最強都立あおい坂高校野球部を全巻無料で読む方法を紹介【あお高】漫画アプリで最終26巻まで読めるって本当?

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悩んでいる人
『最強!都立あおい坂高校野球部』を全巻無料で読む方法が知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

ご紹介する方法は、登録不要もちろん合法です。違法手段ではないので、安心してくださいね。 

『最強!都立あおい坂高校野球部』は漫画アプリ『サンデーうぇぶり』にて全巻無料で読める?

いきなり、結論です。

 

『最強!都立あおい坂高校野球部』はこちらの小学館が運営する漫画アプリサンデーうぇぶりにて全巻無料で読むことができます。

サンデーうぇぶり-小学館のマンガが毎日読める漫画アプリ

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『サンデーうぇぶり』は大手総合出版社・小学館が運営する公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。

こんなように『サンデーうぇぶり』では『最強!都立あおい坂高校野球部』を惜しげもなく1巻から最終26巻まで全巻無料公開してくれています

 

仮に書店や有料電子書籍で『最強!都立あおい坂高校野球部』を全巻そろえた場合、12,012円もの支払いが必要になってきます。

1冊462円×26冊=12,012円

12,012円は、普通に大金です。

 

安心安全に、そしてタダで『最強!都立あおい坂高校野球部』を全巻読破したい方は『サンデーうぇぶり』を使う方法が最もお得です。

 

また『サンデーうぇぶり』では、『最強!都立あおい坂高校野球部』以外にも

  • 名探偵コナン
  • MAJOR(メジャー)
  • からかい上手の高木さん
  • 銀の匙
  • ドロヘドロ
  • だがしかし
  • 犬夜叉
  • 今日から俺は
  • 古見さんは、コミュ症です。
  • 今際の国のアリス
  • 焼きたて!!ジャぱん
  • うえきの法則
  • からくりサーカス
  • マギ
  • 烈火の炎
  • H2
  • タッチ
  • 信長協奏曲
  • 結界師

などなど、名作と呼び声高いマンガを数多く無料で読むこともできます。

半端ない量の有名マンガを随時、無料配信してくれるので、マンガ好きの私は、とても重宝しているアプリです!

 

ここまでのまとめ
  • 『最強!都立あおい坂高校野球部』は漫画アプリ『サンデーうぇぶり』にて全巻無料で読める
  • 『サンデーうぇぶり』は小学館が運営する漫画アプリなので安心安全
  • 『サンデーうぇぶり』をダウンロードする際にも一切お金はかからない
  • 『最強!都立あおい坂高校野球部』以外にも数多くの名作マンガが無料で読める

以上がここまでのまとめです。

サンデーうぇぶり-小学館の人気マンガが毎日読める漫画アプリ

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漫画アプリに関して言うと、集英社が運営する少女マンガに特化した漫画アプリマンガMeeやスクウェア・エニックスが運営するマンガUP!も特にオススメです。

マンガMee-人気の少女漫画が読めるマンガアプリ

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以下のような有名作品が随時、更新され無料で読むことができます。

 

『マンガMee』で無料で読める主な作品一覧
  • この音とまれ!
  • 恋を知らない僕たちは
  • ハニーレモンソーダ
  • 古屋先生は杏ちゃんのモノ
  • みにあまる彼氏
  • テリトリーMの住人
  • 美食探偵 明智五郎
  • これは経費で落ちません!
  • 素敵な彼氏
  • 流れ星レンズ
  • 好きって言わせる方法
  • うそつきリリィ
  • アシガール
  • ひるなかの流星
  • ケダモノ彼氏
  • きらめきのライオンボーイ
  • 青空エール
  • アオハライド
  • きょうは会社休みます
  • 虹色デイズ
  • 君に届け
  • ダメな私に恋してください
  • 銀魂
  • ちびまる子ちゃん

などなど…

 

『マンガUP!』で無料で読める主な作品一覧
  • 無能なナナ
  • 遺書、公開。
  • 幸色のワンルーム
  • 薬屋のひとりごと
  • 俺ガイル
  • 渋谷金魚
  • ハイスコアガール
  • 咲-saki-
  • アカメが斬る!
  • ゴブリンスレイヤー
  • 魔王学院の不適合者
  • クズの本懐
  • 好きな子がめがね忘れた
  • 魔女の旅々
  • 神達に拾われた男
  • 裏世界ピクニック
  • 地縛少年 花子くん
  • 不器用な先輩。
  • ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
  • ホリミヤ
  • 弱キャラ友崎くん

などなど…

 

「無料でマンガを楽しみたい!」という方は『サンデーうぇぶり』と併せて使ってみてはいかがでしょうか?

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作者・田中モトユキ『リベロ革命!!』『BE BLUES!~青になれ~』なども無料で読める!

『サンデーうぇぶり』では、サンデー誌が誇る不朽の名作から現在、本誌で連載中のマンガまで多数、無料で読むことができるとお伝えしてきました。

 

その中に『最強!都立あおい坂高校野球部』の作者・田中モトユキ先生がかつて連載していたバレーボール漫画リベロ革命や『最強!都立あおい坂高校野球部』と同じく野球を題材とした『鳳ボンバー』

そしてさらには、現在サンデー誌にて連載されている大人気サッカー漫画BE BLUES~青になれ~も『サンデーうぇぶり』にて無料で読めてしまいます!

