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『今日から俺は!!』2巻 ネタバレ紹介!
8話「悪徳不良教師編」
昼休みの学校。
三橋(みつはし)はケガしている伊藤(いとう)にパンを買ってあげました。
そこまでは優しいのですが、伊藤にパシられたようでいやだったのか、ケンカになってしまいます。
そこに女生徒二人があらわれます。
三橋は女の子のためだったら喜んで買いに行くのに、と言います。
態度の違いに伊藤はいらつきました。
そんな和気あいあいとしている中、「こら! おまえちょっとスカート長いぞ!!」と小林先生が出てきて、怒鳴りつけてきました。(註・当時はスカート丈の長いのが流行っていました)
それだけなら普通なのですが、小林先生はわざわざ女性の足をぺたぺたとさわりながら、スカート丈をはかり始めます。
完全なセクハラを見て、三橋と伊藤は静かにキレました。
しかし、相手は教師。手を出せば退学です。殴るわけにもいきません。
ずるがしこさでは定評のある三橋は一計を案じました。
なぜか伊藤のふとももを思いっきり、つねりだします。
「あいでででで」
あまりの痛さに日本語にならない叫び声をあげる伊藤。
自分がつねっているというのに、それを平然と隠して三橋は言いました。
「どーした? 伊藤!! そーか、派手に殴られたもんなァ!! ケガしてるってのによ!! 校内暴力だよな!!」
なんと伊藤が痛がっているのは、小林先生が殴ったからだ、という嘘を大声で宣伝したのです。
周囲の生徒も集まってきて、「サイテーだぜ」「ケガしてんのにひどいわ」「ボーリョク反対」とすっかり三橋の嘘を信じ切っています。
果ては校長先生までやってきて、小林先生は怒られました。
小林先生はよせばいいのに、三橋、伊藤に復讐を誓います(完全に逆切れですが)。
直接の暴力は分(ぶ)が悪いと思った小林は、陰湿な嫌がらせとして、三橋と伊藤にグラウンドの石ひろいをさせることにしました。
とても小さな石粒を大きなバケツがいっぱいになるまで拾え、と命じるのです。
二人はいやいやながら小石を拾いはじめますが、拾っても拾っても全くバケツにたまりません。
グラウンドには風が吹きすさび、容赦なく体温を奪っていきます。
このままでは死んでしまう。
三橋はツルハシをとりだして、学校の池の塀を壊し始めました。ブロック塀が粉々に砕けていきます。
そのかけらを拾い集めて、無事、バケツをいっぱいにすることに成功……すればよかったのですが、さすがにバレバレすぎました。
仕方なく夜中までかかって、真面目にバケツを満たします。
「俺はおわびの言葉が聞きてーな」
それでも小林先生は満足せずに謝罪を強要してきました。
ここにおいて、三橋は仕返しをすることに決めます。
まずは小手調べで、小林先生がトイレに入ったときに、トイレの壁と天井の隙間からホースで水をぶっかけます。
三橋と伊藤はノリノリで、水以外にも、トイレ掃除器具を次々と投げ込みました。
こんなことではめげない小林先生。
なんとか三橋を追い詰めようとしますが……。ほかの生徒まで三橋の味方でうまくいきません。
小林「どーしてだ!! おまえら、クズの味方をする奴は……クズだぞ」
三橋「そりゃ俺は不良だよ!! クズかもしんねーよ!! ~(中略)~だけど、みんなをクズ…なんていうの、やめてくれよ!!」
ウソ泣きまでして訴える三橋。クラス中の気持ちが今、一つになりました。
こうして、悪徳不良教師は退治されたのでした。
9話「人質編」
三橋と伊藤はいつものように二人で登校しています。
「しかし派手なカッコだな、オメー!!」
伊藤の言うように、三橋は黒の学ランの上に、真っ白なコートを羽織っていました。
しかも値段は5万円。あまりお金をもっていない三橋にしたら、とても大切なコートです。
そんな大切なコートを着て歩いていると、後ろから猛スピードでおじさんがぶつかってきます。
謝ることもなく、そのまま走り抜けていきます。
伊藤がぶちキレようとする前に、三橋が鬼の形相に変わりました。
ぶつかった衝撃で大事なコートの袖がやぶけてしまったのです。
『死人が出る』このとき、伊藤はそう思いました。
足の速い三橋。あっという間におじさんに追いつきます。
さあ、弁償してもらおうか、10万円(なぜか倍になっています)というところで、突然、乾いた音が響きます。
え?
