宝石の国エクメアの目的や正体は？金剛との関係やカンゴームと結婚でキス？なぜクズでフォス嫌い

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この物語の主人公は鉱物生命体である宝石です。

 

人間が滅んだ世界に新たに誕生した宝石たちは、宝石を装飾品にするために月からやってくる敵・月人と長きにわたって戦争をしていました。

 

本記事では、月人のリーダーである「エクメア」を紹介します。

 

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月人の王子・エクメアの基本情報

月人のリーダー・エクメアはどんなキャラクター？性格や外見を紹介

エクメアが初めて登場したのは第８巻。

 

美しい顔立ちで、左目の泣きぼくろが印象的なキャラクターです。

 

他の月人同様に軍装しており、古代の女性が身に着けていた「領巾」に似た布を肩から掛けています。

 

単独で月に乗り込んだ主人公・フォスフォフィライトは、沈黙をつらぬいてきた月人が普通に言葉を話すことに激高し、攻撃を仕掛けます。

 

エクメアはそんなフォスを簡単に鎮圧させ、これまでの戦争がまるでなかったかのように歓迎し、フォスに月を案内します。

 

毒気を抜かれたフォスは、敵の懐ということもあり、大人しく月を観光します。

 

その間、エクメアの表情はほとんど変わることはなく、冷静で落ち着いた様子。

 

また、言葉遣いは「～かい？」や「～だね」という言葉を使用し、穏便で宝石に対しても友好的です。

 

そんなエクメアは月の施設構造や、月人の成り立ち、目的、宝石を狙う理由などを、敵であるはずのフォスに説明し、最後にはゆっくり休むよう、労りの言葉をかけます。

 

また、エクメアは、仲間の月人から「王子」と呼ばれ、慕われています。

 

謎に包まれていた月人のリーダーは、まったく敵らしさのない、穏やかなキャラクターであることが明らかになりました。

 

私服にメガネ？魅力の一つ！月のファッション事情

初登場時のエクメアは、月人のイメージ衣装である軍装をしていました。

 

そんなエクメアは、話数を重ねるごとに、様々な衣装を披露してくれます。

 

フォスフォフィライトと食事をするシーンでは、オールバックに髪をかため、スーツを着こなします。

 

ときにはリラックスした様子で上着を肩に掛け、メガネ姿を披露することも。

 

さらに医師のような衣装、ラフな私服、時には髪を三つ編みに結うなど、オシャレを楽しんでいるようです。

 

月のファッション文化は、現代の人間に近いようで、状況に合わせた衣装を身につけています。

 

また、エクメア専属のファッションデザイナーであるクイエタという月人が登場します。

 

クイエタは、エクメアの衣装を管理しており、彼のクローゼットは既にたくさんの衣装で溢れているとのことです。

 

月人のファッション事情の面白い点は、その着替え方です！

 

彼ら月人の着替え方は、我々のように服に袖を通すのではなく、衣装が煙のように消え、また煙のようになにもないところから新しい衣装が現れ、着換えを完了させるのです。

 

なんて便利なんでしょう！

 

特装版の資料によりますと、月人はファッションに関心を寄せており、月の服飾文化はかなり先進的なようです。

 

人間のクズの集まり！？月人の正体と王子エクメアを解説！

そもそも月人って何者？

月人とは、「祈り」を得られなかった人間の魂の集合体です。

 

古代生物である人間は死後、「肉」「骨」「魂」の３つに分かれます。

 

「骨」を祖とする鉱物生命体は本作の主人公を含む宝石たちです。

 

そして「魂」が、月人にあたります。

 

「魂」は安寧の地とされる「無」へ向かうために、他者から「祈り」を得る必要があり、ここでいう他者とは生きた人間のことです。

 

しかし、隕石の衝突によって人類が滅亡したため、多くの「魂」が「祈り」を得られないまま月へ流れつきました。

 

その「魂」がエクメアたち月人なのです。

 