すでに完結している『リベロ革命』と『鳳ボンバー』は、『最強!都立あおい坂高校野球部』同様に全巻無料で読めるのですが、現在も連載中の『BE BLUES~青になれ~』に関しては、この記事を執筆している2020年4月時点では、15巻までしか読むことはできませんので、ご確認ください。

 

かつて、一世を風靡したバレーボール漫画『リベロ革命』そして、現在も大好評連載中の王道サッカー漫画『『BE BLUES~青になれ~』を全巻無料、もしくは一部無料で読みたい方は、『サンデーうぇぶり』にてお得に読んでみてはいかがでしょうか?(^^)/

サンデーうぇぶり

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気軽に無料トライアルしてみてくださいね。

次に『サンデーうぇぶり』の使い方(システム)を簡単にご説明します。

『サンデーうぇぶり』の基本的な使い方

『サンデーうぇぶり』では、アプリ内アイテムであるチケットポイントを使用して読むことになります。

 

簡潔に言うと、『チケット』『ポイント』を使って1作品、1日に最大5話まで無料で読むことが可能です。

 

『最強!都立あおい坂高校野球部』も1日に最大5話まで読み進められます。(もちろんタダで)

 

ここでは『サンデーうぇぶり』で使うアプリ内アイテムチケット』『ポイントのそれぞれの使い方を簡単に説明します。

『サンデーうぇぶり』のチケットとは?

チケットはチケットアイコン(↓黄色い線で囲んである)が表示されている話に使うことが出来ます。

各作品ごと1日1枚使用することができ、チケット使用後23時間で、新たなチケットが配布され各作品をまた1話無料で読むことが出来るというシステムです。

つまり、ほとんどの作品を1日1話無料で読めるシステムがこの『チケット』なのです

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『サンデーうぇぶり』のポイントとは?

『ポイント』は毎日、5~15秒程度の広告動画を見ることで30ポイント(作品1話分に値する)を取得することが出来ます

 

サンデーうぇぶりに掲載されている作品は、すべてこの『ポイント』の対象です。(※ポイントを使って読む事ができるという意味)

 

↓『サンデーうぇぶり』のホーム画面に『POINTゲット(黄色い線で囲んである)』アイコンが出てくるので、そのボタンをタップして短い広告動画を見ることでポイントをゲット出来ます。

15秒程度の広告を流しておく(見なくてもよい)だけで、1話分の漫画を無料で読めてしまうので、絶対活用するべきです!

 

この『POINTゲット』アイコンは毎朝8時に回復し、ホーム画面に表示されます。

【重要】さらに今なら『サンデーうぇぶり』のアプリを新規ダウンロードすることで1000ポイントの特典が付いてきます。※1000ポイント=単行本3冊分

アプリのダウンロードは、もちろん無料です。

 

操作も簡単なので、すぐに使いこなせますよ!

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『チケット』『ポイント』以外で1日3話分の漫画を読む

『チケット』『ポイント』以外に1日3話分の漫画を無料で読める仕組みがあります

 

その仕組みがこれ、

 

見たい話の漫画のページへ飛ぶと、「動画を見て無料で読む あと3回」と表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで1話分を新たに無料で読むことが可能となります。

3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。

 

ここまでを簡単にまとめると

ここまでのまとめ
  • チケットを使い1日1話無料で漫画を読む
  • 短い広告動画を見て毎日30ポイント獲得し1話分の漫画を無料で読む
  • 短い広告動画を最大3本見て、3話分の漫画を無料で読む

以上の事から『サンデーうぇぶり』は、1つの作品において、1日に最大で5話分を無料で読むことが出来るかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります。

 

遠慮なく無料で読ませていただきましょう!!(^^)/

 

↓さらに詳しく『サンデーうぇぶり』の使い方を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください!

【最新版】サンデーうぇぶりの使い方やメリット・デメリットを徹底解説!おすすめ漫画ランキングも紹介!

サンデーうぇぶり-小学館のマンガが毎日読める漫画アプリ

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『サンデーうぇぶり』掲載作品一覧

『サンデーうぇぶり』では以下のようなサンデー誌が誇る不朽の名作多数無料で掲載されています。

サンデーうぇぶりで読める人気マンガ一覧

・名探偵コナン・YAIBA・銀の匙

・犬夜叉・今際の国のアリス

・今際の路のアリス・H2

・焼きたて!!ジャぱん・タッチ

・MAJOR(メジャー)・拳児

・ジンメン・うえきの法則・マギ

・からかい上手の高木さん

・からかい上手の(元)高木さん

・ドロヘドロ・モンキーターン

・GS美神 極楽大作戦!!・最上の命医

・史上最強の弟子ケンイチ・MAR

・サイケまたしても・BUYUDEN

・あおざくら防衛大学校物語

・今日から俺は!!・競女!!!

・からくりサーカス・だがしかし

・結界師・ARMS・薬屋のひとりごと

・ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~

・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。

・烈火の炎・ファンタジスタ・電波教師

・イナズマイレブン・信長協奏曲

・古見さんはコミュ症です。 

・神のみぞ知るセカイ・switch

・BE BLUES!~青になれ~

・双亡亭壊すべし・天使な小生意気

etc・・・・・・

漫画アプリ!サンデーうぇぶり!小学館の人気マンガを毎日更新

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最強!都立あおい坂高校野球部』の世間の評価は?

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最強!都立あおい坂高校野球部』序盤あらすじ紹介!

第1球 ピンチにスマイル勝利をゲット!

