今回は、月刊アフタヌーンより連載中の「図書館の大魔術師」について、最終回予想をしていきます。
小さな村に住む本好きの少年・シオ=フミスは、外見が他と異なる為差別的な扱いを受けていました。
ある日、シオが憧れる本の都「アフツァック」で司書(カフナ)として働くセドナ=ブルゥと出会うことにより、シオの運命は大きく動き出します。
7年後、シオはカフナ見習いとしてセドナと再会を果たしますが、「後に世界の命運を握る二人」として語られます。
今回、「図書館の大魔術師」は完結済みなのか、どのような結末を迎えるのか。
最終回予想について紹介していきます。
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「図書館の大魔術師」の連載状況は?完結している?
原作は完結した?
結論から言うと、「図書館の大魔術師」はまだ完結していません。
2023年7月時点で、出ている単行本は全部で7巻です。
カフナ見習いとなり、数々の授業と課題に取り組んでいるシオと同期生たちの活躍や友情が描かれています。
一方、シオが所持しているセドナから預かった本を狙う、仮面を被った不審な者が現れます。
シオの部屋へ忍び込んだ仮面の人物と、阻止する一人のカフナが対峙する場面で終わっています。
最新巻は何巻まで出ている?
現在(2023年7月)は、7巻が最新巻です。
1、2巻は2018年に出ましたが、2019年の3巻からは年に1巻のペースで出版されています。
今年の6月に最新巻が出たばかりなので、次巻は来年2024年の5、6月頃になるかもしれません。
【最新刊】『図書館の大魔術師』(泉光)の単行本7巻が本日発売! 累計120万部突破のビブリオハイファンタジー!!
#図書館の大魔術師 #アフタヌーン https://t.co/OFGizOa8fQ pic.twitter.com/4CYjCfpwSo— アフタヌーン (@afternoon_manga) June 6, 2023
あと何巻で完結する?
予想が難しいですが、あと10巻は続いて欲しいです。
シオの成長や周りの個性的な登場人物、種族間の思想や言動、あらゆる事柄が綺麗に描写されています。
物語は主人公のシオが小さな村で育ち、やがて図書館のカフナになるべく大都市を目指すという展開で話が進みます。
シオの目を通し、この物語の世界が少しずつ広がっていき、シオと共に世界を知ることができます。
カフナとしての見習い生活も始まったばかりで、まだ描かれていない種族や文化がこれからも出てくることでしょう。
「図書館の大魔術師」の用語をちょっと説明!
司(マナ)
生き物や自然、言葉などの万物に宿るエネルギー。
マナには8つの属性があり、宙・炎・樹・雷・水・土・光、そして残り1つが不明です。
マナの体質は一人一人異なり、使える属性により体質や性格に違いが出ると言われています。
無彩の放浪者(シトラルボル)
生まれつき色のない白皮個体で瞳が赤く、人間や動物など様々な生物に存在します。
マナの許容量が生まれつき膨大で、民族によって災いを招く悪魔と呼ばれたり、神秘の良薬として取引されます。
黒の書
145年前に作成された、嘘の情報で構成される優秀な学問書。
ある民族が劣等民族であるという主張を学術的に解説した本であり、この本の内容をきっかけとして民族大虐殺が発生します。
現在の中央図書館が全ての本を検閲し、統轄する体制を作るきっかけとなった本です。
「図書館の大魔術師」最終回の結末や最後ラストを予想ネタバレ!
セドナがシオに渡した本の内容とは?
シオがカフナを目指すきっかけはセドナとの出会い、そしてセドナから渡された本です。
セドナが渡した本の冒頭は『書を護ること それ即ち 世界を護ること也』から始まります。
また「図書館の大魔術師」の冒頭も同じ言葉から始まり、この一文は作中のあらゆる場面で表れます。
そしてその本の内容とは何なのかについて、確定している事実は以下の通りです。
「世界の為に戦った大魔術師と図書館の物語」
「一人の少女が見た世界をえがいた物語」
「本はシオの手元にしかなく、少なくとも世に出回っているものではない」
「シオは姉にさえ本の内容を話せたことはない」
「セドナは世界中の人にあの本を読んで欲しいが、それは叶わない」
そしてシオは、「悪用しようと思えば、これまで創り上げてきたこの社会(せかい)を破壊することができる」本だと評価しています。
セドナはシオに対し、預けた本の思いを正しく理解して司書になったことをとても嬉しく思っています。
同じ名も無き本をきっかけに、カフナを目指したセドナとシオ。
悪用すれば、世界を滅ぼしかねないほどの力を、この本が持っていることは明らかです。
この本に書かれている内容と図書館の行動に矛盾が生じ、葛藤により魔王が誕生するのか。
この本の内容を世界を公表することで図書館の信用を失墜させ、暴動を起こさせることが目的なのか。
もしかしたら魔王とは物理的な意味ではなく、この本を悪用することで歴史の礎を滅ぼすことを指すのかもしれません。
Books, and by extension the library, have saved my life more times than I remember. The roles that contribute should be fulfilled and treated with respect.#MagusoftheLibrary pic.twitter.com/o4IYrd0yft
— Jaxon Ged’Den (@DenJaxon) November 21, 2022
シオに預けた本を狙う<仮面の集団>の目的は?現在の状況について解説!
