ症です。』1巻から最新巻まで『サンデーうぇぶり』で公開中です。

 

また『サンデーうぇぶり』では、『古見さんは、コミュ症です。』が以外にも

  • 名探偵コナン
  • メジャー(MAJOR)
  • メジャーセカンド(MAJOR2nd)
  • YAIBA
  • switch(スイッチ)
  • からかい上手の高木さん
  • 結界師
  • 銀の匙
  • ドロヘドロ
  • 犬夜叉
  • らんま1/2
  • 境界のRINNE
  • うる星やつら
  • 今日から俺は
  • 今際の国のアリス
  • 焼きたて!!ジャぱん
  • うえきの法則
  • からくりサーカス
  • マギ
  • 烈火の炎
  • H2
  • タッチ
  • 信長協奏曲
  • だがしかし

などなど、名作と呼び声高いマンガを数多く無料で読むこともできます。

 

安心安全に、そしてタダで『古見さんは、コミュ症です。』を最新巻まで読みたい方は『サンデーうぇぶり』を使う方法が最もお得です。

 

ここまでのまとめ
  • 『古見さんは、コミュ症です。』は漫画アプリ『サンデーうぇぶり』にて無料で読める
  • 『サンデーうぇぶり』は小学館が運営する漫画アプリなので安心安全
  • 『サンデーうぇぶり』をダウンロードする際にも一切お金はかからない
  • 『古見さんは、コミュ症です。』以外にも数多くの名作マンガが読める

以上がここまでのまとめです。

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また同じく小学館が運営する漫画アプリマンガワンも特にオススメです。

 

以下のような有名作品が随時、更新され無料で読むことができます。

 

  • 闇金ウシジマくん
  • 土竜の唄
  • アイアムアヒーロー
  • ケンガンアシュラ
  • ケンガンオメガ
  • 今際の国のアリス
  • アフロ田中
  • ブラックジャック
  • 火の鳥
  • 薬屋のひとりごと
  • からかい上手の(元)高木さん
  • ダンベル何キロ持てる?
  • めぞん一刻
  • 青のオーケストラ
  • おやすみプンプン
  • 灼熱カバディ
  • 送球ボーイズ
  • 出会って5秒でバトル
  • モブサイコ100

などなど!

「無料でマンガを楽しみたい!」という方は『サンデーうぇぶり』と併せて使ってみてはいかがでしょうか?

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『サンデーうぇぶり』の基本的な使い方

『サンデーうぇぶり』では、アプリ内アイテムであるチケットポイントを使用して読むことになります。

 

簡潔に言うと、『チケット』『ポイント』を使って1作品、1日に最大5話まで無料で読むことが可能です。

 

『古見さんは、コミュ症です。』も1日に最大5話まで読み進められます。(もちろんタダで)

 

ここでは『サンデーうぇぶり』で使うアプリ内アイテムチケット』『ポイントのそれぞれの使い方を簡単に説明します。

『サンデーうぇぶり』のチケットとは?

チケットはチケットアイコン(↓黄色い線で囲んである)が表示されている話に使うことが出来ます。

各作品ごと1日1枚使用することができ、チケット使用後23時間で、新たなチケットが配布され各作品をまた1話無料で読むことが出来るというシステムです。

つまり、ほとんどの作品を1日1話無料で読めるシステムがこの『チケット』なのです

 

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『サンデーうぇぶり』のポイントとは?

『ポイント』は毎日、5~15秒程度の広告動画を見ることで30ポイント(作品1話分に値する)を取得することが出来ます

 

サンデーうぇぶりに掲載されている作品は、すべてこの『ポイント』の対象です。(※ポイントを使って読む事ができるという意味)

 

↓『サンデーうぇぶり』のホーム画面に『POINTゲット(黄色い線で囲んである)』アイコンが出てくるので、そのボタンをタップして短い広告動画を見ることでポイントをゲット出来ます。

15秒程度の広告を流しておく(見なくてもよい)だけで、1話分の漫画を無料で読めてしまうので、絶対活用するべきです!

 

この『POINTゲット』アイコンは毎朝8時に回復し、ホーム画面に表示されます。

また『サンデーうぇぶり』のアプリを新規ダウンロードすることで1000ポイントの特典が付いてきます。※1000ポイント=単行本3冊分

アプリのダウンロードは、もちろん無料です。

 

操作も簡単なので、すぐに使いこなせますよ!

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『チケット』『ポイント』以外で1日3話分の漫画を読む

『チケット』『ポイント』以外に1日3話分の漫画を無料で読める仕組みがあります

 

その仕組みがこれ、

 

見たい話の漫画のページへ飛ぶと、「動画を見て無料で読む あと3回」と表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで1話分を新たに無料で読むことが可能となります。

3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。

 

ここまでを簡単にまとめると

ここまでのまとめ
  • チケットを使い1日1話無料で漫画を読む
  • 短い広告動画を見て毎日30ポイント獲得し1話分の漫画を無料で読む
  • 短い広告動画を最大3本見て、3話分の漫画を無料で読む

以上の事から『サンデーうぇぶり』は、1つの作品において、1日に最大で5話分を無料で読むことが出来るかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります。

 

遠慮なく無料で読ませていただきましょう!!(^^)/

 

↓さらに詳しく『サンデーうぇぶり』の使い方を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください!

【最新版】サンデーうぇぶりの使い方やメリット・デメリットを徹底解説!おすすめ漫画ランキングも紹介!

