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ご紹介する方法は、登録不要でもちろん合法です。
違法手段ではないので、安心してください。
『桜姫華伝』は漫画アプリ『マンガMee』で全巻無料で読める?
いきなり、結論です。
『桜姫華伝』はこちらの集英社が運営する漫画アプリ『マンガMee』にて全巻無料で読むことができます。
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『マンガMee』では、『桜姫華伝』第1巻から最終巻までを惜しげもなく無料で公開してくれています。
安心安全に、そしてタダで『桜姫華伝』を最終巻まで読みたい方は『マンガMee』を使う方法が最もお得です。
『マンガMee』は、集英社が運営する公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。
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こちらの記事では、特にオススメする漫画アプリを厳選してランキング形式でご紹介しています。「無料で多くの有名漫画を読みたい」と思っている方はぜひ一読してみてください。
次に『マンガMee』の使い方(システム)を簡単にご説明します。
『マンガMee』の基本的な使い方
『マンガMee』では、アプリ内アイテムである『チケット』と『ボーナスコイン』を使用して読むことになります。
簡潔に言うと、『チケット』『ポイント』などを使って1作品、1日に最大5話まで無料で読むことが可能です。
『桜姫華伝』も1日に最大5話まで読み進められます。
ここでは『マンガMee』で使うアプリ内アイテム『チケット』『ポイント』のそれぞれの使い方を簡単に説明します。
『マンガMee』のチケットとは?
『チケット』はチケットアイコン(↓ピンク色の線で囲んである)が表示されている話に使うことが出来ます。
各作品ごとに1日1枚使用することができ、チケット使用後23時間で、新たなチケットが配布され各作品をまた1話無料で読むことが出来るというシステムです。
つまり、ほとんどの作品を1日1話無料で読むことのできるシステムがこの『チケット』なのです。
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『マンガMee』のボーナスコインとは?
『ボーナスコイン』は毎日、5~15秒程度の広告動画を視聴することで30ボーナスコイン(作品1話分に値する)を取得することが出来ます。
マンガMeeに掲載されている作品は、すべてこの『ポイント』の対象です。(※ポイントを使って読むことができるという意味)
↓『マンガMee』アプリを起動すると「短い動画を見て30ボーナスコインをGET!」と書かれた以下の画面が表示されます。
「動画を見る」ボタンをタップし、短い広告動画を視聴することで、マンガ1話分を読むために必要な30ボーナスコインを獲得することができます。
1日1回必ずこのシステムが使えるので、活用しましょう。(※広告動画をしっかり見る必要はありません。適当に流しておくだけでOK!)
また、今なら『マンガMee』を新規ダウンロードした際の特典として500ボーナスコインが手に入ります!
1話につき、30ボーナスコインを消費するので、500ボーナスコインは、約16話分に値します。
単行本にすると1~2冊分です。
このお得な特典をゲットできる今のうちに『マンガMee』をダウンロードしてしまいましょう!
アプリのダウンロードは、もちろん無料です。安心してください。
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『チケット』『ボーナスコイン』以外で1日3話分の漫画を読む
『チケット』『ボーナスコイン』以外に1日3話分の漫画を無料で読める仕組みがあります。
その仕組みがこれ、
見たいエピソードの漫画のページへ飛ぶと、「動画を見て無料で読む 残り3回」と表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで1話分のエピソードを新たに無料で読むことが可能となります。
3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。
- チケットを使い1日1話無料で漫画を読む
- 短い広告動画を見て毎日30ボーナスコインを獲得し1話分の漫画を無料で読む
- 短い広告動画を毎日最大3本見て、3話分の漫画を無料で読む
以上の事から『マンガMee』は、1つの作品において、1日に最大で5話分のエピソードを無料で読むことができるかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります。
遠慮なく無料で読ませていただきましょう!!(^^)/
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『桜姫華伝』あらすじ紹介!
