宝石の国フォスはかわいそう？人間・神から最終形態へ変化？性別やいじめ最後は死亡？

フォスフォフィライト（以下フォス）は『宝石の国』1巻から登場する宝石で、漫画の主人公です。

宝石たちの中で下から2番目の299歳(第1巻時)で、硬度3半ととても脆い性質の他、不器用で、その上素直で厚かましいというトラブルメーカーです。

そんな彼のキャラクターを紹介すると同時に、彼の変化や、取り巻く周囲の人々、そして気になる最後について紹介します。

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フォスの過去はかわいそう？性別は？いじめられていた？ 

宝石の国

勧めてもらったので読んでみた

とっつきにくい部分もあり、1巻を読み終えた後2巻に手を出すか迷った
主人公の名前が覚えられる気がしないというのが感想なんだ

…何を言っているか分からないと思うが気がついたら11巻まで読んでた

この作品マジか…

…主人公の名前は無事に覚えられた

— WILD7@TIAMAT (@_WILD_SEVEN_) July 5, 2022

フォスの過去！どんな宝石だった？ 

前述の通り不器用と無能さのため何年も仕事をもらえずにいましたが、第1話にてついに博物誌の作成という仕事を金剛から受け渡されます。

小さい頃の描写もあり、舌足らずな様子にまわりの宝石たちからはくすくす笑われており、末の弟として金剛に「優しい子だ」と言われ、愛されていた様子が伝わってきます。

しかしその不器用さから、宝石たちの社会生活からやや外れた位置に追いやられてしまったのでしょう。

宝石たちは不死性からあきらめることができないため、フォスがどれだけできない子でも、見捨てたりすることはありませんが、頼ることもありません。

いじめはないようですが、疎外感は感じていたようです。

また、宝石たちに性別という概念はありませんが、上半身が男性的、下半身が女性的という姿をしています。

フォスの特殊能力！構成要素について解説 

フォスは成長していくにつれ、体の構成要素が変化していきます。

宝石たちは割れてもつなげれば元に戻りますが、破片をなくしてしまうとその部分は無くなってしまいます。

その時は似た物質で補うのですが、本体と近い物質でなければ宝石たちの共生生物であるインクルージョン（内包物・微小生物）が拒絶してしまいくっつかないのです。

また、自分の本体に含まれるインクルージョンを失うと、同じ容量の記憶もなくしてしまいます。

フォスはインクルージョンの好む幅が広く、どれだけ自分が少なくなっても自我を保ちやすいという特異体質を持っていて、多種多様な鉱物で構成されているのです。

足：アゲートと貝殻

アドミラビリス族の王子、アクレアツスの貝殻と、貝殻が変化したアゲートをフォスの硬度に合うように織り交ぜたものです。

これによりフォスの足は驚異的なスピードを獲得しましたが、足が速いだけで膂力、強さは据え置きとなっていました。

両腕：金と白金の合金

冬にアンタークチサイトと流氷割をしていた際に失った両腕の代わりについています。

非常に柔らかくて重く、フォスの本体に微細なヒビを入れてその中に合金を通すことで、強力な膂力と変幻自裁の両腕を手に入れました。

強力な足によって合金が重くても動けますが、その代わり以前以上に素早く動くことはできなくなりました。

頭部：ラピスラズリ

カンゴームとコンビを組んで戦っている際に、フォスは頭部を月人に奪われてしまいました。

そこでカンゴームは、以前のパートナーであるラピスラズリの残した頭部をつけることを打診します。

ラピスラズリは天才的な頭脳を持っており、それによりフォスの思考力は今までとは打って変わって高速、緻密になりました。

左目：月の合成真珠

エクメアから、監視と記録の意味で埋め込まれたものです。

肉？：水銀

すべての宝石たちを粉にするべく、地上へと戻ったフォスがシンシャと戦った際に浴びたものです。

それまでは砕けた顔面に鬼のような風貌をしていましたが、水銀が肉のようにフォスを補い、変化した顔は人間のようになっていました。

右目：金剛の右目

金剛の右目をエクメアと奪い合う勝負の中、「幸福」を願うことでフォスが自分の目に埋め込み獲得したものです。

フォスの強さを考察！怪物級の形態変化はどうなっている？ 

フォスは様々な変化と体のパーツの組み替えによって多種多様な能力を身に付けていきました。

それによって最弱だったフォスはすべての宝石を破壊できるまで強くなったのです。

どのように能力を使って戦うのか紹介していきます。

最強の戦闘能力！アゲートの足と合金の腕 

パワーとスピードを兼ね備えた2つの構成要素を手に入れたことで、フォスは大きな戦闘力を手にしました。

アゲートの足と合金の腕を手に入れた後は、他の宝石が手を出すまでもなく、一人であっという間に月人を撃退してしまいました。

合金を足から延ばして空高くいる月人のもとに安定して行けること、月人の弓矢攻撃を合金で防ぐことができるため、通常に月人では倒すことができないほどまで成長しました。

最恐の頭脳！？ラピスラズリの頭部 

ラピスラズリは宝石たちの中でも頭脳派の人物でした。

いままでのフォスは良くも悪くもおおざっぱで深く思考することができず、漠然とした不安にとらわれることがよくありました。

ラピスラズリの頭部を手に入れてからは状況を細かく分析し、その時の打開策を編み出すという高い知能ならではの行動と作戦をとるようになりました。

その結果、フォスは月に生きたまま到着し、月人の指導者であるエクメアと出会うことができました。

宝石の国の考察でフォスが色々なものを取り込んで人間になるってやつがあるんだけど、仏教の七宝の構成要素の玫瑰がシンシャ説があって、シンシャから水銀を取り込んだから人間になる要因を満たしたんじゃね？ってなってる pic.twitter.com/yOMXI42CcG