 

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『古見さんは、コミュ症です。』のあらすじ

『古見さんは、コミュ症です。』あらすじ

容姿端麗で運動も勉強もできる古見硝子(こみ しょうこ)こと古見さんは、人付き合いを苦手とする”コミュ症”である。

舞台は、県内有数の進学校でありながら、その試験方法は面接のみで合格基準は”個性”という一風も二風も変わった私立伊丹(いたん)高校。

中学時代、モテる為に個性を出し失敗した黒歴史を持つ只野仁人(ただの ひとひと)は、私立伊丹高校に入学した暁には、「周りの空気を読み、波風の立たない高校生活を送る」と決めていた。

しかし、早くも学内一のマドンナと化した古見さんと同じクラス&隣の席になったことで、周囲の古見さんファンから殺意を集め注目を浴びてしまうことに。

そんな只野仁人は、古見さんが人とのコミュニケーションと苦手とする”コミュ症”であることに勘づいてしまい、古見さんから「自分はコミュ症」だと打ち明けられる。

筆談で話していくうちに、「友達を100人つくる」という古見さんの夢を聞き、その夢を叶えさせるために協力することとなる。

只野仁人も友達がいないため、幼馴染の長名なじみに助けを求めるが・・・

古見さんや只野仁人が通う、私立伊丹高校は、個性を重視する合格基準であるため、クラスの大半がおかしな奴らばかり!

 

学内の過半数と幼馴染の生徒。

 

プレッシャーにめっぽう弱く、いつも慌ただしいあがり症の生徒。

 

好意が強すぎるがあまり精神的に病んだ状態になる生徒。

 

目には眼帯!手には包帯を巻いているザ・厨二病患者の生徒。

 

などなど、個性的な登場人物が多く、飽きることなく読み進めることができます。

 

長編と言うより、一話完結のような話が多く、読みやすい点もこの漫画のオススメどころです。

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『古見さんは、コミュ症です。』主要キャラクター紹介!

『古見さんは、コミュ症です。』主要キャラ5人をご紹介します!

古見硝子(こみ しょうこ)

本作のヒロインであり、主人公の古見硝子(こみ しょうこ)。

 

その端麗な容姿から高校入学してすぐに私立伊旦(いたん)高校のマドンナ的存在として学内の男女から崇められる。

 

また、運動神経も抜群で頭脳も明晰。

 

しかし他人とコミュニケーションをとることを大の苦手としてしており、家族以外の人とは、まともに話すことのできない極度の「コミュ症」の持ち主。

 

同級生で隣の席になった只野仁人(ただの ひとひと)にコミュ症がバレてしまい。

 

只野仁人の協力の元、コミュ症を克服していこうと決意する。

 

目標は「友達を100人つくること」

 

趣味は、料理と読書で、持っているぬいぐるみには全て名前をつけるという中身は至って普通の女の子!

 

美人だけど、超内気な古見さんの友達を作ろうと努力する姿は、読む者が経験した新しい環境の中で必死に馴染もうとしていた懐かしい青春の1ページを思い出させてくれるかもしれません!

只野仁人(ただの ひとひと)

もう一人の主人公?であり、ごくごく普通の高校生・只野仁人(ただの ひとひと)。

 

容姿、運動神経、頭脳と、ごくごく平均値を維持するザ・平均男!

 

平均ゆえに、意外となんでもできる?一面を持ち合わせている。

 

古見さんと同じクラスの隣の席になったことをきっかけに、古見さんのコミュ症を克服の手伝いをすることに。

 

中学時代は、モテたいがあまり、変に個性を出そうとして失敗した過去を持っている。

 

例えば以下のような行為。

  • 前髪と襟足を伸ばす
  • シャツの襟を立てる
  • 眉毛を薄くする
  • 感情がなかった
  • 好きな子の前で不良を演じる
  • 「だるい」が口癖

要するに厨二病という病を患っていた。

 

しかし、根は真面目な性格で、誰に対しても隔てない優しさを見せる。

 

古見さんを含むコミュニケーションに難を抱える人たちの気持ちを察する能力に長けており、古見さんの良き理解者でもある。

 

古見さんの事を一目ぼれしているが、「高嶺の花」としている。

 

古見さんとの恋路に発展はあるのか・・・!?

 

この作品の見どころの一つです!

長名なじみ(おさな なじみ)

長名なじみは、只野仁人の中学の同級生であり、幼馴染。

 

序盤から登場するメインキャラのひとり。

 

中学時代は、”男”として過ごしていたが、高校ではスカートを穿き”女”として生きている謎の人物。ゆえに性別が不明!

 

虚言壁で、言動の一致しない長名なじみだが、コミュニケーション能力が異常に高く、転校続きだったこともあり、高校の生徒の過半数が幼馴染である。

 

只野仁人の中学時代の黒歴史を知っている人物のひとり、で過去に唯一、友達になれなかった古見さんを最初は苦手意識をもって接していた。

 

なんだか、不思議ちゃんキャラで異様なキャラですが、古見さんの友達100人作ることに協力的だったりと作中では欠かすことのできない登場人物です!

上理卑美子(あがり ひみこ)

クラスメートの上理卑美子は、極度のあがり症。

 

とても緊張しいな性格で、自身の外見にコンプレックスを抱いている。

 

美人で頭もよく人気ものの古見さんに憧れを持っており、そんな古見さんから友達になろうとの申し出を受けた際は、自身と古見さんが対等な立場ではないと思い込み古見さんの”犬”というなの舎弟?になった。(勝手に)

 

また、大のラーメン通で、ラーメンのこととなると、あがらずにスラスラと自分の意見を述べられる性質を持っています。

 

よく出てくる登場人物なので、要チェックです!

山井恋(やまい れん)

古見さんや只野たちの同級生。

 

初見から古見さんを異常なほどに崇拝しており、古見さんと繋がりが深い只野のことを拉致るという狂気の沙汰に及んだこともあるちょっと変わった、いや変わりすぎている登場人物のひとり。

 

只野を拉致って監禁したことが古見さんにバレ、一度は友人関係を拒否されたが、只野や古見さんに謝罪し、交友関係をものにした。

 

クラスのいけてる女子メンバーのリーダー的存在。

 

古見さんのことを崇拝するあまり「古見さま」と呼ぶ。

 

山井恋は、作中序盤はけっこうぶっ飛んだキャラとして物語を盛り上げてくれます!

 

作中、中盤では古見さんの大ピンチを間接的に救う事に・・・!?

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『古見さんは、コミュ症です。』の作者・オダトモヒトとは?

