ブレッド&バター全巻無料で読む方法紹介!面白い?漫画アプリでBread&butter番外編もタダ?作者・芦原妃名子

おすすめスマホアプリ

 

悩んでいる人
『ブレッド&バター』を全巻無料で読む方法が知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

ご紹介する方法は、登録不要もちろん合法です。

 

違法手段ではないので、安心してください。 

『ブレッド&バター』は漫画アプリ『マンガMee』で全巻無料で読める?番外編もタダ?

いきなり、結論です。

 

『ブレッド&バター』はこちらの集英社が運営する漫画アプリマンガMeeにて全巻無料読むことができます。

マンガMee-人気の少女漫画が読めるマンガアプリ

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『マンガMee』では、『ブレッド&バター』第1巻から最終巻までを惜しげもなく無料で公開してくれています。

 

安心安全に、そしてタダで『ブレッド&バター』を最終巻まで読みたい方は『マンガMee』を使う方法が最もお得です。

 

『マンガMee』は、集英社が運営する公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。

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また他にも『マンガMee』では、以下のようなメディア化された有名マンガをタダで楽しむことができます。

  • この音とまれ!
  • ヒロイン失格
  • ハニーレモンソーダ
  • 美食探偵 明智五郎
  • ダメな私に恋してください
  • 雛鳥のワルツ
  • 虹色デイズ
  • 高校デビュー
  • 俺物語
  • 青空エール
  • 素敵な彼氏
  • ごくせん
  • アシガール
  • 椿町ロンリープラネット
  • NANA
  • アオハライド
  • センセイ君主
  • シュガーズ
  • 僕に花のメランコリー
  • 乙女椿は笑わない
  • ひるなかの流星
  • メイちゃんの執事
  • 初×婚(ういこん)
  • これは経費で落ちません
  • ハル×キヨ
  • 悪魔とラブソング
  • 雛鳥のワルツ
  • きょうは会社休みます
  • ストロボエッジ
  • デカワンコ
  • 高台家の人々
  • G線上のあなたと私
  • ママレード・ボーイ
  • 菜の花の彼-ナノカノカレ-
  • 花より男子
  • 消えた初恋
  • 銀魂
  • 宇宙を駆けるよだか

などなど…

 

半端ない量の有名マンガを随時、無料配信してくれるので、マンガ好きの私は、とても重宝しているアプリです!

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オススメ漫画アプリ紹介

また漫画アプリに関していうと、小学館が運営する公式漫画アプリサンデーうぇぶりや集英社が運営するヤンジャンも特にオススメです!

サンデーうぇぶり

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ヤンジャン!

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以下のような有名作品が随時、更新され無料で読むことができます。

 

サンデーうぇぶり
  • 名探偵コナン
  • YAIBA
  • MAJOR(MAJOR2nd)
  • switch(スイッチ)
  • からかい上手の高木さん
  • 銀の匙
  • ドロヘドロ
  • だがしかし
  • 犬夜叉
  • らんま1/2
  • 境界のRINNE
  • 今日から俺は
  • お茶にごす
  • 天使な小生意気
  • 今際の国のアリス
  • 焼きたて!!ジャぱん
  • うえきの法則
  • からくりサーカス
  • 月光条例
  • うしおととら
  • 双亡亭壊すべし
  • マギ
  • 烈火の炎
  • H2
  • タッチ
  • 信長協奏曲
  • 天野めぐみはスキだらけ!
  • くノ一ツバキの胸の内
  • 結界師
  • チ。地球の運動について
  • よふかしのうた
  • 葬送のフリーレン
  • MIX
  • クロスゲーム
  • KATSU
  • ラフ
  • ジャガーン
  • トニカクカワイイ
  • ダンスダンスダンスール
  • 土竜の唄
  • 魔王城でおやすみ
  • アオアシ
  • 古見さんはコミュ症です
  • 九条の大罪

などなど…

 

ヤンジャン
  • 東京グール:re(東京喰種:re)
  • キングダム
  • GANTZ
  • BUNGOーブンゴー
  • DINER ダイナー
  • 高校鉄拳伝タフ
  • TOUGH-タフー
  • かぐや様は告らせたい
  • テラフォーマーズ
  • リクドウ
  • 久保さんは僕を許さない
  • TIEMPO-ティエンポー
  • 干物妹!うまるちゃん
  • サラリーマン金太郎
  • 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親
  • 群青戦記
  • 元ヤン
  • ハチワンダイバー
  • ウマ娘-シンデレラグレイ-
  • LIAR GAME
  • 地獄先生ぬ~べ~
  • ゴールデンカムイ
  • 推しの子
  • 九龍ジェネリックロマンス
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • 少年のアビス
  • 明日ちゃんのセーラー服
  • シャドーハウス

などなど…

「無料でマンガを楽しみたい!」という方は『マンガMee』と併せて使ってみてはいかがでしょうか?

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ヤンジャン!

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次に『マンガMee』の使い方(システム)を簡単にご説明します。

『マンガMee』の基本的な使い方

『マンガMee』では、アプリ内アイテムであるチケットボーナスコインを使用して読むことになります。

 

簡潔に言うと、『チケット』『ポイント』などを使って1作品、1日に最大5話まで無料で読むことが可能です。

 

『ブレッド&バター』も1日に最大5話まで読み進められます。

 

ここでは『マンガMee』で使うアプリ内アイテムチケット』『ポイントのそれぞれの使い方を簡単に説明します。

『マンガMee』のチケットとは?

チケットはチケットアイコン(↓ピンク色の線で囲んである)が表示されている話に使うことが出来ます。

各作品ごと1日1枚使用することができ、チケット使用後23時間で、新たなチケットが配布され各作品をまた1話無料で読むことが出来るというシステムです。

つまり、ほとんどの作品を1日1話無料で読むことのできるシステムがこの『チケット』なのです

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『マンガMee』のボーナスコインとは?

