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『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』8巻は漫画アプリで読める
日向夏による原作小説『薬屋のひとりごと』は、2つの漫画雑誌にてコミカライズされています。
1つ目は「月刊サンデーGX」に連載されている『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』です。
原作:日向夏
作画:倉田三ノ路
キャラクター原案:しのとうこ
もう一つは「月刊ビッグガンガン」にて連載されている『薬屋のひとりごと』です。
原作:日向夏
作画:ねこクラゲ
構成:七緒一綺
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第8巻は、こちらの小学館が運営する漫画アプリ『サンデーうぇぶり』もしくは同じく小学館が運営する『マンガワン』にて無料で読むことができます。
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『サンデーうぇぶり』『マンガワン』共に公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。
漫画アプリの『サンデーうぇぶり』『マンガワン』では、『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第1巻から最新巻(最新話)に収録されているすべてのエピソードを無料で読むことが可能です。
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『薬屋のひとりごと』(月刊ビッグガンガン)は漫画アプリ『マンガUP!』で読める
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『薬屋のひとりごと薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第8巻 ネタバレ&感想
第30話 見送りの舞
「実の父親である宮中の軍師、羅漢が実の母親を身請けした」と、猫猫(マオマオ)は姉代わりだった妓女、梅梅(メイメイ)から手紙で伝えられます。
せっかく身請けするなら梅毒で余命の短い女よりも、若く親交のあった梅梅を選べばよかったのにと猫猫は残念に感じていました。
しかし猫猫は妓女が身請けされる時に、それ以外の妓女は踊りながら見送るという、花街の風習を思い出します。
実の母親の身請けに特に思う所はない猫猫でしたが、その風習に倣い猫猫は城壁の上で踊ります。
舞いながら振り返った猫猫でしたが、いつの間にか背後にいた壬氏(ジンシ)と目が合います。
壬氏に驚いた彼女は城壁の上から落ちかけますが壬氏が支えます。
壬氏は猫猫の顔を知っている衛兵から彼女が城壁に上っていると言う不審な行動を聞き、猫猫が踊っている場面に遭遇しました。
壬氏は羅漢が誰を身請けしたかは知らず、猫猫に問います。猫猫のはぐらかす様子に壬氏は質問を重ねます。
しかし猫猫が足に違和感を感じると、以前中祀でケガをした場所から血が滲んでいました。
血を流す猫猫は冷静で、むしろそれを見た壬氏が慌てます。猫猫は道具を取り出すとその場で傷口を縫おうとします。
猫猫の無駄な準備の良さに呆れた壬氏は、猫猫を肩で抱えるとそのまま城壁を降りました。
城壁を降りた壬氏は猫猫をそのまま姫のように横抱きで運びます。
「運ぶのは二度目だ」と壬氏は言います。以前中祀でケガを負い、意識の朦朧とした猫猫を運んでくれたのは彼であったと猫猫は気づきます。
猫猫は同時にとある事を思い出します。猫猫は壬氏に「言ってなかったこと、どうしても言いたいこと」と改まった様子で話します。
その様子に壬氏が頬を染め戸惑いながら聞きます。
そして猫猫も頬を染めながらこう言いました。
「牛黄をください」
それは猫猫が壬氏に調査の報酬として約束させた薬の稀少素材でした。
内心で異なる答えを期待していた壬氏は猫猫を抱きかかえたまま、彼女に頭突きをします。
猫猫は頭突きをされた理由がわからず、戸惑いながら痛む額を押さえていました。
その後日、猫猫は下働きの下女仲間である小蘭(シャオラン)から、「壬氏さまが薬屋や薬草を買い集めている。
具合が悪いのか?」と聞かれます。
