セシルの女王 最終回完結した?結末や最後ラストを予想ネタバレ!アン漫画アニメ

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『セシルの女王』は2021年から「ビッグコミックオリジナル」で連載中の漫画です。

 

作者はヒット作『あさひなぐ』のこざき亜衣先生です(歴史監修は神戸市外国語大学の指明博先生)。

 

タイトルの「セシル」とは、エリザベス1世の忠臣として知られた実在の政治家・ウィリアム・セシルのこと。

 

彼とエリザベスを主軸に、16世紀イングランドのテューダー朝王室や社会、そして人間模様を描く歴史大河ストーリーです。

 

今回はそんな『セシルの女王』の最終回について結末予想を紹介していきます。

『セシルの女王』は漫画アプリ『マンガワン』で全巻無料で読める?

『セシルの女王』は、こちらの小学館が運営する漫画アプリマンガワンにて全巻無料で読むことができます。

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『マンガワン』では、このように『セシルの女王』を無料で読むことができます。

 

安心安全に、そしてタダで『セシルの女王』を全巻無料で読破したい方は『マンガワン』を使う方法が最もお得です。

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『マガポケ』で無料で読める主な作品一覧
  • 進撃の巨人
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  • ダイヤのA
  • DAYS
  • ザ・ファブル
  • 頭文字D
  • ベイビーステップ
  • ホームルーム
  • ちはやふる
  • トモダチゲーム
  • カイジ
  • Dreams
  • 十字架のろくにん
  • 可愛いだけじゃない式守さん
  • お願い、脱がシて。
  • 復讐の教科書
  • ハコヅメ~交番女子の逆襲~
  • デスティニーラバーズ
  • 島耕作
  • はじめの一歩
  • 食糧人類
  • 神さまの言うとおり
  • 監獄学園(プリズンスクール)
  • ランウェイで笑って
  • 七つの大罪
  • カメレオン
  • ドラゴン桜
  • 砂の栄冠
  • のだめカンタービレ
  • 亜人
  • ジパング
  • 天空侵犯
  • ハレ婚。
  • マイホームヒーロー
  • ナニワトモアレ
  • 満州アヘンスクワッド
  • 僕たちがやりました
  • カッコウの許嫁
  • ライアー×ライアー
  • GIANT KILLING
  • 君のいる町
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  • コウノドリ
  • PとJK
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『ヤンジャン』で無料で読める主な作品一覧
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  • BUNGOーブンゴー
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  • 高校鉄拳伝タフ
  • TOUGH-タフー
  • かぐや様は告らせたい
  • テラフォーマーズ
  • リクドウ
  • 久保さんは僕を許さない
  • TIEMPO-ティエンポー
  • 干物妹!うまるちゃん
  • サラリーマン金太郎
  • 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親
  • 群青戦記
  • 元ヤン
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  • ウマ娘-シンデレラグレイ-
  • LIAR GAME
  • 地獄先生ぬ~べ~
  • ゴールデンカムイ
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『セシルの女王』は完結した?最新巻は何巻?

原作は完結した?

完結はまだしていません。

 

小学館「ビッグコミックオリジナル」で連載中です。

最新巻は何巻まで出ている? 次の巻が出るのはいつ頃?

2024年9月現在、単行本は7巻まで出ています。

 

最新の7巻は2024年8月末に出たばかりです。

 

この巻で「そろそろ死ぬだろう」と目されていたヘンリー8世は、まだギリギリ生きています。

 

7巻の巻末に、8巻発売予定は「2025年1月末」と記載されていますので、年が明けて少ししたら続きが読めそうですね。

 

時折休載を挟みつつの隔週連載で、各巻の間隔は大体5~6か月です。『セシルの女王』は、緻密な考証や作画コストも高い事情もあって時々休載を挟みますし、こざき先生も育児中ということで納得できるインターバルではないでしょうか。

何巻ぐらいまで続きそう?

これはひとえに、エリザベス女王の生涯をどこまで扱うか、またどの程度詳しくエピソードを積み上げるか、で大きく変わるでしょう。

 

6巻まではヘンリー8世の王妃たちの生き様を時間をかけて丁寧に描き、7巻からはエリザベス世代の物語にシフトしています(ちなみに7巻終盤では1545年、エリザベスは12歳です)。

 

仮にエリザベスが女王として戴冠した25歳の時点で終わるとしても、ヘンリー8世崩御からそこまでの間にはまだ13年あり、数人がイングランド王となっており、その経緯を描くだけでも相当時間がかかるでしょう。

 

そう考えると20巻程度、少なくとも15巻以上にはなるかと予想されます。

 

『セシルの女王』現在に至るまでのネタバレまとめ

最新7巻までのストーリーや主要人物のプロフィール・背景をご説明します。

 

時代背景に関しては、作中や監修の先生のコラムでも分かりやすく示されていますが、将来どうなるかも含めてまとめてみました。

 

今後の史実やネタバレを多数含みますので、知りたくない方はご注意くださいね。

『セシルの女王』あらすじと時代背景を紹介! 