『ボーナスコイン』は毎日、5~15秒程度の広告動画を視聴することで30ボーナスコイン(作品1話分に値する)を取得することが出来ます

 

マンガMeeに掲載されている作品は、すべてこの『ポイント』の対象です。(※ポイントを使って読むことができるという意味)

 

↓『マンガMee』アプリを起動すると「短い動画を見て30ボーナスコインをGET!」と書かれた以下の画面が表示されます。

「動画を見る」ボタンをタップし、短い広告動画を視聴することで、マンガ1話分を読むために必要な30ボーナスコインを獲得することができます。

 

1日1回必ずこのシステムが使えるので、活用しましょう。(※広告動画をしっかり見る必要はありません。適当に流しておくだけでOK!)

 

また、今なら『マンガMee』を新規ダウンロードした際の特典として500ボーナスコインが手に入ります!

1話につき、30ボーナスコインを消費するので、500ボーナスコインは、約16話分に値します。

 

単行本にすると1~2冊分です。

 

このお得な特典をゲットできる今のうちに『マンガMee』をダウンロードしてしまいましょう!

アプリのダウンロードは、もちろん無料です。安心してください。

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『チケット』『ボーナスコイン』以外で1日3話分の漫画を読む

『チケット』『ボーナスコイン』以外に1日3話分の漫画を無料で読める仕組みがあります

 

その仕組みがこれ、

 

見たいエピソードの漫画のページへ飛ぶと、「動画を見て無料で読む 残り3回」と表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで1話分のエピソードを新たに無料で読むことが可能となります。

3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。

 

ここまでのまとめ
  • チケットを使い1日1話無料で漫画を読む
  • 短い広告動画を見て毎日30ボーナスコインを獲得し1話分の漫画を無料で読む
  • 短い広告動画を毎日最大3本見て、3話分の漫画を無料で読む

以上の事から『マンガMee』は、1つの作品において、1日に最大で5話分のエピソードを無料で読むことができるかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります。

 

遠慮なく無料で読ませていただきましょう!!(^^)/

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『ブレッド&バター』あらすじ紹介!

物語の主人公である柚季はとある事件をきっかけに教師をやめてしまいます。

 

自分にこれといった取柄がないことに焦った柚季はとりあえず婚活をはじめますがうまくかず、自信をなくしてしまいました。

 

そんな時、たまたま入った文房具屋でパンを焼く不思議な男性に出会います。

 

彼の作るおいしいコッペパンに魅了された柚季は次第に彼の不思議な魅力に惹かれていていきます。

 

ある日母から頼まれた朝食のパンを買いに来店した柚季。

 

彼のすすめてくれたバケットを試食しながら二人はどんどん親しくなっていきます。

 

「この人と毎日おいしいご飯が食べることができたら」

 

その思いは柚季の中から溢れ、柚季は男性に「私と結婚しませんか?」とプロポーズするのでした。

『ブレッド&バター』は面白い?見どころ紹介!

『ブレッド&バター』はとても面白く、おすすめできる漫画です。

 

この漫画の見どころを3つ紹介します。

見どころ① 登場人物が平凡なところ

出会って2回目でいきなりプロポーズという大胆な行動を除けば主人公の柚季はすごく真面目で控えめな女性です。

 

30代半ば、未婚。長年勤めていた仕事をやめて彼氏もいない自分。

 

主人公の境遇に共感できる人も少なくないのではないでしょうか。

 

彼女がプロポーズした相手、原洋一も堅実で優しく、またどこか茶目っ気のある人物です。

 

この漫画の魅力の一つは登場人物が皆「どこにでもいるような平凡な人」なことです。

 

だからこそ共感もできるし、学べることも多いでしょう。

 

34歳で仕事に挫折して婚活するも焦ってうまくいかない柚季。

 

仕事の忙しさにかまけて家にお金さえいれておけば十分だろうとたかをくくっているうちに彼女にでていかれてしまい、なぜ彼女が自分から去ってしまったのかを不器用なりに理解しようとパン屋を始めた洋一。

 

はきはきした性格で姉の婚活にダメ出しをしつつ、自分も派遣社員という不安定な立場から母親に結婚をせかされる柚季の妹の真子。

 

パン屋の常連で洋一におせっかいをやきつつ、一人で大家族の食卓を支える近所のオバチャン美奈子。

 

洋一にパン屋を始めるきっかけを作ってくれた森夫婦。

 

自分が一番共感できる登場人物は誰なのか探してみるのも楽しいかもしれませんね。

見どころ② 漫画にでてくる沢山のパン

bread&butterとタイトルにあるように、この漫画には沢山のパンが登場します。

 

作者の芦原妃名子先生曰く「生活の糧」という意味があるそうです。

 

芦原先生の書くパンが本当どれもおいしそうで、筆者も思わずパンが食べたくなって近所のパン屋さんにメロンパンを買いに行ってしまいました。

 

またパンといえば見たことはあるけど名前は知らないことって多くありませんか?

 

この漫画ではそんなパンを沢山取り上げてくれています。

 

パンの名前だけではなく名前にこめられた意味や、入っている材料。そこから紡がれる沢山の物語・・・

 

想像するだけで身近にあるパンがいつもの2倍は魅力的に見えてきますね。

見どころ③ 可愛い表紙とは裏腹に複雑でリアルな「大人の恋愛」が描かれている

この漫画の表紙は少女漫画らしくかわいらしいですが

 

主人公の柚季は34歳、相手の洋一は39歳と年齢層が少し高い設定になっています。

 

ですので、二人だけでなくこの漫画にでてくる登場人物は過去に色んな恋愛経験をしてきています。

 

長く付き合った相手だったり、離婚歴があったり、離婚したあともなぜか不思議な縁でむすばれていたり・・・。

 

そんな大人の苦くも甘い、リアルな恋愛描写が描かれています。

 

だからこそ登場人物に同情しすぎたり、反感を覚えることもなくすんなりと心に入って読了した後はなぜか自分も頑張ろう、と思わせてくれる作品です。

 

10代の甘酸っぱい爽やかな恋愛漫画ではありませんが、大人になった今だからこそ苦味がおいしく感じる。

 

そんなあなたにお勧めしたい一冊です。

 

『ブレッド&バター』登場人物紹介!

『ブレッド&バター』の主な登場人物を紹介します!