時は平安時代。
桜姫は、許嫁の王良親王(青葉)から突如都に来るように告げられますが、その強引さを嫌い家出をします。
しかしそれが満月の夜だったことから、桜姫の運命は大きく動き出します。
桜姫は巫女の白夜から自分がかぐや姫の孫であり、秘剣・血桜で妖古を倒すことのできる唯一の存在であることを知ります。
以降、妖古を倒し皆を守ることを使命として生きるようになります。
そして桜姫をめぐり、月の者と人間との激闘が繰り広げられました。
美しき心を捨て、牙をむく舞々に正体を見せる白夜。
主のために命を賭す忍び、朱里と琥珀。
朝霧と右京の秘められた過去。
重なり合う人間模様と因縁に物語はさらに深みを増していきます。
激闘の末、青葉がずっと背負ってきた重大な秘密も明らかになります。
桜姫はその運命もともに背負おうと誓い、より二人の絆が深まっていくのでした。
桜姫と、桜姫を支える者達が描く、感動のラストに目が離せません!
『桜姫華伝』の読者の反応や評価は?
桜姫華伝小学生ぶりに読んだけどやっぱり何歳になっても面白い
疾風カッコイイんよね…— かえで@ログアウト (@maple_0708) August 17, 2021
有菜っち先生の桜姫華伝が久しぶりに読みたくなって漫画を買ってしまった………………
やっぱり面白い………………— 憂@遅筆 (@Mi_U_i7) June 4, 2021
桜姫華伝読んだことなかったから今更ながら読んでるんだけどめっちゃ面白いね!!
— みなみ☀️ (@tppicco) May 2, 2021
『桜姫華伝』はいいぞ……!
ついでにありなっち先生の漫画で『紳士同盟†』も面白いぞ……
— ミズメコ(*ΦωΦ (@mizumeko97) May 1, 2021
藤紫様はずるいお兄さんですよ!!
この人が出てくる桜姫華伝面白いから読んで https://t.co/hT5pZhrVhu— ま (@o0omkt) April 30, 2021
桜姫華伝もめちゃくちゃ面白いのでオヌヌメ
— 雨水すい (@sui7426) March 23, 2021
種村有菜さんすこ!ジャンヌハマったなぁ。桜姫華伝も面白い♀️
全巻セットかなり安かった pic.twitter.com/XFxByaJwUd— ミニ四駆先生(MiSaTo) (@coconuts0321) February 17, 2021
桜姫華伝面白すぎて12巻まで一気に買ってた。泣いた。少女マンガが中々面白いことに気づいた。
— かおるやま@Apex練習中 (@oyakatawaheiwa) January 29, 2021
昨日桜姫華伝読み返したらやっぱ面白いな…有菜っちってやっぱ天才だなとまた再認識した…
— 真衣 (@mailove3186) December 8, 2020
桜姫華伝は私が最初に読んだ種村さんの本なんだけどまーーぁ面白いわけよ
— こめぱん (@komepan_0529) November 23, 2020
『桜姫華伝』は面白い?見どころ紹介!
見どころ① 美しい作画に注目!