 

舞台は16世紀のイングランドです。前世紀にやっと終わった百年戦争、その後ヨーク家とランカスター家の内戦がこれまた30年も続いたバラ戦争で国内は疲弊し、最終的に勝利したランカスター家のヘンリー7世が即位し、「テューダー朝」が始まります。

 

長年の戦争で各地を統治する封建領主が力を失った機に乗じ、王に権力を集中させる「絶対王政」体勢が生まれ、ヘンリー7世の子・ヘンリー8世はこれをより強化しました。

 

一方恒常的にスコットランドへの介入やフランスへの出兵が行われており、国庫は常に財政難でした。

 

『セシルの女王』は、そのヘンリー8世の治世に始まります。

 

王の衣装係を務める父に連れられ、12歳の主人公ウィリアム・セシルは初めてロンドンの王宮へ赴きました。

 

王妃の名前を呼び間違えてしまい王を怒らせたウィリアムは殺されかけ、ヘンリー8世の残忍さに恐怖します。

 

その後晩餐会で身重の2番目の王妃・アン・ブーリンに偶然出会います。

 

彼女は世間で噂されるような毒婦ではなく、率直で話しやすく、そして孤独で寂しい女性でした。

 

話し相手として二人の交流が始まり、自分のお腹に触らせ「あなたが仕える王はこの子よ」と語るアンの言葉が、ウィリアムの一生を運命づけます。

 

アンは程なく出産しますが、周囲からの確信と期待に反し、その赤ちゃんは女の子でした。

 

彼女こそが、後にウィリアムが生涯を支える女王となるエリザベスです。

 

ウィリアムはアンとエリザベスを支える男になるべく、ロンドンで学業に励み、頭角を現します。

 

また王の側近・クロムウェル(注:世界史の教科書に登場するピューリタン革命のクロムウェルとは別人です)に接近して秘書官となり、癖は強いけれど現実的で優れた彼の手腕と政治哲学を学びます。

 

アンはその後男子を死産して見捨てられ、無実の罪で斬首されました。

 

同時期に3番目の王妃が待望の男子・エドワードを産み、王位継承権を失うエリザベスですが、幼児ながら根性の座った彼女は優秀で、多くの知識を、そして現実を直視しながら成長します。

 

そしてウィリアムもまた、目の前で繰り広げられる隆盛と転落を見ながら学識と実績を重ね、「エリザベスを女王にする」というアンとの約束を果たすべく、政治家への道を歩むのでした。

 

7巻ではエリザベスや弟エドワード、そしてジェーン・グレイやロバート&ギルフォードのダドリー兄弟など同世代の子供たちが一堂に会し、ウィリアムの学生時代からの盟友ジョン・チークを師として勉学に励みます。

 

国民の生活を自分の目で見、自分が本当に神に選ばれた存在なのか確かめたいエリザベスは、エドワードを連れてロンドンの街へお忍びで出かけますが、エドワードは瓜二つの不良少年・トムと間違えられて殺されそうになり、エリザベスも捕らわれて人身売買業者に引き渡されます。

 

結局危ういところで助かり、エドワードは「自分は神に王として選ばれたから死ななかった」と自信を持ち、一方エリザベスは「一皮剥けば王族も貴族もなく、自分はただの非力な子供に過ぎず、特別な存在だという証拠は見つからなかった」「神に選ばれ王となれば人から遠ざかるのか」とあらためて王族ゆえの孤独な運命を痛感します。

 

この正反対の反応に、二人の王としての資質の違いが現れていますね。

 

一方ヘンリー8世は衰弱を押してフランスへ出兵するも失敗し、帰国後更に健康を損ないます。

 

妖怪さながらに肥満し、ろれつも回らない有様に誰もが死期を悟る中、王自身も遺言作成に入り、その内容に廷臣たちは右往左往し、次期王のもとで実権を手にしようと企てます。

 

最新7巻の内容はここまでです。

 

主人公のウィリアム・セシルはどんな人? 歴史上の業績は?

