拳闘暗黒伝セスタス2巻無料ネタバレ!タダで読む方法紹介!拳奴死闘伝セスタス2巻も読み放題!漫画バンクzip,rarは危険|舞台はシリアへ?

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悩んでいる人
『拳闘暗黒伝セスタス』2巻を無料で読む方法とネタバレが知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

余談なのですが、違法な無料漫画サイト(漫画バンクやzip、rarファイルを含む)では、ウイルスによる感染率が年々高くなっています

 

今回ご紹介する『拳闘暗黒伝セスタス』2巻を無料で読む方法は、登録不要もちろん合法です。

 

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『拳闘暗黒伝セスタス』を無料で読む方法は?

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『拳闘暗黒伝セスタス』2巻 ネタバレ紹介!

第2章 第Ⅰ話『赤毛の少年』

試合前。

 

セスタスはせりの上で闘神に祈りを捧げています。(闘神よ 怖れを友に 死地に赴く 我の拳を 勝利に導き給え!!)

 

「神速の拳闘児 セスタス」

 

大歓声の中、紹介されるセスタス。

 

試合が開始し、なかなか倒れない相手にセスタスは苛立ちます。

 

「調子に乗るんじゃねえ!!ガキがッ!!」

 

逆に一発喰らってしまうセスタス。

 

倒れ込んだセスタスにザファルからのアドバイスが入ります。

 

「呼吸を整えろセスタス、敵は打たれ強い!!もっと脚を使えッ!!」

 

「来るぞ!追撃を喰らうなッ」

 

ところがセスタスは足にきています。

 

「まずい!!!酔いが膝に来てる!!」

 

ザファルはセスタスが拳に酔ったと知りつつも容赦なく激を飛ばします。

 

「止まるな!上体を振れッ、防御を絶対に崩すな!」

 

セスタス(…は…早くッ…醒めてくれッ!!!もう一発喰らったら終わりだ!!…潰されちまうよ!!負ける 負ける 負ける 殺される 殺される 殺される)

 

ザファルは心の中で叫びます。

 

(耐えろ!!焦るな、敵も憔悴してるぞ)

 

そこへセスタスの渾身の一発が相手にきまります。

 

しかしなかなか倒れない相手に苛立つセスタスは思わずパンチが大振りになります。

 

それを見たザファルが叫びます。

 

「いかんッ 大振りするな!!!」

 

セスタスの大振りパンチが相手を捉えたと同時に、セスタスは相手からアッパーを喰らってしまいます。相打ちになった二人は同時に倒れ込みます。

 

ザファルの激が飛びます。

 

「起きろォ セスタス!!」

 

セスタスは徐々に意識がはっきりしてきます。

 

「…そっか、まだ試合中だったんだ!!」

 

ザファル「そうだ!!そのまま立ち上がれ、立てばおまえの勝ちだ!!」

 

セスタス「死んで…たまるか!!」

 

その一心で立ち上がったセスタスに勝利が告げられます。

 

それを見ていたザファルは思います。(打たれ脆さは敵に一打逆転を許してしまう致命的な弱点だ…無理もない、まだ未熟な子供なのだ!!だが試合は体の成長を待ってはくれぬ)

 

試合が終わったセスタスは通路で思わずひざをついて吐いてしまいます。

 

背後にした試合会場では負けた相手が首を刎ねられています。

 

セスタス「まだたったの三勝しかできてない」

 

「どいてくれないか セスタス」

 

目の前に現れたのは試合に向かうルスカでした。

 

ルスカは心の中で思います。(セスタス、君はいつ足元(した)ばかり見つめて啾(な)いているね…それでは到底頂上(うえ)には登れやしないよ)

 

「ローマの格闘児 黄金のルスカ!!」

 

紹介されたルスカに歓声が沸きます。

 

対戦者は極東の大国「漢」から来た棍法の使い手、紅の旋風 焱角(エンカク)

 

試合が開始されますが、焱角の棍棒による攻撃をルスカはことごとくかわします。

 

あっという間に焱角の足をきめてしまいます。

 

ルスカは自分に言い聞かせます。

 

(僕は敵に同情しない、容赦しない頂点だけを見上げて技を極め、折る、砕く登りつめるためには下なんか見ていられないんだ)

 

そして焱角の足を折り、観客席から女性の歓声を浴びつつも(だめだッ こんな斬れ味ではもっと剛く もっと鋭く…一日も早く大人にならなくては)と感じています。

 

ルスカと自分との格の違いに絶望しながら歩いていたセスタスに声をかける一人の人物がいました。 

 

「よォよォ千両役者」

 

「ハラハラさせるじゃん 見応えあるいい舞台だったぜ」

 

セスタスが反論します。

 

「舞台だってぇ!?芝居じゃないんだぞ拳闘は!!」

 

その人物とは旅芸人メイソン一座の看板芸人、トラキアの赤毛小僧アシュレイという大道芸人でした。

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第2章 第Ⅱ話『壁』

ヴァレンス養成所に馬車にのったロクサーネが現れます。

 