ある日の夏、グラウンドで高校野球の試合が決着していました。

 

対戦相手は優勝候補、それを差し引いてもボロ負けの試合でした。

 

負けたチームの観客席では哀愁が漂いますが、その中でひと際目立つ集団がいました。

 

部のマネージャー、菅原鈴緒(すがわら すずお)と、彼女から野球の教えを受けている小学生チームです。

 

鈴緒の従姉妹で負けん気の強い北大路輝太郎(きたおおじ きたろう)。

 

メガネをかけたインテリ風の松方雅治(まつかた まさはる)。

 

べらんめえ口調の小林虎鉄(こばやし こてつ)。

 

利発そうに話す梅宮右京(うめみや うきょう)。

 

敗北に涙している鈴緒に彼らは一様に淡い感情を抱いており、

 

「自分が必ず師匠(鈴緒)を甲子園に連れていく」とケンカしながら言い合います。

 

その中で彼らよりも一つ年上の狛光爾(こま こうじ)は試合の終わったグラウンドを見つめ続けていました。

 

その6年後、輝太郎は中学卒業を迎えていました。

 

卒業記念にクラスメイトとボウリングを楽しんでおり、連続ストライクという運動神経の良さを見せつけます。

 

ふと輝太郎に連絡があり、カラオケに向かおうとするクラスメイトと彼は別れます。

 

去っていく輝太郎についてクラスメイトは話します。

 

輝太郎の野球の強さ、そして甲子園への情熱は周囲には周知の事実でした。

 

しかし何故輝太郎が、野球の強豪校でもない都立のあおい坂高校を進路に選んだのかが疑問となっていました。

 

別れた輝太郎は連絡の主、鈴緒の両親が経営する寿司屋へと到着していました。

 

卒業祝いに寿司を頬張る輝太郎の横では、あおい坂高校の教師、そして野球部監督となっていた鈴緒がいます。

 

中学卒業を祝いつつも鈴緒の表情は暗いままでした。

 

その原因は強豪校からの誘いもあった輝太郎があおい坂を進路に選んだことでした。

 

自分の監督する野球部の弱さ、学校の施設の脆弱さを身をもって知っている鈴緒は、

 

何故この高校を選んだのかと輝太郎に怒りを見せます。

 

対する輝太郎は鈴緒も苦労も知らずに「自分が甲子園に連れていく」と言います。

 

無謀、無責任ともいえる発言に鈴緒はキレ、輝太郎の口にワサビを突っ込みます。

 

輝太郎が帰った後も鈴緒は荒れたままでした。

 

帰宅した輝太郎は自室に入ると、すぐさま室内トレーニングを開始します。

 

鍛えながら彼は小学校時代を思い出します。

 

6年前、「師匠(鈴緒)を甲子園に連れていく」と誓い合った野球チームのメンバーとは、

 

母校もバラバラのためほとんど会っていませんでした。恐らくは誰もが子供の戯言としか思っていなかった約束、

 

その約束を輝太郎は「自分だけでも守りたい」と思っていたのでした。

 

父の店で酔っ払った鈴緒もその気持ちを痛いほどに理解していました。

 

彼の気持ち、そして才能を知るからこそ、鈴緒は輝太郎が弱小校に進学することを惜しんでいるのでした。

 

あおい坂高校の春休み、校内では野球部の練習試合が予定されていました。

 

そこになんと、入学式も終えてない輝太郎が飛び入りで姿を現していました。

 

当然困惑する監督の鈴緒でしたが、トラブルは続きます。

 

何とあおい坂高校野球部の部員半分以上が、試合当日にユニフォームと退部届を残して居なくなっていたのでした。

 

残った部員は四人しかおらず、試合も出来ないと彼らは途方にくれます。

 

しかし監督の鈴緒は彼女を見限った部員が戻ることを信じ、試合に臨もうとしていました。

 

それを後ろから呆然と眺めていた輝太郎は、男子を集めようと学校中を探し始めるのでした。

 

鈴緒は対戦相手校の監督に頼み、何とか試合開始の時間を遅らせていました。

 

ベンチで選手を待ちますがその顔には諦めの色が滲んでいます。

 

一方数合わせでもいいので男子生徒を探していた輝太郎でしたが、見つかるのはチアリーディング部、

 

そして明らかにスポーツに意識の向いていない学校の設備でした。

 

走り回る輝太郎にふと声がかかります。

 

輝太郎が振り向くとそこには小学校時代のチームメイト、松方雅治と梅宮右京が揃っていました。

 

彼らに続くよう、さらに柴田伸之助、小林虎鉄も現れます。

 

面影を残しつつも立派に成長した彼らに、共通の思いがありました。

 

「師匠(鈴緒)はどこだ!?」

 

一方グラウンドで部員を待つ鈴緒の脳裏には、野球部監督としての今までの苦難が蘇っていました。

 

幼少から野球と共に過ごし、大学では選手として有名になるほどの成績を残した鈴緒。

 

万年初戦敗退だった野球部を甲子園に導くため、新任教師の鈴緒は野球部監督に名乗りを上げました。

 

冷ややかな視線が同僚から注がれていましたが、その時の鈴緒には視線の意味がわかりませんでした。

 

理解したのは彼女の熱血指導に部員が減り、変わらず初戦敗退が続いた時でした。

 

同僚の教師は甲子園に進めば金がかかると口ずさみ、親側であるPTAは部活の時間を減らすように、

 

鈴緒はそんな会話を聞いてしまいます。

 

そして今日の部員のボイコットで鈴緒は誰からも期待されてない現実を突きつけられました。

 

選手がこないまま相手の監督と約束した時間となります。鈴緒はせめて最後の責任を果たそうと頭を下げに向かいます。

 

しかしその時、背後から懐かしい掛け声が響きます。

 

鈴緒が振り返ると其処には坂上からグラウンドに降りてくるかつての教え子、輝太郎達の姿がありました。

 

小学校時代、彼らは「荒川ボマーズ」というチーム名でした。

 

中学からは会っておらず、彼らは高校試合で久しぶりにその掛け声で円陣を組みます。

 

いよいよ対戦相手校との練習試合が始まります。

 

あおい坂高校の先手から始まり、旧ボマーズのメンバーは次々にヒット、ホームランをたたき出します。

 

中学時代から既に有名となっており、その布陣に対戦相手もどんどん青ざめていきます。

 