 

ウィリアム・セシルはイングランドの政治家で、エリザベス1世の腹心として実に40年間に渡り支え続け、女王から「マイ・スピリッツ(私の精霊/私の魂)」と呼ばれるほど大きな存在でした。

 

彼は貴族ではなくジェントリ(郷紳)の出身です。ジェントリとは由緒ある富裕地主で、単なる成金ではなく、州の代表を務め多くが下院議員として政治にも携わり、地域のまとめ役も担っていました。

 

ものすごく平たく言えば、有力農民と貴族の間に位置する存在で、平民ですが限りなく下級貴族寄りの立ち位置にありました。

 

財力や地域への影響力を持つ彼らの多くはプロテスタントにも共感的だったので、ヘンリー8世在位期には支持層として尊重され、才覚ある者は王宮や有力貴族に取り立てられ、更に力を得ていました。

 

国王の衣装係だったセシルの父もその一人です。

 

頭脳明晰で実務能力に優れたウィリアムは、ケンブリッジなどで学識を高める傍ら、クロムウェルやハートフォード伯の秘書官を務めて政治経験と人脈を積み上げ、議員となります。

 

細かいことでも逐一記録を付ける人物で、彼の残したメモや記録類の多くはイングランド史研究の貴重な史料として今も役立っています。

 

エドワード6世在位時に国王秘書長官を命じられ、その後メアリ1世即位後は一時宮廷から退きましたが、エリザベス1世即位時に同職に復活、その後大蔵卿としてイングランドの財政改革に取り組むなど、一生を女王の元での職務に捧げました。

 

1571年に「バーリー男爵」として爵位を授けられ、貴族となっています。

 

エリザベス1世の父・ヘンリー8世はどんな人? イギリスの宗教改革はこの人から!

エリザベスの父であるヘンリー8世は、テューダー朝2代目のイングランド王です。

 

18歳で即位し、55歳で亡くなるまで37年間に渡り在位しました。

 

次男であり元々王位に就く予定ではなかったのですが、兄のアーサーの急逝に伴い、10歳にして王位継承者となりました。

 

アーサーが亡くなったのはスペインからキャサリン王妃を迎えてわずか5カ月のことでした。

 

当時、若くして寡婦となった貴婦人は、持参金と共に実家に戻るか修道院に入るのが通例でしたが、持参財産の返還と、何よりスペイン王室との強力なパイプを惜しんだイングランド側はキャサリン妃を返そうとはせず、弟であるヘンリー8世との再婚を望みます。

 

またスペイン側もイングランドの軍事的な助力を重視し、この再婚に同意しました。

 

当のヘンリーはこの婚儀には気乗りしませんでしたが、それより大きなキリスト教的な倫理問題がありました。

 

旧約聖書には、「兄弟の妻と肉体関係を結ぶことは禁忌」と記されているのです。

 

しかし前王アーサーとはまだ性交に至っていなかったと主張し、「結婚は成立していなかった」とどうにかローマ教会に認めさせてキャサリンと結婚します。そこからが彼の「お妃とっかえひっかえ人生」の始まりでした。

 

この作品では理不尽と好色の暴君イメージが強いヘンリー8世ですが、その一方「イングランド至上最もインテリの王」と称されるほど芸術や学問を愛し、多くの芸術家や学者を庇護し、ラテン語・スペイン語・フランス語を理解し、自らも著作や作曲を行うほどでした。

 

また182cmと当時としてはかなりの長身で、馬術や狩猟を好むなどスポーツも万能、かなりマルチな才能の持ち主でした。そのため若い頃はかなりのカリスマを発揮し、国民の人気も高かったそうです。

 

さて、強引に王妃にしたキャサリン・オブ・アラゴンでしたが、最初に男児を産むもすぐに王子は死んでしまい、無事に出産できたのはメアリ王女一人で、年齢的にも妊娠が難しくなっていました。

 

テューダー家の王権を盤石にし、諸外国とも戦い抜くために、ヘンリー8世はどうしても(愛人ではなく)正式な王妃の産んだ男子を後継者に望みます。

 

実はテューダー家の血筋は、作中でクロムウェルが指摘した通り、イングランド王家としてはかなり傍流で「馬の骨」と言ってもいいぐらいでした。だからこそ「正統」であること、愛妾でなく王妃の腹から生まれた嫡出子にこだわった事情もあります。

 

その頃、ヘンリー8世はキャサリン王妃の侍女であったアン・ブーリンを寵愛し、キャサリン妃への関心はとうに薄れていました。

 

まだ若く健康なアンが今後王子を産むことを期待しますが、王位に就けるには愛人の子(庶子)では大きな困難があります。

 

またアンやその実家・ブーリン家も「愛妾ではなく王妃にしてくれなければベッドを共にしない」と大いにゴネて、ヘンリー8世もキャサリンとの離婚を切望するようになりました。

 

ところで元々イングランドはカトリックの国であり、ヘンリー自身もカトリックに帰依していました。

 

ご存知の通り、キリスト教において離婚は「神への誓いを破る冒涜」ですので、原則的に禁じられており、カトリックでは特にそれが厳格でした。

 

そしてカトリック国スペイン出身のキャサリン自身も敬虔なカトリック信徒でしたから、当然そんな暴挙は断固拒みますし、何よりローマ教会が身勝手な離婚を許す筈もありません。

