「モブサイコ100」2巻無料ネタバレ!漫画タダで読む方法紹伝授!花沢の超能力がモブに襲いかかる!

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悩んでいる人
『モブサイコ100』2巻を無料で読む方法とネタバレが知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

今回ご紹介する『モブサイコ100』2巻を無料で読む方法は、登録不要もちろん合法です。

 

違法手段ではないので、安心してください。

『モブサイコ100』2巻は漫画アプリ『マンガワン』で読める

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『モブサイコ100』2巻が『マンガワン』にて無料で読めると言いましたが、この記事を執筆している現在では第1巻から最終巻に収録されているエピソードよりも先の最新話まで読むことができます

 

というのも『モブサイコ100』は、『マンガワン』で独占連載されていた作品だからです。

 

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『モブサイコ100』2巻 ネタバレ紹介!

第10話 与えられし者

影山律(かげやまりつ)は、ファミレスで兄のクラスメイトである米里イチ(めざとイチ)にインタビューを受けています。

 

律は兄の超能力を天性のものだと考えており、幼いころから律にとって兄は世界の『基本』でした。

 

その『基本』という言葉に、米里は違和感を感じます。

 

それでもインタビューを続きます。

 

律にとっても、兄が人前で能力を見せることは珍しいことでした。

 

場面は変わり、超能力が使える影山茂夫と、上級悪霊であるエクボは電柱に貼られた一枚の紙に目が留まります。

 

『神を探しています。サイコヘルメット教』

 

丁寧に電話番号まで書かれたその紙を見て、エクボがモブを指さして「お前に似てねえか?」といじわるそうに言います。

 

モブはすぐさま「似てない」と即答しました。

 

そこでエクボがあることに気がつきます。

 

紙に書かれた電話番号が『(笑)』(カッコワライ)の本部連絡用の番号と同じものが使われていたのです。

 

エクボは、『(笑)』の元信者達がターゲットを茂夫に絞ったと予測し、ニヤリと笑います。

 

ファミレスでは米里が、茂夫のカリスマ性が原因で新しい宗教が生まれていることを律に話し、茂夫の存在をもっと注目されていい存在だと伝えます。

 

そして米里は、モブの超能力を学校新聞の記事にしようと画策していることを律に打ち明けます。

 

その発言を律はきっぱりと断ります。

 

兄の能力は見世物ではないと。

 

時間は進み、律は一人、河川敷で兄と過ごした過去を思い出していました。

 

律は弟である自分もいつか超能力が使えるようになると信じていました。

 

律は米里のインタビューを通して、超能力はカリスマや人気者のような安いもののためにあるのではないと憤る(いきどおる)のでした。

 

そして、影山家の夜。エクボはモブに大衆から見た印象を操作する方法などの能力の使い方を教えようとしますが、宗教や神にも興味はないと茂夫は突っぱねます。

 

そして朝になり、珍しく律が、生徒会のミーティングがないことを理由にして茂夫を誘います。

 

二人は一緒に登校する事になりました。

 

不意に律はなぜもっと普段から超能力を使わないのかと疑問を投げかけます。

 

その問いかけに対し、茂夫は「使う機会がないから」とあっけらかんに答えます。

 

そんな能天気な茂夫に「欲がないんだね」と少し皮肉を混ぜた言葉で律は言葉を返します。

 

それに対し茂夫は「あるよ」と答えます。

 

続けて「そもそも超能力なんて生きていくうえで必要ないんだ。だから使ってない」と、茂夫は断言するのでした。

 

そして次に律は「兄さんの超能力を利用してもできないことなんてあるの?」と疑問を投げかけます。

 

エクボは横やりを入れるようにそんなものはないと否定します。

 

しかし茂夫は『筋肉』と言い放ちました。

 

超能力を利用しても女心や空気を読むこと、体を鍛える(きたえる)ことはできないと茂夫は理解していたのです。

 

そして自分には無い知恵を持っている律を羨ましい(うらやましい)と言い、律の顔はさらに暗く沈んでいくのでした。

 

そして放課後になり、肉体改造部の部室。

 