深田柚季

この物語の主人公です。

 

逆プロポーズ等たまに突拍子もない大胆な行動をすることもありますが、基本的には常識的で優しい女性です。

 

長女気質で若干甘え下手なところも。

 

甘え下手故に損な役まわりがおおい彼女。

 

「あ~あるある!」なんて共感してしまう場面も多くみられます。

 

彼女は何故、教師を辞めてしまったのでしょうか?

原洋一

原文具店を経営しながらパンを売る原文具店の店主。

 

前職は漫画家でそれなりに売れていましたが忙しさ故に15年付き合った彼女と別れてしまいます。

 

基本は堅実で人情味の溢れている彼ですが、基本人付き合いはとても淡泊です。

 

個人主義故に相談もせず周りを振り回してしまう場面もちらほら。

 

ですが不器用なりになぜ彼女がでていってしまったのか理解しようと、洋一はパン屋をはじめるのでした。

深田 真子

主人公の妹。派遣社員で母に結婚を促されていますが聞く耳は基本持っていません。

 

はきはきとした性格で姉の柚季にダメ出しをする場面も多くみられます。

 

ですがそれは少しぼんやりした柚季を心配するが故なので、彼女なりのやさしさなのでしょうね。

深田 幸枝

主人公の母親。口数が多いものの基本はふわふわした性格で笑っていることが多いです。

 

会話は擬音が多く抜けているところもあるため少しわかりづらいところも。

 

父との思い出のメロンパンを洋一にお願いする場面ではその説明のわかりづらさゆえに苦戦する洋一をみることもできます。

主人公の父親。名前は不明です。

 

母や妹に比べると物静かで新聞を読んでいたりお茶を飲んでいる描写が多いです。

 

ですが譲れない部分はきちんと主張できる男。

 

母を口説くときはデートの旅に遠い場所にあるメロンパンを買いに行き、罪悪感から断ろうとする彼女に「罪悪感よりも目の前にいる僕を見てほしい」と見事に母を落とすのでした。

美奈子

洋一のパン屋の常連で近所のオバチャン。

 

もちもちした触感が大好きで洋一に「もっともちもちさせろ」と要求して彼をふりまわしています。

 

ずばずばと言いすぎてしまうところがたまに傷ですが基本は面倒見がよく、いざという場面では洋一と柚季のフォローをしてくれます。

洋一の元カノ。15年と長い間付き合うも洋一が仕事にばかりかまけるのに愛想をつかしでていってしまいます。

 

忙しい洋一のためにサンドウィッチを毎日作って待っていましたが、洋一は食べてくれない事も多くサンドウィッチしか作れない関係なんてもういらない、と言い残してでていってしまうのでした。

桜井

洋一の10年来の友人。税理士で高級車に乗っていますが借金もちです。

 

突然現れて柚季を罵倒したりなど失礼な事もありますが何故か洋一の売れ残っているパンを全部購入してくれたりと優しい部分もみられます。

森夫婦

洋一に文房具兼パン屋を営むきっかけをくれた夫婦。

 

パン屋を夢見ていたけど文房具屋に嫁いでしまったため少しずつお金をためて機材を一式そろえ、文房具のおまけとしてパンをくれる森のおばちゃんとその旦那さんの森のおっちゃん。

 

洋一にルセットを渡したのも森のおばちゃんです。

 

おばちゃんが認知症を発症し、森文具店(現在の原文具店)を閉店することになったとき、店がなくなるのをいやがった洋一は店を買い取らせてほしいとおっちゃんに申し出るのでした。

『ブレッド&バター』作者・芦原妃名子とは?

作者は芦原妃名子(あしはらひなこ)先生です。

 

1974年生まれ1月25日生まれ、

 

兵庫県出身1994年別冊少女コミックにてデビュー。

 

代表作の砂時計はドラマ化や映画化もされているのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

他にもPieceが日本テレビの中山優馬さん主演でテレビドラマ化もされています。

 

今回紹介したbread&butterはCocohanaという集英社の月間レディース誌で2013年11月号~2020年5月号まで連載されていました。

 

単行本は9巻で完結しています。

 

『ブレッド&バター』は実写ドラマ・アニメ化している?

現在bread&butterは映像化されていません。

 

筆者としてはとてもドラマ映えする作品だと思うので、ドラマで映像化してほしいと考えています。

 

でもアニメで原作の雰囲気を残したままの映像も見てみたい・・・

 

だれか、映像化してください!!

 

『ブレッド&バター』序盤ネタバレ紹介!

EPISODE1原ベーカリー

物語は主人公である深田柚季が誰もいない教室の中、どこでつまずいたのかと問うところから始まります。

 

シーンが切り替わり、自宅で結婚相談所の入会申込書を記入しようとする柚季。

 

シャーペンの芯がないことに気が付いた彼女は妹に結婚をせかす母幸枝とそれを煙たがる妹の真子の声を後目に芯をもとめてふらりと買い物にでかけるのでした。

 

かつての自分の仕事だった教職のことを思いながらぼんやり歩いていると、いつもと少しちがった通りにでてしまいます。

 

ここはどこかと見渡すと目の前にあったのは原文具店という昔ながらの小さな文房具屋。

 

扉に、パンが置いてあるという少し不格好な手書きのポスターにひかれた柚季は店に入ろうします。

 

瞬間、目の前にいたのは眼鏡をかけたぶっきらぼうな大男という言葉がよく似合う一人の男性でした。

 

彼はこの文房具店兼パン屋と営む原洋一です。

 

少し戸惑う柚季を気にする様子もなく洋一は柚季を店に迎え入れ、パンか文房具かとそっけなく問います。

 

柚季はとまどいながらも、シャーペンの芯が欲しいと答えると洋一は芯がある方向を指さし、柚季はそのまま芯を購入しようとします。

 

その時ふとレジの近くにあるパンが目に入りました。

 

そこにあった一つのコッペパンに惹かれた柚季は、このパンもくださいと洋一に注文します。

 

洋一はパンに何か挟むかと柚季に問い、柚季はバターを洋一に頼みました。

 

彼が丁寧にコッペパンにバターを塗る姿を見る柚季。

 