『古見さんは、コミュ症です。』の原作者・オダトモヒトさんは、愛知県出身で1991年3月10日生まれの29歳!

 

29歳という若さで既に売れっ子マンガなんて、凄すぎますよね。

 

出身大学は、東京工芸大学芸術学部マンガ学科を卒業し、漫画家としてプロデビューを果たしています。

 

大学在学中に描き上げた漫画を最初に少年ジャンプを発行している集英社に持ち込んだそうですが、編集者から酷評されぞんざいな扱いを受けたことをきっかけに別の出版社に持ち込みに行くことになります。

 

週刊少年サンデーを発行している小学館に持ち込んだ際には、集英社と打って違い大絶賛されたようで、卒業後はサンデー誌にて連載を持つことになります。

 

サンデー誌にて初連載した『デジコン』では人気が振るわなく、わずか1年足らずで打ち切りに。

 

しかし、バトル漫画から日常系に路線変更したことが功を奏し、『古見さんは、コミュ症です。』が大ヒット。

 

2018年には累計発行部数200万部を突破するサンデー誌が誇る人気作品にまで上り詰めました。

 

オダトモヒトさんは既婚者で、妻は同じく漫画家の古鉢るかさんです。

 

お子さんは、1人いるそうです。

 

ちなみに、妻である古鉢るかさんは『サンデーうぇぶり』で「はなにあらし」というマンガを連載中です。

夫婦そろって、『サンデーうぇぶり』で漫画を連載してるってなんか素敵(/ω\)

漫画アプリ!サンデーうぇぶり!小学館の人気マンガを毎日更新

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『古見さんは、コミュ症です。』の世間の評価は?

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『古見さんは、コミュ症です。』序盤ネタバレ紹介!

コミュ 001 「普通の人です。」

進学校として有名な私立伊旦(いたん)高校。

 

春になり新入生がやってくる季節になりました。

 

只野仁人(ただの ひとひと)はどこにでもいる、小心者の新1年生です。

 

下駄箱に靴を入れながら、只野は思います。

 

『周りの空気を読み、波風の立たない高校生活を送る!!』

 

中学時代にイタい行動をとって失敗しました。

 

同じような悲劇を繰り返してはならないと、かたく誓うのでした。

 

そこへ、美人の女子高生がやってきました。

 

すらっと伸びた手足、長くきれいな黒髪をしています。

 

近くの下駄箱を使っているので、同じクラスの新入生でしょう。

 

只野はテンションが上がりました。男はいつだって美人に弱いのです。

 

「おはよ…」

 

只野が笑顔であいさつすると、その女の子はぎこちなく振り向き、そして、無言のまま只野をにらみます。

 

それはもう尋常じゃなくにらみます。

 

『ヒィーなんか悪いことしたかな、僕なんか悪いことしたかなぁー!?』

 

只野がうろたえているのを無視するように、その女の子は教室へと向かっていきました。

 

彼女が使っていた下駄箱のネームプレートを見ると、そこには『古見(こみ)』と書いてありました。

 

『なんだったんだ…!?』

 

一体、何が起こったのか。只野は理解できませんでした。

 

心臓の動悸が止まりません。

 

一方、通り過ぎて行った女の子―古見―はというと、こちらも心臓が破裂するくらいの勢いで脈うっていました。

 

そうです。

 

古見は極度の人見知り、いわゆるコミュ症だったのです。(コミュ症とは人とのコミュニケーションが極端に下手な性格をさしています)

 

只野に挨拶されたときは、ただ単にどう返していいか、緊張しすぎて分からなかっただけでした。

 

人づきあいが苦手ながらも、友達などの人づきあいはしたい。

 

この物語はそんな古見がコミュ症ながらも、がんばるお話です。

コミュ 2 「平穏です。」

只野が教室につくと偶然にも隣の席が古見でした。

 

自分をにらみつけてきた人間が隣にいる……古見がコミュ症と知らない只野にとって、古見はただ怖い人でした。

 

そんな古見ですが、見た目は美人です。

 

登校初日からクラスだけでなく、学校中から注目される存在になりました。

 

只野は何もしていないのに、古見の隣に座っている、というだけでクラス中の男子から嫉妬されています。

 

波風の立たない、平穏な高校生活を送るはずだったのに……只野の希望は、いきなり暗礁に乗り上げそうでした。

 

ホームルームが始まり、自己紹介の時間になりました。

 

古見は当然、緊張して話すことなど出来ません。

 

ただ黙って席を立ち、黒板にきれいな字で

 

『古見 硝子(こみ しょうこ)』とだけ書くと、すぐに自分の席に戻りました。

 

クラスのみんなはそれが逆にクールに見えたらしく、歓声があがります。

 

ただ、コミュ症なだけなのですが……。

 

古見の次は只野の番でした。

 

何の変哲もなく、「あ、只野仁人です。一年間よろしくお願いします。特技は、空気を読むことです。なんて、あはは」と言いました。

 

それだけなのに、クラス中から「ちっ」と舌打ちする音や、ため息、「空気読めねぇー…」などの声が上がります。

 

ただ、古見の隣の席というだけなのに、クラス中からヘイトを集めてしまっているようでした。

 

只野は自分の平穏な高校生活が終わったことを悟りました。

コミュ 3 「曲者です。」

教室で古見がノートをとっています。それだけですが、クラス中のみんなが見とれていました。

 

それほど古見は美しいのです。

 

ふと古見が消しゴムを落としました。

 

それに気づいた只野は消しゴムを拾おうとするのですが……。

 

只野の手に向かって、一陣の風が走りました。どうやら針のついたコンパスを、只野の手にめがけて誰かが高速で投げたようです。

 

たまたま手をはずれたコンパスは、教室の地面に勢いよく刺さりました。

 

もし当たっていたら、ただではすまなかったでしょう。

 

誰がやったのか、投げた方向を只野が見ると、そこには忍者がいました。

 

比喩でもなんでもなく、黒い頭巾に黒い口当て(マスクのようなもの)をした男の子が席に座っています。(首から下だけは、ちゃんと学校の制服を着ている、というなんともアンバランスな格好です)