そのことから壬氏が牛黄を準備をしていなかったことに猫猫は気づきます。彼女は「気長に待とう」と思いながら日々の仕事を続けていくのでした。
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第31話 書
とある男性が幼少の頃の夢を見ていました。
遊んでいた鞠が床に転がり少年がとろうと駆けだします。
すると鞠の転がった方向から一人の老人が歩いてきます。
老人は少年に話しかけようと手を伸ばします。
しかし少年の後ろから、彼の母親と思われる女性が現れました。
老人は女性に怯えた様子を見せると、彼に伸ばしていた手を引っ込めました。
さらに其処に、宦官を引き連れた身なりの豪華な老婆がやってきます。
枯れ木のような老婆でしたが、その眼光は突き刺さるような印象を与えます。
少年の母はその場での仕来りに倣い、老婆に向けて膝を付きます。少年も母を真似して膝を付きました。
しかし少年の目は、煮えたぎる視線を老婆へと向ける、母の表情を見ました。その凄まじい表情に疑問を持った少年は理由を聞こうとしますが母に遮られます。
少年と母が視界に入っていないかのように、老婆は老人のみに声をかけます。
「部屋に戻ろう」と優しくなだめるように老婆は言いますが、老人は体を震わせ手が震えた様子を見せます。
震えながらも老婆に従い部屋に戻っていく老人でしたが、その手から石が転がり落ちました。
ふしぎな色合いを持つ石に少年が手を伸ばそうとしたところで、彼は夢から覚めます。
少年だった時の記憶を夢に見た青年、壬氏はうなされるながら目を覚まします。
夜明けにはまだ時間がありましたが眠れなくなった壬氏は部屋の中で剣舞をして体を動かします。
壬氏にとってはうなされるほどの嫌な夢、そして嫌な夢を見た後は現実でも嫌なことが起きていました。
剣を振りながらも壬氏は夢の中の登場人物を振り返ります。
登場人物達が自分とどういう繋がりがあるのか、壬氏は少年の頃は伏せられていましたが少し後になってから教えられました。
老人にしか見えなかった男は自分の父、老婆は老人の母であり壬氏の祖母、そして少年が父だと思っていた髭を蓄えた男は壬氏の兄でした。
剣を振って体の火照った壬氏は床に寝転がります。
汗臭さを消すための湯浴みをしようと考え、ふと壬氏は湯浴みという贅沢に不機嫌さを隠さない女官の姿を思い浮かべます。
その女官、猫猫はそのカンの鋭さから既に自分の正体に気づいているかもしれないと壬氏は考えていました。
自分から正体を口にすることは許されない、しかし黙っているわけにもいかないと壬氏はもどかしく思うのでした。
後宮を歩いていた壬氏は漂ってきた薔薇(そうび)の香りに目を見開きます。
香りを辿ってきた壬氏は、医局で薔薇の香油作りをしていた猫猫と顔を合わせます。
猫猫は先日、青薔薇の作成を壬氏から命じられ、そのために大量の薔薇を用意していました。
医局の掃除で蒸留装置を発見していた猫猫は、余った薔薇に加えて装置も有効活用したいと思い、この作業を考えました。
懐妊中の玉葉妃の世話を命じられていた猫猫でしたが、妃の居る翡翠宮からは離れた医局で香油作りに勤しみます。
「強い香りだから妃の宮殿から遠ざかっているのか?」と問う壬氏に、猫猫は「それもありますが、香油には堕胎作用もあるため」と周囲には懐妊を知られないよう小声で答えます。
さらに別の蒸留器では高濃度に蒸留された酒精(アルコール)が作られていました。
消毒用として作られていたそれは、まだこの国では一般的ではない使われ方でした。
西方に留学していた猫猫の養父からの知識であると壬氏は悟ります。彼女の養父について壬氏は聞こうとします。
しかしそこに二人がかりで宦官が荷物を運び込みました。
その場に居た全員の意識がその大きな荷物へと向きます。
猫猫の実家から届けられたようで壬氏は好奇心から中身を確認しようとします。
しかし猫猫が「下着が入っている」と言うと壬氏は引き下がります。
しかし彼の付き人である高順(ガオジュン)の鋭い指摘により、猫猫の抵抗虚しく荷物の中身は確かめられるのでした。
その後、医局には荷物の中身を見て目を歪めている壬氏と、彼の目の前で正座をさせられている猫猫という光景が広がっていました。
荷物の中身は本でした。本の内容は男女の行為が詳細に、しかも図解で描かれていました。
「後宮という場所にはほとんど生娘しかいない。皇帝と行為に至った時に何も知らなくて失敗してはむしろ不憫だ」と、猫猫は壬氏に後宮の女官の学習用に取り寄せたと言います。