「お兄さんがこの店のパンを焼いてるの?」と洋一に問うと、39歳にもなる自分が「お兄さん」と呼ばれたことがおかしかったのか洋一は少し苦笑いしながら自分がお兄さんと呼ばれる年齢ではないと柚季に自分の年齢を伝えます。

 

すると負け時と自分は34だと答える柚季に思わず笑ってしまいます。

 

洋一が作業をする姿を見ながら、柚季は洋一の大きな手を見つめて自分の手でものを作り出す仕事のよさに惹かれていきます。

 

原文具店を後にし、洋一から購入したコッペパンを食べる柚季。

 

自分が食べていたコッペパンとのおいしさのレベルの違いに感動しながら、かつての自分の教員時代を思い出します。

 

マニュアル通りのパンなはずなのに、信じられないと思うほどおいしいと感動した日やあまりにも辛くて呑み込めなかった日のことを彼女は思いだしました。

 

そして家に帰宅した柚季はその夜、母と妹に自分が教員をもうやめたことを事後報告します。

 

驚きのあまり言葉もでない二人は柚季にやめてどうするのか、転職するのかと恐る恐る問いつめる二人。

 

当の本人である柚季はあっさりと自分が他にできる仕事が全くないから結婚しようと思うという言葉とともに、結婚相談所の入会用紙を堂々と二人に見せました。

 

そのあまりにも堂々とした柚季の姿に二人は言葉を失うのでした。

 

後日結婚相談所におとずれた柚季は相談所の女性スタッフと打ち合わせをします。

 

年齢と前職を辞めた理由を問われ、辞めたというよりはほとんどクビに近かったことを正直に話します。

 

けれど料理は作るのも食べるのも好きで、人と楽しく食事をする空間が好きだと楽しそうに話す柚季。

 

夢見がちな理想ばかり語る柚季を冷めた目で見ながらもスタッフは年収、学歴、職歴、年齢、バツや転勤がアリかナシかなど譲れる条件とどうしても譲れない条件を具体的にだしたほうがいいとバッサリと切ります。

 

そこまで問われて初めて柚季は結婚を具体的に考えていなかった自分に気づき、結局あやふやな条件のまま二人の男性に会うことにしました。

 

話では二人とも誠実で真面目な男性、と聞いていた柚季ですが一人目の男性は結婚相談所に通って5年目の男性はとにかく細かくてメニューにのっているトマトが1つ少ないとレストランの店員に文句をつけたり主張と要求ばかりでロクな女性がいないと柚季に愚痴をこぼします。

 

なんともいえない気分になりながらも柚季がそうですねと彼に同意すると嬉しかったのか食後の散歩で彼はいきなり柚季に子供は何人がいいかと問います。

 

本当はもっと若い子がよかったが君は肌も綺麗だし、まぁいいよといきなり柚季を抱きしめますが思わず思い切り彼を突き飛ばしてしまう柚季。

 

後日乱暴な方からお付き合いはできないと断りの連絡をうけ、柚季はぶつけようのない怒りをかかえるのでした。

 

二人目はふられてばかりだと笑う少しぽっちゃりしていて優しそうな男性。

 

彼の見た目の柔和さに安心する柚木ですが彼の食事マナーの悪さや、偏食ぎみなところがどうしても受け入れられず、なんとなく一緒に食べていて楽しくないという理由で彼をふってしまうのでした。

 

そんな柚季に自分が相手に何を求めるのかわかっていないのは自分を理解していないからだと突き放す女性スタッフ。

 

あまりの厳しさに柚季は初めての「婚活疲れ」を味わうのでした。

 

婚活疲れをしていても、腹が減っては戦はできません。

 

お腹がすいた柚季は母に晩御飯をなにか買ってくるか尋ね、明日の朝のパンを頼まれた彼女はまた原文具店に向かいます。

 

挨拶をしながら店内に入るも洋一の姿はありません。少し探してみると店の横で野良猫に餌をあげている洋一を見つけます。

 

彼の小さな優しさにきゅんとしながらも柚季は元気ができるパンがほしいと洋一に食パンを頼みます。

 

ですがその日は食パンをやいておらず代わりにバケットをすすめられますが親世代はバケットを固いから嫌がるし、どうしようかと相談します。

 

ですが洋一は近所のオバチャンによるもちもちのバケットにしろ!というリクエストを受けうちのバケットはもっちりしていると語り、柚季に試食をすすめました。

 

試食をしてみるとそのバケットはもっちりとして味が濃く今まで食べたことがないおいしさで感動した柚季。

 

何が入っているのかと洋一に問いますが材料は普通のバケットと同じだと自慢げに語ります。

 

彼のおいしいパンにとりこになった柚季は4種のパンセットやパテとリエットの3種盛りもどんどん頼んでいきます。

 

おいしい幸せに浸る彼女に、元気はでたかと洋一は問います。

 

柚季が元気がでるパンがほしいといったことを覚えてくれていたのかと、柚季の心は少しときめきます。

 

すると突然そこに現れる近所のオバチャン、美奈子。

 

客がいるなんて珍しいと言いながら柚季が食べているバケットを見て私のおかげでこのパンができあがったと自慢げに語ります。

 

そこから始まる怒涛のおばちゃんトーク。

 

もっともっちりさせろだの主婦の味を知らないだのそれはもう言いたい放題です。

 

そしてほしいものを買って満足した彼女はまたくると言い残して嵐のようにさっていきました。

 

柚季は遠慮気味にあれが近所のオバチャンかと洋一に問うと、洋一はうなずきます。

 

ぶつぶつ言いながらも必死に美奈子の好みにあわせようとする洋一に柚季はこだわりが強そうなのに客の好みにあわせようとするのは意外だと言います。

 

瞬間失礼なことをいったとあせる柚季ですが、洋一は不快な顔をするわけでもなくむしろ図星をつかれたように昔はこだわりが強かったこと、そのせいでなくした物が大きかったことを打ち明けます。

 

以来はなから拒絶せず、受け入れる努力をしようと決意したとも。

 

そして最後に人生のテーマを語った洋一に、柚季は少しの面倒くささを感じます。

 