 

ヘンリー8世の主張は「短期間であれ兄の妻だったキャサリンと結婚したこと自体が教義に反していた。だからこの結婚自体が無効」という理屈ですが、何とも勝手な話ですね。

 

当然許す筈もないローマ教皇とは激しく対立します(のちに破門されます)。

 

そこにクロムウェルが「陛下の主張を認めないローマ教会は間違っており、従う必要はない。ならば我が国独自の新しい教会を作り、陛下が唯一最高の主張となって神に直接つながればいい」と提案。

 

これが「イギリス国教会」誕生へとつながり、イングランドの宗教改革の始まりとなりました。

 

1533年にはカンタベリー大司教がヘンリー8世とキャサリンの婚姻の無効を宣言し、アンは正式に結婚し、王妃となります。

 

一連の行動を急いだのは、アンが王の子を身ごもっていたからでした。生まれる前にどうにかアンを王妃にしなければ、その子は庶子でしかないのです。

 

この改革の中で、ヘンリー8世は聖職者たちの反論や弾劾を封じ込めるために、ローマ教会への訴えを禁じる「上告禁止法」、自分が宗教面でも絶対唯一の最高権力者であると定め、それを認めない者、抗う者を重刑に処す「国王至上法」などを立て続けに制定しました。

 

これは当初、あくまで聖職者を牽制する手段でしたが、後に政治的に拡大解釈されるようになり、ヘンリー8世は歯向かう者を次々と処分する暴君へと変わっていきます。

 

なお誤解されがちですが、制定当初のイングランド国教会はゴリゴリのプロテスタントではなく、実は内容的にはかなりカトリック寄りの教義で成り立っていました。

 

あくまで国教会はキャサリンと離婚しつつローマ教会から抜けて王権を強化するための手段です。

 

元々ヘンリー8世自身もかなり敬虔なカトリック信者でしたし、別に国全体をプロテスタント化したかったわけではなかったのです(クロムウェルはそれを望んでいましたが)。国教会はこの後、幾つかの大きな変革や反動を経て、現在の姿になりました。

 

3番目の王妃・ジェーン・シーモアが念願の王子・エドワードを出産するものの、彼女は産後の経過が悪く死亡してしまいます。

 

「男子一人では安心できない、足りない」とばかりにヘンリー8世はその後も3人の女性を妃にし、1547年に死亡。

 

馬上槍試合での落馬以来肥満する一方で健康が損なわれており、脚に腫瘍があったとも、また梅毒に侵されていたとも言われています。

 

なお、王妃以外にも数々の愛妾がおり、その女性との間に庶子ももうけていました。

 

『セシルの女王』最終回結末や最後ラストを予想ネタバレ!漫画アニメ

『セシルの女王』は史実ベースの創作ですから、登場する各人についてちょっと調べれば即ネタバレになってしまいます。

 

もちろん、そこに至る経緯や心理・人間関係をどう描くかというこざき先生ならではの解釈や味付けがとても楽しみにもなります。

 

悪女扱いの多いアン・ブーリンの魅力的な描写など、固定概念をいい意味で壊してくれるストーリーテリングが気持ちいいんですよね。

 

この先は知りたくない!漫画で楽しみたい!という方はあえて調べずにおくのがいいのでしょう。

 

ですが、知っていても「こんなに仲良しの二人が後で●●になるなんて……」「こんな状況から王位に就く方法があるんですか?」と、別の楽しみ方があったりもします。

 

現在の展開とともに、「この先は?結果的にどうなるの?」を、ウィリアムやヘンリー8世の子供たちについてご紹介し、お話の着地点も予想してみます!

 

エドワード(後のエドワード6世・エリザベスの異母弟)

マーク・トウェインの「王子と乞食」に登場する王子は、このエドワードです。

 

7巻ではまさにこの物語の趣向に合わせたお忍びエピソードで危機を生き延びたエドワードは、「自分は王になるべく神に生かされた」と実感し、気弱な少年から一変します。

 

強い意志や向学心と引き換えに甘さと優しさが消え、頼もしくなった一方、ヘンリー8世の悪い方面のDNAを感じて不安もありますね。

 

7巻終盤で9歳だったエドワードは、ほどなく訪れるヘンリー8世の死に伴い「エドワード6世」として王位に付きます。

 

幼いエドワードが都合のいい傀儡とならないよう、ヘンリー8世は「16歳までは顧問団が合議の上王を補佐せよ」と遺言を残すのですが、エドワードの伯父・ハートフォード伯(のちのサマセット公)エドワード・シーモアが権力を独占すべく握りつぶしてしまいます。

 

エドワード6世は、7巻でもあった通り、実質的にカトリック要素の強かったイギリス国教会のプロテスタント化を強硬に推し進めました。

 