初回4点を連取され、ようやく相手校の攻めとなります。

 

気合を入れる打者でしたが、あおい坂高校の第一球目で度肝を抜かれます。

 

左投げのアンダースロー、「キタローサブマリン」と中学時代恐れられた輝太郎のピッチングは次々とストライクを量産していきます。

 

スリーアウトを重ねていき、4対0のままいよいよ最終回、残り1アウトで完全試合となります。

 

最後の打者は苦し紛れにバントをします。当たったボールは宙にゆっくりと上がり、

 

キャッチャーの雅治は余裕をもって受け止めようとします。

 

しかしそこに旧ボマーズのメンバーが全員突っ込み、ボールはグラウンドに転がります。

 

彼らが騒ぐ間に打者は出塁し、完全試合は無しとなります。その光景は小学校時代から変わらないようで、鈴緒は懐かしさと共に眩暈を覚えていました。

 

完全試合は逃しますが、後の打者は見後に三振し、ノーヒットノーランであおい坂高校の勝利となります。

 

挨拶を終え鈴緒のもとに雅治がやって来ます。その手には最後の奪三振を迎えたボール、ウィニングボールが握られています。

 

雅治は晴れやかな表情で渡そうとしますが、そうはかつての仲間が許しません。

 

ボールを全員が掴むと「自分が渡す」と言い張ります。試合後半、バントに全員で突っ込んだ時と同じ光景に、

 

鈴緒は彼らの気持ちを知り心から嬉しくなります。妥協案かはわかりませんが「みんなでちようだい」と彼女は言い、彼らは渋々納得し、鈴緒の手に全員からウィニングボールが手渡されます。

 

その光景、今日の勝利が、高校野球界に残る伝説の始まりとなるのでした。

第2球 来たぜコーちん甲子園!

高校入学を迎えて再会した旧荒川ボマーズのメンバー5人は、甲子園に向けて円陣を組んでいました。

 

しかし何かが欠けている感覚を全員が覚えます。するとその隙間を埋めるように、

 

荒川ボマーズ6人目のメンバー、「コーちん」こと狛光爾が現れます。

 

光爾は彼の高校である「東王を辞めてきた」と笑顔で言います。

 

6人そろった旧ボマーズは改めて甲子園に向け、円陣を組み始めるのでした。

 

そんな夢を見ていた輝太郎は、虎鉄に叩き起こされます。

 

彼らあおい坂高校野球部は、彼らの目標、甲子園の球場に試合観戦のため向かっているのでした。

 

ようやく甲子園前に到着し、輝太郎のテンションは上がります。逆に監督の鈴緒は神妙な眼差しを球場に向けていました。

 

彼女にとって高校時代マネージャーとして、監督になってからも出場校として来ることは出来なかった球場、

 

そのためただの観客として来ることも鈴緒は恐れていました。

 

しかし今は目の前にいる信頼する教え子たちと、鈴緒は胸を張って踏み入れていました。

 

空は晴天で絶好の試合日和です。本日甲子園で行われるのは大詰めの決勝戦、

 

東京の東王学院対、高知の豊徳高校の試合でした。

 

彼らが今日観戦に来たのは、ある一人の選手を見るためでした。

 

旧荒川ボマーズの6人目のメンバー、現在は二年にして東王学院の4番打者、狛光爾です。

 

四回裏、東王の攻撃となります。ランナー二塁の状態で、いよいよ光爾の出番となります。

 

出場の放送が流れた瞬間、会場を揺らすほどの歓声が流れます。

 

それに応えるかのように、本人はツーベースヒット、走者を本塁に返しチームの先制点に繋げます。

 

二塁で構える間も解説席からは光爾の賞賛が流れ、同時に女子の黄色い声援も響きます。

 

小学校から整っている顔立ちでしたが、小太りで目立たないイメージが強かった光爾、

 

彼を知っている旧ボマーズのメンバーからすれば正に「化けた」という感想です。

 

試合は進み、対戦相手の豊徳高校も負けじと2得点し逆転します。

 

豊徳優勢のままいよいよ大詰めの9回裏、ツーアウト、ランナーが満塁の状態で光爾の出番となります。

 

期待する鈴緒の脳裏には光爾と努力した日々が蘇っています。

 

マネージャーの鈴緒が甲子園に行けなかった夏、光爾は誰よりもバッティングの練習を続け、手の平は豆だらけになりました。

 

しかし傍目にも上達しなかった光爾に、鈴緒は彼の長所を生かした左打ちへの転向を勧めます。

 

しかしモノにできるかは光爾の努力次第でした。その結果を鈴緒は6年越しに確認します。

 

緊張の場面、光爾は相手投手の放った球を見事スタンドに打ち返します。

 

試合が決まったその瞬間、球場全体が沸き立ちます。ボマーズの旧友もその結果には唖然としていました。

 

東王と豊徳は試合終了後の挨拶を交わします。

 

その中で光爾は観客席で声援を送る鈴緒を見つけ、礼を言うように微笑んでいました。

 

観客の退場となり、あおい坂野球部も甲子園の外に出ます。

 

その中で鈴緒はかつての弟子の快挙に飛び跳ねて喜びます。

 

旧ボマーズのメンバーは複雑な気分でした。

 

かつての旧友を祝う気分もあります。しかし甲子園出場となれば最も強大になるであろう敵を見たからです。

 

彼らは決意します。今度は出場校の監督として鈴緒を此処に連れてきて、今よりも喜ばせようと。

 

観客が去ったグラウンドでは、豊徳高校の選手が甲子園の土を鞄に入れています。

 

出場した選手の恒例行事となっていますが、意外にも東王の選手は一人もしていません。

 

悠然と去っていく東王の選手の中で、光爾がグラウンドを見ています。

 