猫猫にはこれらの本を売って、金儲けの上手くない生家の養父に仕送りをしたいという思惑もありました。
女官の学習用という猫猫の言葉に、壬氏は半ば納得しつつも呆れていました。
その横では高順が艶本を無表情で読んでいました。彼は本の内容よりも、図解の印刷技術や紙の品質の高さに注目していました。
その意見を聞いた壬氏も印刷技術、そして本の出版店に興味を持ち始めます。
しかしその彼の姿は本をじっと眺めたり、さらには販売店を猫猫に聞きます。
「艶本が欲しいのか?」と高順や猫猫は壬氏をからかいます。
壬氏は慌てながらも否定し、猫猫から本の販売店の情報を聞き出すのでした。
その数日後、猫猫の下女仲間である小蘭が仕事をしながら小説の一文を口ずさんでいるのを猫猫は聞きます。
小蘭が字を読めないことを知っていたので、猫猫は誰かが小蘭に小説を読み聞かせたということになります。
さらに猫猫が玉葉妃のいる翡翠宮に戻ると、玉葉妃の侍女全員が小説を読んでいました。
侍女の一人から話を聞くと、帝が妃全員に小説が配ったようでした。読み終えた妃から侍女と小説が流れていき、後宮内での流行に繋がったようです。
しかし帝から渡された妃に配られたのは大衆小説でした。位の高い人間からは低俗とされる大衆小説を帝が配ったことに猫猫は違和感を覚えます。
その小説に目を通すと出版元は猫猫が壬氏に教えた店のようでした。
さらに猫猫の目の前では次のように会話が展開します。
「小説の続きを読みたい」「(侍女の)自分たち以外にも小説を伝えて内容を共有したい」「多くの人に読ませたいが帝からの本はそのまま配れない」
それらの会話を聞いた猫猫は、小説を帝経由で配った壬氏の思惑に気づきます。
さらにその思惑を促そうと、猫猫は書字の得意な侍女に本の書き写しを進めて広げるように勧めます。
猫猫は以前壬氏の仕事を手伝っていた時に、後宮内の識字率の向上について問われていました。今回壬氏が小説を流行らせようとしたのはその目的のためでした。
直接、書字の教室を開かないことから猫猫は回りくどい方法と感じましたが。
その数日後、後宮内では効果が出始めます。
猫猫は小蘭から、「本を読むために文字を教えて欲しい」と頼まれました。
詳しく聞くとどうやら小蘭に小説を読んでくれていた女官が、読みすぎで喉を傷めたようでした。
小蘭はその女官から「読みたいなら文字を覚えて自分で読むように」と小説の写本を渡され、読みたさからと猫猫に字を教えてもらおうとしました。
「読みたいだけなら自分が読み聞かせようか?」と猫猫は言います。
しかし小蘭は「時間をかけて写本してくれた人を裏切りたくない」と言います。
その小蘭の姿を猫猫は眩しく思い頭を撫でます。小蘭の下女としての奉公期間が残り一年と短く、字が書ければ期間終了後も就職の幅は広がります。
壬氏の識字率を上げる目的もそこにあるようで、猫猫は積極的に小蘭に字を教えます。
しかし猫猫が最初に教えた文字は薬の材料などマニアックなものばかりでした。
玉葉妃の娘である鈴麗(リンリー)公主(ひめ)は元気に育ち、玉葉妃は健康のため鈴麗を宮殿の外で遊ばせようとします。
その護衛として宦官が二人、侍女頭の紅娘(ホンニャン)、そして猫猫が選ばれました。
散歩中は様々な人物が鈴麗の姿をみかけ、公主としての立場に見合った対応をとります。
鈴麗を恐れ多いと跪く宦官、男子ではないが帝の唯一の子である鈴麗を妬ましく思う女官。
猫猫は玉葉妃から「鈴麗に薬毒の知識を教えても良い」とも言われていました。
それは女児でありながら帝の娘である鈴麗には、毒殺の危険も考えなければならないと玉葉妃が考えていることでした。
猫猫は玉葉妃の考え、鈴麗の未来について考えます。その時、鈴麗が何かに気づき急に駆けだしました。
鈴麗は建物の隙間へと入り込んでいき、追いかける猫猫は一瞬彼女の姿を見失ってしまいます。
直ぐに見つけますが、そこには鈴麗に手を伸ばそうとする女官の姿がありました。
猫猫は思わず鈴麗を庇うように、鈴麗と女官の間に割って入ります。
鈴麗の前に居た女官は突如現れた猫猫に特に驚いた様子を見せませんでした。
鈴麗に伸ばそうとしていた女官の手には子猫が抱えられており、鈴麗は猫猫の後ろにいながらも興味深々な様子を見せていました。
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第32話 隊商(キャラバン)