おじさんの手をみると拳銃が!
おじさんは銀行強盗の犯人で、逃走中だったのです。あわれ、三橋は人質になってしまいました。おまけで伊藤も……。
おじさんは二人を人質に廃工場に立てこもります。外は何十人もの警官に包囲されています。
ワガママな三橋はむかついてしょうがないのですが、おじさんが「なんで人質二人とったかわかってねーんだな!! 一人殺しちまえば、ケーサツもうかつに手ェーだせなくなんだろ!!」強盗のおじさんは、「一人は殺す予定だ」と告げました。
もうすっかり反抗心は折れ、むりやりにっこりした表情をします。
それを見て気をよくしたおじさんは、二人をイジり始めました。三橋も伊藤も無様な一発ギャグをやらされ、さんざん笑いものにされます。
我慢できないけど、でもやっぱり銃は怖い。なかなか、二人は反抗の機会を見出せません。
チャンスは、警察が逃走用の車を手配したときに訪れました。おじさんは車に乗るために人質の二人とともに移動しようとします。
おじさんは拳銃で手がふさがっています。銀行強盗で得たお金の入ったバッグを、三橋に運ばせることにしたのです。
三橋はバッグに入ったお金を無造作に取り出し、ばらまくことにしました。
この奇行によって、おじさんに隙が生まれ、すかさず伊藤はおじさんを取り押さえます。
三橋は身動きができなくなったおじさんに渾身の金的をくらわせるのでした。
伊藤も負けじとクロスチョップ。
イジられた分の怒りをここぞとばかりにぶつけました。
最終的には、警官が犯人のおじさんよりも、三橋と伊藤を止めるほどです。
やりすぎではありましたが、なにはともあれ、犯人逮捕に貢献した二人。
ご褒美……というわけではありませんが、ばらまかれて警察が回収しきれなかった分のお金を、夜中こっそりと二人で拾いました。
傷ついたコートを買いなおすことができて、めでたしめでたし?(註・現実世界では、落とし物をネコババするのは犯罪です)
10話「親友(マブダチ)編」
人気(ひとけ)のない路地で京子(きょうこ)が二人の不良少女に囲まれています。
二人相手というのに京子はまったくひるむ様子をみせません。
いらついた二人組はナイフと鉄製のチェーンを取り出します。
「そのツラ、ムチャクチャにしてやんぜ!」と今にも襲い掛かろうとしたところで、伊藤がさっそうと登場しました。
振り上げた手をつかみ、握ったナイフを奪ったのです。
たまらず、不良少女たちは逃げ出しました。「覚えてやがれ!!」という安っぽい捨て台詞とともに。
ツッパリはやめたんじゃなかったっけ、と問う伊藤に対して、京子はうなだれます。
別にそれを責めているわけでもない伊藤は、「ちょっとここでまってて!」といい、なにかをとりに行きます。
「はいっ!!」
伊藤が持ってきたのは、通学用のバッグでした。
今まで、京子の使っていたバッグは、ケンカになったときのために、あちこちが金具で補強されているという恐ろしいものでした。
伊藤のバッグは普通の女子高生が使う、なにも変わったところのないものです。
そんな補強バッグがなくても俺が守ってやるから、だからケンカなんて危ないことしなくてもいい。
そういう気持ちをこめて、伊藤は京子にバッグをプレゼントしました。
京子はプレゼントそのものもですが、そんな伊藤の気持ちがうれしかったのでした。
翌日も京子は上機嫌で、伊藤からもらったバッグを大事そうに抱えて登校します。
その最中。
「昨日はお世話になったねェー!!」
逃げ出した二人の不良少女が男を二人も引き連れて、京子にお礼参りにやってきました。
伊藤からもらった大切な気持ちがあります。自分のツッパリとしてプライドなんかよりも。
京子はへりくだって少女たちに謝ります。
それでも気がすまないというのなら「気のすむまで殴ったら!!」とまで言いました。
無抵抗で京子は何発もビンタを浴びます。
「ホー、今日はヤケにかわいいカバンもってんじゃねーか!!」
少女の一人が京子のカバンに触ります。
それだけは京子にとって我慢できないことでした。
京子は「さわんじゃねーよ」と反撃します。しかし、相手は4人です。おもしろがった相手から、京子のバッグは奪われてしまいました。