彼は泣きながら土を詰める選手を見てこう言います。「弱いから泣くのだ」

 

一方、あおい坂野球部のメンバーは大阪に来た記念にたこ焼き、お好み焼きなどを食べていました。

 

負けず嫌いのメンバーは大食い勝負をし、鈴緒の財布が泣くこととなります。

 

さらに串揚げを食べに行こうとするメンバーを、一台のバスが横切ります。

 

それは東王の選手を乗せたバスでした。少し進んだ後バスは止まり、一人の生徒を降ろします。

 

出てきたのは最早有名となった光爾です。恩師に礼を言いたいと、彼は東王のメンバーに言って降りてきたのでした。

 

光爾は丁寧に鈴緒に頭を下げます。しかし他のメンバーには目もくれません。

 

輝太郎達が「あおい坂高校に入学する」と言うと、ようやく彼は視線を彼らに向けます。

 

輝太郎が言います。「もし同い年なら自分たちと同じようにあおい坂に入学しただろ?」

 

それは旧ボマーズの絶対の共通認識でした。

 

しかし光爾は真っ向から否定し、「自分は東王を迷わず選んだと口にします」

 

旧ボマーズのメンバーは冗談と思い笑います。しかし続いた彼の台詞に凍りつきます。

 

「(高校生の鈴緒が甲子園に行けなかった)あの夏、勝てない野球をしても虚しいだけと学んだ」

 

「あの夏以来、練習に打ち込んだのは強豪校で埋もれないための実力を付けるため」

 

さらに光爾は旧ボマーズのメンバーの実力を理解した上で続けます。

 

「東王に誰もこないのは、幼稚な夢から醒めていないということ。いずれ(高校生の鈴緒のように負け)涙を流すことになる」

 

そう言い残して光爾は去っていきます。

 

その時、旧ボマーズのメンバーは、自分たちと光爾の間に決定的な溝が出来たことを理解しました。(第2球 46P、47P)

 

それから少し経ち、あおい坂野球部は、帰りの新幹線内にいました。

 

旧友と気まずい別れをした旧ボマーズのメンバーには重い雰囲気があります。

 

自分を「負けてしまった悪い例」と言われた鈴緒は、眠っているのか、悲しんでいるのかぼんやりとしたままです。

 

同じころ、東王の泊まるホテルでは優勝の快挙を祝うセレモニーが開かれていました。

 

しかし主役ともいえる光爾の姿がありません。

 

彼はホテルの部屋で一人、素振りをしていました。

 

「(敗者のようには涙しない)俺は(勝者として)笑う」

 

そう自答する彼の顔には自信に溢れた笑みがありました。

 

旧ボマーズのメンバーが「トイレ」と席を立ち、長い時間が経っていました。

 

誰も戻らないのでキャプテンが様子を見に行きます。

 

すると車両間のスペースで鬼気迫る様子でトレーニングをする旧ボマーズのメンバーがいました。

 

彼らはトレーニングをしながら共通の思いを抱いていました。

 

先ほど別れた旧友を「コーちん」ではなく、東王の四番狛光爾として宿敵として刻み付けていたのでした。

第3球 決別

春の甲子園が終わった後の6月、あおい坂高校では他校との練習試合が行われようとしていました。

 

当日の朝に監督の鈴緒は寝坊します。慌てて身支度をする彼女を父親が穏やかに見ています。

 

以前の鈴緒は、勝てない現実や周囲とのギャップに悩んでいました。

 

しかし慌てつつも野球への意欲に満ちた姿がそこにはありました。

 

いよいよ相手校との練習試合が始まります。

 

輝太郎のサブマリン投法に相手の打者は青ざめて打席から帰っていきます。

 

かろうじてヒットするも旧ボマーズのメンバーは守備も優秀で出塁を許しません。

 

4対0であおい坂高校の勝利となり、相手監督も逆に吹っ切れたのか笑顔で試合の礼を鈴緒に言います。

 

鈴緒は普段グラウンドで練習できないあおい坂野球部のために、相手校のグラウンドを使った練習を頼みます。

 

相手校の監督も快諾し、無様に負けた相手校の選手たちはグラウンドを周回しながらあおい坂野球部の練習を眺めていました。

 

すると旧ボマーズ以外、あおい坂野球部の元々のメンバーは素人同然であるのを目にします。

 

試合に完敗した彼らでしたが、旧ボマーズのメンバーと他のメンバーの雲泥の差に、言葉にできない感情を抱くのでした。

 

練習試合を終え、あおい坂野球部は帰りの電車の中にいました。

 

それが輝太郎達が入部して以降、あおい坂野球部は練習試合ですが5回連続の黒星を上げています。

 

元々の野球部メンバーでは一勝も出来なかったので、そのメンバーは拳を握りしめて喜んでいました。

 

旧ボマーズのメンバーは「あんな相手では満足できない」

 

そう言わんばかりに、全員が空気イスで我慢比べをしていました。

 

その中で輝太郎が限界と言った表情をしていました。

 

その時、席に座りたそうな老婦人が現れます。

 

輝太郎は幸いとばかりに空気イスを止めて席を譲ります。

 

誤魔化すように横でスクワットをし始めますが、空気イスを維持していた他のメンバーはそれを許しません。

 

虎鉄は輝太郎の肩にのしかかり、残りのメンバーは空気イスから逃げた輝太郎を軟弱とこき下ろします。

 

彼らの騒ぎは車両全体に響くほどでした。

 

さすがにキャプテンや鈴緒が宥めようとしますが、駅に到着し、なんと教頭が乗り合わせてきます。

 

公共の場で騒ぐ野球部を見て、当然教頭は怒り狂うのでした。

 