— おじぎそう (@Ad2IGjPOmNhLBzW) June 24, 2022

多くのパーツを抱え、実はフォスはもういない！？ 

フォスは無くした部分を新しい構成要素で補っています。

それだけではなく、体中に張り巡らされた合金が動くことによって少しずつすり減っていき、徐々にフォスは少なくなっています。

宝石の国はカバーを外した表紙に、表紙で描かれている宝石たちが服とおしろいをとった姿で描かれています。

主人公であるフォスは必ず登場しているのですが、どんどんフォスがなくなっていく様子が時系列で見えてしまいます・・・。

フォスの変化は怖い？成長を支えた宝石たち！最後は？死亡した？ 

宝石の国のアンタークチサイトのこれ pic.twitter.com/mAF61ZvHRc

— 健太郎 (@ommadawn0626) March 22, 2023

フォスの変化には様々な宝石たちやアドミラピリス、月人がかかわってきました。

その中でも特に影響したであろう宝石を4人、ピックアップして紹介します。

強く厳しい、アンタークチサイト 

アンタークチサイトは冬のみ結晶化し行動するという特殊体質を持つ宝石です。

足をアゲートに変え、変化のおきたフォスは冬に眠れなくなってしまい、アンタークチサイトと行動を共にします。

フォスよりも硬度が低い（硬度二半）ながらも、自分よりできることもたくさんあり勇気をもって行動するアンタークチサイトに、フォスは憧れを覚えるようになります。

「低硬度から勇気をとったら何もない」とは、アンタークチサイトの名言でしょう。

軍人気質で自分にも他者にも厳しい性格で、先生を独占できるはずだった冬の業務に割り入ってきたフォスを最初は疎ましそうに扱っていました。

しかし、フォスの両腕が流氷に取られた際には酷く後悔するなど、素直に自分を尊敬し仕事ができるよう努力するフォスを仲間として大切に思うようになっていました。

最後は、フォスの腕の代わりを探しに緒の浜に訪れた際、冬にはめったに来ない月人が運悪く訪れ、フォスを守って攫われてしまいました。

このことはフォスに暗い影を落とすことになり、しばらくフォスは不安定になります。

おおらかな年長者、パパラチア 

パパラチアは年長者であり、イエローダイヤモンドに次いで古い宝石です。

生まれつき体に穴が開いており、そこに宝石をパズルのようにはめることで動くようになります。

ルチルはパパラチアのパートナーで、パパラチアの治療技術によって医療技術が上がり、医師の仕事を務めることができています。

しかしだんだんとパズルは難しくなり、稼働時間は減り、5巻で動く前は231年寝ていました。

あっけらかんとした性格ながら思慮深く、対面する人物を深く洞察した言動をする、頼れる兄貴です。

幼いころに1度会ったきりのフォスもパパラチアに心を開き、「月人と話してみたい、本当のことを見極めたい」と他の宝石には言えない相談を行います。

パパラチアは「冷静に、慎重にな」と告げ、フォスは以降その言葉を心に宿し行動するようになります。

次に登場したのはフォスと一部の宝石が月にわたってからになり、月の技術によりほとんど他の宝石たちと同じように動けるようになっています。

月にいる宝石たちとなった後は、フォスの行動に責任感を感じているせいか、フォスにより協力的になっています。

地上の宝石たちに砕かれたフォスが金剛の手によって復活したタイミングで、フォスを助けに来た新ゴーシェ、月人のセミと共に地上に降りてきました。

自分の体の穴に埋まった宝石をルチルに「参考にしてくれ」と言い投げわたし、再び動かなくなりました。