種村有菜先生の作品は可愛くて強いヒロインがメインのことが多く、今回も少女漫画らしくキラキラとした美麗な作画が印象的です。
時代背景が平安時代なので、もののけや妖古が出るというところはまさに古典の世界のようです。
うってかわって、桜姫が変身するとフリル付きの現代風のミニスカートとニーブーツ姿になるところは、作者曰く月の国の衣装ということだそうで、戦う女の子!というイメージが前面に出ていて可愛いくもあり格好良いです。
血桜に妖古が斬られた時に舞うのが、血ではなく桜の花弁というところも、細かいこだわりを感じられます。
桜姫がかぐや姫の孫だということも早々に明かされ、独創的な世界観と物語のテンポの良さ、躍動感のある戦闘シーンも描かれているので、少女漫画を読んだことがない人でもライトな感覚で読み進めることができるのではないかと思います。
見どころ② もどかしい二人の関係
序盤から桜姫が過酷な運命を強いられたり、月の国の者であることを青葉に責められたり、さらには戦いが落ち着いてもすれ違ってしまったりと、胸が痛くなる場面が何度も出てきます。
けれどもその裏側には、青葉が本当の自分を見せられなかったり、桜姫を思って遠ざけていたりと、事情があって仕方なくそう接することしかできなかったと後から知ることができます。
桜姫と青葉の心の距離が近づき「桜が連れ去られた時気が狂いそうだった」「もう二度と離したくない」と言う青葉の真剣な表情に、これまでの激闘から一転して、二人だけの甘い時間にキュンとするシーンもあります。
また、藤紫や百合姫が絡み始めると、この二人はこれから一体どうなってしまうのだろう…とハラハラして先が気になる場面もあり、ページをめくる手が止められません。
コミカルな描写とシリアスな描写にメリハリがあり、読み進めるうちに青葉と桜姫だけでなく、疾風や琥珀、右京と朝霧、槐と瑠璃条など、それぞれの織り成す恋模様に作者の愛情の深さを感じることができます。
見どころ③ 生きとし生けるものに必ずある命字
桜姫華伝の登場人物にはほぼ当てられている、妖古にさえあるといわれる命字。
桜姫が占われた命字は「滅」で、不吉な予感しかしません。
命字によってこの物語が展開されていると言っても過言ではないほど、深く関わってくると思います。
桜姫だけでなく、青葉や朝霧、藤紫や淡海に至るまで命字を持っていますので、どのキャラクターがどんな使命を持って生まれ、どんな風に物語のカギを握っているのかわくわくしながら読むことができます。
果たして桜姫は、月の国の住人で妖古としての自分にのまれすべてを滅ぼしてしまうのか、はたまた自分の未来を切り開き運命を打開するために別の選択をとるのか…
ぜひ、結末を見届けてくださいね!
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『桜姫華伝』登場人物紹介!
桜姫(さくらひめ)
和泉の山荘で暮らしていた少女です。
お転婆ですが心根が優しく、自分の力で過酷な運命に抗い、一度決めたら譲らない強さも持ち合わせています。
月の国の者で、満月を見て月の国の力が覚醒し、秘剣・血桜を使って妖古を退治できるようになります。
亡くなったと思っていた兄・戒は槐として生きており、人間を滅ぼそうとする彼を倒すため、奮闘します。
槐によって蘇生したかぐや姫を倒し、月の国に繋がる不死山の泉を封印すると月の力を失い一度命を失ったあと、3年後に蘇り、青葉と約束の場所で再会するのでした。
青葉(あおば)/王良親王(おうらしんのう)
帝の息子で桜姫の許嫁です。
雷の術を操り、白い狼になることができます。
東宮ではありませんが、未来の帝として育ったため皇族の一人として国を思う気持ちが強く妖古を憎んでいます。