 

彼は古見の消しゴムを只野が拾う、ということが許せなかったのでしょう。目には殺気がこもっていました。

 

早く消しゴムを渡さないと命が危ない。そう思った只野はさっと古見の机の上に消しゴムを置きます。

 

消しゴムを拾われた古見。

 

普通ならお礼を言えば済むところですが、古見はコミュ症です。

 

何も言えず、代わりに全身がブルブルと微振動するのでした。

コミュ 4 「苦手です。」

人気者の古見の周りには休み時間になると、人が集まってきます。

 

只野は隣の席なので、その群れの中に巻き込まれ、頭を打ってしまいました。

 

気絶する只野。

 

只野が気づいたときにはクラスメートは誰もいません。クラスメートは体育の授業に移動していました。

 

急いで体育にいかなくちゃ、と只野が思っていると、隣から「ニャー…」という声が聞こえました。

 

古見が席に座って、猫の人形に話しかけています。古見だけは体育の授業にいかなかったようでした。

 

只野が古見の方を見ると、古見も只野が目を覚ましたことに気づきます。

 

自分が猫の人形に話しているところを見られた……。古見は恥ずかしくて逃げ出そうとします。

 

このままでは古見が傷ついてしまう。

 

うまくフォローしないと、と思った自称『空気の読める男』は古見の背中に向けて、こう言いました。

 

「古見さんって…もしかして、人と話すのが苦手なんですか?」

 

特にフォローになってない発言をします。

 

自分でも変なことを言ってしまった、と只野は思いました。相手は学校のマドンナ、みんなの憧れのまとです。

 

そんなわけない。

 

自分はとても失礼なことを言ってしまった、と動揺します。

 

「な。ななななななななななななななななななななな」

 

只野の発言に振り返った古見は、ただ「な」だけを繰り返すロボットのようになってしまいました。

 

「ほ、ホントに苦手なんですね。話すの…」

 

只野がそう言うと、古見は静かにこくんと頷きました。

 

こうして只野は古見がコミュ症だと気づいたのでした。

コミュ 5 「喋りたいんです。」

「な」としか言えない古見とどうやってコミュニケーションをとればよいか。只野は悩みます。

 

「あ、もしかして、黒板に書いて筆談とかなら…」

 

只野の提案に、古見は賛成し、まるで猫が爪を研ぐように、黒板に文字を書き始めました。

 

『なんでわかったんですか? 私が人と話すのが苦手な事』

 

「え、うーん、今までのリアクションでなんとなく…かな? というか今まで一人も気づかなかったんですか?」

 

『はい』

 

「あ……そう、なんだ…」

 

よく知らない人同士にありがちな気まずい沈黙が流れます。それに耐えれない只野は、その場を去ろうとしました。

 

「まままままままままままま待っままままままま」

 

逃げようとする只野を今度は、古見が止めます。待って、の一言が言えずに、体全体がガタガタと震えていました。

 

『お弁当が食べられなかったんです。』

 

落ち着いた古見が黒板に文字を書き込みます。

 

「……!? おなか減ったんですか?」

 

『本当は喋りたいんです。』

 

『私 人前に出ると緊張で表情が固まってしまって、その怖いと思うんですけど 本当は喋りたいんです』

 

誰かに伝えたくても伝えられなかった。それはとてもつらいことでしょう。

 

今までの思いを黒板に、そして見てくれている只野にぶつけます。

 

中学生の時から古見は一人でした。誰かと一緒にお弁当を食べたい。そんな普通のことができませんでした。

 

話しかけようとしても、どうしても声が出ません。

 

『どうしよう』

 

『どうやって話しかけよう』

 

『どうしよう』

 

『どうしよう』

 

『どうしよう』

 

『私は一生このままだったら どうしよう』

 

人と関わりたい、でも、それができない。どうすればいいの? そんな悲痛な叫びが白い文字となり、黒板を詰めつくしました。

 

『一緒に食べよって言いたかったんです』

 

古見の口からは「ひっく」と泣き声が聞こえてきます。

 

只野は自分が古見について誤解していたことを知りました。彼女は特別な存在でもなんでもない。

 

『普通』の女の子なのだ、と。

 

「これ使ってください」

 

只野はポケットからハンカチを取り出し、古見に渡します。

 

すぐさま黒板に文字が書き込まれました。

 

「あ、ただのしゃっくりです」

 

ひっく、と聞こえていたのは泣き声ではありませんでした。

コミュ 6 「謝りたいんです。」

古見はずっと只野に謝りたいことがありました。

 

只野は自分のせいで嫉妬され、大変な目に合っています。

 

しゃっくりが止まった古見は黒板に『ごめんなさい』と書きました。

 

理由までは言いませんでしたが、とにかく謝罪がしたかったのです。

 

『ごめんなさい。余計な話をたくさんしてしまって、すみませんでした』

 

『今日ここで見たことは 忘れてくださってかまいません』

 

『それじゃあ』

 

もう迷惑はかけられない。別れの言葉を残し、古見は教室を後にしようとします。

 

『今日はいい天気でよかったですね』

 

かりっと、チョークの音が聞こえました。古見が振り向くと、只野が黒板に文字を書いています。

 

『はい』

 

古見は戻って、そう返事を書き込みます。

 

中学校時代に憧れて、ずっとできなかったクラスメートとの会話。

 

今、黒板を使ってではあるけれど、ようやく古見にも、それをすることができました。

 

ため込んだ思いを吐き出すように、たくさんたくさん、文字でおしゃべりしました。

 

『古見さんの夢は?』

 

『友達100人作ることです。笑わないで下さい』

 

『じゃあ僕が 1人目の友達になるし、あと99人の友達作りも手伝うよ。』

 

古見は目を見開きました。

 

その様子を見て、まずいことを言ったと思った只野はあわてて釈明します。

 

「迷惑だよね!! 友達一号が僕とか!! ほんとすみません 調子のってすみません!!」

 