支配者でなく、守護者としての使命として書を護ろうとするアフツァック中央図書館。
しかしそれを、書を独占する悪と捉え、解体を目論む活動をする勢力が存在します。
<仮面の集団>が掲げる新時代に向けて、彼らは元々はセドナが持っていた、現在はシオが所有している本を手に入れようとしています。
その仮面の仲間は、シオと同じく見習い28期生に紛れ込んでおり、シオの部屋へ潜り込んで回収を試みます。
しかし、同じく見習い同期のユキ=チャイロウが仮面の人物の前に立ち塞がり、盗もうとした本を置いていくよう警告しました。
図書館側と仮面側でそれぞれがシオの同期の中に紛れていて、シオが見習い司書として活動している水面下では既に争いが始まっています。
誰が味方で誰が敵なのか、そしてそれらはまだ28期生の中に存在するのか。
物語はシオの成長だけでなく、図書館の勢力争いといった面でもこれからの展開が楽しみです。
「英雄」と「魔王」になるのはどちらか?シオとセドナの二人が辿る未来とは?
シオはカフナ見習いとなって、セドナと再会を果たしますが、作中ではこれを「世界を護る英雄と、世界を滅ぼす魔王との再会」として語られています。
Magus of the Library by Izumi Mitsu
Chapter 19 “Reunion at Aftzaak”
Coloring by me#mangacoloring #manga #anime #magusofthelibrary #圕の大魔術師 pic.twitter.com/f6N2ARQGBD— Bambing |⚠️ BACA PARIPI KOUMEI ⚠️ (@BambingWiw) March 6, 2022
同じ本によってカフナを目指しシオとセドナですが、この二人を「英雄」と「魔王」に分けた違いは何なのか。
「黒の書」は、多種多様な学問からの証明や数字の比較、論文の引用など、内容を信じる為のあらゆる情報が揃っています。
それら全てがデタラメであるにも関わらず、人々はそれを信じ、そして大虐殺が起こりました。
シオは黒の書を読んで、書かれていることが嘘であると分かっていながらも内容に納得してしまった、と語っています。
一方、セドナがシオに預けた本には世界の真実が書かれており、大虐殺の原因となった黒の書とは異なる本かもしれません。
セドナが持っていた本は世間に流通されていないもので、現在シオが持っている一冊のみです。
この本(真実)を公表することで、図書館の信用が失墜する、又は民族間の何らかのバランスが崩れて紛争へと繋がる可能性があります。
それにより「世界を滅ぼす魔王」と呼ばれるようになるのかもしれません。
また、「英雄」の意味とは何なのか。
真実を公表した「魔王」として恐れられた事実を、「風のカフナ」という名で書に残すことではないでしょうか。
後述しますが、この「図書館の大魔術師」は「世界のために戦った一人のカフナのための物語」です。
混乱した世界を救うべく、世界中の人々の為に公表した「魔王」として語られるカフナの真実を伝える為に作られた本だとしたらどうでしょう。
「魔王」を「英雄」にするべく書かれた物語と捉えることができます。
Why this so funny to mr lmao #magusofthelibrary pic.twitter.com/joQ8EGNypj
— chris (@chrishima_) December 2, 2021
「図書館の大魔術師」の原作を考察!タイトルと著者の謎とは!
原作「風のカフナ」というタイトルについて
「図書館の大魔術師」の原作は「風のカフナ」という小説ですが、これは架空の小説であり実際は存在しません。
原作・著者の情報が「図書館の大魔術師」の表紙にしかなく、漫画の最後にある著者の情報は作画の泉光氏だけです。
また、シオが宿すマナは「水」であり、この漫画がシオの物語なら「『風』のカフナ」というタイトルと矛盾しています。
「風」と「カフナ」のキーワードに一致する人物は、セドナ=ブルゥのみです。
セドナが英雄になるなら、なぜセドナに焦点を当てて物語が進行しないのか。
もしかしたら「風のカフナ」とは、何らかの形でセドナが世界を護るべく活躍し、英雄譚として語られているのかもしれません。
なぜこの物語を描いた?