当初は月の住人である桜が妖古となって国を滅ぼすのではないかと誤解し命を狙っていましたが、桜姫の優しさに触れるうちに想いを寄せるようになります。
短命の血の呪いを受けており、全身を痣に侵されていましたが、かぐや姫との決戦の際に槐に斬られ一度命を落とすことで解くことができました。
そして、桜姫と約束の木の下で再開することができたのでした。
朝霧(あさぎり)
普段は小さなもののけの姿をしていますが、正体は一寸子(いっすんし)の血を飲んで小さくなってしまった雪女です。
本人は桜姫の友人というよりも、仕えているつもりでいます。
優しい性格ですが、戦う際には狂気的な一面も露わにします。
青葉と同じ短命の血の呪いを受けており、槐との闘いによって妖古となった際に死ぬことで呪いが解けることに気付きますが、青葉には伝えることが出来ず桜姫によって斬られてしまいました。
その後、血桜の中で精神体となった朝霧は、桜姫が「命よりも大切なもの」と伝え仲間達とともに一度命を落とした桜姫を現世に送り出します。
白夜(びゃくや)
老齢の巫女で、桜姫の相談役でもあり、桜姫の秘密を知っています。
桜姫の許嫁として青葉を選んだのは白夜です。
術を使うことで美しい女性の姿に変わることができたり、桜姫にしか扱えない血桜を操ったりと謎の多い人物です。
その正体は月の国の創始者で、血桜は白夜の肉で、月泉水は白夜の涙から創られたものでした。
白夜は、月で長く生き過ぎて妖古となった月の者を滅ぼすために地上に降り、桜姫によって剣の力が満ちるまで待っていたのでした。
桜姫によって不死山の泉が封じられたことで、最後は花弁となって散っていきました。
琥珀(こはく)
忍の里の八代目頭領の娘です。
立派な忍者になりたいと思いながら戦う強い女の子です。
疾風のことを好きなのですが、蛙の姿にしてしまった後悔から思いを告げられずにいます。
ドジっ子な面があり、基本的に元気で桜姫達のムードメーカー的な役割を担います。
疾風(はやて)
琥珀の幼馴染の忍の少年です。
琥珀の術により蛙の姿となり元に戻らなくなってしまいましたが、満月の日のみ人間に戻ることができます。
蛙にされていなければ次期頭領でした。
水浴びをしに行った川で瑠璃条と会い、自分に似た部分を持つ彼女に惹かれていき、琥珀に告白されるも断ってしまいます。
桜姫が不死山へ行った後、琥珀に改めて告白をしますが突っぱねられたために修行へ出ますが、桜姫が蘇った直後に朱里とともに帰ってきました。
藤紫(ふじむらさき)
東宮で、青葉の叔父にあたります。
東宮だった青葉の兄が暗殺され、他の親王達も権力争いに負けてしまったため、押し付けられるような形で東宮になりました。
野心もなく、何に対しても魅力を感じない性格でしだが、初めて桜姫のことを「欲しい」と思いました。
しかし桜に拒絶され、青葉と桜の想いが重なっていることを確認すると、百合姫に求婚の文を送りました。
修羅幽玄殿での戦いの際に後方で陰陽師や検非違使に采配を振ったり、戦いの後も百合姫と舞々を見守るなど、縁の下の力持ち的存在です。
百合姫(ゆりひめ)/りり
裏表のある性格であり、青葉を自分のものにしようと策を練ります。
右大臣家の娘ですが、実の娘ではなく、百合姫が亡くなった娘とそっくりだったため、人買いから買われてきました。
舞々の双子の姉であり、火傷の痕のせいで村人から疎まれていた弟を守れるよう下級貴族と結婚するかその女房になることが夢でした。
舞々が弟だとわかると共に都から旅立ってしまいますが、桜姫の危機に駆け付けてくれ、その後は藤紫のもとで罪を償うようになりました。
槐(えんじゅ)/戒(かい)
桜姫の実の兄です。
人間を憎むようになってから冷酷な性格になり、様々な場所にバラバラにされて埋められているかぐや姫の体を集めて蘇生させ、血桜の本来の持ち主である彼女を使って、人間を滅ぼそうとします。