部長である郷田は、やってきた塩中の番長である鬼瓦を構っている暇はないと追い返します。

 

しかし、部室の奥でゲームをしている脳幹電波部の存在を指摘され、郷田は彼らの存在を誤魔化すため、部室の外で話すことを許可します。

 

学校の屋上。鬼瓦は郷田に肉体改造部の力を貸してほしいと懇願しました。

 

しかし郷田は我々の筋肉は不良の喧嘩の為にあるのではないと否定します。

 

その発言に激怒した不良の一人が肉体改造部に反抗しますが、化物級の力で打ち負かされてしまいます。

 

しかし鬼瓦はその圧倒的な力を前にして、これなら黒酢中の裏番長にさえも勝てると確信するのでした。

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第11話 馬鹿オンリーイベント

黒酢中の裏番長である花沢輝気を倒すために、助っ人として肉体改造部を戦わせると鬼瓦は宣言します。

 

そして、ひそひそと鬼瓦をバカにした仲間に必殺技を食らわせ、仲間たちに強さを見せつけます。

 

その次の日。

 

新聞部の米里が茂夫に弟である律にに会ったことを伝えますが、茂夫は米里の名前を思い出すことができませんでした。

 

それでも米里は茂夫に放課後付き合ってほしいと頼み込みますが、茂夫は部活があるからと冷静に断りを入れました。

 

それでも米里は引き下がらず、何度も茂夫に詰め寄りました。

 

放課後。

 

茂夫は自分の下駄箱に手紙が入っていることに気が付きます。

 

手紙は茂夫へのラブレターであり、茂夫は顔を赤らめますが、男の字の痕跡をエクボは指摘し、偽のラブレターだと茂夫に告げ口しました。

 

その頃、黒酢中にも手紙が届きました。

 

助っ人が相手をするという内容に黒酢中の生徒は不安になりますが、いざとなれば、花沢に頼ることができることに安堵しました。

 

鬼瓦は自らの作戦の完璧さに震え、獲物がかかるタイミングを見計らっていました。

 

鬼瓦の作戦は、黒酢中の連中を呼んだ場所に茂夫を合流させ、戦わせるという作戦だったのです。

 

傍から見れば成功の可能性は低い作戦に茂夫はまんまと引っかかっていました。

 

ラブレターが本物だと茂夫は信じていたのです。

 

肉体改造部に連絡も入れずにやってきた茂夫の耳に野太い声がかかりました。

 

その声の主は黒酢中の生徒であり、茂夫を睨みつけます。

 

その頃、塩中では肉体改造部が練習をしていました。

 

茂夫の姿が見えないことに気づいた郷田は不思議に思いましたが、そんな郷田のもとに部員の一人が『かげ山はあずかった』と書かれた平仮名と漢字が混ざった手紙を持ってきました。

 

郷田はその内容をみるとたちまち、全身の筋肉を膨張させ、黒酢中に乗り込むことを決意したのでした。

第12話 台風のメ

肉体改造部と黒酢中の戦いが始まろうとしていました。

 

その頃、花沢輝樹は街中を余裕の表情で女性を連れて歩いていました。

 

対する茂夫は黒酢中の連中に捕まってしまい、体をひもでぐるぐる巻きにされていました。

 

黒酢中は鬼瓦が呼んだ助っ人としてはやけに大人しく捕まったことに疑問を覚えますが、身動きの取れない茂夫を大勢で囲い込みます。

 

エクボは黒酢中たちとの会話から、茂夫が肉体改造部を出動させるためのだしに使われたのだと理解します。

 

更に、エクボは茂夫にいつでも力を発揮できるように準備をしておくようにと忠告します。

 

しかし茂夫はいたって冷静に超能力は人に向けて使うものではないと答えます。

 

その時、黒酢中の生徒の一人が大声で乗り込んできました。

 

彼は塩中が校内に侵入してきたことを伝えに来たのです。

 

幹部の男はにやりと笑い、完膚なきまでにシメてやると威勢よく歩き出そうとします。

 

しかし、黒酢中の不良達は知りませんでした。

 

やってきたのが鬼瓦ではなく、肉体改造部であることを。

 