けれども、それは彼女にとって好感のもてる面倒くささでした。

 

もっと話したい、この人とおいしいごはんが食べたいと感じた柚季は思わず「結婚しませんか?」と洋一に問います。

 

何も考えずに口にでた言葉に洋一もそして柚季本人も戸惑います。

 

自分が何を口走ったのかと焦った柚季は慌てて帰ろうとします。

 

顔を真っ赤にして大慌てで色々言い訳をする柚季をぼんやり見つめながら、洋一は冷静さを失わないままにまたパンを買いに来てほしいと柚季に言います。

 

恥ずかしさがとれたらまた来ますと言い残してそそくさとさろうとする柚季の背中にむかって洋一は結婚してもいいと彼女の結

 

婚の申し出を受け入れるのでした。

EPISODE2 メロンパン

怒涛の急転換により、柚季は洋一を結婚相手として両親に紹介することとなりました。

 

ギクシャクと会話する両親と特に焦る様子もなく淡々とした様子の洋一。

 

そんな彼を怪しげな目で見ながら妹の真子は柚季に出会って二度目で逆プロポーズなんてどれだけ焦っているのかと怒りながら問います。

 

そしてそんな女性のいうことを受け入れる洋一も絶対まともではない、洋一のパン屋は近所の人がたまに買いに来る程度なのに材料費も値段の高いものを仕入れている。

 

絶対に借金があって柚季の貯金目当てに近づいたと真子は柚季に忠告するのでした。

 

後日原文具店の手伝いに行くと確かに洋一のパン屋はまるで現実感がなく原材料費だけで数十万、厨房の機械も最新のものばかり。

 

だけど洋一のプライベート事態はとても地味なものでボロボロになった衣類もまだ着れるからと大事においておくような生活。

 

しかも柚季には結婚してもパートにでなくていいといいます。

 

さすがに何もしないのは罪悪感があると抗議する柚季。

 

少し考えた後、柚季にそこにおいてあるモルトをとってほしいというと柚季は迷うことなく洋一に渡します。

 

もうどこになにがあるのか覚えているのかと驚く洋一に大体覚えましたと答える柚季。

 

関心しながら洋一は誰かが厨房にいるのも悪くないと笑うのでした。

 

帰り道、時給はいくらがいいかと問われる柚季。

 

お金なんていらないと断ろうとしますが、両親に認めてもらっていないし妹さんにも反対されているのに無給で働かせるわけにはいかないと洋一はいいます。

 

柚季は自分の家族の非礼を詫びながら、あくまで結婚するまでは「他人」であることを痛感します。

 

改めて洋一のことを何も知らないということを自覚しますが、それでも洋一の言葉や笑顔に惹かれてしまうのでした。

 

時給は400円でいいと柚季が洋一にいうと、洋一は苦笑いしながら受け取り下手だと呟きました。

 

柚季は家に帰った後洋一から家族にともらったバケットを渡します。

 

母はお礼をいいながら、「お父さんもおいしいっていたわよね?」と話すきっかけを作ろうとしますがなにもいわない父。

 

新聞を読む父の背中に柚季はなにもしらないけど、丁寧においしいパンを焼く人だと伝えました。

 

お風呂にはいってきなさいと柚季を諭す母。

 

柚季が部屋を去った後、「目が泳いでいた」とぽつりと父がつぶやきます。

 

自信がない選択は絶対失敗するからダメだと、あたらめて反対するのでした。

 

さすがに恋されているとは思えず、なぜ自分と結婚するのかと問うのが怖い柚季。

 

そんな柚季に近所のオバチャンこと美奈子はお見合いだと思えばいいと言います。

 

自分も今の旦那と結婚するまでにしたデートなんてたったの3回だと彼女は笑います。

 

しばらく談笑していると、店に入ってきた新しい客。なんとそれは柚季の母でした。

 

急にどうしたのかと聞くとメロンパンが食べたくなったと笑います。

 

しかし洋一の店にメロンパンは置いていません。

 

残念がる母に美奈子は私が命令すれば洋一はどんなパンでも作るからどんなパンがいいかいってみなさいと冗談めかして笑います。

 

母はぽつりぽつりと思い出のメロンパンのことを説明しだします。

 

が、その説明というのもサクサクふわふわでキューっと幸せになるパンだといった曖昧な表現でした。

 

さらに最後に食べたのが20年以上前に厚木にあった有名店のパンだったというヒントをもらい、とりあえず挑戦する洋一。

 

調べてみても昔厚木にあって35年前に伊東に移転し、その後つぶれて今はもうないメロンパンが有名な店という情報しかひろえずメロンパンのルセットももっていない洋一は困り果てます。

 

ルセットをみると年季の入った女性の手書きらしい文字で書かれていました。

 

柚季は母の我儘に付き合わせてしまったことを謝りますが洋一は気にした様子もなく、柚季にいくつか店にあるパンを渡してどれが一番思い出のメロンパンに近いか聞いてきてほしいと頼みます。

 

母は一番近いパンを答えますがもっとサクサクふわふわだったといい父にどんな風だったかと聞きます。

 

父も知っているのかと驚く柚季に母は二人の思い出のパンだと当時の父との思い出を話しだします。

 

同じ会社で父から熱烈なアプローチがあったけど少し疎ましく思っていたこと。

 

当時自分は手の届かない人に好かれようと必死だったこと。

 

やっと飲みに誘われるようになりなんでもいうことを聞いて、努力しても彼は別の人と結婚してしまったこと。

 

彼の結婚相手は甘え上手でそんなところが可愛いと話す彼が、甘えられるのが好きだったなんて知らなかった。

 

自分は好かれることに必死で、目の前にいる彼をちっとも見ていなかったと父に愚痴をこぼしたのでした。

 

すると父はそっとメロンパンを母に渡します。

 

戸惑う母に父は友達と厚木にあるメロンパンが食べたいといっていたじゃないですかと言います。

 

もうすべてがどうでもよくなった母はその場でメロンパンをぱくり。

 

そのおいしさのあまり、彼の事なんて忘れて夢中になってパンを食べるのでした。

 

それから父はデートのたびに母にメロンパンをプレゼントします。

 