「お願いだから…」という必死の懇願も通じませんでした。
頬をはらしたまま街を歩いていると、三橋と出会いました。
すぐに異変に気付いた三橋は問います。
「誰にやられたんだよ!!」
「べっ、別にころんだだけ…」
三橋はじっと京子を見つめて言葉を返しました。
「俺は伊藤のダチだぜ!!」
その言葉に、京子もこらえることができなくなりました。
伊藤からもらったバッグをとられただけだと、笑って何事もないように答えるつもりでした。
「エヘヘ」と笑う声とは裏腹に、頬から一筋の涙がこぼれます。
三橋は伊藤と二人ですぐに取り返してやる、と言うのですが、京子は断りました。
このことが伊藤に知れたら、また自分がケンカしていると思われる、心配をかけてしまう。
それは嫌だったのです。
「だから、いーの!!!」
バッグなんて取り返してもらわなくても。
「なんだあ、いーーーのかぁー」
三橋はにこにこ笑いました。
京子と別れた後、三橋は伊藤と会いました。
何も知らない伊藤は上機嫌です。自分がプレゼントしたバッグをかわいい彼女が使ってくれているはずなのですから。
三橋は伊藤に何一つ言いませんでした。伊藤をぽかっと殴ると一人、歩きはじめます。
バッグを奪った相手がだれかは分かりません。ですが、その高校名だけは分かりました。
たった一人で三橋はその高校に乗り込みます。
何十人という不良が問答無用で三橋に襲い掛かってきます。それにも負けず三橋は(多少、ずるいこともして)バッグを取り返したのでした。
ただ、戦いの最中に肝心のバッグはぼろぼろになってしまいました。
カバン屋さんに持ち込み、修理を頼むと「買ったほうが安い」と言われる始末。
これは伊藤の気持ちのこもった世界でたった一つのバッグです。だから、三橋はいくらかかっても、このバッグを直してくれるように店主に頼み込みます。
次の日。京子が学校にでかけようとすると、なぜか伊藤からもらったバッグが玄関に置いてありました。
11話「正々堂々編」
世の中は平等ではありません。
伊藤が学校の下駄箱を開けると、ラブレターが山のように崩れ落ちてきます。
一方、三橋はというと、「いばってんじゃねーよ、バカ」という嫌がらせの手紙が入っているだけでした。
どうして伊藤だけがモテるのか?
頼りになる? やさしい?
三橋も女の子たちに親切にしてみることにしました。しかし、同じ親切でも伊藤がやると人気が出でて、三橋がやっても効果薄です。
『男はやさしさじゃねェ!!』
三橋はモテるためにやさしさ路線は捨てました。かわりに強いところを見せればいい。
ちょうど、体育の時間にテニスのトーナメントがあります。ここで圧倒的な運動神経と美貌を見せつけようと思いました。
テニスの試合が始まりました。
やはり運動神経がよく、様(さま)になっています。見た目もよいので、少しですが三橋ファンも増えました。
増えたのに……。
三橋は自分が試合で負けそうになると、相手をにらみつけ無言の圧力を加えるのです。
あの三橋だ、何をされるかわからない……その恐怖で相手はわざと負け、三橋は順調にトーナメントを勝ち進みます。
そして、そんな卑怯な様子を見て、増えたファンも順調に減りました。
勝ち進んだ三橋は決勝戦で、伊藤と試合することになりました。
伊藤は中学の頃、テニスをやっていたらしく、強敵です。
まともな戦法では不利と見るや、三橋はわざとラケットをコートにこすりつけ、砂を飛ばします。
目つぶし攻撃です。
伊藤も負けじとやり返し、目がよく見えなかった、という理由で、ラケットで三橋をたたきます。
このままでは、観客はドン引きです。
「オイ伊藤、お互い、ヒキョーなまねはやめよーぜ!! 観客もいるしよ!!」
三橋がそう提案しました。
「よーし正々堂々、全力の勝負をしよーじゃねーか!!」
伊藤もそれに応じ、二人は固く握手を交わしました。
そして、三橋のサーブから再開。
「あっ、手が滑った!!」
わざとらしい大声とともに三橋は、伊藤の顔面めがけてラケットを投げ飛ばします。
すると、なぜか、三橋の目の前にもラケットが飛んできていました。