鈴麗の前に居た女官は、鈴麗が欲しがっている様子を見て、猫猫に子猫を預けます。
預けた女官はその場を去ります。猫猫よりも背が高く、しかし幼い顔立ちから猫猫は彼女にちぐはぐな雰囲気を感じます。
遅れて紅娘もその場に訪れ、猫猫は子猫の対応をします。
猫猫は医局で子猫の世話をすることにしました。鈴麗は子猫に触れたいとぐずっていましたが、紅娘は「不衛生な子猫には触れさせられない」と、鈴麗を抱えて翡翠宮へと戻りました。
猫猫はやぶ医者と協力し子猫の世話をします。
後宮内では人間に限らず、動物も雄は去勢をすることが義務付けられています。
そのため子猫がどこから来たのか、どこで生まれたかも猫猫には不思議でした。
数日後、猫猫とやぶ医者の世話もあり、子猫は体力も付き毛並みも整えられます。
子猫を放り出さなかったのには理由があり、実は鈴麗から子猫の存在を知った皇帝が少し前に訪れていました。
皇帝は娘から頼まれたのもあり、猫猫に子猫の世話を命じます。
鈴麗が触れても問題ないようにと、猫猫は子猫の爪を整えていました。
そこに壬氏、高順がやって来ます。
高順は子猫に土産として小魚を持参していました。
やぶ医者も便乗し、二人で猫を可愛がります。
その様子を見ていた壬氏は「猫は嫌いではないが、やぶ医者や高順のように(デレデレとした様子)にはなれない」と猫猫に言います。
猫猫も壬氏の意見に同意します。
しかし猫猫が言った「猫好きが言う猫の好きなところ」を聞いて壬氏は動揺し始めます。
「何を考えているのかわからない」
「見ていて飽きず、目が離せなくなり、そのうちに触りたくなる」
「普段はそっけないが餌(ご褒美)を与える時だけ愛想が良くなり、それが腹立たしい。しかしその段階まで付き合うと諦めて許してしまう」
その「好きなところ」が壬氏は身近な人物とのやり取りで心当たりがありすぎたのか、彼は照れを隠すように子猫を自分の顔に押し付けました。
その後、子猫の生まれ場所は分からず宮中への荷馬車に入り込んで来た。と結論付けられます。
子猫は医局に残ることとなり、皇帝から医局内の鼠捕り、『盗賊改(とうぞくあらため)』という役割を与えられます。
さらに毛毛(マオマオ)という名も与えられ、それを聞いた猫猫は複雑な表情をしていました。
季節は移り、湿気の多い時期になったということで翡翠宮では模様替えをすることとなりました。
侍女頭である紅娘の指示で、手始めに二人の侍女、貴園(グイエン)、桜花(インファ)と猫猫の三人で衣装の整理をします。
古い意匠の服などは玉葉妃の実家に送る準備をしていきます。
仕事は続けながら、貴園が懐妊した玉葉妃の世話のため、翡翠宮に新しく侍女が来ると話します。
ただし周囲には懐妊の事実を知られないよう、他の妃の侍女も同時に増やすとのことでした。
衣装の整理は進み、これから着なければならない衣装がむしろ減りすぎていることに猫猫は気づきます。
それを貴園、桜花に問うと二人は目を輝かせて「隊商(キャラバン)で買い足すから大丈夫」と言いました。
どうやら前回隊商が来たときはちょうど猫猫が後宮を離れていたときのようでした。
隊商の売り物には珍しいものもあり、猫猫は薬がないか興味を抱きます。
隊商の話題で盛り上がる三人はいつの間にか作業の手が止まっていました。
その場面を顔を引きつらせた紅娘に見つかってしまいます。
特に紅娘に気づくのが遅れた桜花は顔を青ざめていました。
いよいよ隊商の来る日となりました。
猫猫と小蘭は下働きをしながら、隊商で買った品物に目を輝かせる中級妃、下級妃達の姿を眺めます。
隊商で買い物ができるのは上級妃のような位が上からと決まっています。
猫猫はともかく小蘭のような下働きの下女が行く頃には大抵のものは売り切れます。
「住み込みの下働きでは服を買っても使いどころが無い」と猫猫は言います。
小蘭はそれでも欲しいと懇願しました。
二千人の女官が勤める後宮は規模で言えば町と変わりません。
なのに生活物品は支給しかなく、店が無いという事実に、猫猫は後宮という空間の特殊さを実感しました。
思案する猫猫にどうしても隊商に行きたい小蘭が「いっしょに行こう」と誘います。
時間の都合に問題の無かった猫猫は頷きました。
後宮の広場には隊商の様々な店が並んでおり、小蘭は目を輝かせます。
玉葉妃から小遣いをもらっていた猫猫は髪留めを買って小蘭に渡します。
小蘭は大喜びで、次は猫猫の興味のある出店に向かいます。
香辛料などを眺めながら猫猫は薬を探します。