ある日、その店が伊東に移転になっていたことを知ります。

 

彼の住む場所から伊東まではとても遠いため、びっくりする母。

 

そこまでされると重いし、自分は父になにもかえせないと母はいうのでした。

 

だけど父は母にパンを買いに行く間、母が喜ぶ姿を想像するだけで嬉しかったと僕は自分のためにパンを買いに行ったと言います。

 

そして罪悪感よりも、目の前の僕を見てほしいと母に伝えます。

 

それを聞いた母はまた同じ過ちを繰り返してしまうところだったと父にお礼をいい、以来そのメロンパンは思い出のパンになったと話すのでした。

 

次の日柚季は一番近いといわれたパンを洋一に伝えます。

 

妹からの忠告や、母の話を聞いて焦った柚季は洋一に「話がしたい」と言いますがパンを作っていた洋一は「ちょっと待って、今手がはなせない」と断ります。

 

その背中は長女である柚季が小さい頃手のかかる妹に手が離せず柚季を後回しにした母の背中と同じものでした。

 

ひとまず出来上がったメロンパンを家に持って帰る柚季。

 

だいぶ近くなったが違うといい、また抽象的な表現をする母にいらついた柚季は洋一さんを困らせないでほしいと母に怒ります。

 

母は気にする様子もなく、けろっと「貴方も食べたことあるでしょう?」と言います。

 

母が言うには柚季が小さい頃スーパーのメロンパンがおいしくないといって伊東にあったパンを買いに行ったことを話すのでした。

 

まさかの後出し情報に愕然としつつ、少しずつ思い出のメロンパンについて思いだす柚季。

 

その日、せっかく伊東まで買いに行ったのにメロンパンは1つしか残っていなかったこと。

 

珍しくおいしいメロンパンが食べたいと我儘をいったのに、妹がそのメロンパンを泣いてほしがったこと。

 

我慢して妹に譲ろうとすると母はメロンパンを半分にしてくれたこと。

 

とてもおいしかったメロンパン。

 

以来家族で何度か買いに行った優しい味を柚季は思いだしました。

 

母はせっかくのメロンパンを妹に全部あげようとする柚季は昔から受け取り下手だったねと母は笑います。

 

手のかかる妹にかかりっきりで無意識に寂しい思いをさせていたかもしれないねと母は改めて柚季に謝りました。

 

柚季が素直に女の子らしくいられる相手がいい。我慢はいつか自分も相手も攻撃してしまうことになる。本音で話せる相手を選びなさい、と優しく柚季を諭すのでした。

 

思い出の味を思い出した柚季は洋一に当時食べたメロンパンの味を詳細に伝えます。

 

話しているうちに寂しかった当時の記憶は少しずつ優しい思い出に上書きされていくのでした。

 

そうして完成したメロンパンの味はサクサクふわふわで、キューっと幸せな味になったのです。

 

喜ぶ柚季の顔を見て、洋一もまた嬉しそうに笑いました。

 

閉店の後、洋一のことをもっと知りたいとお願いする柚季。洋一は勿論だと彼女を受け入れます。

 

お店のシャッターをしめようとすると一台の高級車が店の前に泊まりました。

 

車からはスーツをきた男性が下りてきて、不躾に柚季をじろじろとにらみます。

 

もう閉店だと謝る柚季におとなしそうな顔して、と男性は忌々しくつぶやきます。

 

すると奥から洋一がでてきて「桜井」と男性に声をかけます。

 

何の用だ、と問うと桜井は「金の話に決まってるだろ」と洋一に詰め寄ります。

 

知らなかった洋一の一面に、柚季は波乱の展開を覚悟するのでした。

EPISODE3

ちょっと待っててといい、店の奥にはいっていく二人を心配した柚季は二人を追いかけます。

 

扉をあけると桜井が洋一に金を貸してほしいと土下座をしていました。

 

心配していたことと全く逆の展開に驚く柚季。

 

そして税理士のくせに借金まみれなんて終わっていると洋一は桜井の申し出をきっぱり断ります。

 

打ちひしがれる桜井に柚季はこの店も赤字経営なのでお金を貸す余裕はないと思うと伝えます。

 

が、失礼にも桜井は柚季を金目当ての女だと罵り純ちゃんの代わりに二人を呪いにきた。ついでに金を借りに来たといいます。桜井に大量の塩をかけ帰れという洋一

 

塩にまみれながら二人とも「サンドウィッチに呪われろ」と叫び、売れ残ったパンを何故か全て購入して桜井は去っていくのでした。

 

まったく何も知らない「純ちゃん」や「サンドウィッチの呪い」について柚季は洋一を問い詰めます。

 

洋一は焦りながらもきちんと一つずつ説明します。

 

桜井は10年来の友人であること。

 

「純」という元カノがいたこと。彼女とは15年以上付き合っていて、半分は同棲もしていたこと。

 

だけど今はなんの関係もなく桜井が妙にこだわっているだけだと説明します。

 

サンドウィッチについてはパン屋を始める前は仕事が忙しくご飯も食べられなかったこと。

 

家に帰ると必ず彼女がサンドウィッチを作って待っていたことを話します。

 

なぜサンドウィッチなのかと聞くと忙しくてもつまみやすいと思ってという純の気遣いでした。

 

純はサンドウィッチのパンも自分が作ったと話し、「森のおばちゃん」から作り方を教えてもらったと話します。

 

パン作りはとても時間がかかって大変なことに驚いたこと。

 

過発酵が怖くてパンから目を離せないこと。

 

そうしているうちにあっという間に日が落ちて一日が終わっていることを洋一に話します。

 

そんなに大変な思いをしなくても近所においしいパン屋があるんだから買いに行けばいいじゃないかと洋一はいい、暇なら習い事でもすれば?と純にいいます。

 

純の小さいメッセージに気づかないまま、洋一はそれなりに満足していると思い込んでいました。

 

生活費もいれていたし必要なものも与えていたたまの贅沢も許している。

 

それで十分だろうと。

 

そうしてつもりつもったものが爆発したある日、洋一がいつものようにサンドウィッチを後で食べるというと純は今食べてと洋一にサンドウィッチを投げつけます。

 