戦いの末、仲間を失い続けて心を乱した槐は自ら桜姫を襲いに行き、青葉を斬り殺しますが、これは青葉の呪いを解く朝霧との約束でした。
復活したかぐや姫の振るった剣から桜姫を庇い、ただ桜を守りたかっただけなんだ、と明かして最期を遂げました。
瑠璃条(るりじょう)
桜姫と瓜二つの姿を持ち、槐に従う人形(ひとかた)の少女。
1日1度は水に全身を浸さないと体が保てず、全身に入れている模様は体を形成する楡(にれ)の葉などがバラバラになってパーツがはぐれてしまうのを防ぐためですが、自分の意思でバラバラにして移動することもできます。
槐が優しくしてくれる理由が桜姫と同じ顔をしているからだと気づいており、本物の桜姫を憎みますが、槐との縁が切れると桜姫のもとで過ごすようになります。
桜姫と入れ替わって槐を討ちに行った際、血桜に認められなかったため血桜に斬られて命を落とします。
舞々(まいまい)/でん
可愛らしい姿をしていますが男の子です。
生まれてすぐに負った顔の火傷を槐に月泉水で治してもらったため、恩を感じて従っています。
百合姫の双子の弟で、百合姫が姉であるとわかると槐を裏切り都をあとにします。
姉と同様に桜姫の危機に駆け付け、その後は藤紫のもとで過ごすようになります。
右京(うきょう)
朝霧と同郷の青年で、元は恋人同士でした。
朝霧が村を滅ぼしたことを知り、彼女を探し追ううちに憎しみの心を槐に付け込まれ、槐の手下になってしまいます。
しかし朝霧への思いは変わっておらず、彼女を思って槐を裏切ったため、御紙を燃やされ、槐に操られた桜姫に斬られて命を落とします。
祝言の際に朝霧に渡そうとしていた月長石の首飾りを、最期を迎える前に渡していました。
朱里(しゅり)
忍の里の抜け忍で、琥珀や疾風と幼馴染です。
兄の破斗を殺したとして、里を抜けたことと併せて追われていましたが、本来の任務は槐の動向を探ることでした。
任務の最中に槐に見つかってしまい、取り入るために月の者の側についたのでした。
表向きには槐の仲間ですが、裏では情報を頭領や白夜に伝えていました。
かぐや姫との闘いの後、桜姫が蘇った際に疾風とともに昔の穏やかな姿で帰還しました。
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『桜姫華伝』序盤ネタバレ紹介!
第1話 月下降臨
時は平安。
和泉の山荘では、14歳の桜姫(さくらひめ)が、生まれた時から決められた許嫁である王良親王(おうらしんのう)との結婚を拒んでいるところでした。
桜姫に両親はなく、たった一人の兄も流行り病で亡くし、今は王良親王の援助で暮らしていました。
そして会ったこともない許嫁に急に都へ呼ばれますが、自分で運命を決められないことに桜姫は嘆きます。
反発するために木に登った桜姫を、王良親王の使者である青葉(あおば)が見つけ「春の蝶」「桜の精かと思った」と甘い言葉を漏らします。
しかし桜姫を抱きかかえると、すかさず「ただの熊だったな」と悪態をつきました。
その後も桜姫の態度に対し、王良親王への報告のしようが無いと青葉に悪態をつかれ続け、桜姫はますます王良親王を嫌いになっていくのでした。
青葉とのやりとりに女房の淡海(おうみ)からお説教をもらった桜姫は、友達の朝霧(あさぎり)に慰めてもらいます。
朝霧に月を見るよう促され、空を見上げた桜姫は、月を見ていると淋しくなると呟きました。
それに対し朝霧は、まるでかぐや姫のよう、淋しいのはきっと誰かに呼ばれているせいでは、と応えました。
まだ見ぬ誰かに呼ばれている、その想像に思いを馳せたつかの間、会話に聞き耳を立てていた青葉と巫女の白夜(びゃくや)が現れます。
里に人食いのもののけである妖古が出るので、結界を強めるために白夜は訪れていたのでした。
桜姫には白夜と「満月を見ない」という約束がありました。