月人のリーダー！王子ことエクメアの意外な過去！

月人のリーダーであるエクメアは、月で暮らす仲間たちを「無」へ送り、自由にすることを目的としています。

 

人間が滅んでしまったため、数少ない「祈り」を得るチャンスを待つ月人たちは、永遠の命を持て余し、苦しんでいます。

 

そんな月人たちのなかで、エクメアは本来、優先的に「祈り」を得ることのできる地位にいたことが分かっています。

 

そう、月人には格差社会が成立していた歴史があるのです。

 

月人とは、人間の魂の集合体が個々に分かれ、新たに誕生した存在なので、かつて地上にいた古代生物である人間の生まれ変わりではありません。

 

つまり、人間の来世ではなく、あくまで人間を祖とする新しい種族なのです。

 

なので、彼らは皆平等であり、差は存在しません。

 

しかし、数少ない「祈り」のチャンスを得た月人たちは、「祈り」を得る順番を決めるため、格差社会を導入しました。

 

「魂」が混ざり合い、個々に分かれた月人たちは、それぞれの体を構成する「魂」の犯罪者の含有率、社会貢献者の含有率などを計算し、格差の根拠としました。

 

運悪く、最下層に振り当てられた月人たちは、月のクレーターにひとまとめにされ、その地域は無法地帯となり、「クメラ地方」と呼ばれました。

 

「クメラ」とは、「くずかご」という意味です。

 

クメラ地方を視察に訪れた地方長は、クメラの人々の悲惨な状態を放置し逃げ帰ってしまいます。

 

そのとき、地方長と共にクメラ地方へやってきた月人が王子こと、エクメアです。

 

エクメアはクメラの人々に対し、このように話しかけます。

 

「必要なものを教えてください」「必ず用意します」

 

たったひとり、クメラ地方に残ったエクメアは、自身が先に「無」へ行くチャンスを手離し、あらゆる手を使ってクメラの民たちを「無」へ送ろうと奮闘しているのです。

 

ネタバレ！金剛の正体と月人との関係とは？

宝石のリーダーである金剛の正体は、単行本第８巻で明かされます。

 

金剛の正体は、人間が滅亡する直前に作った「祈りのための機械」です。

 

元々は、最後の人間が寂しくないようにという叙情的見地から作られたとされていますが、実際は人間の肉体や魂を瞬時に分解し、「無」に送ることのできる強力な破壊装置です。

 

人間が滅び、祈ってくれる者を失った月人たちにとって、「祈り」の機能を持つ金剛の存在が、残された最後の希望なのです。

 

そんな金剛はいつしか故障し、祈ることをしなくなりました。

 

エクメアは、金剛を祈らせるために、あらゆる手をつくしていますが、未だ成功していません。

 

なぜ宝石を狙う？エクメアの本当の目的は？

月人が宝石を狙う訳

古代生物である人間が滅び、生きた人間から「祈り」を得られず、月にとらわれた月人たちは、人間が最後につくったとされる祈りのための機械・金剛を祈らせることによって「無」に行くことを目的としています。

 

しかし、金剛は壊れており、祈ることをしません。

 

そんな事情のなか、月人たちはなぜ、地上の宝石を攫うのか。

 

それはずばり、金剛の気を引くためなのです。

 

人間が滅び、地上でたったひとり、孤独に存在していた金剛は宝石と出会い、その美しく儚い命を愛するようになりました。

 

「無」へ行けないまま放置されていた月人たちは、宝石と共に暮らす金剛に、本来の仕事である「祈り」をさせるため、月から度々地上に訪れては金剛に働きかけました。

 

懇願、対話、説得、攻撃、服従など、あらゆる手を尽くしており、そのうちのひとつが、金剛が大切にしている宝石を攫うことなのです。

 

エクメアの真の作戦

エクメアは聡明ですが、少し薄情な性格です。

 

宝石を攫い、砕き、月面に撒いて輝かせることにより、金剛を刺激するというとても残酷な作戦を決行しています。

 