自分が毎日どんな気持ちでパンを焼いていたのか全くわかっていない。

 

毎日パンを焼きながら洋一を呪っていた。

 

私が消えたら一生一人、不幸のどん底だ。

 

そういって彼女は同棲していた部屋からでていったのでした。

 

追いかけなかったのかと柚季がきくと、忙しかったし今更15年分の溝をうめられる気がしなかったと洋一はいいました。

 

いつものように家まで柚季を送り届けた洋一は今日の事を謝ります。

 

柚季はメロンパンのお礼をいい、しばらく原文具店を休ませてほしいと頼みます。

 

しばらく考えたいことがあるという彼女の申し出を了承し、お礼をいって家の中にはいっていく柚季の後ろ姿に洋一はかつての純の姿を思い出すのでした。

 

できたメロンパンを家族に渡すと母は嬉しそうにこれだ、と喜んで食べ、妹の真子もやるじゃんと洋一をほめます。

 

無言でなにかを読んでいる柚季に何を見てるのかと真子が聞くとメロンパンとバケットとカンパーニュのレシピを書き写させてもらったと話します。

 

そして柚季は母に明日からしばらく台所を借りたいとお願いするのでした。

 

一方原文具店では柚季がこないことを嘆く美奈子。

 

洋一がなにかやらかしたんだろうと責め、付き合い立ての男女はちょっとしたことでだめになるとまた嘆くのでした。

 

美奈子にいらっとしつつも注文を聞く洋一。

 

美奈子はカンパーニュを薄くスライスしてほしいと頼みます。

 

美奈子は反抗期の孫がここのパンを食べるようになってからスーパーのパンは薬の味がするといって食べなくなったと話します。

 

普段はなにもいわずまずそうにご飯を食べるのに、こないだのサンドウィッチをまた作ってほしいと照れくさそうにお願いする孫のことを嬉しそうに話す美奈子。

 

洋一もまたどこか安心したように笑うのでした。

 

店の閉店後余ったパンでサンドウィッチを食べる洋一は過去を思い出します。

 

なんで純と結婚してやらないのかと聞く桜井。

 

してもしなくても一緒だろと答えました。

 

一緒にいたいから一緒にいる。離れたくなったら離れればいいだろうと。

 

最後に喧嘩した日、純は洋一に結婚したかったわけじゃない。もっと一緒に食事がしたかった。

 

サンドウィッチしか作れない関係なんていらないといって去りました。

 

そして反対に貴方とご飯を一緒に食べれたら幸せになれると思ったとプロポーズしてくれた柚季。

 

二人のことをぼんやり考えながら、洋一はサンドウィッチを食べるのでした。

 

次の日柚季は5日も休んですいませんとあっさり現れます。

 

もう彼女がここにくることはないだろうと覚悟していた洋一はとても驚きました。

 

また柚季がきてくれたことに一安心する洋一。

 

5日間家で毎日パンを焼いていたと柚季はいいます。

 

だったらうちで作ればよかったじゃないかと洋一は怒りますが一人で考えたかったと柚季は言います。

 

はじめてこの店でコッペパンを食べたときにこみあげた気持ち。

 

バケットひとつで幸せになれる理由。

 

貴方と毎日おいしいごはんが食べたいと口をついてでたあの衝撃はなんだったのか、毎日パンを焼きながら考えていたと洋一に言います。

 

答えはでたのかと洋一が問うと柚季はうなずきます。

 

だけどもっとうまく焼けるようになるまで教えないと洋一をからかうのでした。

 

柚季が家で焼いたパンは何とも言えない出来で、洋一の作ったパンとは全然ちがうものでした。

 

洋一はそもそも家庭用オーブンでは難しいことを柚季に説明します。

 

色んな説明を受けながら柚季は洋一にもっといろんなパンを作れるようになりたいと話します。

 

そしてそのパンを洋一と食べたいというと、「今度はうちの厨房で作ってよ」と心からお願いするのでした。

 

そしてさっそくパンを教えながら洋一は今度の休みに二人で遠出しないかと尋ねます。

 

古い手書きのルセットの持ち主に合わせたい。

 

この店とパンを俺にくれた人にあわせたいと洋一は柚季に頼むのでした。

EPISODE4 3色パン

それはまだ洋一が学生の頃。

 

森文具店(現在の原文具店)に文房具を買いに行くと一人の女性が「あんぱん?クリームパン?」と洋一に問います。

 

彼女は後に森のおばちゃんと親しまれる洋一の恩人です。

 

少し驚きながらもあんぱんと答えるとおまけだといって森のおばちゃんは洋一にあんぱんを渡すのでした。

 

その味は今まで食べたパンの中で一番で洋一はとても感動しました。

 

当時大学生でありながら漫画家を目指していた洋一。

 

ついには大学もやめて漫画家への道を目指します。

 

ボツばかりでお金もない中、お腹をへらしながらまた森文具店に買いに行くと今度はクリームパンかジャムパンかと聞かれます。

 

洋一は両方と答えると森のおばちゃんは店の奥へ洋一を案内するのでした。

 

そこにあったのは本格的なパン屋の厨房。

 

洋一にパンと紅茶を用意してかつて自分がパン屋になりたかったことを話します。

 

けれど文房具店に嫁いでしまったことで叶わなかったこと。

 

少しずつお金をためて「自分のお城」を作ったというのでした。

 

後日洋一は森文具店に当時の彼女(純)をつれていきます。

 

いつものようにあんぱんとクリームパンどちらがいいかと聞く森のおばちゃんに洋一は思わず笑ってしまうのでした。

 

3人でパンを食べながら森のおばちゃんは将来二人の間にはどんな子供ができるようなるのかと嬉しそうに話します。

 

まだ自分は23だし何の話だと洋一は驚きますがおばちゃんは気にした様子もなく自分は子供が欲しくて欲しくて、それでもついに授かることはなかったけれど私は貴方たちが子供のようにかわいいといいます。

 

親は孫が生まれるのをいつまでも心待ちにしてしまうのだと嬉しそうに話すのでした。

 

