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『ラジエーションハウス』4巻は漫画アプリ『ヤンジャン』で読める
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- 群青戦記
- 元ヤン
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『ラジエーションハウス』4巻ネタバレ紹介！
第24話「FLY AGAIN⑥」
肩の痛みで病院へ来た坂本美月（さかもとみつき）はバンドマンとして活動しており、そんな彼女にとって肩は大切な商売道具でもあります。
この日も病院へ来ていた美月は、急いで練習へ向かおうと院内を急いで歩いていました。
そんな時、彼女は広瀬と出合い頭でぶつかってしまい、大きく転んでしまいます。
謝罪する広瀬は最近の失敗続きもあってか、自分にはこの仕事が向いていないのではと悩みます。
共に謝っていた杏は広瀬の思い悩む表情を見て、自分も少し前までは似ていたと感じ、一言声をかけてあげようと追いかけますが、広瀬はすでに帰宅していました。
帰宅した広瀬は夕食を済ませ、一人、仕事を続ける自信がなくなってきた…と思います。
そこで広瀬の過去へ場面は移り、彼女の高校時代にさかのぼります。
広瀬は高校生の頃、バレー部に所属しており、厳しい顧問の指導に現在と同じく自信を無くしていました。
河川敷で一人、落ち込んでいると、同じ部活の同級生から誕生日プレゼントとしてあるCDをもらいます。
CDに入っていた曲は「FLY AGAIN」という曲で、友達は自分達がトスをあげるから広瀬は思い切り飛べばいいんだよ、と言ってくれました。
その励ましのおかげで広瀬はチームのエースとして活躍することが出来ました。
そして大人になった今、友達達からもらったCDを見つめ、少し柔らかな表情を見せます。
第25話「FLY AGAIN⑦」
急いでスタジオへと戻った美月は仲間達と共に練習をします。
美月はギターを担当していますが、ボーカルの彩（あや）から遅れていると叱責されます。
真剣にやってという彩にやっていると答える美月、そう見えない！とケンカになってしまいそうになります。
ですが、ベースの和紗（かずさ）の仲裁によりその場は収まります。
彼女達がここまで力を入れているそのわけは、2週間後のライヴを最後に解散することになっているからでした。
そのため美月は肩の痛みをチームメイトにも話せず、我慢するしかありませんでした。
後日再び病院にやってきた美月の元に広瀬が現れます。
広瀬は前にぶつかってしまった事をもう一度謝罪し二人とも「FLY AGAIN」という曲を知っていることで意気投合します。
美月は自分たちが今大学４年生で、今度のライヴで最後にすると言う事、卒業したら皆バラバラの進路に進むことなどを話します。
美月の「悔いのないように」という言葉に広瀬は感銘を受け、何としてでも彼女の病名を見つけようと意気込みます。
広瀬がここまで美月に肩入れする理由、それは彼女の部活での出来事にも関係していたからでした。
第26話「FLY AGAIN⑧」
ここでまた広瀬の高校時代の回想に移ります。
友達の励ましもあってか、それまで以上に部活に打ち込むようになった広瀬は、全国大会出場を目標に日々、部活に励んでいました。
広瀬はバレーがとても上手く、大学からの推薦も届いているほどの実力でした。
最後の大会という事もありより一層力をいれて練習をしていた時に、広瀬は急な膝の痛みに倒れこんでしまいます。
診断結果は靭帯断裂（じんたいだんれつ）で全治8か月という大けがでした。
もちろん大会にも出場できず、大学からの推薦も流れてしまいました。
友達達は相変わらず広瀬に優しく接しますが、本人は皆への申し訳の無さから疎遠となってしまい「FLY AGAIN」も聞かなくなってしまいます。
だから美月には自分のような後悔はしてほしくないと強く思います。
自分には病気を見つけ診断することは出来ないけれど、技師として少しでも綺麗な写真を撮ってあげようと、細心の注意をはらい美月のレントゲンを撮ります。
第27話「FLY AGAIN⑨」
撮った写真を確認する広瀬は綺麗に撮れていることに喜びます。
軒下にも写真の出来を誉められますが、肩のレントゲンだけでなくなぜ背中にかけても写したのかと聞かれます。
広瀬なりの考えがあったのですが、まだまだ新米の自分は余計なことは言わない方が良いと、意見を言えずにいました。
そして杏など医師を交えた診断では異常は無いと判断されます。
五十嵐はその場にはいませんでしたが、杏は五十嵐の意見も聞いてみたいと彼を呼びに行かせます。
レントゲンをみた五十嵐は写真を見た限りでは異常は無い、と言いますが、このレントゲンはトリミングをしているのかと尋ねます。
広瀬のレントゲンを確認しトリミングをした軒下は関係が無い場所が写っていても仕方がないと言いますが、五十嵐はなぜわざわざ範囲を広く撮ったのかと広瀬に聞きました。
小野寺にも後押しされ自分の意見を述べる広瀬は、患者がさすっていたのは肩だけではなく背中や胸もそうだったため広い範囲で撮ったと答えます。
広瀬の言葉に何かを気付いた五十嵐は急いで元の画像を確認しに行きます。
第28話「FLY AGAIN⑩」
レントゲンを確認した一行は美月の異常は肩ではなく背中から胸にあると思い、胸部の再検査をする事に決めました。