以降はルチルが動かないパパラチアをそばに置き続け、フォスの襲撃により2人とも砕かれます。

フォスを頼り、頼られる相棒。ゴーストとカンゴーム 

ゴーストは図書館の書斎管理の仕事を受け持っている宝石です。

以前はラピスラズリという宝石とパートナーとなり月人と戦っていましたが、彼がさらわれた後は彼の仕事を継いでいました。

アンタークチサイトを失ったフォスの闇と、フォス自身が金剛と月人を探求するという点がラピスラズリに似ていたことからフォスを気に入り、パートナーにしてほしいと頼みました。

穏やかで献身的な性格をしており、パートナーとなったフォスをとても大事に思っていました。

しかしそれが仇となり、フォスと2人でピンチになった際、自分を盾にしてフォスを守り抜いたことで月人にさらわれてしまいます。

カンゴームはゴーストの内側にいた宝石です。

2人は2層構造となっており、ゴーストの内側にいた時はたまに攻撃的な性格を覗かせる事で登場していました。

カンゴームはとげのある物言いをし、ゴーストが連れ去られた原因であるフォスを強い言葉でなじり、殴りつけ砕いてしまうほど憎悪をあらわにしていました。

短髪で鋭く整った姿かたちをしており、フォスはアンタークチサイトの面影をカンゴームに覚えます。

ゴーストの内部だったこと、アンタークチサイトの面影と、なんだかんだと助けてくれることからフォスはカンゴームが頼りになる相棒だと認識していきます。

しかしそれは本心ではなかったのです。

月人のエクメアはカンゴームの目にゴーストの破片が残っていて、それがフォスを守るためカンゴームを無意識に動かしていると指摘します。

それを見抜かれたゴーストの残留思念は逃げ出そうとしますが、解放されたいと願うカンゴームの思いが打ち勝ち、エクメアによって破片は除去されます。

ゴーストから解放されたカンゴームは、フォスを無関心に突き放し、月という新しい環境で相棒をなくしたフォスは不安定になっていきます。

カンゴームは月人から「姫」と呼ばれ、しがらみのない本当の自分を楽しんで生きていくのです。

フォスの月人との接触は何巻？闇落ちと裏切りって本当？ 

後カンゴーヌンも人間味溢れすぎて嫌悪感が拭えない。姫になってからは特に。宝石の国で1番吐き気催したかもしれない。それもこの漫画はフォスが主人公として描かれているからカンゴームが悪いことをしたっていう認識。でもカンゴーム目線だと、やっと長年の縛りが消えたっていう救いなんだよね。鬱。

— m (@n157nv) April 2, 2023

フォスの先生を疑う思考の行き詰まりは、地上にあるだけの知識では足りないと直感し、月に行くことを考えるようになります。

そんな中、カンゴームによりつけられたラピスラズリの頭部によって思考力を得て、作戦を思いつきます。

割れて動かなくなったふりをして、大きな破片として月に行くことです。

両腕の合金を体中に張り巡らせることで、大きな破片なら自分でつなぎ合わせて再び行動が可能になる、フォスならではの行動です。

カンゴームの協力もあり、無事月にたどり着きます。

月にわたってからの情報と、フォスの変化を紹介します。

禁忌を犯す。月人との接触へ

月について月人の指導者であるエクメアから聞かされたことは、衝撃的でした。

連れ去られた宝石たちは皆粉にされていたこと、月人は死なない生命に苦しんでおり、その目的達成のため金剛を振り向かせるために地上に攻撃をしていたことが分かります。

仲間たちはもう戻らないこと、月人も自分と同じように苦しんでいたこと、どちらかを正義とすれば片方が悪となるような、今までの認識のような単純なことではないこと気づき、「正気に戻れば崩れる」となんとか自分を持ちこたえさせます。