残念ながらありませんでしたが、茉莉花(ジャスミン)茶の固形茶葉が売られており、猫猫は購入しようと声を出します。
その声と別の女官の声が重なりました。
声の主は猫猫に子猫を渡した背の高い女官でした。
彼女に小蘭が仲良さそうに話しかけます。
名前は子翆(シスイ)と言うようで、小蘭と同じ下働きの女官のようです。
猫猫は茉莉花を購入し、小蘭、子翆と一緒に医局で買ったお茶を飲むことにしました。
医局でやぶ医者に迎えられ、猫猫は茉莉花茶の茶葉にお湯を注ぎます。
玻璃(ガラス)の器でお湯を注がれると、固形茶葉は花が開いたように広がり、小蘭がその光景に目を輝かせます。
お茶を飲みながら様々な話題が出ます。
子翆は隊商が初めてらしく、最近後宮入りした新人のようでした。
隊商のことが話題にでると、関連してやぶ医者が異国からの特使が近いうちにくると漏らします。
お茶の終わりに子翆が人通りの少ない後宮の北側で変な臭いがすると話します。
なぜ北側に行くのかと小蘭が聞くと、子翆が北で見つけたバッタの図解を出しました。
猫猫は繊細に描かれた虫の姿に素直に関心します。
さらに子翆の話では猫猫にとって、薬の材料にもなる虫が北にはいるようでした。
目を輝かせる猫猫と楽しそうに誘う子翆を見て、虫の図解に引いていた小蘭とやぶ医者は二人を似た者同士と評します。
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第33話 香油
猫猫が翡翠宮に戻ると、そこには部屋いっぱいの衣服や交易品などがありました。
隊商の商人が上級妃のために直に持ち込んだ品物でした。
玉葉妃は散財しすぎたと自嘲気味でしたが、他の上級妃に比べれば十分経済的と言える量でした。
猫猫は衣装の片づけを命じられます。
しかし服の意匠を見て違和感を覚えます。
玉葉妃は普段腰を締め付ける型の服を好んで来ていました。
しかし商人が持ち込み購入した服は下腹部を締め付けない型のものばかりでした。
猫猫は玉葉妃の懐妊が周囲に露見しているのではと考え、腰を締め付ける服を買うように進言します。
聡い玉葉妃と侍女頭の紅娘は偽装のためだと直ぐに理解し、その型の服も購入するように桜花に頼みました。
仮に懐妊の事実が漏れているとしたら、いつ毒殺のような危険が迫るかわかりません。
猫猫が警戒しながら下働きもしていたその一週間後、後宮内で西方の香油が流行していることに気づきます。
この国の焚くタイプの香と違い匂いも強く、特に妃の着物を洗う洗濯場では様々な香りが入り乱れていました。
洗濯場で仕事をしていた小蘭は強い匂いに顔をしかめていました。
医者のもとで暮らしていた猫猫は香りにも敏感で、香油の種類がなんなのか理解します。
次々と漂ってくる香油の種類に猫猫はある疑念を抱きました。
後宮内で流行っている香油の全種類を知ろうと、猫猫はそういった流行に敏感な梨花(リファ)妃の水晶宮に走り出します。
突如現れて、無理やり服をひん剥きながら嗅ぐ猫猫に水晶宮の侍女達は悲鳴を上げました。
その奇行を聞いた壬氏が翡翠宮にやって来ます。
猫猫はその場に居た玉葉妃と紅娘、壬氏と高順に奇行の理由を説明します。
後宮内で流行っていた香料、精油は全て妊婦に害のあるものばかりでした。
その言葉に壬氏や玉葉妃は目を見開きます。
猫猫は隊商で売られていた茉莉花茶、辛子などの香辛料についても言及します。
それらも子宮を収縮させたり、堕胎罪にも使われるものでした。
猫猫はこの状況、一見無害に見えるが実際は毒であるものが後宮内で流行っている状況を、以前の「毒おしろい」が流行っていたそれと酷似していると壬氏に言います。
ただし今の状況では誰かが毒を持ち込んでいるとは確定できません。
猫猫は壬氏に妃たちへの連絡は香油について注意するようにと進言しました。
話し終えて猫猫は疲労感を覚えていました。
猫猫は子翆からもらった茉莉花茶を厨房で飲んでいました。
そこに壬氏がやってきます。
壬氏は自分も飲みたいと言いますが、猫猫の分で最後だったため彼女は別のお茶を淹れます。
茉莉花茶の効用について壬氏が猫猫に聞きます。
子宮の収縮と妊婦には毒ですが、安心、目覚めと良い効果もあると猫猫は答えます。
最後に「男性側の不妊に効果がある」と猫猫は言いました。
それは男性器の無い宦官の壬氏に対してはこれ以上無い皮肉でした。
その言葉に壬氏は怒るでもなく、猫猫に探るような視線を向けます。
壬氏は猫猫の茉莉花茶を煽ると「好みの味じゃない」と言い残し、その場から去っていきました。