古見はチョークを握り、こう書きました。

 

『よろしくお願いします』

 

さすがに恥ずかしさの限界に達した古見は駆け足で教室を去っていきました。

 

残された只野の顔も真っ赤になりました。

 

只野は普通の高校生活を送りたいと思っていました。でも今は違います。

 

古見さんのコミュ症を直し、友達99人作ること。それが彼の高校生活の目標になりました。

コミュ 7 「もう一回、です。」

あれから只野と古見は挨拶を交わす間柄になりました。友達ですから。

 

ただし、古見のあいさつは「おおおおおおおはっおぼぼぼぼぼぼぼぼ」というものでしたが。それでも最初の無言に比べれば、成長しています。

 

只野は古見の友達作りの方法を考えます。

 

白い肌、きれいな髪、切れ長の大きい目。いい匂い。

 

どこから見ても古見は美人でした。

 

そこから導き出される答えは一つです。

 

古見が「友達になってください」と言えば、言われた相手は無条件に友達になってくれる!

 

「これが言えたら友達100人なんかすぐですよ」

 

その解決方法を聞いて練習しようとした古見は……石のように固まってしまいました。

 

声が出ないのに、友達になってください、と言おうとしてフリーズしてしまったのです。

 

これはまだ古見には難易度が高すぎました。別の方法のほうがよいでしょう。

 

しかし、石化から回復した古見は只野に向かって、無言で人差し指を一本立てました。

 

もう一回だけ練習に挑戦したい。

 

他人と喋りたい、今の自分を変えたい、という彼女の強い意志が、その指一本にあらわれていました。

 

「じゃあもう一回」

 

穏やかな声で只野はそう言いました。

コミュ 8 「怖い…です。」

友達になってください。何もこれを古見が直接、言う必要はない、と只野は気づきました。

 

自分が代わりに「古見さんが友達 欲しがってるみたいだよ」と言えば良いのです。

 

さっそく、只野はクラスで一番イケてる女子グループのリーダー・山井(やまい)に声を掛けます。

 

ニコニコしていて人当りも良さそうなので適任です。

 

「なあに? 只野くん」

 

「いや、あの実は古見さんがね……」

 

只野が古見の名前を出した瞬間のことでした。山井の笑顔が消えました。瞳孔がひらき、完全にブチキレた顔です。

 

「は? なにあんた? なんであの崇高なるお方の名前を呼んでんの? 呼ぶにしたって『古見様』だろうが ダメ男~(中略)~カスカスカスカスカスカスカスカス……」

 

山井は、只野ごとき『ダメ男』が古見を呼び捨てにしたことに怒りました。

 

ひしきり、文句を言い終わると山井は笑顔にもどり、

 

「それで?」と只野に何の用か尋ねます。

 

「………いえ、なんでも…ないです…」

 

「あ、そうなの? じゃあ話しかけてこないでね?」

 

嬉しそうに語る山井に、只野は自分の立場を実感したのでした。

コミュ 9 「幼馴染です。」

只野は重要なことに気づきました。

 

古見の友達作りを手伝う、と言ったはいいものの、自分も友達がいない、と。

 

『僕は役立たずだ!』

 

机に顔を打ち付け、反省する只野。隣の古見は突然の奇行に驚いています。

 

追い込まれた只野はあまり話しかけたくない相手に、頼みに行くことにしました。

 

席を立ち、教室の前のほうへと移動します。

 

「長名(おさな)…さん」

 

セミロングで髪を外にはねさせた、かわいらしい女の子に只野は声をかけます。

 

「どうしたんだい急に。君の幼馴染『長名なじみ』に何か用かな? 只野くんと、………古見さん」

 

一人で来たつもりでしたが、只野の横にはぴったりと古見がついてきていました。

 

長名は只野の中学時代の同級生です。

 

中学の時は学ランを着て『男性』の格好をしていた。高校ではなぜか『女性』の格好。

 

性別不明(しかし、とてもかわいい)。

 

虚言壁。

 

言動が一致しない。

 

欠点はたくさんありますが、それを補って余りある長所がありました。

 

明るい性格で、誰とでも仲良くなれる、とんでもないコミュニケーション能力という点です。現に中学時代に同級生だった人とは全員、幼馴染の関係性を築いています。

 

友達だらけの人間なのです。

 

この高いコミュ力だからこそ、古見の友達になるにはふさわしいはず。

 

「長名さん。頼みがあるんだけど」

 

「おお! 親友、只野くんの頼みなら何でも聞くよ ボクは。只野くんの有り余る肉欲をボクの体で解消すればいいのかな?」

 

性別もはっきりしない長名ですが、顔を赤らめ色気たっぷりにそう言いました。

 

古見が少し引いています。

 

「あの、そういうこと言わないで」

 

強めに只野は否定しました。

 

只野は、古見に向かってこっそり耳打ちします。練習した「友達になってください」を今言えば、長名と友達になれる、と。

 

数秒、静かな時間が流れました。そして……。

 

「とぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ…」

 

体をガタガタ震わせていつもの古見流が出ました。

 

「あ、朝よりも言えるようになりましたね!」

 

只野はもう何回も見たので慣れっこです。

 

「なんなの!? ねぇっなんなのこれ!?」

 

長名はパニックになりました。

 

古見の代わりに只野が通訳します。

 

「あ、これは『友達になってください』って言ってるんだよ(たぶん)」

 

「ホントに!? ホントに!?」

 

「(古見と友達になるのは)長名さんなら簡単だろ?」

 

「あ、ああ…なるほど…。あの…でも、ごめんそれはちょっと…ムリ。かな…」

 

返ってきたのは予想外の返事でした。

コミュ 10 「黒歴史です」

友達を断られる。ショックで古見は固まってしまいました。

 

 

一体、どうして古見と友達になれないのか。只野は長名を教室の外に連れ出し、事情を聞きます。

 

「いやーごめん。ボク、古見さん苦手なんだよね」

 

実は長名は小学校二年生のとき、古見に会ったことが有るらしいのです。

 

