本記事はこんな疑問を解決します。
『当て屋の椿』15巻を無料で読む方法は?
いきなり、結論です。
『当て屋の椿』はこちらの白泉社が運営する漫画アプリ『マンガPark』にて第1巻から最新・第15巻まで無料で読むことができます。
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『当て屋の椿』最新刊16巻の発売日は?
2018年1月29日に『当て屋の椿』15巻が発売して以来、長期休載が続きました。
しかしその沈黙を破り約2年半ぶりに最新巻となる16巻が発売されます。
その発売日は2020年6月26日です。
2018年に発売された『当て屋の椿』15巻に収録されている話数は、第百十五話「馬影(其の四)」~第百二十一話「馬影(其の十)」までです。
『当て屋の椿』は1巻ごとに、概ね7話ずつ収録されていることから最新16巻には第百二十二話~第百二十八話までが収録されると予想します。
発売日まで待ちきれない!という方は『マンガPark』で1巻から15巻までを読み返して復習して待っていましょう!
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続いて『当て屋の椿』15巻に収録されているエピソードのネタバレ感想をご紹介します!
『当て屋の椿』第15巻 ネタバレ&感想
第百十五話『馬影』(其の四)
物語は萱草と犯人の対話から幕を開けます。
桶にどっしり座った萱草は既に呂律も回らぬ様子、とっくにここもやられていると自らの頭を指します。
どうやら女たちのはらわたを抜いた人物と話している様子ですが、肝心の犯人の姿は見えず、萱草は「ここで死ねばワシも誰にも触れる事なく捨でる事が出来る」と自身が腰掛けた桶を叩きます。
黒い影で塗り潰された犯人は耳に手を添えます。
萱草は聞き取りにくい喋り方を謝罪しますが、その理由は鼻がもげてしまったから。
爛れ落ちた鼻を押さえた萱草はもう疲れたと呟き、困ったら升麻を頼れと言います。
そしてあろうことか、自分を片付けたら逃げろと犯人に告げました。
萱草の通夜の晩、升麻は里を封じると宣言。
里の者が殆ど席を立った後、贅沢な膳を見下ろしながらさてどうしたものか鳳仙は思案しますが、ふと目を上げれば正面に升麻が!
彼は何故か鳳仙を睨んで激しく舌打ち。
鳳仙が動揺している隙に、カズラを肩にのっけた敦盛は去って行ってしまいます。
升麻はこの屋敷をどう思うか鳳仙に尋ね、戸惑う鳳仙に「分不相応だろう」と指摘しました。
戦国の世とは違い海には廻し船が、町の河川なら高瀬舟が行き交う昨今において、たかだか馬喰風情がこんないい暮らしをできるはずありません。
鳳仙は思わず同意してしまいますが、その反応を升麻は「正直者だな」と気に入り、馬喰はもとは伯楽と言われ、素質を見抜き育てるのが上手いと称賛されていた話をします。
「親父はビビッて育て間違ったのだ、この里を」
升麻の述懐に鳳仙はこの時しかないと痛いの痛いの飛んでいけの意味を尋ねますが、そんなもの飛んでいくかと凄まじい剣幕で怒鳴られ、退散する羽目になりました。
一方その頃、庭でカズラと遊んでいた敦盛は、萱草の枕飯を運ぶ浦島に会います。
遺体がないから代わりに部屋に運ぶのだと告げる浦島は、同時にツヅミの膳も運んでいました。
それを見た敦盛はまた草粥かとあきれます。
浦島はツヅミは食べれないから仕方ないととりなし、敦盛はツヅミに無理矢理まんじゅうを食べさせようとした幼い頃を思い出しました。
ツヅミはああいう奴だから馬っ子なんて言われてろくに寺子屋にも行ってないと嘆く敦盛に、浦島はひょっとしてその為に鳳仙を呼んだのかと言い、従姉妹である彼女に一人前の馬喰になってほしいだけだと敦盛は照れます。
本心を見抜かれふてくされる敦盛に対し、浦島は複雑な表情で告げます。
「ジジ……萱草様の事 恨まないで下さいましね」
一方その頃、椿はツヅミに自分とムグラの紹介をし、彼女の名前を口の動きだけで理解します。
食後の鳳仙は双子に捕まり本を読んでくれとせがまれますが、すれ違った夕菅が妹たちを注意するのを見、ちゃんと妹たちのことを気に掛けているのだなと和みます。
双子の部屋に連れていかれた鳳仙は困惑。
なんと、合歓と杜松は刺激的な褌姿で挑発してくるではありませんか!