伊藤もわざとラケットを投げていたのです。親友らしく考えることが似ています。
お互いに顔面にラケットがぶつかり、頭から血を流す二人。
試合を見ていたい生徒たちは完全に引いていました。
こうして三橋のラブレター獲得作戦は失敗に終わり、嫌がらせレターの数は無事に増えました。
12話「イナカモン編」
どうすればモテるのか? 悩んだ末に三橋が出した答えは原宿に行くことでした。
「あそこに詳しいと女にモテるらしいのだ!」
それだけでモテるかどうか定かではありませんが、とにかく二人は原宿に向かいます。
初めて見る原宿に浮足立ち、迷ってしまいます。準備のいい伊藤は原宿のガイドブックを持ち出しました。
ところがそれが気に入らない三橋。ガイドブックなんかだしたらイナカモンだと宣伝しているようなものだからです。
三橋は伊藤の手にあるガイドブックを蹴飛ばし、適当に道を進みます。
運の悪いことに、たむろしているヤンキー三人組に出くわしました。
「俺達にお金貸してくんないかなー?」
あからさまなカツアゲをしてきます。その程度のことは三橋と伊藤にとって怖いものではありません。
笑い飛ばしていると、相手はスタンガンを持っていました。
伊藤「ヘーヘッヘッヘ、バーカ!! ヒゲソリじゃねーか!!」
二人ともスタンガンのことを知りません。
なめてかかっていると、思いっきり、伊藤はスタンガンの洗礼を浴びました。
全身がしびれて、とても痛い。
これはまずい、と二人は逃げまわることにします。
自称「悪のスーパーエリート」の三橋は伊藤をおとりにしてまで逃げます。
そうして、三橋はのんびりデパートでくつろぎます。
「まさかここまで追ってこねーだろ!」
息を切らした伊藤がそこにかけつけます。なんとか逃げ切れたようでした。
伊藤「オマエは自分さえよけりゃそれでいーのか!?」
三橋はそういう男です。
伊藤は三橋と一緒に原宿に来たことを後悔しました。ろくなことが起きません。
しかし、目の前にミニスカートの女の子が歩いているのを見かけ、三橋「やっぱ、きてよかったなァ!」伊藤「そーだな!」二人とも単純な頭をしていました。
三人組の不良は執念深く、デパートまで三橋たちを追ってきました。イナカモンになめられたくない、というプライドのためです。
デパートの中だというのに、おかまいなし。はちゃめちゃにケンカをふっかけてきます。
スタンガンを振り回し、マネキンを投げ、ショーケースのガラスを割る。
悪のスーパーエリートの三橋でさえ引いています。
一向にケンカをやめようとしないので、三橋と伊藤は階段まで逃げ込みます。
当然のように追いかけてくる三人。
三橋は階段の踊り場に設置されている消火用の放水ホースをとりだし、おもいっきり、水道管の蛇口をひねりました。
三人はものすごい水圧で吹き飛ばされ、気を失ってしまいました。
三人が目を覚ました時には、すでに警察が到着していました。
「貴様あ、とんでもねー事しでかしやがって!!」
デパートはあたり一面水浸しで、相当な被害が出ていました。警官が激怒するのも当然です。
「オレじゃねーだろ。あそこのカッペ(三橋と伊藤のこと)が…」
水を出したのは自分たちではないので、そう弁解するのですが……。
とっくの昔に真犯人の三橋たちは逃げており、手にはホースが握らされていました。
どう見ても、あなたが犯人です。
罪をおしつけ、逃げ切った三橋たちはというと、夕暮れの中、渋谷区がどこかも分からずに迷ったままでした。
13話「オンナ編」
モテたくてモテたくて、どうしようもない三橋。
三橋と伊藤が並んで歩いていると、一人の女子高生(と小柄な男子高校生)にぶつかります。
名前は理子(りこ)。赤坂流道場の娘です。男の子のほうは良(りょう)。赤坂道場の門弟です。
小柄でかわいらしい外見に三橋は一気にときめきます。
ところが、理子は少々口うるさい性格をしており、「なにジロジロ見てんのよ! 早くあやまんなさいよ!」と強気に正論を言いのけます。
三橋は道でぶつかるのはお互い様、謝る必要はない、と答えます。
その答えに理子は納得しません。
自分は半歩、道を譲った。あなたは譲ることもなく、我が物顔で歩いていた。だからあなたのほうが悪い、と。