そのとき、長名が話しかけても、古見はすべて無視。

 

もちろん、古見にとっては単なるコミュ症なだけでしたが、幼い長名にとって、それはトラウマになりました。

 

以来、嫌いではないけれど、古見を見ると震えるようになりました。

 

只野は古見の事情を知っていますから、何とかして古見が悪い人じゃないと伝えます。

 

「やけに古見さんの肩を持つじゃないか。好きなのかい?」

 

「え? いや僕なんかじゃ釣り合わないよ古見さんは」

 

好きなどの恋愛感情ではなく、ただ、古見の助けをしたいだけだと答えます。

 

自分の損得抜きに助ける只野の姿勢。

 

「やっぱり只野くんはかっこいいなぁ///って…濡れる」

 

「何が?」

 

濡れる発言に力強くツッコむ只野でした。

 

「いいよ。古見さんと一緒に帰ろう」

 

友達は無理。

 

だけど只野に免じて条件付きで、一緒に帰宅することは承諾します。

 

「昔みたいに『なじみ』って呼んでくれ」

 

それが長名の出した条件でした。

 

そう言って昔のことを思い出した長名は

 

「只野くんが好きな女の子に告白するために校庭に『LOVE』って書くの手伝ったっけ」と懐かしそうに語るのでした。

 

只野の中学生時代のイタい黒歴史……。その数々を幼馴染の長名は知っています。

 

『だからこいつには話しかけたくなかったんだ……』

 

只野は手で顔を覆いました。

コミュ 11 「殺し屋じゃないです。」

放課後になりました。約束通り、長名は古見と二人きりで帰ります。

 

只野は心配なので尾行することにしました。

 

なんとか、がんばって会話しようとする長名でしたが、絶望的に会話が広がりません。というか、広がる以前の問題でした。古見はほとんど喋れないのですから。

 

これ以上、古見といるのは限界……、長名がそう思ったころです。

 

遠くから体格の大きい男が走ってきました。

 

素肌に直接学ランを着ており、番長のような見た目です。

 

「みつけたぜ なじみィ…」

 

男は長名の姿を見つけると、すぐさま愛の告白をしました。

 

「なじみ! 付き合ってく」

 

「ムリ。ボク、男だし」

 

食い気味に長名は断ります。

 

しかし、それで引き下がるような聞き分けのいい男ではありませんでした。

 

強引に長名の手をつかみます。

 

これはまずい。尾行していた只野も助けに入ろうとしますが、それより先に、古見が動いていました。

 

背後から男の肩に手を置き、「こ…れぉ……し…………たよ…」と言いました。

 

それを見た只野は古見が知らない人相手に声が出せたことを喜びます。

 

男の方は古見の謎の言葉に戸惑いました。

 

『こ・れぉ・し・たよ』

 

確かにそう聞こえました。

 

『ころしたよ』

 

もしかして『殺したよ』と言ったのか? なぜ、突然そんなことを?

 

男は想像しました

 

『この前 なじみにこんなことした奴は“殺したよ”』

 

まさか、そういうことなのか? そういえば、古見からどことなく普通ではないプレッシャーを感じる……。

 

黙ってじっとこちらを見る目はまるで殺し屋です。

 

怖くなった男は一目散に逃げだしました。

 

ちなみに、古見は『これ落(お)としましたよ』と本当は言いたかったようです。

 

男が落とした鍵を手渡そうとしていただけでした。

 

真意が伝わらず、怖がられてしまった。落ち込む古見を只野は必死で慰めました。

 

そんな様子を見て、長名は思わず吹き出します。

 

「ボク、古見さんの友達になってもいいよ」

 

只野と古見の様子を見て、なんとなく古見の事情を察したのでした。

 

怖い人だと勘違いしていただけだった、と。

 

「あはは じゃあ帰ろっか!」

 

長名が先陣を切って歩き出します。

 

「友達、二人目出来ましたね」

 

只野がそう言うと、古見はぴょんと飛び跳ねて喜ぶのでした。(渡せなかった男のカギは交番に届けました)

コミュ 12「パシリです。」

長名と友達になった古見。

 

翌日の昼休み、さっそく長名が古見をお昼ご飯に誘います。

 

長名、古見、そして横に座っている只野がご飯を食べていると、長名のマシンガントークが始まりました。

 

長名は基本的にコミュニケーション能力が高いので、次々と喋ります。

 

ところが、相手はコミュ症の古見。そのスピード感についていけず、困惑しました。

 

只野はその流れを止めるべく、話題を変える助け舟を出しました。

 

「こ、古見さんは友達100人作りたいんだって」

 

「え? それだけでいいの…?」

 

ちなみに長名の推定友人数は500万人です。

 

それはともかく、古見の目的が友達作りだと知った長名は、とんでもないことを言い出しました。

 

「スタベのノンファットミルクピスタチオディープモカディップクリームフラバチーノ with チョコソースのミーディア買ってきてよ」

 

スタベ(スターバックスのパロディ)の呪文のようなコーヒーを古見に買ってこい、と言うのです。

 

しかも、「買ってきてくれなかったら友達やめる」とまで。

 

古見は教室を駆けだし、買いに行きます。

 

只野がそれは脅迫だとたしなめると、長名は答えます。

 

いじめたいわけではなく、古見が友達を作りたいならコミュ力を鍛えなければならない。そのために、わざと長い名前の商品を買って練習させるのだ、と。

 

「ボクだって胸が痛いよ」

 

そう言う長名なのですが、顔は笑っています。本当は自分が飲みたいだけでは……、と只野は思いました。

 

そして、古見が一人に買い物に行かせるのは心配なので、長名は只野に後をつけて見守るように言います。

 

「お前はこないのか?」

 

「ボクはこう見えても忙しいんだ。今日はあと3件、別の場所で昼食の約束がある」

 

だてに友達の数が500万人ではない長名なのでした。

コミュ 13 「はじめてのおつかいです。」

コミュ症の古見はスタベに入るのにさえ、勇気がいります。なんとか入店しましたが、オシャレな人の数々にめまいがして、一瞬で外に出ました。

 