即位後数年すると、ロバートとギルフォードの父であるジョン・ダドリー(ノーサンバーランド公)がハートフォード伯を失脚させ、成り代わって権力を掌握しました。

 

元々体の弱かったエドワードは病に倒れ、ダドリーの言うままに、姉のメアリやエリザベスを差し置いてジェーン・グレイを後継者に指名し、15歳で息を引き取るのですが、これが更なる騒乱を引き起こします。

 

7巻ではジェーンに対する淡くも明確な好意が描かれていましたが、エドワード崩御時既にジェーンはギルフォードと結婚していました(ジョン・ダドリーは二人の間の子を次期王とし、王の祖父として権力を振るうのが目的だったようです)。今はまだ純朴な彼らの想いや人間関係の変化にも注目ですね。

 

以前まだ幼いスコットランド女王・メアリ・スチュアートと婚約させる計画がありましたが、スコットランド側からの強い拒絶もありお流れに。結局結婚せずに生涯を終えました。

メアリ(後のメアリ1世・エリザベスの異母姉)

王位継承権ではエドワードの次がメアリの筈でしたが、ジョン・ダドリーの計略によってジェーン・グレイが指名。

 

最も邪魔な存在であるメアリは身柄を拘束されかけますが、辛くもロンドンを脱出します。

 

ジェーン・グレイがロンドン塔で王位継承を宣言した3日後に、メアリはノリッジで王位継承を宣言。

 

二人の女王が並び立つ異例の状況の中、多くの民衆がメアリの元に集い、蜂起してロンドンへ進軍し、メアリは民の支持を得てイングランドの女王・メアリ1世となりました。

 

「9日だけの女王」ジェーン・グレイは夫ギルフォードと共に捕らえられ、その後大逆罪で16歳の若さで処刑されました(もっともメアリは、ジェーンの処刑は望んでいなかったそうです)。

 

即位後は積年の望み通りイングランド国教会のカトリック化をはかり、300人ものプロテスタント信者を迫害・処刑したため、有名な「ブラッディ・メアリ(トマトジュースを使ったカクテル・ブラッディマリーの由来)」の異名が生まれました。

 

スペインのフェリペ王子(のちのフェリペ2世)との結婚を望み、どうにか実現したものの2年ほどで失敗し、子宮筋腫で5年の治世を終え、心底不本意ながら次のイングランド王としてエリザベスを指名し、亡くなりました。

 

ウィリアム・セシル

ヘンリー8世が崩御した1547年に庶民院議員となります。

 

7巻で再婚したミルドレッドとの間には、「ベッドを共にする必要はない」と言われていましたが最終的に二女一男をもうけることになります。

 

現在秘書官として付いているハートフォード伯は幼いエドワード6世の摂政として実権を掌握しますが数年で失脚。

 

その後のジョン・ダドリーによるジェーン・グレイ擁立計画には不本意でしたが一度は同調、しかしメアリの蜂起時には翻ってメアリ側に付きました。

 

その後エリザベス1世即位までの概要は、冒頭でご紹介した通りなので割愛します。

 

財政改革に大鉈を揮い、福祉政策に尽力するなど実務能力の真価を発揮します。諸外国との戦いについてはおおむね穏健派、慎重派の立場を取ることが多かったようです。また、エリザベスの寵愛を受けるロバート・ダドリーなど、対立する勢力もありました。

 

エリザベスの治世を支え続け、1998年に死去の後は、メアリ・チークが産んだ長男・トマスが爵位を継ぎました。

エリザベス

 

ジェーン・グレイがエドワード6世の継承者に指名されると同時に、エリザベスとメアリの王位継承権ははく奪されますが、ジェーンの処刑後再び復活し、二人はロンドンに戻ります。

 

メアリが女王として即位し、スペインのフェリペ2世に接近すると、国内ではスペインへの危機感やプロテスタント弾圧への反動もあって一気に女王への不満が高まり、エリザベスの即位を望む「ワイアットの乱」が起こります。

 

乱は鎮圧されたものの、エリザベスは関与を疑われてロンドン塔に1年近く収監されます(後に解放)。

 

フェリペ2世と結婚したものの出産できずにメアリは死亡、ついに女王エリザベス1世となり、1558年に25歳で戴冠します。

 

浮名は幾つかありました(幼馴染のロバート・ダドリーはもっとも有名な恋人です)が、エリザベスは何度要請されても結婚せず、逆に自分が独身であることを外交カードとして利用し、結果としてその処女性が彼女のカリスマを高めました。

 

絶対王政を確立し、イングランドを強国に押し上げた44年間の治世は専制ではなく、ウィリアム・セシルはじめ信頼した家臣団と歩んだものでした。

 

ウィリアム・セシルの死から4年半後に69歳で生涯を終えました。

 

エリザベス女王の生涯をどこまで追う? 最終回を予想!