その翌日、6月の梅雨の中、あおい坂の生徒達は登校するなり凄まじいものを目にします。

 

野球部のメンバーが二人組で、一人を肩車しながら階段を昇っているのでした。

 

ハードな練習への生徒達の視線は冷ややかです。

 

「都立の学校でなんであんなに頑張るの?」

 

その状況は鈴緒のいる職員室でも同じでした。

 

鈴緒は昨日の騒ぎの謝罪と、練習試合の報告を教頭にしていました。

 

しかし過去に例の無かった5連続勝利という結果を聞いても、

 

教頭の答えは「それがなにか?」と冷ややかです。

 

輝太郎達が来る前から鈴緒は私立とは違う「都立高校の環境」について理解していましたが、

 

教頭の態度から現実を改めて思い知らされます。

 

都立高校は中学の有名選手もそもそも集まりません。

 

私立に比べれば指導者、設備にかかるコスト面から環境も脆弱と言えます。

 

さらに言えば万年初戦敗退のあおい坂高校では野球専用のグラウンドすらありません。

 

その中で堂々と「甲子園!出場!」と豪語する輝太郎達は、はっきり言えば夢見がちなの大馬鹿者だったのです。

 

学校を終えた輝太郎は鈴緒の実家の寿司屋に立ち寄っていました。

 

店主である鈴緒の父親、政オジはいつも通り、輝太郎に寿司をご馳走します。

 

その時店の外の通学路では、下校中の女子生徒が一人の学生を見て黄色い悲鳴を上げていました。

 

その男子生徒はつい先日、甲子園のヒーローとなった人物だったからです。

 

輝太郎は好物のマグロばかり食べながら練習試合の勝利を自慢していました。

 

政オジは輝太郎も褒めますが、光爾をさらに賞賛します。

 

政オジは、素人目にも上手いとは言えなかった光爾を子供の頃から知っています。

 

その光爾が名門の四番打者、さらに甲子園で活躍し名実共にヒーローとなりました。

 

光爾の絶賛を聞いていた輝太郎は面白くありません。

 

その時噂をすれば影を体現するように、光爾が現れます。

 

政オジは彼を昔通りに「コーちん」と親しげに呼びます。

 

しかし光爾は丁寧な態度で政オジにあるものを差し出します。

 

それは寿司の代金でした。政オジは先日、甲子園優勝祝いとして、無料で寿司を配達していたのでした。

 

当然、光爾の他人行儀な行動に、政オジはいい顔をしません。しかし「けじめです」という光爾の態度は変わりませんでした。

 

険悪な雰囲気に輝太郎が横から口を出します。「裏切者にはタダでは食えなかったのでは?」と。

 

光爾と輝太郎。二人の確執を政オジは初めて知ります。

 

輝太郎は甲子園の時に光爾が言った「勝てない野球は虚しい」という、

 

当時の鈴緒を反面教師にした台詞が許せなかったのです。

 

さらに言えばそれを本人に言ったのは輝太郎の逆鱗に触れていました。

 

その時、店にさらに鈴緒本人が帰宅します。

 

輝太郎は緊張しますが、鈴緒は昔通りのあだ名で光爾を親しげに呼びます。

 

鈴緒は気軽に、夏の甲子園抽選大会であおい坂と東王が当たるか話題にします。

 

光爾からの回答は「東王はシード。あおい坂が最低一勝しないと当たれない」と当たり障りの無いものでした。

 

用は済んだのか光爾は去ろうとします。すると輝太郎は初めて彼のほうを向き、

 

ボールを投げて「(あおい坂と当たるまで)そっちこそ負けるなよ」と言います。輝太郎なりの激励でした。

 

鈴緒もそれに続くように「立場が変わってもコーちんのプレイは好き」と言います。

 

彼らに対する光爾の返答なのか、あるいは初めから予定していたのか光爾は机の上に輝太郎からのボールと一緒に、あるものを置きます。

 

それは鈴緒が高校時代、ボマーズのメンバーに渡したお守りでした。

 

当然輝太郎のカバンにも同じものが付けられています。

 

それは光爾自身が鈴緒やボマーズから完全に決別したということを示していました。

 

翌日、輝太郎は甲子園を特集した雑誌を授業中に読み、教師から注意されます。

 

さらに教師は都立で甲子園を目指すことを馬鹿げたことと言います。

 

しかし輝太郎、その横にいた雅治はさらに「優勝して雑誌の表紙をかざる」と答えます。

 

その台詞に教室のほとんどが大笑いします。校舎内でもそれは同じで、

 

放課後、練習場に向かう輝太郎、雅治を通り過がりの生徒が小馬鹿にします。

 

しかし中には例外もいるようで、二人のクラスメイトである千葉千秋(ちば ちあき)が

 

二人を応援しながらその場を去っていきました。

 

良いことは続くのか、降り続いていた雨が止み快晴となります。

 

野球部は雨で水浸しになった練習場の整備から始め、

 

その後泥だらけになって練習に励みます。

 

甲子園出場をかけた、夏の地区大会まで残り21日と迫っていました。

 

第4球 東・東京大会開幕!