状況を伝えに来た男は次に声を震わせ、半そで短パンの知らない奴らがやってきたと恐怖交じりに伝えます。

 

そして、黒酢中の不良達は目の当たりしました。

 

半そで短パンの男たちの前に何人もの黒酢中の生徒が泡を吹いて倒れている姿を。

 

幹部の男はパニックになりながらも、苦し紛れ(まぎれ)に郷田たちを威嚇します。

 

その声にも郷田たちは何一つひるまず、「影山を出せ」と毅然(きぜん)とした態度で幹部の男を睨みつけます。

 

そこで幹部の男は気が付きます。

 

茂夫の半そで短パンの姿を見て、この男は助っ人などではなく、肉体改造部における地雷だったことに気が付きます。

 

茂夫の無事を確認した郷田たちはそそくさと茂夫を連れて帰ろうとします。

 

しかし、黒酢中の連中は許しくれません。

 

幹部の男の掛け声で、まだ戦える不良たちが一斉に郷田たちに襲い掛かります。

 

しかし、2分後。

 

黒酢中の不良達は体中をぼろぼろにされ、あっけなく圧倒的な力の前に完敗してしまいます。

 

勝負の決着はついたかに思われました。

 

しかし、郷田の背に通学カバンが投げられます。

 

「ゴリラが迷い込んだのか?」

 

現れたのは黒酢中裏番長、花沢輝樹でした。

 

黒酢中の不良達はボスの登場に歓声を上げました。

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第13話 ゴミを見るような目

お前も不良生徒なのかと郷田は余裕の表情で花沢に対します。

 

歓声を上げたのは黒酢中の幹部も同じで、花沢の登場に大声を上げます。

 

しかし花沢は幹部の男を睨みつけ、レベルが低すぎると幹部の男に飛び膝蹴り(ひざげり)を食らわせます。

 

突然の出来事に、肉体改造部にも衝撃が走ります。

 

郷田は喧嘩をしに来たわけではないと花沢に伝えます。

 

しかし、決めるのは僕だと花沢に郷田たちを逃がす意思はないと示します。

 

郷田は溜息をついて、花沢と戦う決意をしました。

 

花沢は「隠れないで出てきなよ」と建物の後ろを指さします。

 

影から現れたのは鬼瓦でした。

 

「早くそいつをぶっ潰せ!」と鬼瓦は叫びます。

 

その瞬間、郷田がものすごい勢いで吹き飛ばされます。

 

そして次に残りの肉体改造部員も一瞬のうちに跳ね飛ばされてしまいます。

 

負けじと鬼瓦も花沢に飛び掛かりますが、見えない力で足をひねられ、郷田たちと同様に吹き飛ばされてしまいます。

 

花沢の攻撃に鬼瓦は圧倒的な強さを感じます。

 

重く鋭い攻撃に、「化物め……」と言葉を漏らします。

 

しかし、いつのまにか立ち上がった肉体改造部が花沢を取り囲みます。

 

郷田たちがまだ生きていたことに鬼瓦は声を上げます。

 

しかし、とどめの一撃が郷田たちを宙に吹き飛ばし、肉体改造部は全滅してしまいます。

 

衝撃的な光景に鬼瓦は動けなくなりますが、目線の先には花沢の背中があります。

 

今ならスキだらけと、鬼ラッシュを繰り出します。

 

しかし、花沢には一発も当たることなく、見えないバリアのようなものにはじかれてしまいます。

 

そして、花沢が右手を下から上に振り上げる仕草をすると、鬼瓦を中心として巨大な爆発が起こりました。

 

声を上げて吹き飛ぶ鬼瓦。

 

「僕がその気になれば周囲の人間を触れずに蹴散らすなんて造作もないことだ」と花沢は自らを誇ります。

 

しかし、花沢は爆風の煙の中に人影を見つけます。

 

煙の中から現れたのはひもで縛られたままの茂夫でした。

 

茂夫は「人に向けちゃダメだよ」と花沢に言い放ちました。

第14話 同類

花沢は茂夫にも攻撃を開始します。

 