皇帝陛下の仰せ付けでセスタスを迎えに来たのでした。

 

数日で済む用事とのこと。

 

行くべきかどうかザファルに相談するセスタス。

 

ザファル「行くしかあるまい…ただし基礎訓練だけは毎日欠かすなよ」

 

ロクサーネの馬車に乗り込むセスタスを横目に養成所の仲間が噂します。

 

チーノ「なぁ…アベル、あいつさっさと一人だけ自由になっちまうかもしれねえぜ」

 

アベル「ええーっ 何でさ!?」

 

チーノ「バーカ皇帝だぞォ!上手いこと取り入りゃきっと…」

 

ミゲル「よせよ!チーノ」

 

アベル「ミゲル…」

 

ミゲル「セスタスがそんな奴じゃない事ぐらい知ってるだろ?」

 

ロクサーネと馬車に乗って外の風景を見ながらセスタスは思います。

 

(試合以外じゃ決して出られない壁なのになこれも皇帝陛下の御威光ってヤツか…壁かあ…そういえばどうしてだろう?人間の居場所に必ず壁があるのは…街だってか壁でできてるようなもんじゃないか何かを守るため隠すため 誰かを入れぬため出さぬため 隔てるため築かれた境界線人々を分かつ身分(かべ)そしてオレ自身の能力の限界(かべ)全ての壁を越えてゆける能力を自由と呼ぶのだとしたらこのオレなんかにそんな日が本当に…来るんだろうか…?)

 

宮殿の特大の壁に設えられた門をくぐると、なにやらサーカスの訓練のようなことをしている人たちがいます。

 

ロクサーネによるとメイソン一座という最近ローマで評判の高い旅芸人たちで、皇帝陛下が特別に場内に招いたらしいのです。

 

「一座の中でもあの赤毛の男の子が芸達者で大変な人気らしいわ」

 

その男の子は、セスタスの試合終わりに「よォよォ千両役者」と声をかけてきた、あのアシュレイでした。

 

「皇居で再会とは粋だねえ」

 

アシュレイはそう言うと、一座の首領から肩慣らしを命じられ、その場で華麗な舞を披露してみせました。「やるなァ」と拍手するセスタスに「カッコイイオレ様に惚れんなよ」とアシュレイ。

 

「しばらくだったねセスタス。よく来てくれた」

 

セスタスと再会した皇帝。

 

どうやら皇帝は選りすぐりの彫刻家たちに彫刻の競作をさせており、そのためのモデルとしてセスタスを呼んだらしいのです。

 

セスタスより先にルスカがそのモデル役をやらされており、「やっぱり捕まったのかセスタス。大げさな恰好でずっと立たされるよ」とのこと。

 

練習をしたいセスタスは「そんな用でわざわざオレを呼んだのかよ…」とガックリしているところへルスカが語りかけます。

 

セスタス。次の試合大丈夫なのかい?当たっているんだろう?壁に…

 

ルスカが完璧に自分の状況を見抜いていることに驚愕せざるをえないセスタスでした。

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第2章 第Ⅲ話『演者』

彫刻のモデルとして動かずにいることに疲れたセスタスにルスカがアドバイスを送ります。「発想を変えればいいのさ。東洋武術には不動の姿勢を保つ鍛錬法があるそうだよ」

 

かっこいいルスカやかわいいセスタスを見て女性たちがキャッキャ言っているところへ皇帝が現れます。

 

「制作の邪魔だけはしないでくれよ」

 

サッと道を開け、ひざまずく女性たち。

 

「軍神(マルス)顔負けの凛々しさだなァ、ルスカたった一つの傷さえなければ完璧なんだがね。ほらその胸の…」

 

そう言ってルスカの胸の傷を指さす皇帝。

 

ルスカはピクッとして「ああ…これですか…つまらない古傷ですよ。ずっと…ずっと大昔のね…」ルスカは何かを思い出していました。

 

まだルスカが小さい子供の頃。

 

ルスカの一団が数人の何物かに襲われ、多くが死にルスカも胸を切り裂かれています。「…ちちうえ…たす…け…て!!!」

 

「ふーん、そうなのか…」

 

自分の古傷についてあまり関心を示さないセスタス。

 

ルスカ(…何も知らないのか!?知る必要さえ無いのか…この男は。

 

冷たい雨だった。苦痛さえ麻痺するほど…心まで凍てつくほど…!!!)