地区大会がいよいよ近づき、鈴緒は職員室で大会の作戦を練っていました。

 

真剣になる余り、本業の教師の仕事がおろそかになり、教頭から特大の雷をもらいます。

 

練習に向かう輝太郎、雅治に校内の数少ない応援者の千秋が話しかけます。

 

チア部所属の彼女は野球部のメンバーが間違った肩車をしているのを見て、

 

正しい肩車の仕方を彼らに教えます。

 

千秋は軽い前傾姿勢になった輝太郎のヒザに足をかけると、

 

羽のような軽やかさで彼の肩に飛び乗ります。

 

その動作を彼女はミニスカートのままで行い、当然輝太郎、雅治は固まります。

 

千秋は二人を応援するとその場を去っていきます。

 

取り残された輝太郎は女子特有の柔らかさに少年らしく照れ、それに嫉妬した雅治が掴みかかるのでした。

 

一方大目玉を食らった鈴緒は更衣室で落ち込んでいました。

 

若い男性教師が慰めようとします。

 

しかし野球に熱中する鈴緒にとって、教頭からの「野球バカ」という叱責はむしろ誉め言葉でした。

 

着替えの邪魔になる同僚を、鈴緒は冗談交じりに更衣室から追い出すのでした。

 

その頃、とある体育館ではいよいよ都の地区大会の抽選が行われていました。

 

あおい坂野球部、キャプテンの今井は緊張で冷や汗をかきながらクジを引きます。

 

万年初戦負けを知っている他校の生徒は、明らかにあおい坂を侮っていました。

 

今井が恐る恐る自分の引いたくじを確認すると、そこには驚きの結果が示されていました。

 

今井の帰りを待ちながら、あおい坂野球部は練習に明け暮れていました。

 

そこにリラックスした表情の今井が帰ってきます。

 

他のメンバーが詰め寄って確認すると、トーナメントブロックで反対側に東王の名前があります。

 

東王と戦うためには決勝まで行く必要がありました。

 

そして何と、試合は開会式直後の第一試合でした。

 

宿敵東王と決勝で当たれるというお膳立て、そして第一試合と期日も明確に決まり、

 

旧ボマーズのメンバーはより燃えて練習を再開します。

 

それをキャプテンの今井は鈴緒とキャッチボールを続けながら眺めます。

 

旧ボマーズの動きは練習の中でも、個々の才能の片鱗が垣間見え、

 

東王に勝つという目標が決して夢物語ではないと感じさせます。

 

しかし期待感と同時に、劣等感すら今井は覚えていました。

 

鈴緒に対して今井は「彼らの足を引っ張らないようにしたい」と呟きます。

 

今井の気持ちを聞いた鈴緒はこう諭します。

 

地味な練習を続けることで身に付いた基本のスローイング、バッティングなら旧ボマーズにも勝る。

 

三振せずにヒットに繋げられれば、チャンスを作ることができる。

 

その言葉に今井は気合の入った返事で応えるのでした。

 

いよいよ開会式当日となります。

 

会場である明治神宮球場前には都大会選手が集っていました。

 

有名な投手、高打率を持つ打者、入賞実績のある名門と層々たる顔ぶれです。

 

そんな中、出場校全員が注目するチームが現れます。

 

春の甲子園優勝校、東王学院です。光爾個人にも当然注目が集まります。

 

ついに伝説が作られる、東京大会が開幕されようとしていました。

最強!都立あおい坂高校野球部』の見どころ紹介

懐かしの少年サンデーの名作、最強!都立あおい坂高校ですね。

 

この漫画の見どころってどこにあるんでしょう。

 

そもそもこの漫画は野球を題材にした作品ですが、野球の見どころってどこにあるんでしょうか。

 

思うに、野球とは、打って、守って、走る。

 

そして、それらを統べる監督がいて。

 

さらにはそれを応援する応援団がいる。

 

また、相対する強力な敵がいて打ち倒さないことには前に進めない。

 

そういった、残酷であり美しい団体競技であり、一球一球にドラマが生まれる。

 

そういたところに魅力があるんだと思います。

 

一球に泣き、一球に笑うって言葉がありますよね。

 

特に高校野球はトーナメント戦、一度負ければそこで終わりであり。

 

そういった緊迫感は未だに多くのファンがいるほどです。

 

あおい坂高校は、そういった野球の特性をフルに魅せ続けた作品です。

 

また、高校野球のシステムの難しさについても、語った作品です。

 

連戦連投で投げ抜く投手の疲労。

 

高校3年間でケガをすることによって、生まれてくるハンデ。

 

そういった、良い所ばかりではないナイーブな所にもより深く踏み込んだ内容ではないでしょうか。

 

まあ、前置きはここまでにしておいて。以降は、あおい坂高校の具体的な見どころ。

 

これについて、掘り下げて考えていきましょう。

 

恐らく、すでに読まれている方でも、「あったねえ、そんな場面。」と思って、読み返したくなるのではないかと思います。
さあ。もう一度、夏を。

見どころ①虎鉄の進化

あおい坂高校が誇るスラッガーの小林虎鉄ですが、彼の成長。

 

これは特に野球をやっていた人間や、何かに打ち込んだことのある人は共感できるところがあると思います。

 

また俺も頑張ろうって思わされる部分はあるんじゃないでしょうか。

 

このスラッガーの虎鉄は、元来が不器用な選手でした。

 

少年野球時代は、どれだけ頑張っても、どれだけ練習しても結果が出ずに中々、芽が出ずにいたのです。

 

ただ、そんな時でも虎鉄は愚直に、それこそ馬車馬のように努力をし続けました。

 

印象的なシーンは、素振りをした結果、手にはマメが出来ます。

 

その出来たマメをさらに潰すこと。これに快感を覚えるのです。

 

チームメイトは「あいつはドМだ。」と語っていましたが、そういった努力を楽しめる人は後々のびてくるんですよね。まさに努力の鬼。

 

まあ、そんなこともアリ。中学校で名前を挙げて、数多の高校にスカウトされるように。

 

ただスカウトを蹴って、高校では、おなじみのあおい坂高校に入学しました。

 

そこからも彼の成長は止まりません。一回戦で、球場が静まり返るホームランを放つと、2回戦では好投手氷室から決定的な一打を放ち。

 

3回戦、4回戦と好投手との戦いが増えていくほどに、彼の打者としての才能が開花していきます。

 