三橋の中で燃え上がりそうだった恋の炎は一気に鎮火しました。
さっさと立ち去ろうとしますが、そこで理子は気づきました。
「三橋…あなたね、ヒキョー者の三橋って!!」
三橋の卑怯さはそこら中で噂になっており、理子もそれを耳にしていたのです。
「ヒキョーな奴と不良って大嫌いなのよね!」
そう言っている途中、理子は別の大柄な男に絡まれてしまいます。
三橋は「ヒキョーな俺が助けてやろーか?」と尋ねるのですが、理子はそれに答えず、不敵な笑みを浮かべます。
そして、そのまま絡んでくる大柄の男を投げ飛ばしました。
別にあなたに助けてもらうほど弱くない、と言わんばかりに「ふん」と笑い、理子は去っていきました。
夜。
理子と別れたあと、三橋は一人ベッドの上で悩んでいました。
理子のことを考えると胸のあたりがモヤモヤするのです。
恋だろうか? と一瞬思いますが、いや、これはあの女にムカついているだけだ、と自分の恋心を封印しました。
心のモヤモヤを解決するため、三橋は来る日も来る日も理子を探しました。
とうとう、理子を見つけますが、そのとき、理子は男と一緒にどこかに向かっている途中でした。
実は、先日、投げ飛ばされた男が報復のために、郊外の廃ビルに理子を呼び出していたのです。
理子なら一人でも勝つだろうと思いましたが、念のために三橋は後をつけることにしました。
廃ビルには五人もの男たちが待ち構えており、さすがの理子でもきびしい状況です。
三橋は助けに入ることにしました。
理子も三橋も善戦するのですが、相手の男たちはカタギではないらしく、ドス(=短刀)を抜きます。
理子が危ないと思った三橋は、理子の手を引き、逃げ出しました。
なんとか逃げ出したあと、理子は小さな声で「ありがと」と礼を述べます。
三橋も感謝されて悪い気はしないのですが、ふと理子の手をみると、血が出ていました。
かすり傷ですが、ドスがかすっていたようです。
急に三橋は逃げるのをやめました。やっぱり奴らを叩きのめそうというのです。
理子は「なんかウラミあんの?」と止めますが、三橋は聞き入れません。
「あるんだよ!! てめーのしったこっちゃねェ!!」
理子のため、などと本音を口にするような三橋ではありませんでした。
やくざ者のような男たちに、三橋はたった一人で立ち向かいます。
もちろん、卑怯な方法を使って。
それでも相手はドスを持っています。三橋の手の平にドスが刺さりますが、それをものともせず、相手を殴り倒してしまいました。
相手を全滅させたあと、三橋は本心を隠すかのように、悪態をつきました。
「俺はおめーのいう通り、ヒキョーな野郎だよ! 他にもイジワルとかワガママとかいろいろあるぜ!!」
そんな三橋の言葉よりも、理子は刺された手を見つめていました。
「…………血が出てる…」
そっと白いハンカチを取り出し、三橋の手に巻き付けました。
「おおおおお」
思わず照れる三橋でしたが、すぐに真顔になり、巻かれたハンカチを外します。
嫌だったのかな。理子は少し寂しそうな顔をしました。
三橋は理子の手をとり、そのハンカチを巻いてあげました。
自分のけがのほうが大変そうなのに、理子のほうを三橋は優先したのです。
性格はワガママだし、ヒキョーだし、イジワル。
それはそうだけど。
去っていく男の後ろ姿を見て理子は微笑みながら一人つぶやくのでした。
「ウン(ハートマーク)」
14話「金髪純情編」
前話で理子と歩いていた小柄な男子高校生・良(りょう)。
彼が一人歩いていると、不良高校生二人が犬をいじめているのを見かけました。
自分より背の高い男たちに臆することもなく良は注意します。
「やめろ、バカヤロウ」
しかし、そんなことを素直に聞いていたら不良ではありません。逆に良を脅してきます。
そこに伊藤が通りかかり、不良を追い払いました。
「誰が助けてくれっていったんだよ!!」
良は伊藤に文句を言います。彼にもプライドがあるのです。
「オマエ、けっこうカッコイーぜ」
伊藤もそんな良を認めました。
そんな青春劇が繰り広げられている中、三橋がやってきます。