 

「動いてるじゃん!ルスカ」

 

セスタスに言われて、ルスカは回想しながらいつの間にか動いてしまっていた自分に気づかされます。

 

「バテたよ少し…やっぱり疲れるね…」

 

そう言うルスカの言葉を聞いた皇帝から「よし休憩を入れよう」とのお言葉。

 

セスタス「オレ少し走ってきます(いつも通り練習しろっていわれても、ここじゃ走り込みしかできないよ)」

 

皇帝「練習熱心なのは良いが、浴場で汗を落としてから戻ってくれよ」

 

「やれやれ…音楽に演劇…戦車競技に飽き足らず、下賤な大道芸まで。ネロ様の物見狂いにも困ったものだ。皇太后陛下には何と申し上げたら良いものかな?」

 

そう嘆息するのはアフラニウス・ブルス、近衛隊長官でネロの側近です。

 

「あの母君の御気性では、また角が立ちますぞ。諫め事ならば私が…」

 

そう提案するのはルキウス・アナエウス・セネカ、哲学者でネロの教師です。

 

そんな二人のもとへデミトリアスがやってきます。

 

「ブルス閣下。その件につき是非お耳に入れたき情報がございます」

 

ブルス「…何だ居たのか貴様。分もわきまえず出しゃばるな格闘屋ツ!!貴様は陛下の警護だけをしておれば良いのだ!!参るぞセネカ殿」と言うと、デミトリアスの情報を聞かずに立ち去ってしまいました。

 

メイソン一座の首領「開演は明後日だ、一世一代の大仕事になるぞォ野郎ども!!皇帝様が宮殿の浴場を開放して下さるそうだ!旅の垢を落として本番に備えておけよッ」

 

場所は宮殿の浴場。

 

走り込みを終えたセスタスが浴場に入ると、アシュレイが入っていました。

 

「あれっアシュレイじゃないか。ごめん驚いた?てっきりもう誰もいないと思ったから…」

 

アシュレイ「ちょっ、ちょっと待てッコラァ!気安く近寄るんじゃねえッ!!来んなあッ」

 

セスタス「えっ?何で…」

 

アシュレイ「ジロジロ見てんじゃねえッ!!」

 

なんと男だと思っていたアシュレイの胸元にはふたつの乳房が揺れていました。

 

剣を取り、セスタスの喉元に突き付けながらアシュレイは鬼気迫った表情で迫ります。

 

「…いいかッ 誰にも言うな!!言うなよッ。オレは男だ。見なかったことにしろ。バ…バラしたらただじゃおかねえからなッ…!!」

 

セスタス「痛ッ…言わないよぉごめんなさあい!!!」

 

アシュレイ「ごめんで済むかッバカ!!」

 

アシュレイは「ちっきしょう」といいながら立ち去りました。

 

セスタス「言えっこないよ!み…見ちゃった…見られちゃったどうしよう!?」

 

数人の男たちが何やら謀議を巡らせています。

 

「ここまでは手はず通り。芝居好きが功を奏しましたな」

 

「順調過ぎて不気味なくらいだな」

 

「全くだ」

 

「天意と取るべきでしょうこれは…」

 

「暗殺が本業とはまさか思うまいな」

 

「左様…命懸けの計画とはいえ…直接手を汚す必要など無いのだ」

 

「…そう我々の仕事は…事が済んでから山ほどあるのですからな。会合はもう控えたほうが良いでしょう」

 

「これからは個々に準備を進めておくということですね…」

 

「では諸君再び誓おうではないか。我らの先帝クラウディウス皇帝陛下に!忌まわしい帝位簒奪者に裁きの鉄槌を!!そして王座を正当なる継承者へ!!」

 

首領「アシュレイ。どうした?アシュレイ」

 

アシュレイ「何でもねえよ首領…ちょっとのぼせただけだ…」

 

首領「嘘をつくな。迷っているだろう…?殺人が初めてでは無理もないが…命令は絶対だぞアシュレイ!!おまえを使う意味はわかるな?想いを遂げる絶好の機会ではないか」

 

アシュレイ「!!」

 

首領「忘れたわけではあるまい。なぜ美しい髪を切り剣を取ったのだ!?」

 

アシュレイ(怖いから 悔しいから 女にはなりたくない…

 

見ててね母さん、遂に皇帝を殺る時が来たよ!!)

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第2章 第Ⅳ話『刺客』

早朝の宮殿。

 

ロクサーネは笛の稽古、セスタスは自主練に勤しんでいます。

 

ロクサーネ「おはよう。早朝から熱心ね」

 

セスタス「あなたこそこんな早くに笛の稽古ですか?」

 

ロクサーネ「ふふ…これはね、私の趣味と実益よ。これでも宮廷衛士のはしくれですからね。巡回中に何かあれば笛を使って知らせるの。さっきの曲は無事終了の証よ」

 

そこにアシュレイが現れます。

 

「へーえ気取ってらァ。コソ泥が出たらどんな曲なのか聴きてえもんだぜ。よう!色男。朝っぱらからオネエちゃんとやけに楽しそうじゃねーか」

 

ロクサーネ「あの娘が妬くから失礼するわ」

 

どうやらロクサーネはアシュレイが女であると知っているようです。

 

セスタスと二人になったアシュレイ。

 

「女でいると世の中渡りづらいんだよいろいろとッ!!孤児なら最悪さ。娼婦にされちまうのがオチだからな」

 