その数年後、いつものように洋一がおまけのパンを食べるとパンの中には何も入っていませんでした。

 

入れ忘れたのかと聞こうとすると奥からおばちゃんの旦那さんが洋一を呼び止めます。

 

事情を説明された洋一がおばちゃんのもとにいくと、彼女は洋一が誰なのかわかっていない様子でした。

 

旦那さんこと森のおっちゃんは店を売って引っ越そうと思うと洋一に話します。

 

店がなくなってしまうのがどうしてもいやだった洋一は、そのまま店を買い取らせてほしいとおっちゃんにお願いするのでした。

 

当時の思い出を聞きながら洋一と二人で森夫婦の元に訪れた柚季。

 

はじめましてとおばちゃんに挨拶しようとするとおばちゃんは柚木のことを「純ちゃん」と呼んでしまいます。

 

焦りながら名前を訂正しようとする洋一ですが気にするそぶりもなく、おばちゃんは柚季に久しぶりに一緒にパンを焼こうと誘います。

 

二人の様子を見守りながらおっちゃんは洋一に記憶がもどったりもどらなかったり波はあるけど今日は調子がいいと話します。

 

それでもなぜかパンの焼き方は忘れないのだと話すのでした。

 

「純ちゃんはクリームパンとあんぱんとジャムパンだったらどれが好き?」と聞かれる柚季。

 

どうこたえるか迷っていると「クリームパンだったね」とおばちゃんは一人で解決します。

 

洋一が8割あんぱんだったことも。

 

あんぱんとクリームパンは相性が悪い事、ジャムパンは変わった子が多かったとぶつぶつおばちゃんは話します。

 

自分も何度も別れたいと思ったこともある。

 

でも15年も一緒にいたんだから簡単に別れたりしちゃだめだ、と柚季越しにみる純におばちゃんは諭します。

 

あのルセット、本当は純にあげるつもりだったのにある日洋一が突然現れて譲ってほしいと頼んできたこと。

 

パンなんて焼いたことなかったのに、不思議な子だとおばちゃんはパンを焼きながら語るのでした。

 

その日の晩、一つのチェス盤を見つめる洋一に声をかけると以前森のおっちゃんの誕生日にプレゼントしたものだと話します。

 

どうしてチェス盤なのかと聞くと、洋一がはじめて父親の話をしたのがチェス絡みだったからだと答えました。

 

子供の頃、ある日突然チェス盤を買ってきたこと。

 

お互いにルールも知らないのに、手引きだけ渡されて終始無言になりながら二人でチェスをしたこと。

 

食事のときもいつもそうで、テレビか新聞に目を落とすばかりで自分とは目があうことすらなく、父子家庭であったことを打ち明けます。

 

20代の時父と喧嘩して家を出て以来、一度も連絡を取り合っていないことも。

 

純とのことも怖かったんだと思うと洋一は話します。

 

二人でまともに話し合ってどうすればいいのかわからなかった。

 

自分が今不幸かすらも考えようともしなかったと洋一は柚季に打ち明けたのでした。

 

柚季はそんな洋一に連れてきてくれてありがとうとお礼をいいます。

 

洋一はおばちゃんの非礼を詫びますが柚季は気にしていないと許します。

 

家族を紹介してくれたことにお礼をいい、柚季はもしも二人が10年出会うのが早かったらと考えます。

 

自分は洋一のことを好きにならなかったかもしれないし

 

洋一は自分のことに気づきもしなかったかもしれないと考え、改めて出会いって奇跡だと感じるのでした。

 

次の日、帰ろうとする柚季におばちゃんは「あんぱんとクリームパンとジャムパンどれがいい??」と聞きます。

 

柚季は「3色パン」と答え、自分は欲張りだから、3つとも全部好きだと笑いました。

 

帰りの電車でもらった3色パンを食べながら柚季は店で3色パンを作ろうと洋一に提案し、洋一もそれに賛成します。

 

二人で3色パンの中身を相談した後、お互いを見つめあった二人は初めてのキスをかわすのでした。

 

店に3色パンを置いてみると3色パンをみると優柔不断な元カレを思い出すと愚痴りながらも3色パンを買う女性。

 

森のおばちゃんのことを懐かしみながら嬉しそうに3色パンを買う人もいました。

 

そして洋一がこの店と土地を現金一括で買い取ったことを柚季はお客さん越しに知ります。

 

いくら古い店とはいえ都内の商業地にあるこの店を買い取るだけの金銭的余裕が洋一にあったのかと驚く柚季。

 

よくよく考えると金銭的な疑問を洋一に尋ねるのを忘れていたことに気づきます。

 

すると店に電話がかかってきた1本の電話。

 

電話にでるとそれは森のおばちゃんでした。

 

柚季ちゃん今度いつくるの?と尋ねるおばちゃんに名前を覚えてくれていることに感動する柚季。

 

待ちくたびれたと拗ねるおばちゃんをたしなめながら森のおっちゃんが電話をかわります。

 

洋一くんはいるかと尋ねられますが店にでていて手がはなせないと柚季が答えるとおっちゃんはこないだ森のおばちゃんに洋一が結構な額のお小遣いをこっそり渡していたことを柚季に話します。

 

文房具屋を高価一括買い取りしてくれただけでもう十分だからお金は大事に使いなさいと伝えてほしいと柚季に頼みます。

 

混乱する柚季をよそにさらにおじさんは近所の子のために洋一のサインが欲しいと頼みます。

 

なんのことかと尋ねるとなにも聞いていないのと驚くおじさん。

 

そこで初めて柚季は洋一が教員時代生徒達の間でとても流行っていた超売れっ子漫画家であったことをしったのです。

 

そのマンガがおいてある場所をおじさんに聞いた柚季はあわてて洋一に私に隠していることがあるでしょうと洋一に問い詰めたのでした。

 

一方そのころ、柚季が働いていた小学校に場面が切り替わり一人の少女が廊下を歩いています。

 

彼女は柚季先生が本町のパン屋で働いているのを見たという噂を耳にします。

 

少女はにやりと笑い、原文具店へ足を向かわせて、1巻は幕を閉じるのでした。

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