『セシルの女王』第1話は、戴冠式に臨む25歳のエリザベスとセシルの姿から始まりました。

 

戴冠式が最終回となり、第1話に繋がる構成が一つの候補として予想できます。

 

ただ、エリザベス女王と、彼女の懐刀となって活躍するウィリアムの物語はそこからが本番で面白くなるのですから、やはり大いにその先が見たいですよね。スペイン無敵艦隊を破ったアルマダの海戦あたりは、時間がかかるでしょうけれど是非見届けたいところです。

 

あるいはウィリアムが引退するか、死を迎えるまで描き切ってくれるかもしれません。

総数なんと6人! 歴代王妃のプロフィールと末路を紹介!

ヘンリー8世と言えば「6人もの女性を王妃にした好色暴君」のイメージが最も強いですね。

 

『セシルの女王』では王妃6人全員の生涯が描かれ、物語の中でも強い存在感を放っています。

 

ヘンリー8世やそれぞれの家の思惑に翻弄され、不幸な最期を迎えた王妃も多い中、穏やかな晩年を送れた女性もいます。

 

ここでは歴代王妃を順番に並べ、境遇をまとめてみました(王との子を成した人物の名前の後には★マークを付けています)。

 

何しろ「キャサリン」だの「アン」だの、「同じ名前が何人出てくるんだ!」と叫びたくなるほどゴチャゴチャしている西洋史のお話ですので、少しでも「キャサリン多すぎ問題」を整理するお手伝いができたら幸いです。

 

なお単行本巻末には、作中に死んだキャラクターたちが「最後の審判待合室(死んだ人ルーム)」に集まって酒を飲みながらひたすらクダを巻くおまけ漫画がサービスされており、過酷な本編に荒んだ読者の心を癒してくれるのですが、そこで王妃様たちと再会できますよ。

キャサリン・オブ・アラゴン★ <離婚(婚姻無効)→病死>

元々ヘンリー8世の兄・アーサーの妻として嫁いだ由緒正しいスペインの王女で、アーサーの死後横車を通され弟のヘンリーと再婚します。

 

王不在の間は摂政を務めるなど聡明な女性で、学術振興や慈善活動にも積極的だったので民衆には人気があったようです。

 

結婚当初の夫婦関係は良好でしたが、最初に授かった男児・ヘンリーは生後52日で世を去ってしまいました。次に王女・メアリ(後のメアリ1世)を出産後、何度か妊娠するも出産に至らず、加齢と病弱、加えてカトリックへの強い信仰を曲げない誇り高さが疎まれ、次第に心身を病みます。

 

実質的に幽閉状態だったキンボルトン城にて、アンの2度目の妊娠中に死亡。彼女の葬儀の日にアンが死産したと言われています。

 

アン・ブーリン★ <刑死>

新興貴族ブーリン家の娘。

 

姉(妹説もあります)のメアリはキャサリン・オブ・アラゴン妃の侍女で、ヘンリー8世の目に留まり愛妾となり、身ごもります。しかしメアリが人妻だったこともあり、王は認知せずに母子ともに放置しました。

 

娘を有力者や王族に縁づけて権勢を得ていたブーリン家は、姉の代わりにアンをキャサリン妃侍女として送り込みます。姉が受けた仕打ちを思うと気が進まないアンも、父たちの要請には逆らえず宮廷へ。

 

当初アンに一見優しく接していたキャサリン妃ですが、裏では「アンの姉のみならず母親もかつてヘンリー8世の愛妾だった」といううわさ話に「一家そろってまるで娼婦」と嘲笑う真の姿と、母までも王に差し出されていた事実にアンは大きなショックを受けます。

 

目論見通りヘンリー8世に気に入られたアンの元には、早速高価なプレゼントが次々届けられます。

 

受け取れば謀略渦巻く宮廷で寵愛を争う地獄、拒み続ければ死。

 

「避けられない戦いならば、闘って勝つしかない」――アンにはそう決意するだけの心の強さがありました。

 

王の愛を受ける代わりに「男の子を生んでみせます」と豪語して王妃の座を要求したことが、イングランドの宗教状況を一変させます。

 

しかし生まれたのは王子ではなく、女子のエリザベス(後のエリザベス1世)でした。

 

その後男子の流産・死産が続いたのが決定打となり、既に寵愛をジェーン・シーモアに移していた王は、近臣に言われるままにアンを斬首刑に処します。

 

その罪状は密通に近親相姦、さらには魔女の疑いまで加わった残酷すぎるでっち上げの冤罪でした。

 

本作ではエリザベスの妊娠中に出会ったウィリアムと心を通わせ、エリザベスの人生を託します。

 