セスタス「き…君も孤児だったの…」

 

アシュレイ「ありがてえ話だろ。ローマ軍が領地を広げたおかげでな。あとはありふれた筋書きよ。この国じゃ家畜みてえに堂々と人間が売買されてる。労働力にならねえガキなんて安いもんだぜ」

 

セスタス「知ってるよ。オレの仲間も皆同じだ…」

 

セスタスは小さい頃を回想していました。

 

「…でもさ、男のふりもいろいろ大変そうだね。せっかく目立つキレイな髪してるのに勿体ないな」

 

アシュレイ「そうやって奴隷女は競りで値踏みされんだよ。母親譲りのこの髪色…珍種だってな。トラキア産、赤毛娘。幾らだったか当ててみるか?」

 

セスタス「オ…オレそんなつもりで言ったんじゃ…」

 

アシュレイ「詫びなんざ要らねえよ。男に同情されても嬉しかねえッ。おまえなんかに憐れまれてたまるか!!」

 

アシュレイは立ち去りました。

 

自ら髪を結っている姉に「もう昼食の時間だよー姉上…髪型なんかどうでもいいじゃないかァ、側女に結わせろよ」と言っているのはブリタニクス、オクタヴィア皇后の弟(13歳)です。この姉弟は先帝の実子です。

 

父親の名はクラウディウス。

 

50代で即位したローマ帝国第4の皇帝です。

 

オクタヴィア、ブリタニクスの母親はメッサリーナ皇后といい、気弱な夫を省みず奔放の限りを尽くした悪妻だったといいます。

 

幾多の不倫の末、謀反まで企て処刑されています。

 

メッサリーナが処刑された後にクラウディウス帝が皇后に迎えたのが姪にあたる未亡人アグリッピーナでした。

 

このような経緯でアグリッピーナの連れ子ドミティウス(ネロ)は皇帝の息子となったのです。

 

本来であれば、クラウディウスと血のつながった実の息子であるブリタニクスが帝位を継ぐはずでした。しかしクラウディウス皇帝の死後、王座にはアグリッピーナの連れ子で年長のネロが座っていました。オクタヴィアは皇后ですが、もともとネロにとっては義理の妹です。義妹とは結婚できないのでオクタヴィアは一度他家へ養子に出されています。

周到に仕組まれた逆転劇でした。悪運に強いアグリッピーナは計略にかけても先妻メッサリーナとは役者としての格が違っていました。

 

「いい加減あんな奴に気を遣うのはやめろよ!!何が皇帝だッ。母親の言いなりじゃないか!!僕が帝位を継いでさえいれば…姉上に辛い想いなんかさせなかった」ブリタニクスはそう言うと、オクタヴィアの持っていた手鏡を放り投げました。

 

割れた手鏡で自分の顔を見ながらオクタヴィアは言います。

 

「…私の事はいいのよ…ブリタニクス。皇太后さまは優しくして下さっているわ…」

 

ブリタニクス「…だから怪しいんだよ。何もかも都合良すぎるとは思わないかい?姉上…」

 

オクタヴィア「…」

 

ブリタニクス「父上の死さえ不自然に思えてくる…そうだよあの女なら…」

 

オクタヴィア「やめてえッ…やめてブリタニクス…そんな話聞きたくない…二度と口にしないで…二度と…」

 

ブルスに話を聞いてもらえなかったデミトリアスはアグリッピーナに話をもっていきます。

 

アグリッピーナ「話を聞こう。遠慮せず申してみよ。デミトリアス」

 

デミトリアス「皇太后陛下、一刻を争う事態ですぞ」

 

なぜか真夜中に目が冴えて眠れないセスタス。

 

なぜかアシュレイの顔が一日中頭から離れず、心配になってしまいます。

 

セスタス(どうかしてるよ)

 

自分の中の何かを追い払うように自主練に励むセスタスが、ギシ…ギシ…という物音のする上を見上げると、そこには真夜中にもかかわらず上空にはられたロープを渡るアシュレイの姿がありました。

 

セスタス(こんな深夜に一人で練習!?…何を考えて…)

 

ロープを渡り切ったアシュレイはタァンッと宮殿へと飛び移ると、その手には剣が握られていました。

 

セスタス(どこへ行くつもりだ!?)

 

剣を片手に寝室のベッドに眠る皇帝を見つめるアシュレイ。

 

(行くよ母さん)

 

(くたばれローマ)

 

そう言うと頭上に高々と剣を振り上げ、寝ている皇帝へ向けて振り下ろします。

 

ところが次の瞬間、瞬く間に腕を取られ、逆にベッドに叩きつけれれてしまいます。

 

「残念だったね」

 

「てめえは…!?」

 

「替え玉さ。曲者には容赦しないよ。まずはこの腕折らせてもらう!!」

 

なんとベッドには皇帝ではなく、替え玉としてルスカが待ち構えていたのでした。

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第2章 第Ⅴ話『虜囚』

苦しむアシュレイ。

 

ルスカ(こんな細腕を折るのは気が引けるな。子供の殺し屋とはね…僕よりも年下じゃないか…小柄で華奢でまるで…)

 

そこでルスカはハッと気づきます。

 

(女!!?)