しかし、このままでは友達に見捨てられてしまう。

 

意を決して今度こそ、入店しました。

 

次の問題は『ノンファットミルクピスタチオディープモカディップクリームフラバチーノ with チョコソースのミーディア』を注文できるかですが……。

 

当然、こんな長い言葉を喋れる古見ではありません。

 

そうだ、メニューを指させば、と思うのですが、メニューのどこにもそんな商品はないのです。

 

長名の注文はいろいろなオプションを組み合わせた注文なので、単純にメニュー表のどこかにあるものではなかったのでした。

 

『よく探して、古見さん』

 

周囲からストーカーと間違われている只野は、心の中で必死に応援しています。

 

無言の古見を見て、今度はスタベの店員が動き出します。

 

『ハッ…わかる…! スタベ歴15年の私には…! わかる!』

 

ベテラン店員は無言の表情から古見の注文を察しました。

 

これでおつかい成功……!

 

出てきたのは、「エレーノファンタスティックバレンシアオレンジビターチョコ(以下略)」という全然違う商品でした。

 

「違います」

 

なんてもちろん言えるわけもなく、そのまま古見は学校へと戻りました。

 

教室にて、長名に受け取ったコーヒーを渡します。

 

「あれ? これ…」

 

明らかに違うことに長名は気づきます。

 

その様子をみて、古見は涙を流しはじめました。

 

きちんと買ってこれなかった申し訳なさ、情けなさ、友達関係の終わり。

 

いろいろな気持ちが入り混じったのかもしれません。

 

そんなシリアスなつもりじゃなかった長名は、古見に土下座で謝りました。

 

なぜか、只野も一緒に。

 

その後、しばらく、古見は拗ねていました。

コミュ 14 「あがり症です。」

髪を後ろで束ね、メガネをかけた女の子。

 

上理卑美呼(あがり・ひみこ)は古見のクラスメートの一人です。

 

人に見られると緊張して、物事がうまくいかない、あがり症。

 

そんな彼女はなぜか今、古見に監視されています。

 

上理にとって古見は何でもできるスーパーアイドルで(勘違いですが)、そんな古見に見られていることはとても怖いことでした。

 

『なにか悪いことしちゃったかな…』

 

わけがわからず、緊張で腹痛を起こしてしまいます。

 

上理はトイレに逃げ込みました。

 

トイレは上理にとって絶対領域。誰にも邪魔されず、自分が一番落ち着ける場所でした。

 

そのはずなのに!

 

『…いる!!』

 

トイレの扉の前から古見の気配がします。

 

『ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい』

 

どうして古見に狙われているのか、理由は分かりませんが、怖いのでとにかく心の中で謝ります。

 

古見はただ、急におなかを抱えてトイレに走った上理を心配していただけだったのですが……。

 

ずっと個室の前にいるのも失礼かと思って、古見は立ち去りました。

 

その隙をついて、上理は脱出します。

 

これで一安心と思いきや、さらなる災難が彼女に降りかかります。

 

たまたま通りかかった教師から「体育が運動場から体育館に変更になった」ことをクラスに伝えろ、と頼まれるのです。

 

人前に立つと緊張する上理は無理だと断ろうとするのですが、そのとき、背後から古見のにらみつけるような視線が!

 

『逃げなきゃ』と思った上理はとにかく教師の頼みを聞いて、その場を離れるのでした。

 

逃げたい一心だったとはいえ、上理は教師と「体育は体育館に変更」と伝える、という約束をしてしまいました。

 

クラスについた上理は、嫌でしたが、みんなの前でそう伝える義務があります。

 

声を出そうとするのに、緊張してしまい、うまく言葉が出ません。

 

そこに、やはり追いかけてきた古見の気配を感じました。

 

あまりの恐怖に、リミッターの切れた彼女は大きな声で、「6時間目の体育は体育館です!!」と言うことができました。

 

そもそも、なぜ、ホラーのように古見が上理を追いかけていたのか。

 

それは長名の一言から始まりました。古見の次の友達としては、あがり症で人とうまく喋れない上理がぴったりなのではないか、と。

 

それを聞いた古見は自分と似ている、と思い親近感をいだきます。

 

つまり、彼女はずっと友達になりたくて近づいていたのですが、「友達になってください」という一言が言えなかったため、ホラー展開になっていたのでした。

 

結局、上理と友達になるのは失敗した……古見は落ち込みました。

 

しかし、なぜか今度は上理のほうから近づいてきて、「あなたのおかげで…少し、変われました」とお礼を言いに来たのです。

 

確かに、怖かったし、どうしてずっと追いかけてくるのかは分からなかったけど、おかげで、人前で大声を出すことができました。

 

上理にとって、それは大事な成長でした。

 

「だ、だから、あのっ! あっ、ありがとうございます」

 

そんな微笑ましい様子を見ていた只野は、「二人とも気が合いそうだよね。友達になったら?」とアシストします。

 

これでまた友達が増える……と思ったら、上理が全力で拒否しました。

 

古見と友達になるなんて、恐れ多いというのです。

 

「で、でも…古見さんの犬とかなら…私…がんばります」只野も古見も若干、引いたようですが、とにかくこれで3人目の友達ができたのでした。

コミュ 15 「登校です。」

朝、起きた古見はドライヤーで髪型を整えます。

 

ご飯を食べ、鏡の前で笑顔の練習です。

 

登校しようとすると、父親がリボンのついた手のひらサイズの箱をプレゼントしてきました。

 

古見は鼻息荒く喜びます。いったい、この箱の中身は何なのでしょうか?