あざと可愛く寝転がった二人の姿に、鳳仙はいっそ尻叩きでもして叱るべきかと悩みますが、女嫌いで子供が苦手な彼に土台できるわけがありません。
その時はぐれたままの椿とムグラのことを思い出し、これ幸いと逃げ出します。が、双子たちは許しません。
部屋を出ようとする鳳仙に後ろからとびかかり、「ここでは私達おちおち生きる事も出来ないの(ですぅ)」と甘えた声で訴えます。
さらに見たいかと尋ねる双子に、鳳仙は何を?と困惑します。が、意味はわからぬままながら、反射的に「見たい」と湧き上がる欲求はとめどなく……。
時同じくして馬喰の里に何十人もの怪しい影が迫り、殺気立った警鐘が鳴り響くのでした。
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第百十六話『馬影』(其の伍)
椿は頬杖ついて寝転がり、にやにやとツヅミを見詰めます。
ツヅミはまんじりともせず正座していますが、突然転がりだした椿に驚き、次の瞬間椿の手が伸びてツヅミの頭をぽんぽんとなでました。
椿はいひ、いひっと、嬉しくてたまらなそうな含み笑いを漏らします。
続けて里の連中からは隠してくれたけど逃がす気はないのだろうと図星をつき、ならば自分に話があるのだろうと畳みかけますが、ツヅミは無表情に沈黙。
梅毒女に用があるのかという問いにもだんまりを通しましたが、一転澄んだ目をした椿に「梅毒女達に何をした?」と聞かれ、表情に変化が。
椿は屋敷に着いてすぐ萱草の所へ行くツヅミを見かけていました。
その時彼女が重そうな桶を持っていたのを忘れていません。
萱草に何をした、と踏み込んでこられ、ツヅミは何か言いたげにしましたが、椿自ら「まいっか」と遮り、いやまいっかじゃないだろうと自分にツッコミます。
彼女の一連のおかしな反応は、島での幼馴染とあまりに風貌が似通ったツヅミへの愛しさに起因しました。
幸せだった島での記憶を回想し、こみあげる笑みをおさえきれない椿をよそに、ツヅミはある道具を持って腰を上げます。
一方その頃、まだ双子に捕まっていた鳳仙は、見る前にさわってとどこかに手を導かれました。
サリッとした感触に違和感を覚える彼をよそに、「今日のネムは非道いわ」「ネズのせいよ!!」と喧嘩をはじめる双子。
双子に押し倒され、そのサリサリした感触に目を瞑ったまま疑問を抱く鳳仙。
その時合歓が「兄様の方が――」と口走り、杜松に慌てて止められます。
瞬間鳳仙はがばりと起き上がり、夕菅にも「これ」があるのかと二人を詰問。
ひょっとしたら「これ」が馬喰の長の条件ではないか――……。
同時にけたたましい警鐘が鳴り響き、里中に急を告げます。
夜闇に乗じ守りを破り、里になだれこんだのは黒装束の怪しい者たち。その肌は一様に醜く爛れ異形の相を呈しています。
異変を察した馬が激しく嘶き、逃げ惑う大人達に取り残された男の子が泣き喚きますが、そこへ升麻が現れて子供を抱きあげ、矢継ぎ早に里の者に指示。
女達が大勢死んだせいでまた「あの噂」が広まったのだ――……。
その時、部屋を出て徘徊する鳳仙の懐にカズラがとびこんできました。
敦盛は早く逃げろと急かしますが、あられもない姿の双子を引き連れた彼を誤解し、力一杯鞭を振り上げます。
そこへ黒装束の不審者の一人が転がり込みました。
倒れた彼に咄嗟に駆け寄る鳳仙ですが、敦盛は「触るな!!」と鋭い声で制止。
しかし黒装束の男は鳳仙の着物の裾に縋り付き、その瞬間彼は、長屋中の者が墨染めの衣を病持ちに着せて巡礼に送り出す風習を思い出します。
巡礼といえば聞こえはいいですが、実態は梅毒持ちの厄介払いに他なりません。
夕菅は廊下を走って逃げていました。
長の条件に気付いた時からずっと彼は逃げていました。
馬喰だから親父は死んだ、俺は長などに、馬喰などになりたくない!!