 

その気づきが一瞬の油断を生みます。

 

その一瞬を突き、アシュレイはルスカの拘束から逃れました。

 

緊急事態を知らせる為、宮廷衛士のロクサーネの笛が奏でられます。

 

首領「しくじったかアシュレイ」

 

アシュレイは衛士の追手から全力で逃げながら自らの闘志を湧き立たせます。

 

(泣くなッ…まだ闘える!! せめて一傷負わせずに死ねるかよ!!)

 

宮殿から飛び降り、木の枝にひっかかりながら地面に落ちたアシュレイの目の前にはセスタスが立ちはだかっていました。

 

セスタス「短剣を捨てるんだアシュレイ。君がそれで何をするつもりかは聞かないよ。だから…」

 

アシュレイ「う…うるせえ!!邪魔する気か!?セスタス、てめえも殺すぞ!!」

 

セスタス「オレ君が好きだ!!芸人のアシュレイが好きだよ」

 

アシュレイ「なッ…」

 

殺しなんかより、芸を観せている時の方がずっとアシュレイらしいというセスタスに対し、自分はこの日の為に生きてきたのであり、今さら後戻りなんかできないと叫ぶアシュレイ。

 

気づくとそんな二人を衛士の集団が取り囲んでいました。

 

セスタス「アシュレイ…もうやめよ…」

 

アシュレイの口元がフッと緩んだ次の瞬間、アシュレイは自らの喉元に短剣を突き付け突き刺そうとしました。

 

すぐさまアシュレイを殴りつけ、止めるセスタス。

 

衛士「よしよし。でかしたぞ小僧!!こいつを縛りあげろ!!」

 

捉えられるアシュレイ。

 

セスタスはザファルを思い浮かべながら思います。

 

(教えてよ先生…どうすれば良かったんだよ!?女の子を殴っちゃったよオレ…)

 

アグリッピーナ皇太后に危険が取り除かれたことを報告するデミトリアス。

 

デミトリアスを褒め、感謝するアグリッピーナ。

 

「この機に乗じて宮中に潜む毒蛇を一掃してくれよう。そなたのような勇士があれば皇帝はまさに百人力を得たも同然よ!ねえ?ネロ♡」

 

ブルスはデミトリアスに、あの大道芸人たちが暗殺者の一団だと最初から気づいていたのかを問います。それに対しデミトリアスはブルスに進言しようとしたにもかかわらず「分もわきまえず出しゃばるな格闘屋」と言われ聞いてもらえなかったことを念頭に「はっ!格闘屋の浅知恵なれば誉れ高きブルス長官閣下に進言するなど恐れ多いことで…」と嫌味を言います。

 

アグリッピーナは殺し屋たちを拷問にでもかけて黒幕の正体を吐かせ、首謀者を捕らえて己が名誉を挽回してみせるようブルスに命じます。

 

拷問を受ける大道芸人たち。

 

それを見つめるロクサーネとセスタス。

 

牢獄の中で縛られた状態で座らされているアシュレイ。

 

ロクサーネが語り掛けます。

 

「ここで人生を棄ててしまうつもりなの?あなたまだ15歳でしょう」

 

無理やりやらされていたんだろと問いかけるセスタスにアシュレイは、半分は自分の意志であること、昔からローマに復習するつもりだったこと、ローマ軍の悪業に比べたら殺し屋稼業なんで可愛いものであると考えていること、養父を売るほど自分は腐っていないことを叫びます。

 

セスタス(…どうしよう…!!?何にもできないよオレ…)

 

アグリッピーナの元へブルスからクラウディウス帝ゆかりの一派で行政官・警士解放奴隷を含む5人が首謀者であることが判明したと伝えれらます。

 

それを聞いたネロはなぜ養父上の配下が自分を狙うのかと混乱します。

 

そこへデミトリアスから、連行を拒んだ首謀者たちが全員毒を呷り自害したとの報告があがります。

 

デミトリアス「ブルス閣下、最後の詰めを誤りましたな」

 

ブルス閣下「貴様ァ…」

 

アグリッピーナは「それならせめて暗殺者にはふさわしい最後を」と命じます。

 

その命に従い、大道芸人の集団は次々と剣闘士と闘わせられ殺されていきました。

 

そして最後に残ったアシュレイ。

 

デミトリアスはルスカに命じます。

 

「ルスカ!!補り逃した失態を償いおまえが仕留めよ!」

 

ルスカ「お断りです父上…武門が汚れても良いのですか?気づかれてないようですがあの者実は…」

 

セスタスはアシュレイが女であることをバラそうとしたルスカを制止し「オレに闘わせて下さい!!彼が殺し屋ではない事を証明します!!」

 

アシュレイ「…!!」

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第2章 第Ⅵ話『剣舞』

ここから、セスタスがアシュレイを敢えて挑発します。

 

「安心しろよアシュレイ。もう殴ったりしないから。君に拳なんか使うまでもないさ…どうせ…そんな短剣(おもちゃ)じゃオレは殺せやしないんだ!!」

 

アシュレイ「なッ…何だと!?てめえ…馬鹿にする気かッ!!?」

 

セスタス(…そうだアシュレイ、乗ってこい!!)