月で指揮をとるエクメアは、金剛を祈らせることに関する全てを一任されているようで、月人の宝石への攻撃は、エクメアの指示によるものと思われます。

 

宝石を攫っても祈ることをしない金剛に対し、エクメアが最後に試みた作戦は、本作の主人公である宝石のフォスフォフィライトを「人間」にしてしまう、というものです。

 

長きにわたってフォスに働きかけ、フォスに人間らしい復讐心を芽生えさせたエクメアは、金剛の力をフォスフォフィライトへ移行させることに成功します。

 

現在最新巻である単行本第１２巻のできごとです。

 

この作戦により、主人公のフォスフォフィライトはかつての面影を完全になくし、外見、人格共にまったく新しいキャラクターへと生まれ変わります。

 

フォスフォフィライトの「祈り」により、エクメアたち月人は、無事に「無」へいけるのか、今後の展開が気になるところです。

 

月人と宝石が結婚！？エクメアとカンゴーム、民衆へ誓いのキスを披露

エクメアのお気に入りの宝石カンゴームを紹介

カンゴームは、主人公フォスフォフィライトの相棒として活躍していた宝石です。

 

困り眉が特徴的でクールな宝石の彼は、フォスフォフィライトに次ぐ大きな変貌を見せ、読者を楽しませてくれる魅力的なキャラクターです。

 

そんなカンゴームは、二重構造の特殊な宝石で、月人の攻撃によって表面の宝石・ゴーストがはがされるまでは、ゴーストの内側の存在として身を潜めており、体の主導権を握ることはありませんでした。

 

ゴーストを失ったカンゴームは、ゴーストの言い残した「フォスを守れ」という願いを聞きいれ、危険な行動を繰り返すフォスのおもり役のような存在になります。

 

ゴーストがいなくなったことにより、体の主導権を手に入れたはずのカンゴームですが、実際は瞳の中にゴーストが残っており、行動の最終決定権はカンゴームのものではありませんでした。

 

カンゴームの中に潜むゴーストの存在に気が付いたエクメアは、瞳の中のゴーストを取り除く施術により、彼に本当の自由を与えます。

 

やっと自分の意思で動くことができるようになったカンゴームは、フォスの頼みを断れるようになり、容姿、性格共に別人のように変貌します。

 

ゴーストの内側で、ずっと不自由だったカンゴームは、自分を自由にしてくれたエクメアに好意を抱き、エクメアもまた、カンゴームを大切に思い、二人は行動を共にするようになります。

 

華やかな結婚式を開催！月人にも人気な公認カップル

第１０巻、巨大なベールに包まれたカンゴームと、びしっと正装したエクメアが民衆の前に現れます。

 

月に移住した宝石たちが招待されたこの祭典の名は、「結婚式」です。

 

エクメアとカンゴームが、誓いのキスを披露したことで会場は大盛り上がり。

 

また、互いに触れ合う習慣のない宝石たちからは困惑の声が飛び交います。

 

豪華な料理と華やかな会場、楽しそうに踊る月人と宝石。

 

月に、ひとときのやすらぎがうまれました。

 

この祭典は、宝石と月人が友好関係にあることを国民に示す体裁作りを目的としたものです。

 

永遠の時を苦しむ月人たちにとって、変わらぬ状況から脱却できる可能性の兆しとして、希望の祭典となりました。

 

形式的な部分もありますが、エクメアがカンゴームに抱く思いは本物のようで、彼はカンゴームのために、遠い別の月に安全な邸宅を作り、カンゴームの安全を確保しています。

 

結婚式のあと、エクメアはカンゴームに、自分の思いを伝えます。

 

安全な邸宅を用意していること、カンゴームだけが特別で、大切に思っていること、その思いはカンゴームが月へやってくる以前からであること……。

 

カンゴームにとっては、知りえぬ新事実でした。

 

エクメアがカンゴームのことを、特別視していた理由は明らかになっておらず、今後明かされると思われます。

 

読者の楽しみのひとつと言えるでしょう。

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