さらに成長がとどまらない虎鉄を見てライバルたちも、「あいつが一番成長したんじゃねえか」と評価するようになります。

 

主人公サイドのキャラクターを敵が認めるシーンは熱いですが、そういった成長を見届けることが出来るのは、この作品の良い所。

 

まさに「見どころ」だと思います。

見どころ②天才プレイヤー梅宮右京

あおい坂高校の万能プレイヤー梅宮右京。

 

彼もこの漫画を面白くしている、一要因だと思います。

 

恵まれた身長を持たずしても、体をうまく使い。長打を連発する打撃センス。

 

どんな悪い体制でも、安定した送球を投げ続けるバランス感覚。

 

一瞬のスキを突く積極的な走塁。

 

また、正確なコントロールと7色の変化球を操る器用さ。

 

上記した小林虎鉄とはまさに正反対な天才肌だと思います。

 

どういったところが見どころがあるのかと聞かれれば、彼のすべてのプレーに見どころがあると思います。

 

兎に角、野球のカッコイイを詰め込んだような選手で、特に相手にとどめを刺す一発を放つところはしびれましたね。

 

狙った場面で、狙ったプレイが出来る。

 

まさに天才にふさわしい名プレイヤーです。

見どころ③敵キャラクターに魅力を感じる

あおい坂高校の敵キャラクターはカッコイイ選手が多いなと思います。

 

  • 星南の氷室
  • 厚実の久保
  • 東王の狛

 

それぞれに違う特色を持っており、そこが野球好きを唸らせるポイントだと思います。

 

特に印象深いのは、厚実の久保慶次ですね。

 

俊足のランナーをセンターのタッチアップにて一番深い位置から、刺すレーザービーム。

 

果敢に次の塁を奪取する走塁の思い切りの良さと、それを裏付ける脚力。

 

そして、バッティングでは9回1死満塁なら9番打者がわざと三振するほど(ダブルプレーを避けるため)の打力。

 

高校通算6割のミート力もさることながら、バックスクリーンに運ぶ長打力を持っています。

 

まさに完璧なプレイヤーですが、こいつ一人であおい坂高校を手玉に取っていました。

 

無双って感じですが、敵キャラながら、こいつカッコいいなと思いましたね。

 

星南の氷室の高速スライダーも圧巻で、打者にデッドボールが当たると思いきやそれをよけるようにアウトコースに決まる切れ味です。

 

マウンドの立ち振る舞いもすごくカッコよくて、数多ある野球漫画のスライダーピッチャーの中で一番かっこいいんじゃないかと思います。(そういえば、MAJORにはおかまのスライダーピッチャーがいましたね。)

 

また狛はまさに最大のライバルです。

 

打者として単純に頭抜けた力を持っているわけですが、それを裏付けるのは圧倒的なスイングスピードです。

 

どんな速球も、変化球もずば抜けた速度のスイングによって打ち砕かれてしまいます。

 

また、打撃フォームもほぼ完成されており、体に巻き付くようなスイングと称されています。

 

そして、勝負強さも天下一品でチャンスに回ってきてほしくなバッターとは狛のことを指しますね。

 

とまあ、そんな感じで魅力的な選手が非常に多い作品であり、その相手をいかにして攻略していくのか。

 

手に汗握りながら読むことが出来る作品ですね。

見どころ④筋書きのないストーリー

筋書きのないストーリーと野球は昔から言われていますね。

 

だからこそ、このスポーツはドラマチックな展開が多く未だにファンが多いんだと思います。

 

あおい坂高校も、野球が持っている、そういったドラマチック要素をふんだんに盛り込んでいます。

 

試合の結果だけでなく。その結果に至るプロセス。ここに重きを置いた作品ですね。

 

序盤にうまく先制パンチを浴びせるも、強敵の磨き上げられた武器に徐々に追い詰められて。

 

さらに、味方にアクシデントがあり。どうなってしまうんだってところで、思わぬラッキーに味方されて、それをきっかけに打線に火が付き。大逆転。みたいな。

 

多くの試合展開方式を持っている作品で、ワンパターンな試合がないんですが、それでも毎回起こる逆転劇は読んでいて「これが高校野球だよなあ」と感じさせられる部分は大いにあると思いますね。

 

野球知らない人でも、甲子園のスタンドでは興奮してタオルを回したりしますよね。

 

そういった感じで、なんとなくても作品と喜びを分かち合えるというところはすごく良い所だと思いますね。

見どころ⑤キタローの覚醒

この手の少年誌にはお約束ですが、主人公が覚醒します。

 

ただ、その覚醒はしっかりとした伏線が盛り込んであって言ってみれば「良い覚醒」だと思います。

 

キタローは2回戦にして、クロスプレーで指を裂傷するんですね。

 

しかも利き腕の。そのときに、指をかばって投げるわけですがそうするとうまく投げられません。

 

結果的に何とか、その試合にはボロボロになりながら完投するんですが。その後の試合は梅宮右京に投げてもらいます。

 

打撃は良いのでファーストに待機していますが、右京がピンチに陥ってしまい、またもやマウンドに上がることに。

 

そこで、傷のある指をかばいながら偶然投じたボールが、多くの打者を幻惑するボールとなります。

 

覚醒にしては、弱い覚醒です。けれど野球というスポーツはそういった些細な変化で、生まれてくる結果が全く異なってくるわけで、そういった意味では、現実味のある話だと感じますね。

 

また、打者としても見どころの多い選手で、自分と全く同じ、左のアンダースローの投手から放った一発はすごく印象に残っています。

 

他のキャラクターの光が強くて、主人公としては放つ後光が小さいと感じますが、なんだかんだ主人公してるなと思えるし、王道の良い主人公だなと思います。

まとめ

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