 

アシュレイ「上等じゃねえか、殺ってやらぁ!!」

 

セスタス(両の手に諸刃の短剣…刃渡りはおよそ拳二つ分か…有効攻撃圏を大人の拳闘士とほぼ同等とみても殺傷力では桁違いに拳よりも剣が上!!鋭利な白刃の前では全身が急所も同然だ。それでもやるしかない!!)

 

アシュレイの攻撃に対し、セスタスは一向に反撃しません。

 

勘が鈍るという理由で構えることすらせず、アシュレイの剣をかわすことに全力で集中しています。

 

セスタスの頭の中ではザファルの教えがこだましていました。

 

(呼吸を乱すなセスタス。恐怖心を意志の力でねじ伏せろ。怯えは判断を狂わせる。恐れは疲労を増幅させ病魔の如く五体を蝕む。眼を逸らすな!敵の刃を見極めよ。胆力こを防御の要だ。殺意と向き合う勇気を持て)

 

セスタス(少しずつだけどオレにも何か…掴めて来たよ先生!!)

 

次の瞬間、アシュレイは右足の親指と人差し指との間に素早く短剣を挟むと一気に足で攻撃してきました。その反動で後ろに転びそうになったアシュレイの腰をセスタスは右腕でグっと抱き支えます。

 

「…あ…ご…ごめん…転びそうだったからつい…」

 

顔を真っ赤にしたアシュレイ「バカかァ!!?テメーはッ」

 

アグリッピーナ「ふがいない殺し屋がいたものだわね!!無抵抗の相手に手傷一つ与えられずに弄ばれておるではないか!」

 

しかしこの光景を見ていたデミトリアスには、その意味がわかっていました。

 

デミトリアス(そういう肚か…)

 

かつて拳闘界に「全ギリシアの誇り」と謳われた稀代の英雄がいました。

 

拳闘競技を哲学の域まで昇華させた無敗の拳聖、カーリアのメランコマス。

 

BC.49.古代オリンピック第207回大会、拳闘優勝者です。

 

一撃も許さぬ鉄壁の防御、二撃を要さぬ完璧な打撃。

 

デミトリアス(天性の勘は褒めてやろう、だが…貴様ごときに「専守防衛」は十年早いぞ)

 

アシュレイは目に涙が浮かんで視界がぼやけてきました。

 

アシュレイが小さい頃、乱暴しようとしてきた男と闘って相手の男の首を掻っ切り殺した咎で追われる身となり、まだ小さいアシュレイを抱いて逃げ回るも遂に追い詰められ殺されてしまった母。

 

アシュレイは孤児となり売られる身に…

 

そんな昔を想いだし、アシュレイは短剣を放り投げ勝負を放棄してしまいます。

 

「もういいやめだッ。お仕舞だッ!!!…さっさと殺せ…!!」

 

セスタス「…ごめんアシュレイ…オレ…」

 

アシュレイ「…秘密黙っててくれてありがとな…あばよセスタス…」

 

その時です。

 

セスタスは左の親指を上空へ向け懇願しました。

 

「皇帝陛下。アシュレイの死刑を撤回して下さい!!彼は殺し屋ではありません!!見て下さい陛下…オレの体に切傷一つでもありますか?最後まで無抵抗だったオレに…彼の技はただの剣舞。実践技とは程遠い…観せ物の舞踏です…そ…そうでなければッオレが無事でいられるはずありません!」

 

デミトリアスもロクサーネもルスカも、それがあまりに無理のある物言いであることは分かっていました。

 

アグリッピーナが、なぜその少年が皇帝の寝所に侵入したのか納得のいく説明をするようセスタスを問い詰めます。当然セスタスは答えられず、もうこれ以上アシュレイを庇うことはできないという空気が流れ始めました。

 

遂にアグリッピーナが命じます。

 

「剣闘士ッ!!!赤毛の首をはねよ!!」

 

3人の剣闘士が刀を構えてアシュレイへと向かっていきます。

 

セスタスは両手を広げ、懇願します。

 

「殺さないで。アシュレイを殺さないで!!!」

 

そこへなんとルスカが割って入ります。

 

「そこまでだセスタス!!見苦しい真似はやめろッ!!稚拙な弁護の次は泣きっ面で懇願かい!?いい加減にしてもらおうか!!」

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第2章 第Ⅶ話『偽証』

セスタス「お願いだよルスカ…アシュレイを助けて…助けてよぉ!」

 