しかし、茂夫には効きません。

 

茂夫は再び「使っちゃ駄目だよ」と念を押します。

 

「なんの話だ?」と花沢は茂夫に聞き返します。

 

「超能力の話だよ」と茂夫は体にまきついたひもを超能力で取り外します。

 

自分以外の超能力を使える人間を見たことがない花沢は茂夫に驚きます。

 

しかし花沢は超能力における『上下関係』を教えるために、自らの力を再び発動させます。

 

目に見えない程に早い花沢のパンチが茂夫に繰り出されます。

 

しかしその攻撃はまったく茂夫に効かず、花沢はあっけにとられます。

 

それはとてつもない力の膜が茂夫を包み込んでいていることから、コンクリートに注射器を差すような手ごたえの無さでした。

 

茂夫が「どうして攻撃してくるの?」と左手を少し上げただけで、花沢は後ろに大きく飛びずさり、茂夫と間合いを取ります。

 

自分の天敵になり得る存在に遭うことが初めての花沢は、この場で優位性を示せなければ、自らが不安に包まれてしまうと考えます。

 

エクボは「上には上がいるとわからせてやれ」と茂夫に言います。

 

花沢は内股の態勢で、次の攻撃を仕掛けようと機会を伺います。

 

しかしエクボの言葉に茂夫は改めて、超能力は人に使うものではないから花沢を攻撃しないと言い放ちます。

 

そんな茂夫に花沢の攻撃が繰り出されます。

 

超能力が込められた大きな石が茂夫に向かって発射されます。

 

超能力をうまく利用して充実ライフを送る花沢とは対照的に、地味でさえない日常を送る茂夫。

 

茂夫は過去を思い出します。

 

超能力は使い方次第で凶器にもなる。

 

刃物と同じで所持するからには扱い方には気を付けろと教えてくれた男の存在を思い出します。

 

その男の名は霊幻新隆(れいげんあらたか)。

 

茂夫の超能力の師匠です。

 

「とにかく喧嘩には使わない」と、茂夫は師匠に言われたことを守り続けます。

 

しかし茂夫の顔面に超能力をまとった花沢のタックルが直撃します。

 

盛大に飛ばされる茂夫。

 

花沢は狂った様子で、超能力を使わない茂夫の生き方を否定します。

 

わざわざ凡人にレベルを合わせる必要はないと宣言します。

 

自分こそが世界の中心だと、怒りを茂夫に何度もぶつけます。

 

すると、エクボが花沢の前にやってきて今回は引き分けにしてくれないかと取引を持ちかけました。

 

しかし、引き分けだなんて人生の汚点になると、花沢は断ります。

 

エクボとしても茂夫を壊されるわけにはいきません。

 

エクボは自らの力の制御を外し、本来の人型をした悪霊に姿を変えます。

 

しかし、花沢が手ではらうだけで、人型のエクボは跡形もなく破裂して消えてしまいました。

 

第15話 根元からの消失

目の前でエクボが跡形もなく消え去ります。

 

茂夫の脳裏(のうり)にエクボとの記憶がよみがえります。

 

記憶の中ではいつも文句ばかり言う姿しか思い出せませんでした。

 

「ペットを消されたのがそんなにショックか?」と花沢はニヤリと笑いながら話します。

 

まともな思い出の無かった茂夫は「そうでもない」と簡単に言ってしまうのでした。

 

雨雲が近づいてきます。

 

花沢が茂夫の力を何度もバカにします。

 

対する茂夫が思い出していたのは、文句を言う姿だけではなく、「大物になる」「自信を持て」「主役はお前だぜ!」と自らを鼓舞(こぶ)するエクボの姿でした。

 

花沢は茂夫の顔の変化に気が付きます。

 

なぜ他人を下げないといけないのかと茂夫は問います。

 

自分の事をけなす花沢よりも、エクボのは意外といい奴だったかもしれないと茂夫は思いました。

 

花沢は選ばれし存在である地位を安定させるために、能力を最大限に発揮させます。

 

出力最大の力は花沢の周囲に大きな渦を巻き起こします。

 