恐怖に歯の根を鳴らし、頭を抱えて怯える彼のもとへ、黒装束の集団がにじり寄ります。
こっちへ来るな、伝染ると震え上がる夕菅を取り囲んだ黒装束達は、口々に早く早くと急き立て、混乱の極みに達した夕菅は隠し持っていた鞭を一閃。
黒装束達をしたたかに薙ぎ払い、かと思えばできるだけ触れぬよう鞭を使って攻撃し、これが成功すればもう震えずに眠れるからがんばろうと涙を拭います。
その背後では鞭に巻き付けた小刀で抉られた男が、鮮血を噴き上げて絶命しました。
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第百十七話『馬喰』(其の六)
夕菅は回想します。
馬を駆り、鞭をくれ、ただひたすらに走らせた日々を。
彼が鞭の扱いを学んだのは、いずれ訪れるこの日に合図を送る為でした。
鞭を華麗に操って黒装束を撃退する夕菅。
そんな彼に黒装束の一人が自分を助けろと命令します。
夕菅は冷淡な無表情で男の首を締め上げ、鞭の先に巻き付けた小刀で刺し貫きました。
その凄絶な瞬間を目撃した里の恋人達は、何もそこまでしなくてもと非難しますが、夕菅は彼らを酷薄に一瞥しよく眠れるかと聞きます。
わけがわからず困惑する彼らに、そんなに可哀想なら看病してあげるといいと黒装束を蹴り飛ばせば、不意に刀が抜けて返り血を浴びた女が絶叫。
梅毒持ちの血に冒された女は恋人に助けを求めますが、男は女を激しく拒絶し、近寄るなと罵るではありませんか。
女は絶望し、男の顔を手挟んで接吻します。
そんな恋人達の修羅場を背に、夕菅は一人次の戦いの場へ赴きました。
一方、縁側に立ち尽くす鳳仙。
新たな黒装束が廊下の向こうからやってくるのを見た敦盛は、「貴様達離れろ!!」と攻撃を仕掛けますが、こともあろうに鳳仙が身を挺して庇います。
鞭の強烈な一撃を腕に受けた鳳仙は激痛に顔を歪めますが、「そんな物で誰も言う事なんか聞きやしないぞ!!」と諫められて羞恥。
ふてくさる敦盛は、いつのまにか双子と犬がいなくなっているのに気付きます。
ですが鳳仙はそれどころじゃありません。
頭巾を剥いだ黒装束の顔に見覚えがあるではありませんか。
それはかつて知り合った、雛菊と瑠璃虎の変わり果てた姿でした。
瑠璃虎は梅毒で死んだ遊女の姉やに病を伝染されており、雛菊も彼女から病気をもらってしまったとのことです。
快癒を祈りにいった笹森神社で馬喰が助けてくれるという噂を聞いた二人は、藁にも縋る思いでここへやってきたのでした。
数奇な再会を果たした鳳仙は、馬喰が梅毒を治すという噂に混乱し、敦盛に答えを求めます。
やがて敦盛は話し出しました。
梅毒の症状には瘡毒や瘡があり、笹森を瘡森とすることで、笠森神社は梅毒に霊験があると言われていました。
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瘡(かさ)はクサとも読み、草を通じて草を食う牛に瘡を食えと言っており、同様に草を食う馬も、梅毒の守り神として拝まれていました。
日本における言霊信仰は根強い。
溺れる者が藁にも縋るなら、苦しい時の神頼みも仕方ないだろうと鳳仙も理解を示しますが、それがどうしてここまでの惨事を招いたかは腑に落ちません。
敦盛は悲痛に顔を歪め、言霊信仰だけじゃない、この里にはそれを裏付ける者が産まれ落ちたのだと告白します。
一方その頃、椿は寝顔をムグラになめられて起床。
後頭部の痛みで誰かに殴られ昏倒したと気付きますが、それ以上に下半身がすっぽんぽんなのに仰天します。
梅毒持ちか確かめる為にツヅミがやったのだとすぐ察しますが、肝心の彼女の姿が見当たりません。
庭先に面した縁側では、敦盛の過去語りが始まりました。
十六年前、里で起きたある事件。
それこそがすべての悲劇の元凶でした。
椿と別れたツヅミは月を背負って屋根にたたずみ、庭を徘徊する黒装束達を見下ろしています。
敦盛は鳳仙に馬と人との婚姻を信じるか問い、鳳仙は馬婚の話を思い出しますが、敦盛は「父上は間違っていた、人から産まれればそれは人だ」と苦悩し、お前はどうだと鳳仙を追及。