 

道を歩きはじめると、古見にとっては怖いものだらけ。

 

行き交う人々。吠えてくる犬。

 

周りの人にはクールに歩いている美少女に見えまずが、古見の内心はバクバクでした。

 

学校に着くと、下駄箱で只野と出会いました。

 

只野は初めての友達です。がんばってあいさつしようとする古見ですが、

 

「おばっ……ごほっ」

 

まだまだ難しかったらしく、古見はせき込んでしまいました。

コミュ 16「携帯電話です。」

席に着くと、古見は只野にピカピカのガラケーを見せてきました。

 

これが今朝の父親のプレゼントの正体でした。

 

友達のいなかったときには必要ありませんでしたが、ここ最近は友達が3人もできたので、必要になった、というわけです。

 

もちろん、喋れない古見は事情を筆談で、只野に説明しています。

 

今時、ガラケーと思わなくもない只野でしたが、自分から電話番号を聞きに行く、という古見の成長ぶりに涙を流しました。

 

自称・空気の読める男の只野はこの時点で気づいていませんでした。

 

友達の電話番号、というからには只野の電話番号だって、古見が知りたいと思っていることに。

 

最後に、古見から番号を聞かれた只野は、ゆでだこのように赤面するのでした。

コミュ 17 「委員会決めです。」

新しいクラスの委員会決めが始まりました。

 

まず真っ先に決めなければならないのは、学級委員長です。みんなの視線が古見に集まりました。

 

古見を崇拝していると言っても過言ではない、このクラスメートたちにとって学級委員長といえば、古見しか考えられません。

 

担任もそう考えています。

 

一人プレッシャーで震える古見。

 

このままでは古見が危ない……。友だちの窮地を救うため、長名が立ち上がりました。

 

「ボクは古見さんの学級委員長反対だな」

 

ただそれだけの発言ですが、クラス中の敵意が長名に集まります。古見に反逆するつもりか、と。

 

このままでは長名までつぶされてしまう、只野はそう心配するのですが、長名はコミュ力お化け。

 

自力でこのピンチを切り抜けます。

 

「よく考えよ みんな。古見さんは学級委員長なんかに収まる器なんかじゃないだろーー!!」

 

その意見にクラス中が納得します。

 

古見にとってふさわしい肩書はもっともっと上のものでなければならない。

 

こうして古見の肩書は何がいいか、クラスで話し合われた結果、

 

『将軍』『国王』『名前を言ってはならないあの人』などの候補を押しのけ、『神』に決定しました。

 

神になった古見……。

 

そして、余った学級委員長は当然のようにクラスで浮いている只野に押し付けられたのでした。

コミュ 18 「間違い電話です。」

初めてのガラケーに、友達の電話番号。

 

帰宅した古見は自分の部屋でテンションが上がっています。電話帳を眺めたり、着信音をただ聞くだけだったり、それだけで楽しい気分になりました。

 

電話をかけるふりをして遊んでみたり……と思っていると、本当に只野に電話がかかってしまいました。

 

パニックになり、古見は電話を即切ります。

 

ところが、今度は只野の方から着信が入るのです。

 

「間違い電話かとは思ったけど、もしかしして大変な状況だったりするかもだから、かけなおしてみたんだけど、大丈夫だったら『あ』とかでいいから一言…」

 

古見が喋れないことも考慮に入れて心配してあげる只野。

 

「…ごめんなさい。間違い電話です」

 

なんと、古見は対面だと恥ずかしすぎて喋れませんが、電話越しだと話せる体質のようです。

 

直接、顔を見ない分、緊張しないのかもしれません。

 

そして、古見の声を初めてまともに聞いた只野は、「声めっちゃ綺麗!!」

 

夜中だというのに大声をだし、「お兄ちゃん うるさい!」と妹に怒られました。

 

一方、古見は初めて友達にかけた電話がうれしすぎて、ベッドで足をパタパタさせるのでした。こちらは「姉ちゃん うるさい」と弟に怒られています。

コミュ 19 「斎藤さんです。」

うららかなお昼休み。

 

クラスのリア充が集まってゲームをやっています。ゲームと言っても、テレビゲームなどのことではなく、斎藤さんゲームや牛タンゲームのような宴会ゲームです。

 

その様子を怖い目で見つめる古見。

 

古見のことを分かってきた只野は、古見がゲームをやりたがっていることに気づきました。

 

しかし、いくらなんでもいきなり、あんな大勢の中に古見が入ってもゲームできるわけがありません。

 

只野は古見に向かって、放課後にこっそり友達だけでやろう、と言いました。

 

それを聞き逃さなかったのが地獄耳の長名です。

 

長名はなんでも一度に7人までなら同時に会話を聞く能力を持っているらしいのです。

 

長名はクラスのリア充グループのゲームに、只野と古見を誘います。さすがのコミュ力と言うほかありません。

 

古見は嫌そうでしたが、もはや長名によって敷かれたレールは動き出しています。いまさら、断ることもムリでした。

 

まずは牛タンゲームがスタートします。牛タンゲームのルールはともかくとして、このゲームはとりあえず、喋れないと負けます。

 

当然、古見が負けました。

 

みんなは古見のおもしろジョークだと思って笑っています。

 

そのような感じで次々とパーティーゲームが繰り広げられます。

 

途中、みんなの忖度で古見が勝つこともありましたが、最後のゲームは様相が変わります。

 

最終ゲームは敗者が『キス顔をみんなの前で披露する』という罰ゲームがついたからです。

 

古見さんは最終ゲームのルール自体を把握しておらず、とても不利な戦いになりました。

 

このままいくと、只野か、古見どちらかが敗者になります。

 

みんなの気持ちは一つでした。

 

古見のキス顔を見たい!

 

そのために、普段ならありえないでしょうが、みんなが只野を応援しています。

 

只野も古見のキス顔を見てみたいのですが、それよりも古見を守ることのほうが大事でした。

 

古見はコミュ症です。極度の恥ずかしがり屋です。

 

そんな古見にキス顔なんてさせられるわけがない。

 

只野はわざと負けて自分が罰ゲームを受けることにしました。

 

クラスのみんなからの反感を買ってでも。

 

こうして古見のキス顔は守られました。

 

無事、終わった後、古見はノートに一言書いて只野に見せます。

 

『ありがとう。楽しかったです』

 

まとめ

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