そんな花沢の姿をみてもなお、茂夫は「怪我しちゃうよ」と冷静に忠告するのでした。

 

次の瞬間、花沢の力がさく裂します。

 

茂夫の首元を掴むと、そのまま地面へと引きずり倒します。

 

そのまま壁へと押し潰され、巨大なヒビが壁に刻まれます。

 

花沢の攻撃はひび割れにとどまらず、そのまま壁を突き破って校舎を貫きます。

 

椅子や机を巻き散らしながら、茂夫は吹き飛ばされ続けます。

 

「どうした? 守ってばかりか?」と花沢は瓦礫(がれき)にまみれた茂夫を見て言います。

 

お前の力を見せてみろと花沢は急かします。

 

いつまでたっても戦う意思を見せない茂夫に、どこまで攻撃に耐えられるか花沢は耐久テストを仕掛けます。

 

歯を食いしばりながら超能力を発動する花沢。

 

先ほどよりも盛大に壁を突き破って吹き飛ぶ茂夫。

 

家庭科教室に茂夫たちは迷い込みます。

 

花沢は超能力でナイフを浮き上がらせます。

 

浮かび上がるナイフに、「包丁はあぶないよ」と茂夫は警告します。

 

「僕に指図するな」と花沢は聞く耳を持ちません。

 

ナイフの数本が間一髪で茂夫の左側を通り抜けます。

 

茂夫は超能力で飛んできた残りのナイフを跳ね返します。

 

ナイフは花沢の頭頂部を盛大にかすめます。

 

花沢は絶句します。

 

花沢の頭頂部は、落ち武者のようにすっかり髪がなくなっていました。

第16話 OCHIMUSHA

「お前はもう許さねえ!」と花沢は激高します。

 

首のネクタイを外し、ものすごい速さで回転させると、超能力をまとったネクタイ剣を作り出します。

 

「お前、今、より一層落ち武者っぽくなったとか思っただろ?」と花沢は茂夫に詰め寄ります。

 

茂夫は全力で否定します。

 

花沢はふらつきながらも茂夫を自らの『敵』として定めます。

 

次の瞬間、得体のしれない悪寒(おかん)がモブを襲います。

 

花沢自身もまた己の内から溢れる何かを感じていました。

 

両者ともに初めて味わう感覚の正体は『殺意』でした。

 

花沢が剣を構え、茂夫に向かって斬りかかります。

 

殺意を込めた一撃はモブの側をすりぬけ、校舎の壁を真っ二つにします。

 

「もうやめようよ、誰も得しない」と茂夫は説得しようとします。

 

しかし、花沢の攻撃は止まりません。

 

終わらせたければ打ち負かしてみろと叫び、花沢は一向に攻撃を止めません。

 

花沢は自分が人気者で、世界の主役であり、全ての物事は自分を中心に回っていると茂夫に宣言します。

 

茂夫はそんな花沢に対し「なんでそこまで自分に自信が持てるの?」と疑問を呈します。

 

茂夫の疑問に花沢は「愚問だね!」と言い、全てを支配する超能力の力を持っているからだと言います。

 

「さあ攻撃してこい」と花沢は茂夫に力を使わせようとします。

 

「嫌だよ」と茂夫は否定します。

 

大けがをさせたくないからと、茂夫は攻撃しません。

 

その返答に花沢は呆気にとられます。

 

面白い冗談だと笑い、凡人どもと一緒にするなと馬鹿にします。

 

茂夫は「超能力が使えるくらいでそこまで……」と理解ができない様子で相対します。

 

「お前だけだよ。そんな反論できるのは」と厳しい顔で花沢は答えます。

 

だから邪魔なんだと、花沢は右手を強く握ります。

 

そこで茂夫はなぜ相手がこれ程までに敵意を向けるのか理解しました。

 

それは『同族嫌悪』です。

 

茂夫は花沢を見て、「あんたは僕に少し似てる。自分に自信がないところ」と言います。

 

「自分から超能力を取ったら何も残らない」

 

「からっぽなんだ」

 

「それに気づくのが怖いんだ」

 

「だから僕を消したいんだ」と言い放ちます。

 