黒装束の男達はツヅミに気付いて騒ぎ立てます。
屋根の上に立ったツヅミは馬のように一声甲高く嘶き、服を脱ぎ去って月明りに神々しく濡れ輝く、黄金色のたてがみをさらします。
馬の特徴を持って生まれたツヅミこそ、梅毒を退ける言霊信仰の象徴となったのでした。
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第百十八話『馬影』(其の七)
縁側では瑠璃虎と雛菊が互いの手を固く握りあっていました。
労わり合う二人を痛ましげに見守る鳳仙。
時は遡ること十八年前、若き萱草は妹のチドリを溺愛していました。
あいつは里から出たこともないから俺が守ってやらなければいけない。
少々過保護がすぎるほどにチドリを可愛がっていた萱草ですが、その頃チドリは馬小屋に馬を宥めにいき、奥に隠れ潜んだ黒装束の青年と運命の出会いをします。
自分の体調を気遣う心優しいチドリに青年は笑顔で礼を言い、チドリは一目で恋に落ちます。
誰にも言うなと口止めされたチドリは、その後馬小屋で秘密の逢瀬を重ね、青年と結ばれました。
しかし行為の最中でも青年は「ウマウマ草食ってくれ……」と、謎の呪文を唱えるのをやめません。
やがてチドリは青年の子を身ごもりますが、その時には彼はとっくにどこかへ消えていました。
里を去った青年は梅毒が治ったと大喜び、綺麗になった肌を町中に見せびらかします。
治ったのは馬喰の女を抱いたからだと吹聴し、こりずに遊女と枕を共にしますが、回復は一時的なものでしかなく避け難い死をむかえます。
しかし青年の言葉を真に受けた梅毒持ちは、群れなして馬喰の里を襲撃。
手あたり次第に女を襲って犯し、際限なく病をばら撒きます。
身重のチドリもまた容赦なく慰み者にされ、萱草はあまりの惨状に激怒しますが、同時に産気付いたチドリの姿に愕然とします。
彼や周囲の人々は、チドリが馬小屋で逢瀬を重ねていたことにも、よその男の子を孕んでいたことにもまったく気付いていませんでした。
萱草はその場でチドリの子を取り上げます。
赤ん坊は産声すら上げず、何かを拒むように自らの首を絞めていましたが、背中にはまるで馬の生まれ変わりのようなたてがみが。
件が予言するのは、そうでなければバケモノと忌み嫌われて家族もろとも殺されるため。
ならば忌み事に意味を持たせればいい。
最愛の妹とその赤ん坊を救うために萱草は咄嗟の機転を利かせ、これは里に平穏をもたらす馬の子だと周囲に宣言します。
里の凶事に生まれた神馬の子、だから俺の妹は穢れてなどいないと悪鬼の形相で断じる萱草。
この襲撃から数年で馬喰の里の半数近くが死に、言霊信仰は沈静化しました。
それでも時折訪れる黒装束を、金と引きかえに長の自分だけが診ることで、萱草は里とチドリを守ってきたのでした。
時は移り現在、哀れな黒装束達は神馬の子とされるツヅミに瘡を食ってくれと乞います。
それに応じてぞっとするような笑みを浮かべたツヅミの首には、くっきりと小さい手形が。
それは梅毒に冒された淫水を飲まないように、赤子のツヅミが己の首を絞めた跡でした。
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第百十九話『馬喰』其の八
椿は馬小屋で馬の柵をあけようと格闘していました。
その背後に何者かが忍び寄ります。
ツヅミのもとには黒装束の男達が群がり、俺の瘡を食え、いや俺からだと醜い争いをくり広げていました。
仲間内の争いで墜落死した男を見るなり、ツヅミは疾風の如く駆け寄り、持っていた道具を股に突っ込んではらわたを抉りだします。
死体に土をかけるツヅミの姿に黒装束達は戦慄しますが、自分達も同類と認め、瘡を食えと脅迫。
ツヅミは迫りくる男達を前に立ち尽くしますが、そこへ椿が解き放った馬の大群が押し寄せ男達を蹂躙。
話はまだ終わっちゃない、あんたの腹の内は私が掻き出してやると叫ぶ椿にツヅミは薄く笑みを浮かべ、彼女に背を向け走り出します。
梅毒持ちの母から生まれた子は長くは生きられない。