けれどもその約束以上に桜姫は王良親王との結婚を拒み、朝霧とともに、ついに家出をしてしまうのでした。
桜姫と朝霧が居なくなったため、和泉の邸(やしき)では女房達が大騒ぎしていました。
邸内の状況に、青葉はこんなにも桜姫が王良親王のことを嫌っているのかと呆然とします。
けれど淡海は、これまでに親王から貰った手紙を一つも捨ててはいけない、と桜姫から言いつけがあったことを青葉に教えます。
桜姫は、家族を亡くし、文を交わす貴族の友人もなく、山の中に一人で住んでいることで素性卑しいと里の者に噂されてきました。
だからこそ、桜姫は親王からの手紙を心待ちにし、手紙の内容が代筆や歌集の引用ばかりだとわかり嘆きながらも、何度も読み返していたのだと。
家出をした桜姫はというと、森の中で迷子になっていました。
物音に驚いて走り出すと、辺りが明るいことに気付き、その拍子に桜姫は月を見上げてしまいます。
その日はちょうど満月だったのです。
どこからともなく妖古が現れ桜姫に襲いかかろうとしたところを、青葉が桜姫をかばい、妖古を退けてくれました。
傍には白夜もかけつけており、満月を見ると満月を通して桜姫の居場所が妖古にわかってしまい、見てはいけなかったことが教えられます。
そして、桜姫はかぐや姫の孫であることを告げられるのでした。
かぐや姫は昔、月の国から秘剣・血桜(ちざくら)を持ち、妖古を退治していました。
不老不死の妖古を倒すには血桜を使うしかなく、血桜は本来ならばかぐや姫しか扱うことができません。
そして桜姫は白夜から命字(みことじ)が書かれた紙を受け取ります。
紙には「滅」の文字が書かれていました。
どんなもののけにも命字は存在し、その運命からは誰も逃れられません。
桜姫はこれから何を滅ぼし、誰を滅ぼすのか、不安になり立ちすくみますが、白夜は「生きてみればわかるだろう」と言うのでした。
その言葉が桜姫の背中を押したのでしょうか。
青葉が術を使って懸命に妖古をけん制していたところに、戦うことを決意し変身した桜姫が現れ、妖古の動きを封じたのです。
桜姫は、白夜から受け取った紅によって血桜を出すことができるようになります。
血桜は扱いづらく桜姫の手を煩わせますが、なんとか皆を守ることができたのでした。
妖古を倒し終えた桜姫はその場に座り込み、涙を流しました。
三人を守ることができてよかった、と。
泣いている桜姫に対し、青葉が「助かった」と礼を言うと、桜姫は優しく微笑むのでした。
王良親王の邸に着いた当日、桜姫は驚きました。
なんと、使者として桜姫のもとにやって来た青葉本人が王良親王だったのです!
第2話 生まれたときから許嫁
妖古を倒せるようになった桜姫。
命字の滅の字が導くのは、果たして妖古を倒し続ける運命なのでしょうか…?
青葉の邸に着いた桜姫は、青葉から初夜を迎えることを告げられます。
白夜には愛は初夜で芽生えるものだと言われますが、桜姫は納得がいきません。
月を眺めていたのも、許嫁である青葉も月を見ているかもしれない、と心のどこかで想っていたからでした。
家族がいなくなり、自分を知る人が青葉だけになったのに、一度も会いに来てくれなかった青葉が嫌い、と言い放ってしまいます。
それでも青葉は、桜姫の言葉に対して、姫の頭を静かに撫でるのでした。
そんな二人の耳に、どこからか笛の音が聴こえてきます。
笛の音の主は、東宮・藤紫(ふじむらさき)でした。
桜姫が扇を忘れ青葉の後ろに隠れると、藤紫に姫を術でだましていると言われますが、術など使わなくとも自分と姫の運命は繋がっている、と青葉は言いきります。
藤紫は東宮になれたのにも関わらず、皆の注目が青葉に行き、なおかつ月の姫を妻にすることで政治的にも有利になることが気に入らないようでした。
野原で寝転んでいる青葉に、藤紫のことは気にすることはない、と桜姫は慰めます。