アシュレイ「バカッ!!やめろって」

 

ルスカ「どいてくれないかセスタス。何の権限もない僕に泣きつくのは筋違いだよ。甘えないで欲しいね。父上ッ御命令通り僕が始末をつけます!剣闘士の手出しは無用ッ!!」

 

ルスカは剣を振り上げるとアシュレイへ向けて振り下ろしました。

 

次の瞬間、アシュレイの服が剣によって裂かれ、二つの乳房が露わになりました。

 

一同「女!!!」

 

ルスカ(気の毒だかこんな方法しかないんだ。僕に任せろ。彼女を頼むセスタス)

 

オロオロするセスタス。

 

腕で胸を隠すアシュレイ。

 

ルスカ「皇帝。皇太后両陛下!!恥を忍んで真実をここに告白いたします。僕は昨夜皇帝陛下の寝室で…この女と関係しました」

 

アシュレイ「!」

 

セスタス「?」

 

ルスカ「…確かに彼女は殺し屋の一員で…皇帝陛下の暗殺を命令されていたのも事実です。…しかし昨夜寝所に潜入した目的は違います…計画実行直前に仲間を裏切り乗り換える魂胆だったのです!浅はかにも身売りすれば亡命がかなうと考えたのでしょう。…ですから替え玉の僕を陛下御本人と思い込み…すぐに気づかれ逃げられましたが誘惑に負けたのは事実です。保身の為に沈黙した事をお赦し下さい」

 

アシュレイ(こ…この野郎ォ…よっくも嘘ばっかしペラペラと!!)

 

これを聞いていたデミトリアスは怒り狂います。

 

「このッ大虚(おおうつ)けがあッ!!!この一大事を嗤い咄に摩り替え己の失態ごと誤魔化す肚か貴様ァ!!!偽証ならば即刻その首捻り落とすぞッルスカ!!」

 

ルスカ「…どうぞ御自由に。替え玉の命など安いものですからね。凄んでも無駄ですよ父上」

 

デミトリアス(こいつ!!!)

 

アグリッピーナ「あははははは…もう良いッ。たくさんだわ!!いつまで私たちをこんな茶番につき合わせる気!?人情話なら劇場で観るからもう結構よッ!!白けてしまったわ。宮殿へ戻りますよネロ!」

 

ネロ「しかし母上、私にはまだ事件の根本が見えません。この私が命を狙われる理由そのものが…!母上なら何か御存知では?」

 

アグリッピーナ「その女は流刑にでもしなさい!!」

 

セスタス「ルスカ…ありがとう…アシュレイを助けてくれて」

 

ルスカ「…ん…しかしよく泣くよな君は…」

 

セスタス「アシュレイ、これでお別れだね…でもまた会えるよね、いつかどこかできっと…」

 

アシュレイ「…う…うらァ!!」

 

アシュレイはセスタスを殴りつけました。

 

アシュレイ「ギャハハハハ…ざまァ見ろッ!!これでチャラだぜ。世話になったなドチビ!!また会…オレは島流しだぞッ。もう会えっこねえだろ!!バッカヤロオ…」

 

セスタス(さよなら。赤毛のアシュレイ)

 

宮殿。

 

ネロはひとり座ってうつむいています。

 

(解らない…義父上の配下が私の命を…何故だ!?)

 

ネロは義父の死について考えていました。

 

義父の死は満腹になってもなお食すために吐き戻す食通の悪癖が窒息を招いたことによるものだと思っていました。しかしもしあれが不慮の事故でなかったとしたら…

 

(母上なら私の為に毒を盛るぐらい…!!これは報復なのか!!?)

 

そんなことを考えているネロのもとへセスタスがやってきます。

 

役目が済んだので明朝、養成所へ戻るというご報告でした。

 

ネロ「行かないでくれッ!!セスタス。私のそばに居てくれ!!頼むッ。寂しいんだ。心細いんだよ。…私には父も兄弟もいない…友人だって…ずっとずっと独りだったんだよ。孤独に耐えかね楽器を買い気を紛らして来たんだ…妃だって選んだのは私じゃない…何もかも母上が決めていつも私は…そ…そうだ君を自由にしてやろう!!私が買い取ればいいんだ…君だけは私を理解してくれるねそうだろう…?これからは私だけに仕えてくれ…何も…しなくていい。君が嫌な事なんて何もさせないから…どこにも行かないでくれ、周りの誰にも心が許せないんだよぉ…とても独りじゃいられないよ」

第2章 第Ⅷ話『闘者の道』

せっかくのネロからの懇願でしたがセスタスは断ります。

 

ネロは解放身分になりたくはないのか、貴族より贅沢な生活だって望めるのに、そんなに自分のことは嫌いなのかと悲しみました。しかし、セスタスが断った理由は違いました。

 