そう早くから悟っていたツヅミは、常に背中のたてがみを確認し、発症に怯える日々を過ごしていました。
死の合図を無為に待ち続けるだけの空虚な日々。
里の子供たちに馬っ子と馬鹿にされてもどうでもいいと達観する彼女を、しかし敦盛は構い倒し、浦島は手ずから運んだ膳を食べさせてくれました。
彼女が里から離れたのは、こんな自分を庇ってくれた彼らを守る為でした。
ある日、彼女は馬を買いに来た客の相手をしていました。
口が利けない代わりに身振り手振りで対応するも、ちゃんと伝わっているか自信なさげに俯く彼女の髪をかきあげ、「前は見えているのか」と尋ねる男。
その瞬間、彼女は恋に落ちてしまったのです。
愚かな母と同じに。
しかしどうしろというのだろう、恋をしたところで声は届かず触れることすらできやしない。
絶望を知った彼女は泣き狂い、全部梅毒のせいだと呪います。
死ぬ直前に心の壊れた母を診た医者は、姿形がない心が病気になる仕組みを訝しがりましたが、ツヅミもまた決して叶わぬ恋に苦しんでいました。
ならば自分が犠牲になって大切な人々を救おうと逃げますが黒装束の一人に襲われ、間一髪というその時、ある人物が黒装束を斬り捨て、颯爽と彼女を助け出します。
その衝撃の正体とは……。
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第百二十話『馬喰』其の九
ツヅミを見送った夕菅は庭で黒装束に身を包んだ浦島と対峙していました。
黒装束のフリをするとはいい手だと感心する夕菅を、いけ好かない男と内心蔑む浦島。が、その時夕菅の小刀が胸を刺し貫きます。
血を吐いて倒れた浦島は、あんたがさっさと長になってれば萱草様が苦しまずにすんだと絶叫。
彼女が夕菅に近付いたのは長の条件である、背中のたてがみの有無を確かめるためでした。
ですが夕菅は長になるの嫌さにたてがみを隠し続け、糞でも食いたがってくれたら見れたのに、と瀕死の浦島を嘲笑います。
浦島は萱草に恩がありました。
十六年前、里が襲撃を受けた際。
黒装束に襲われた自分を助けた為に萱草はチドリの窮地に間に合わず、以来浦島は、萱草とチドリの情事を盗み見ては報われぬ恋情に身を焦がしていたのでした。
あの時過ちを犯さなければ萱草に抱かれていたのは自分だったかもしれない。
そう悔やみながら彼女は事切れます。
夕菅はさっさと自分ひとり逃げることにし馬小屋に向かいますが、既に椿が全頭解き放っていた為もぬけのから。
呆然と立ち尽くす彼は、暗がりに潜む黒装束に気付くのが遅れます。
梅毒病みの女達は一斉に夕菅に群がり、「言われたとおりここにいてよかった」と笑います。
彼女らを手引きしたのは浦島でした。
浦島は彼の卑劣な思惑をとっくに見抜いていたのです。
必死に鞭を手探りする夕菅の顔の上にもげた鼻が落ち、黒装束の女が裾をたくしあげ、彼の顔に跨ります。
一方、椿は地べたに這い蹲ってツヅミの行方を追っていました。
そこへ忍び寄る黒装束の男……。
ですが、升麻に殴り飛ばされて撃沈します。
悶絶する梅毒病みを見下ろし、升麻はまだ盗賊のほうがおもいきり殴れるからやりやすいと頭をかきむしります。
窮地を救われた椿は礼を言うどころか升麻に掴みかかります、「何もかもツヅミ一人に背負わせてんじゃねえぞ!!」
升麻はそれを毅然と受けて立ち、ここは自分の家だ、何もかもを誰か一人に背負わせる気はないと豪語します。
馬喰の里は升麻の指示により、籠城作戦をとりました。
口先で補完しようとした親父と一緒にするなと一蹴され、椿はハッとします。
世の中には一時のときめきで見えもしない者を信じて仰ぐ輩がいれば、損得抜きで他人の為にできる事を惜しまない者もいる。
その真理を体現するかのごとき升麻の姿に、椿の顔は自然と綻んでしまうのでした。
その頃、瑠璃虎と雛菊は馬の騒ぐ方へ行こうとします。
まだわからないのか、馬喰に病を治す力はないと敦盛は激昂しますが、鳳仙はすべてを知った上で彼女を止めます。
藁にも縋る思いでここへ来た二人に真実を告げるのは酷でした。