家格もわきまえず王妃の座をねだった悪女のイメージが強いアン・ブーリンですが、『セシルの女王』では頭の回転も速く強い意思と優しさを併せ持つ魅力的な女性として描かれており、人物像が一変したという声がとても多いようです。

 

ジェーン・シーモア★ <産褥死>

キャサリン・オブ・アラゴンの侍女、のちアン・ブーリンの侍女となり、ヘンリー8世の寵愛を受けました。

 

血筋としてはアン・ブーリンとは又従妹です。

 

作中ではアンの侍女としてウィリアムに出会い、二人の面会に協力するなど「優しいお姉さん」の顔を見せる一方、夜中に王との密通現場を見られても動じないなど、なかなかどうして大したタマです。

 

アンの処刑翌日に王妃となり、待望の男子・エドワードを産みますが、ジェーン本人はほどなく産褥死。

 

しかし彼女の功績により元ジェントリのシーモア家の男たちは一気に大出世し、王室の要職に深く食い込みます。

 

一族のコマに徹する自我の薄い女性のようでいて、ヘンリー8世を本気で憐れんだり、アンの遺言と遺品を彼女の願い通りウィリアムに届けるなど、不思議な人情味を帯びたキャラクターでした。

アン・オブ・クレーフェ <離婚(婚姻無効)>

クロムウェルがゴリ押しでお膳立てしてプロテスタントの国・クレーフェ公国から迎えた公女。

 

ジェーン・シーモアの死を悲しむヘンリー8世は、待望の男児を得たこともあり、さすがに再婚意欲がなかったのですが、クロムウェルが見せた肖像画(当時のイングランド宮廷画家だったホルバインが描いたそうです)の中のアンが若く美人なので掌を返したとも、実際のアン王女は絵に似ていない平凡な器量だったので落胆したとも激怒したとも伝わります。

 

が、本作では普通に可愛らしい容姿です(なおホルバインはこの一件後、宮廷画家をクビになりました)。

 

英語はカタコトしか話せないため、ドイツ語の心得があるウィリアムと侍女キャサリン・パーが通訳兼世話係となります。

 

刺繍がプロ級に上手で、しかし手芸以外にまったく興味のないアンは、ヘンリー8世との初夜で「部屋に戻りたいから早く終わらせて」と言い激怒させます。

 

王はノーフォーク公が次の王妃にすべくアンの侍女に送り込んだ姪、キャサリン・ハワードの若い肉体に溺れていきます。

 

説得されて王の寝室に向かうアンですが、そこではキャサリン・ハワードが王と密通真っ最中だったため、あまりの嫌悪感でベッドに本気ゲロを吐いてしまい、もはや関係は修復不可能に。

 

アンはキャサリン・パーとウィリアムに、自分は「恋愛自体が大嫌いで受け入れられない」「変な人」なのだと吐露します。

 

近年で言えばアセクシャルとかアロマンティックと分類されるような個性として描かれており、この辺の現代的な人物解釈が本作の面白いところです。

 

アンはウィリアムとエリザベス、そしてキャサリン・ハワードを伴い郊外に出かけ、そこで彼女の計画を打ち明けます。

 

自分は誰とも恋愛も性行為もしたくない、子供も欲しくない、キャサリンが王妃の座を狙っているのなら喜んで譲る。

 

故国に帰る気はなく、誰からも干渉されず、婚姻も強要されず、イングランドの住みよい場所に小さな居処と年金と安全を保障してくれるのなら自国への離婚の言い訳は自分で考える、と。

 

皆驚きますが、キャサリン・ハワードにとっては完全に利害一致で願ったりかなったりです。

 

また「この人に母上のような運命は辿ってほしくない」というエリザベスの言葉に同意し、ウィリアムも協力して本当に婚姻無効にこぎつけてしまいます。

 

「ワタシの幸せ、ワタシにしか分からない。それでヨイのです」

 

理解不能なアンの言葉に呆れながらも、「そなたは妻でさえなければ意外と話しやすい」と、「王の妹」という奇妙な称号を与えるヘンリー8世。

 

公女という強力な出自がなければ初夜の時点で殺されていたに違いありませんが、ヘンリー8世の妻のうちもっとも穏便な生涯を全うできた王妃と言えるでしょう。

 

アンは希望通りに優雅な独身生活を満喫し、エリザベス即位の前年に42歳で亡くなり、故郷ではなくロンドンのウェストミンスター寺院に埋葬されました。

 

史実ではヘンリー8世とキャサリン・パーの結婚式やメアリ1世の戴冠式にも出席したとか。

 

なおクロムウェルは、この縁談の責任を口実に政敵から弾劾され、王からの信頼も失い、一平民として処刑されています。

 