フォスはエクメアに協力することになり、フォスは金剛を刺激する作戦として、地上に戻り、宝石達を離反させて月に呼び込み、裏切りを金剛に体験させるとエクメアに提案し、再び地上に戻るのです。

当初は仲間であるシンシャを助けるため行動していたフォスが、仲間を裏切る行為を行うと決断するのです。

月を統べるもの、エクメアと姫の思惑、フォスの決意 

エクメアの最終目的は、金剛を祈らせ、月人すべてを無に帰すことです。

しかし金剛は壊れており、月人たちの願いを受け入れなくなっています。

金剛を祈らせるためには、対象が人間であることが必要でした。

フォスは弱い体に承認欲求を備えており、変化を受け入れ、人間になれる可能性があると見抜いていたのです。

自らの力で月にたどり着いたフォスに、エクメアはその破滅をサポートします。

仲間である宝石達に裏切られ、閉じ込められ、忘れられたフォスは絶望と復讐を兼ね備え、エクメアが満足するような人間となったのです。

そして、それでも金剛は祈らない可能性をみたエクメアは、フォスに人間を超えてもらうことを望みます。

すべてに絶望したフォスは、地上にいた宝石達をすべて砕き、やはり祈らない金剛を不要だと言い捨てます。

なにもかも破壊したフォスですが、金剛の言い残した「一心に幸福を祈りなさい」という言葉に導かれ、新しい存在になります。

シンシャに「おまえのおかげでみんなと仲良くできた　楽しかった」と、最初の目的であったシンシャに新しい仕事を与え、感謝をしてもらったことが、最後の変化を受け入れる気力を作ったのでしょう。

フォスは人間、神を経て最終形態に！最新話の状況は？今後の展開も考察予想！ 

宝石の国

勧めてもらったので読んでみた

とっつきにくい部分もあり、1巻を読み終えた後2巻に手を出すか迷った
主人公の名前が覚えられる気がしないというのが感想なんだ

…何を言っているか分からないと思うが気がついたら11巻まで読んでた

この作品マジか…

…主人公の名前は無事に覚えられた

— WILD7@TIAMAT (@_WILD_SEVEN_) July 5, 2022

シンシャの感謝と金剛の右目により、フォスは1万年の時を経て、金剛の力と記憶をすべて受け継いだ存在となりました。

金剛の、祈ることによって人間を祖とするすべての生物を消滅させるという力を手に入れたのです。

今までの仲間たちとは別存在になってしまったフォスは、どのような行動をとるのでしょうか・・・。

人間、そして神となったフォス 

体から円を描くように伸びる輪、顔は微生物の浮く水面のようになり、服とも膜とも似つかない四肢は宝石ではなく、人間とも違います。

エクメアはすべての人間を祖先に持つ生物を月人に変え、彼らに「新たな神の完成まで、よい1万年を」と言っています。

やがて神となったフォスが目覚めたとき、すべての月人はフォスに祈りを乞います。

フォスはすべての孤独の時間こそ、誰もいなく無であった、だからあなたたちも無であると諭し、元々宝石だった者たちも、月人も、アドミラビリスも無に帰りました。

博士の言う橋とは・・・？今後のフォスはどうなる？

神となる1万年の間、金剛の記憶をフォスに移し替える様子が、フォスの夢として描かれていました。

人類最後の日、博士と呼ばれる女性と、まだ規則衣を着る前の金剛の様子が描かれています。

博士は最後に残った人類であり、彼女自身の体も殆ど朽ちかけています。

博士は「一方的に利用されてきた無機体のための世界が来る」「あなた(金剛)を残すことで新しい世界に橋をかける」と言っています。

無機物のための世界とは、宝石達が暮らした世界の事なのでしょうか。

しかし宝石達は月人に搾取されているように見えて、実際は人間を祖にもつ対等な関係でした。

また、最後にはすべてが月人となり、人間としてフォスに祈られ消えていきました。

フォスは過去の仲間をすべて消して、一人となり、また長い時間を過ごすことになります。

博士は「渡ったら橋は燃やして」とも言っています。

当時の状況では橋＝金剛と読めますが、金剛の力を受け継いだ現在は、橋＝フォスであると読めるでしょう。

孤独に過ごすフォスには、また仲間が現れるということなのでしょうか、神となったフォスが消えてしまうようなことがあるのでしょうか。