ソフィ=シェイムも「風のカフナ」も、現実には存在しない名前です。
しかし冒頭で、「この物語を 私の英雄のために」と記されているように、これはシオたちが生きる世界の何者かが書き残した冒険譚です。
また、「これは世界のために戦った一人のカフナのための物語」とも書かれています。
この「一人のカフナ」が誰を指しているのかは不明ですが、少なくとも「風のカフナ」は著者にとって英雄であることは明らかです。
しかし前述の通り、シオとセドナのどちらかが英雄となり魔王となることは確定しています。
同じ本に導かれ、同じカフナとしての道を歩んだ二人ですが、その本は世界を滅ぼしかねない力を持っています。
書を護ろうとしたセドナが、結果として世界を滅ぼす魔王を誕生させてしまったいう事実が生まれ、そこから救うために描かれた物語かもしれません。
シオにとってセドナは、理不尽な世界から救ってくれた英雄であり憧れの存在です。
そんなセドナを想いながら描いた物語という可能性があります。
著者は何者?作中の「ソフィ=シェイム」と同一人物?
「風のカフナ」が存在しない小説だと言うことは前述の通りですが、著者のソフィ=シェイムは作中に登場します。
その正体は、シオと同じく見習い司書86期生であり最年長の女性です。
実は作家の顔を持っており、「文士四天君」と呼ばれる小説界トップ4の一人でもあります。
「ウォリッチ=イエアッド」という作家名を持ち、「大人の心を掴む児童文学の鬼才」と紹介されています。
小説を深く考えて組み立てて書く人なので、この「図書館の大魔術師」にもまだ数々の伏線が埋もれているのかもしれません。
「図書館の大魔術師」主要キャラクターを紹介!
シオ=フミス
本作の主人公で、初登場時は6歳の少年。
混血児である故に外見の違いや貧民街の住人という理由から疎外され、苦しい日々を過ごしていました。
本の都「アフツァック」に行くことを夢見ており、村を訪れたカフナ・セドナ=ブルゥとの出会いから、カフナになることを決意します。
司書試験を受けるべく、村の学校に通いながら石工として働いていたので、身体能力は28期生の中でダントツです。
水のマナ属性を体内に宿し、疾走する、倒れてくる石像を受け止める、4足歩行の動物と人間を持ち上げるといった身体能力を向上させることができます。
#MagusOfTheLibrary vol. 2
looking forward to continuing this journey ✊️
Theo is on his way to take a test to be a Kafna (librarian) pic.twitter.com/XkRdNRvUdM
— AMON 😈 (@anitweets_) March 21, 2022
セドナ=ブルゥ
シオの憧れであり、カフナを目指すきっかけとなった人物。
アフツァック図書館の「守護室」期待の若手と言われ、過度にかっこつける癖があります。
7年後にシオと再会した時は「十二賢者」として守護室室長に出世しており、大陸最強の魔術師と言われております。
セドナの性別は「自由」であり、男、女、またはそれらに属さず自由に決めて読むことができ、周りのキャラクターもそれを認識しています。
しかし英語版では「He(彼)」が使われ、男性として表現されているようです。
ウイラ
シオがカフナの試験を受けに行く途中に出会った、尻尾が二つある真っ白なネズミのような外見のシトラルポル。
希少ゆえ強欲な骨董屋から酷い扱いを受けていましたが、シオに救われて以後行動を共にします。
ある魔術師により封印されて今の姿に至り、人の言葉を理解し会話もできますが人前では小動物として振る舞っています。
ウイラとは「雷」を意味し、シオが名付けに悩んでいる際にこっそり名乗った名前です。
シンシア=ロウ=テイ
生まれつきの白い肌と髪、赤い瞳と膨大なまなを持つ「シトラルポル」の少女。
背が低く幼い外見のせいで7歳くらいと思われるが、実年齢は12歳です。
全身から常に巨大なマナが放出されていて、濃すぎるマナは人によって有害である故、近づくことができる者は僅かです。
シオと同じくカフナ見習いですが、別授業でマナの制御訓練等を受けており、人前に姿を見せることは殆どありません。
ソフィ=シェイム
眼鏡をかけた三つ編みの女性で、シオと同じくカフナ見習い28期生。
同期最年長の35歳で19歳の息子がいます。
「ちょっと司書になってみよう」という思いから司書試験を受けて合格しました。