セスタス「オレ一人だけ皇帝陛下に甘えるわけにはいきません。先生と仲間が待っていますから…オレ帰ります。壁の中へ…」
ネロは血のつながりも無い人間に何の義理があるのかと訝しがります。

 

セスタス「先生はオレの育ての親です。仲間たちは同じ痛みに耐え、同じ明日を夢見る兄弟なんです…壁は自分の力で超えます。オレ少しわかって来た気がするんです…弱気に負けて逃げ出したら自分をもっと不利な場所へ追い込む事になるんだって…それでは決して限界は乗り越えられないんです。だからオレ眼を逸らさず真正面から自分の壁と対決しようと思います!」
しかしネロは納得できません。

 

セスタスはひざまずき、両手をついてお礼を言います。

 

「ありがとうございます。皇帝陛下。身に余るご厚意です…オレなんかに…お赦し下さい…」

 

この一連のネロとセスタスのやりとりをオクタヴィアは影でこっそり聞いて涙を流していました。

 

数日後。

 

闘技場の横をアシュレイを乗せた馬車が通過しています。

 

なんとか闘技場を見ようとするアシュレイですが、紐で縛られている為、見えません。

 

アシュレイ(セスタス…今日も闘っているのか?おまえ…)

 

アシュレイ「やい!!おっさん。ちょっと止めろッ。とめろーッ。聞こえねえかこの端役(ザコ)ッ安月給の戦闘員!!!」

 

戦闘員「やかましいメスガキ。安月給は言うなッ」

 

アシュレイ「ション…用足しさせてよ!も…漏れそうなんだのよッ。いいでしょう?お願いですわよ」

 

アシュレイが使い慣れていない女言葉でお願いしてきたので戦闘員たちは爆笑しました。

 

アシュレイ「ちッ…言うんじゃなかったぜ」

 

戦闘員「もっと気の利いた取り引きがあんだろ?どうせコルシカ島へは船で直行しりまういんだ。オスティア港までのんびり馬車の旅を楽しもうじゃねえかよ。なァ赤毛ちゃん」

 

闘技場。

 

ザファルは宮殿で過ごしていた期間のセスタスの調整不足を心配していました。

 

「ヴァレンス養成所のセスタス、出ろッ!!」

 

セスタス「行きます先生!」

 

ザファル「うむ…(いつになく落ち着いているな)」

 

セスタス(なんてのろい攻撃だろう。拳まで止まって見えそうだ。こんなに隙だらけなら幾らだって打ち込める!)
ザファル(防衛勘が磨かれただけじゃない…いつの間にあんな勝負度胸まで!俺の知らぬこの数日間で何を得たのだ?セスタス)
大歓声の中、相手を倒したセスタス。

 

(君のおかげだアシュレイ)

 

ザファル(見事だセスタス。よくぞ恐れを克服した!!)

 

セスタス(オレは闘うよ。すべての壁を…越える日まで。だから頑張れ。君も闘え!!生きよう。生きてゆこうアシュレイ)

 

アシュレイを乗せた馬車。

 

アシュレイ「誰がメスガキだってぇ!?去勢するぞ強姦野郎ォ。キンタマ潰して出直しやがれ!!船旅はやめとくぜ。この歳で隠居させられてたまるかッ!!」

アシュレイは自分を縛っていた紐を短刀で切り、馬車を牽引していた馬に乗って颯爽と逃げていきました。
アシュレイ(憶えてろよセスタス。オレは復讐をあきらめたわけじゃねえぞ。トラキアのアシュレイを絶対に忘れるな!!勝手にくたばるなよ)

 

宮殿。

 

セスタスに断られたネロは、お酒を飲み過ぎて昼に目が覚めました。

 

オクタヴィア「ネロ様…まだここで夜明かしなさったのね。お酒…少し控えたほうが…」

 

ネロはオクタヴィアに抱き着き言い放ちます。

 

「知ってるんだぞ小悪魔め。大人しい顔して弟と一緒に私を殺そうとしていたんだろう?…そうなんだろ?」

 

オクタヴィア「違いますッ。私そんな…」

 

ネロ「う・そ・つ・き。私のことなど愛してもいないくせに…!!」

 

ネロは泣きながら彫刻を倒します。

 

「こんな造り物…幾ら集めたってダメだあぁ!!!」

 

壊れた彫刻に抱き着きながら、ネロは嘆きます。

 

「…誰を…誰を信じたらいいんだよ?…独りじゃ歩けないよ…道が…見えないよ。誰か私を導いてよぉ…」

 

そんなネロの姿を眺めていたロクサーネは思います。

 

(世界帝国の元首ローマ皇帝。母親から神の座を与えられた幸運な少年。彼の歩む道に世界は従うしかないのかしら…?この私も、そして…あの少年たちも…)

 

勝利したセスタスが闘技場から退場します。

 

その通路でルスカとすれ違います。

 

ルスカ「おめでとう」

 

セスタス「ありがとう(進むしかない。オレの道はこの一つだけだ)」

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