キャサリン・ハワード<刑死>

アン・オブ・クレーフェの侍女から王妃に大出世したノーフォーク公の姪(アン・ブーリンの従妹でもあります)。

 

出生年は不明ですが、6人のうち最も若くして死んだとされる王妃で、『セシルの女王』では処刑が決まった時はまだ17歳という設定です。

 

名門貴族の娘とは名ばかり、11人兄弟の10人目のキャサリンの暮らし向きは貧しく不遇でした。

 

幼少時、体のいい口減らし策で遠縁の侯爵未亡人宅に寄宿し、貴族子女の教育を受けます。

 

しかしその屋敷はあまりにも監督不行き届きで、夜には多くの少女が恋人を連れ込む、風紀の乱れ切った場所だったのです。

 

幼いキャサリンは屋敷の秘書官青年・デラハムに処女を奪われて関係を持ち、他の男性とも交わった過去があり、それを隠しての出仕でした。

 

ヘンリー8世から「私の棘のない美しいバラ」と賞されるほど愛されたキャサリンですが、毎夜妊娠を強要する王の身勝手なセックスに疲れ、衣装係のトマス・カルペパーとの恋に慰めを見出します。

 

やがて過去の乱れた生活を密告され、またカルペパーとの密通も発覚し、デラハム・カルペパーともども斬首刑に処されました。

 

まともな教育機会が乏しかったため教養も低く、思慮は浅いのですが悪い人間ではなく、年若さもあってエリザベスとも気さくに話し、好意的でした。

 

自分を大切にしてくれる人と恋もしたいし贅沢もしたい、ただただ普通の若い女の子で、なまじ貴族の家に生まれなければ平穏に生きられたのでしょう。

キャサリン・パー<最後の王妃(→再婚)>

アン・オブ・クレーフェに続きキャサリン・ハワード、その後はメアリの侍女となった人妻。

 

アンの侍女時代からウィリアムと親交を深めていました。

 

女性の学問をよしとしなかった時代に様々な本を読み学識が高く、外国語にも堪能で機転が利く人物です。

 

健康を損ない、幻覚を見るようになって気難しく横暴になったヘンリー8世の世話を献身的に行い、信頼を得るようになりました。

 

出仕当時は年の離れたラティマー男爵夫人で、妻というよりは実質介護役として扱われていました。

 

次第にトマス・シーモア(ジェーン・シーモアの弟)と憎からず想う関係になります。

 

老夫が亡くなり、トマスは「これで求婚できる」と有頂天に。

 

しかしキャサリンは、ヘンリー8世やその子たちが抱える深い孤独に心を痛め、この一家に欠けている「母」として各人を繋ぐ役目を果たすべく、自らの意思で王の妻となることを志願します。

 

裏表のないキャサリンの言動は子供たちの心にも響き、エドワードは実母のように懐き、エリザベス、そしてメアリ(何しろ4歳しか年が違わないので、母と呼ぶのに抵抗があるのは当然です)までも「お母様」と呼び、ようやく「家族」の時間を得る王の一家でした。

 

王妃となったキャサリン・パーはヘンリー8世に掛け合い、メアリとエリザベスの王位継承権を復活させました。

 

それはウィリアムへの協力でもありましたが、一方で年長のメアリの継承権をエリザベスよりも高く置くことは「筋である」として譲りませんでした。

 

しかしこのファインプレイがなければエリザベス1世も生まれず、その後のイギリス史が大きく変わっていたとも言えますね。

 

ヘンリー8世の死後、キャサリンはトマス・シーモアと再婚し、エリザベスと3人暮らしを始めます。

 

しかし史伝では、エリザベスとトマスは度を越して親密になり、エリザベスの寝室に下着姿のトマスが出入りし、体を触る・抱き合うなどエスカレートした悪ふざけ(とボカした表現になっていますが、要するに性的な行為ということなのですよね…)が発覚し、エリザベスはキャサリンの元を去るしかなくなってしまいました。

 

野心家のトマスが王女の夫の座を狙ったとも言われていますが、本作のエリザベスはとてもそんな誘いに乗る軽い性格ではないし、トマスもキャサリンへの愛は真剣なものに描かれているので、この事件をこざき先生がどう料理して物語に組み込むのかが気になりますね。

 

この頃キャサリンはトマスの子を妊娠しており、翌年メアリ―という女子を出産しますが本人は産褥熱で亡くなってしまいました。

 

幸せになってほしいキャラクターだけに、「母になる」という念願がやっと叶った矢先のこんな死に方は本当に残念な史実です。

 

この後さらに血と涙が流れるイングランドの歴史ですが、未来にはウィリアムの尽力実ってエリザベスが女王になるという事実が分かっているので、シビアな展開も乗り越えられそうです。

 

キャラクターそれぞれの人生をこざき先生がどう描いてくれるのか、大いに楽しみましょう。

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