この場所は三橋たちが通う高校・軟高(なんこう)に近いのです。
そして、理子もなぜか軟高までやって来ました。
「おっはよォ!!」
元気な声が響き渡ります。
三橋は「なんだ、てめーらは!? ここは軟高だぞ!!」と叫びます。
なんと理子も良も転校してきたというのです。
良は不思議に思っていました。なぜ、突然、理子が軟高に転校したいと言い出したか。
三橋、伊藤といる様子を見て、良は察します。
おそらく理子は三橋か伊藤、どちらかに惚れている。それが急な転校の理由だと。
そうであるならば、理子を守らなければいけません。見た目からして三橋も伊藤もヤンキーです。
そんなやつらに理子を渡すわけにはいきません。
そんな良の決意をよそに、理子は三橋に彼女がいるかどうかが気になっているようです。
本人に聞くのも恥ずかしいので、伊藤に近づき、それとなく質問しようとしたのですが……。
伊藤と理子が仲良くしている、と勘違いした三橋に邪魔され、質問することはできませんでした。
良もその様子を見て、理子が好きなのは伊藤なのでは、と誤解していました。
学校が終わり、一人帰宅する良。
どうして伊藤なんかがいいのか、伊藤にあって、自分にないものはなんだ、と良は自問自答します。
『あのとげとげだな……』
良は変な答えを導き出していました。
その時でした。
今朝、注意した不良二人が仕返ししにやってきたのです。
小柄で、しかも一人の良はなすすべもなく、殴られ、道路わきのゴミ箱に叩き込まれました。
三橋、伊藤、そしてそれについてくる理子が、ゴミ箱にはめられ、脱出できなくなっている良をたまたま発見します。
三橋は思い切り笑い飛ばしました。
理子は心配そうに誰にやられたの、と尋ねます。
自分が憧れ、慕っている理子に心配の目を向けられ、良はいたたまれなくなりました。
答えることなくその場を走り去ります。
理子は良のことを笑った三橋をにらみます。ついでに伊藤もにらみます。
「変に同情するより…いいと思ったんだよ」
翌日。
屋上で三橋と伊藤が昼食をとっていると、良がやってきました。
「あいつらの学校どこにあるんだ?」
三橋は知りませんが、伊藤は昨日の朝、良に起きたトラブルを見ています。
そいつらが良を襲った犯人だと伊藤にはわかりました。
仕返しを伊藤に頼むわけではなく、あくまで良は自分で戦おうとしています。
そんな姿勢が伊藤は好きです。
伊藤はにやりと笑うと「そんじゃ行こか」と優しく言うのでした。
良を襲ったやつらを、人気(ひとけ)の少ない路地裏に呼び出します。
犯人の二人の前には良だけでなく、三橋、伊藤、理子がいました。
「ヒキョーじゃねーか」
二人のうちの片方がそう言いました。
伊藤は、自分たちは見に来ただけで手は出さない、タイマンだ、と返します。
タイマンなら、ということで、二人のうちの一人と良が戦うことになりました。
体格差もあり、良は押され気味です。
しかし、理子の見ている前でこれ以上、カッコ悪いところを見せるわけにはいきません。
意地の一発が男の頭にヒットしました。
これで良の勝ち、となるはずだったのですが、倒れそうになる男の下には割れたガラス片が大量に落ちていました。
このままでは危ない。
それに気づいた良は、倒れていく男を引っ張り、支えます。
「チビがァ、危ねーだろがァー!!」
男を助けたために良は隙だらけになっています。そこを男は容赦なく殴りつけました。
そんな義理も人情もないような男の態度に伊藤は怒りました。
しかし、「オイ、手ェ出さねェ約束だろ!」と言われてしまいます。
真面目で約束を守る伊藤は手出しができません。せいぜい、「今度俺とスレ違っただけで殺してやるからな!」と脅し文句を言うのが精一杯でした。
「OH ! NO !」
突然、へたくそな英語が響きます。
そこにはサングラスをかけ、アロハシャツをきた外国人……のふりをしている三橋がいました。
三橋は手出ししない約束ですが、今は三橋ではなく、通りすがりの外国人です。
約束なんて関係ありません。
男をぼっこぼこに殴りつけて、良の無念を晴らしました。
卑怯なことが嫌いな理子ですが、このズルには理子も満足そうに笑うのでした。