すると青葉に、今持つ才能のすべては都中の誰よりも上手くなりたかった、桜に自分のことを絶対に好きになってもらいたかった、と告げられます。
そして、本当は青葉が何度も和泉に訪れており、自分を見ていたことを知るのでした。
その夜、邸の外に妖古が現れました。
妖古を倒すと、そのタイミングを狙って青葉の率いる弓兵達の矢が桜姫を襲ったのです。
青葉は、先代の帝も先々代のお祖父様も月の姫に惑わされ妖古に殺された、自分も月の姫に惑わされると恐れられたために東宮になれなかったと、苦し気に言いました。
青葉と影で共謀していた淡海も、もののけ嫌いを桜姫に対し露骨に表すようになります。
青葉は、国を滅ぼすかもしれない桜姫を生かしておくことは危険だ言うと、矢を放ち、その矢は桜姫の胸を貫くのでした…。
第3話 琥珀見参‼人間と、そうでないもの
青葉にとどめを刺されそうになった桜姫を、危機を察知した白夜がかばいました。
青葉は桜姫のことを妖古と同じ不老不死の化け物で、人間を裏切らないわけがないと言い放ちます。
そして月の国の罪人が地上に流され人間を喰らい、心を失くした成れの果てが妖古であり、桜姫の母親も妖古に取り憑かれたのではなく妖古になったのだと教えられ、桜姫もそうなるだろうと言ったのです。
桜姫はその場から逃がれますが、深手を負ったため目が見えなくなり、そのまま湖に落ちてしまいます。
水の中で朝霧が雪女の姿となり、桜姫を抱きしめあたためてくれました。
その後、川下に桜姫たちが浮いているのを忍者の琥珀(こはく)と疾風(はやて)が見つけ、助けてくれます。
琥珀の主が青葉であることがわかりますが、琥珀は桜姫をあたたかく迎え、かくまってくれたのでした。
しかし疾風は、里に親王から姫探しの命が下ったので、怪我が治ったらすぐ出て行くよう伝えました。
琥珀は忍の里の八代目頭領の娘であり、次の頭領になることを目標にしています。
歴代の頭領も誰一人倒せなかった赤玉(あかだま)と呼ばれる人間を襲う鷹を倒すことで、実力を認められ、次の頭領になろうとしているのでした。
そんな話をしている中、桜姫の脳内に耳鳴りのような音が響きました。
その音に桜姫はよろめき、琥珀に支えられると、琥珀をおいしそう…と突然思うのです。
桜姫はそんな考えを抱いた自分を妖古と同じ化け物だと思い、琥珀から離れようと走り出します。
琥珀は桜姫を追いかけますが、血桜を向けられ斬ると脅されます。
血桜は未だに桜姫の意志とは別に動き出してしまい琥珀を刺しそうになりますが、琥珀は代わり身の術を使い血桜を避けました。
そして、桜姫の言動から矢を放ったのが青葉であることと、桜姫が優しい人間だとわかった、と言ってくれたのです。
桜姫が青葉を思い泣いていたこと、琥珀にもたくさん優しくしてくれたことから、妖古とは違う、と桜姫を勇気付けてくれるのでした。
琥珀は赤玉を倒すべく、桜姫たちを連れて赤玉の巣へ向かいました。
琥珀にはどじな面があり桜姫は不安になりますが、疾風は実力だけなら里で一番だと太鼓判を押します。
一方琥珀は案の定赤玉に気付かれ、さらには怒らせてしまいます。
しかし赤玉だと思って対峙していたのは妖古だったのです。
桜姫は、妖古は琥珀では倒せないと言いますが、何であろうと退治する、頭領になるためではなく立派な忍者になりたいと叫び、琥珀は戦い続けようとします。
その言葉に胸を打たれ、桜姫はかぐや姫の孫であることや運命など関係なく、自分も都や青葉を守る立派な姫になりたい、という強い気持ちを持つようになります。
里へ向かうと青葉が待ち受けており、妖古は青葉が桜姫を誘き出すための罠だったことがわかります。
以前脳内で響いた耳鳴りは、青葉が持っていた妖古の飢餓感を触発させる笛が原因でした。
そして、桜姫は正体を現すよう、青葉に笛を吹かれてしまうのでした。