友達も少なく、目立たない脇役の凡人。

 

花沢も自分と同じだと茂夫は話します。

 

しかし、花沢は「違う!」と反論します。

 

超能力は生まれ持った才能であり、後ろめたさを感じるのは間違っていると。

 

お前とは違うと反論します。

 

依然として茂夫は「同じだよ」と言い続けます。

 

自分から見れば他人は凡人だからと。

 

最初から花沢は気づいていました。

 

自分の超能力では茂夫に勝てないことに。

 

ネクタイによる斬撃(ざんげき)はフェイントであり、花沢はタイミングをずらしながら念力による攻撃を何度も送っていました。

 

しかし、茂夫のまったくの無反応のまま会話を続ける光景を前にして、『倒せない』と悟っていたのです。

 

しかし、これまで築き上げてきた生き方の正当性を維持するためには、凡人の戯言であったと片づけなければならないと花沢は感じていました。

 

結果、花沢は腕力による首絞めを行います。

 

弱い者へのただの暴力。

 

それは凡人の愚を象徴するものであり、その行動が花沢輝樹のアイデンティティを崩壊させてしまいます。

 

超能力のこもっていない、花沢の単純な腕力に茂夫は混乱します。

 

瞬間、茂夫の脳裏に浮かぶのは頭から血を流して倒れる律の姿。

 

自らの過去を思い出し、茂夫の感情は大きく揺れます。

 

第17話 超能力と僕

花沢の過去は勉学やスポーツにおいても100点の内容でした。

 

しかし、「何故こうなった?」と花沢は自問自答します。

 

なおも茂夫の首を絞め続ける花沢。

 

茂夫は苦しそうに顔を歪めます。

 

「僕の世界をお前がぶち壊した!」と花沢は叫びます。

 

「超能力を使えよ!!!」と魂で叫びます。

 

首の圧迫に茂夫は次第に耐えられなくなってきました。

 

人に力を向けたら駄目だと、茂夫は自分の中で自問自答します。

 

しかしその時、茂夫の右手が動きます。

 

花沢は攻撃が来るかと身構えます。

 

しかし、その拳は顔にぺちっと当たるだけでした。

 

どこまで僕を否定する気だと花沢は震えます。

 

さらに絞める力が強くなっていきます。

 

薄れる意識の中、茂夫の脳裏(のうり)には声が聞こえてきます。

 

「痛い、痛いよ兄さん」

 

茂夫は過去をシーンを思い出します。

 

お年玉をかつあげされた茂夫に代わって、律が不良達に怒っています。

 

律は不良達に仕掛けますが、力は及びません。

 

律を助けようと踏み出した茂夫を不良の一人が軽く小突き(こづき)ます。

 

茂夫はブロック塀に頭を打ちつけ、気を失ってしまいます。

 

しかし、茂夫が目を覚ますと、地面には先ほどの不良達が血を流して倒れていました。

 

茂夫は律を探します。

 

律は「痛いよ、兄さん」と言って倒れています。

 

僕がやったのか?と茂夫は不安にとらわれました。

 

過去の記憶がさらに今の茂夫を追い詰めます。

 

追い詰められた茂夫は力なく地面に膝をつきます。

 

驚いた花沢は急に意識を失った茂夫の肩をゆすぶります。

 

茂夫を殺してしまったのではないかと花沢は我に返ります。

 

支えていた肩を離すと、茂夫は顔から地面に倒れてしまいます。

 

こうして影山茂雄と花沢輝樹の戦いは冷静さを取り戻しました。

 

花沢は茂夫の超能力を上回ることはできませんでしたが、対する茂夫は自分の身を守ることができませんでした。

 

互いの主張を拒絶(きょぜつ)し合った結果、そこに勝者はなく、複雑な感情が両者の間に深く刻まれる結果となりました。

 

しかし、戦いは終わりを迎えてはいませんでした。

 

二人の間に強大な爆風が起こります。

 

爆風の中からは異常な雰囲気を纏った茂夫が現れました。

 

正気のない異常な茂夫の姿に、花沢は打ち震えるのでした。

 

第2巻(終)

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