撮った肺のレントゲンを確認すると美月の症状は「気胸」（ききょう）であると五十嵐は判断します。
気胸とは肺から空気が漏れてしまう病気のことで、皆、美月は肩が痛いと言っていたのでこの病気のことは疑いもしていませんでした。
そんな中で広瀬は美月が快復できる期間を杏に尋ねます。
長くても一週間あれば日常生活に戻ることが出来ると聞くと広瀬は安堵しました。
またも患者の病状を見つけ出した五十嵐は皆から感謝を述べられます。
杏も五十嵐に向かい「ありがとう」とまっすぐにお礼を言います。
杏に感謝されたことに感激している五十嵐はふと広瀬に彼女が撮った肩の写真がとても綺麗に撮れていたと誉めます。
最近の元気のない様子の広瀬を知っていた小野寺や杏もまた彼女の事を気にかけていたようで、やる気を取り戻した広瀬を見てどこか嬉しそうにしています。
第29話「FLY AGAIN⑪」
この日も病院で勤務している広瀬は丁度その時間に最後のライヴをしている美月たちの事を考えます。
ライヴ会場では症状が良くなった美月がメンバー達と共に最後の曲を演奏しているところでした。
その楽曲は「FLY AGAIN」、彼女達が初めて人前で演奏した思い出の曲でした。
「FLY AGAIN」の歌詞が流れている後ろで美月達の思い出が描かれます。
後日、病院の屋上で美月とメッセージを交わしている広瀬は「FLY AGAIN」を聞きながらずっと避け続けてしまった高校時代の友達に連絡をします。
広瀬が放射線技師になった理由、それは自分が足を壊したときに励ましてくれた技師のように患者に寄り添える人になることを目標としているためでした。
そして広瀬は高校時代を思い出し、空に高く跳びました。
第30話「死者からのメッセージ①」
五十嵐や杏、広瀬が病院へ出勤するまでのそれぞれの朝を過ごしています。
早く起きて朝ごはんを作る杏、寝坊してしまって、着替え、シャワー、弁当作りすべてを26分で済ます広瀬。
そして出勤後、五十嵐は杏にレントゲンの意見を求められます。
昼には最近杏との距離が縮まっていると五十嵐は一人微笑みます。
そこに昼ごはんを食べようと通りかかる広瀬は五十嵐が栄養補助食品しか食べていないと気が付きます。
脳が働けば食べ物は何でもいいと言う五十嵐に広瀬は弁当を分けます。
穏やかな昼休みが過ぎた後、広瀬は先輩の威能が焼死体の写真を見ている事に驚愕し軒下にそれを伝えます。
すると軒下は「アイツはAiも担当してる」と言われますが、広瀬にはAiとは一体何なのか分かっていないようでした。
第31話「死者からのメッセージ②」
この話は甘春病院の重役達による会議のシーンから始まります。
外科長は外科医の数が足りないと院長の大森に進言しますが、経営上の問題からすぐの増員は難しいと断られてしまいます。
それに対し、経営上の問題ならばコストカットを早急にお願いしたいと頼まれ、現状で必要のない施設や制度を廃止してはどうか？と提案されます。
その中には放射線科のAiについての提案も含まれています。
放射線科長、鏑木安富（かぶらぎやすとみ）は反対するどころか、賛成の意を示します。
しかし院長は「Aiもこの甘春病院の…医療の未来だと考えています」とこれを棄却しました。
会議が終わり、院内を歩いている鏑木は一人心の中で院長に悪態をつきます。
なぜなら彼は院長の座を狙っていたからだったのです。
ここで場面は広瀬に戻り、Aiについて説明を受けます。
Aiとは「死亡時画像診断」という意味で遺体をMRIやCTをかけることで死因解明に役立てる制度のことでした。
Aiを取り入れていることが珍しいのか広瀬はへぇと驚きます。
丁度良くそこに救急からのAiの依頼が入り、小野寺、威能、広瀬、五十嵐の四人で遺体の元へと向かいます。
途中、鏑木に出会い、遺族の意向でAiは行わないことになったと告げられます。
その言葉に疑問を持った小野寺は甘春病院ではAiを推奨しているはずだ、と言い今回の中止の決定が鏑木の独断の決定であると知ると「今後も救急の死亡時に全例Aiはやらせてもらいます」と小野寺は言います。
鏑木は内心焦りつつも遺族の意向があることを理由にしますが、そこに杏が現れ、もう一度遺族に承諾をもらえないか話をしては？と言います。
第32話「死者からのメッセージ③」
杏を含めた5人は遺体が安置している部屋に着きます。
そこにはすでに他の医師、辻村（つじむら）がおり、経緯について話始めました。
亡くなったのはまだ少年で実際に13歳という若さでした。
名前は藤本直樹（ふじもとなおき）、彼は空き地で弟とキャッチボールの練習をしており、後から来た弟が倒れている直樹を発見し、その時にはすでに亡くなっていたという経緯でした。
外傷が無い事から辻村は「心臓震盪」（しんぞうしんとう）の可能性が高いと判断していました。
心臓震盪とはまだ幼く、胸部の骨が発達しきっていない子供が主にスポーツ中、胸部に強い衝撃が与えられる事で起こるものです。
杏は念のため、直樹に基礎疾患があったのではと尋ねますが、辻村はそういった持病は無いと両親に確認済みだと答えます。
小野寺も見ただけでは判断しかねると言いましたが、直樹の両親がAiに反対していることを知ります。
病室の外では直樹の両親、勝彦（かつひこ）と歩美（あゆみ）が待機していました。
息子を亡くした悲しみからか呆然とし泣き崩れている歩美に対し、勝彦は「こんなふうになっちまったからには…仕方…ない」となにか意味深なことを言いました。