もう行くと告げる二人に鳳仙は誰も傷付けたりしないだろうと念を押しますが、雛菊は腹ぺこで飢えて死にそうな時、握り飯を持っている奴がいたら手を伸ばすだろうと返します。
自分はそんな事はしないと否定する鳳仙に、先生らしいと力ない笑みを見せる雛菊。
しかし自分は馬喰の血を啜っても愛する人と生きたい―……。
里の者に危害を加えられるのを恐れた敦盛は雛菊に襲かかろうとしますが、鳳仙が許しません。
「ほな ウチ来る?」
その場の騒動を一声で鎮めたのは、顔の半分が焼け爛れた謎の男でした。
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第百二十一話『馬喰』(其の十)
男の正体はかつてチドリを診てくれていた医家でした。
一等好きな人が一等に伝染る梅毒は哀れな病気だと男は言い、瑠璃虎は泣き崩れます。
男の無神経を鳳仙はなじりますが、男はまるでこたえた様子はなく、博識な屁理屈を垂れ流します。
彼の話しぶりは椿にそっくりでした。
すっかり場の空気を飲み込んだ男は、瑠璃虎と雛菊を共に来ないかと誘います。
森を探索していた椿と升馬は、無惨に斬り捨てられた黒装束の死体を発見しますが、ツヅミの姿はどこにもありません。
上手く逃げおおせたのだろうと安堵する升麻をよそに、椿は地面に落ちた禍々しい形状の道具に注目します。
それは苦悩の梨と呼ばれる異人の拷問具でした。
死んだ男のはらわたを抜くのがやっとだった彼女が、列を成してやってきた女達のはらわたを、全部一人で抉りだせたとは到底思えません。
共犯者がいるはずです。
里で孤立していたツヅミに無条件に手を貸す者がいるとしたら……。
場所は変わって、川辺で返り血に塗れた着物を洗う棕櫚。
彼こそが黒装束を斬り捨て、ツヅミを拾った人物でした。
惨劇の夜が明け、馬喰の里に朝が訪れました。
縁側で敦盛と凭れ合って目覚めた鳳仙は、妹に肩枕させるとは何事だと理不尽に怒り狂った升麻に殴り飛ばされます。
升麻と共に里に帰り着いた椿は、黒装束達が一掃されているのに驚き、医家と共に去った瑠璃虎と雛菊の顛末を儚みました。
言霊に縋るか伝説に頼るか。
その究極の二択しかないのかと医家に詰め寄ったものの、治療の手立てがない現状で二人を放置すれば馬喰の里に被害が出ます。
ならば二人を医家に託すのが最善と判断した鳳仙もまた、一番楽な道行きを選んだのでした。
悔恨と自責の念に打ちひしがれる鳳仙に、敦盛が照れ臭そうに感謝を伝えます。
自分一人では立ち回れなかった、お前がいてくれたからなんとかなったと労われた鳳仙は、行方不明のカズラを思い出して慌てますが、縁の下に隠れていた犬を見付けて安堵するのでした。
椿はその医家が名医だといいとがらにもなく祈り、鳳仙は珍しく可愛いことを言う彼女に戸惑いますが、男が郭公院の医家だと名乗ったことを伝えた刹那彼女に変化が。
医家の屋敷では瑠璃虎と雛菊が手を取り合ってうなされていました。
その家には他にも多数の患者が収容されていましたが、医者は寝込んだ彼らをよそに火を放ち、棕櫚たち一党を引き連れて去っていきます。
医家が押す車椅子には魂のない人形と化した糸葱が掛け、呼びかけにも無反応に一筋涎をたらします。
里の襲撃の後、森に迷い込んだ合歓と杜松に旅人が接近。
帰り道がわからなくなったと下着のまま途方に暮れる彼女たちを、いやらしい眼で眺めまわし、行くところがないならうちにくるかいと誘います。
男を追う合歓と杜松の背中にはたてがみが伸び、親から遺伝した梅毒の兆候が現れていました。
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感想
今回のエピソードも読みごたえがありました。
迷信に踊らされた人々の愚かさと哀しさが胸にこたえますね……。
そんな中でも里の人間を想う升麻や、ツヅミを案じる敦盛の優しさに癒されました。
ツヅミとセリが似ているのはただの偶然なのでしょうか?
椿と浅からぬ因縁がありそうな医家の登場にドキドキが止まりません。