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『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』9巻は漫画アプリで読める
日向夏による原作小説『薬屋のひとりごと』は、2つの漫画雑誌にてコミカライズされています。
1つ目は「月刊サンデーGX」に連載されている『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』です。
原作:日向夏
作画:倉田三ノ路
キャラクター原案:しのとうこ
もう一つは「月刊ビッグガンガン」にて連載されている『薬屋のひとりごと』です。
原作:日向夏
作画:ねこクラゲ
構成:七緒一綺
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第9巻は、こちらの小学館が運営する漫画アプリ『サンデーうぇぶり』もしくは同じく小学館が運営する『マンガワン』にて無料で読むことができます。
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『薬屋のひとりごと』(月刊ビッグガンガン)は漫画アプリ『マンガUP!』で読める
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『薬屋のひとりごと薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第9巻 ネタバレ&感想
9巻では後宮特有の女の情念が入り乱れた事件が発生します。
猫猫がその知識、洞察力をフルに活かして事件を解決します。
巻の後半では50年前の美女を外交の宴に準備するという途方も無い課題が与えられます。
その難題を解決するため猫猫の人脈と知識、そして天女と称えられる壬氏の美貌がいよいよ外交の場で発揮されます。
その宴の席の直前で9巻は終わることとなります。
第34話 冬人夏草(とうじんかそう)[前編]
後宮勤めの侍女、猫猫(マオマオ)は馴染みとなった医局でやぶ医者から噂話を聞きます。
どうやら涛(タオ)という女官が行方不明となったそうです。
後宮では人間不信から自殺したり失踪する女官は珍しく無く、猫猫は自分のいる場所が世間とは違う場所だと実感します。
涛という女官は文官との結婚が間近だったらしく、自殺とは思えませんでした。
それらの情報を面白そうに話すやぶ医者に、猫猫は同じように噂話の好きな下女仲間の小蘭(シャオラン)を思い出します。
猫猫が翡翠宮に戻ると、玉葉(ギョクヨウ)妃と猫猫の上司である壬氏(ジンシ)が外で茶会をしていました。
懐妊を知られないようわざと外で茶会を行い、膨らみ始めた腹は服装や侍女頭の紅娘(ホンニャン)によって上手く隠されています。
しかしいずれは気づく者も出てきます。大事なのは玉葉妃にとって有害な相手から隠すことでした。
猫猫に気づいた壬氏は彼女と場所を変えて話そうとします。
玉葉妃は壬氏を引き止めますが、壬氏は普段の作り笑いを浮かべその場を離れました。
壬氏の執務室で猫猫は彼から相談を受けます。
以前、帝が妃達に娯楽小説を配り、妃から下げ渡されて侍女や下女の間では読書が流行ります。
その影響で後宮内では文字を覚えたがる下女が増え始めていました。
そこで壬氏は下女達に読み書きを教える学校を後宮内に作ろうとしていました。
壬氏の案を猫猫は笑顔で素直に褒めます。
しかし猫猫の笑顔に、壬氏は普段と違い照れる様子を見せます。
壬氏の従者である高順(ガオジュン)からも体調を心配される始末で、猫猫は期待通り蛞蝓を見るような目で壬氏を睨みます。
安心したように顔がほころぶ壬氏に、猫猫は改めて壬氏の歪んだ性癖を実感していました。
壬氏の案は学習意欲のある下女達の年季後の働き先も考えており、さらに学校の予定場所は教材等の運びやすい所でした。
しかし学ぶ下女には良くても、それを見る周囲の妃がどう思うか。その見落としを猫猫は指摘します。
猫猫は妃と下女の摩擦が起きにくい場所の提案、そして生徒を集める助言をします。
学校の話がひと段落すると、壬氏は猫猫に「後宮内の毒茸を他のものが食べないよう採取して欲しい」と頼みます。
猫猫自身、過去に後宮内で見つけた松茸を食べた前科がありました。
毒茸を探すという仕事に興味を抱き、猫猫の目は輝き始めます。
承諾しつつも、壬氏が何故学校や毒茸のことを玉葉妃から離れて猫猫だけに話したのか。猫猫は疑問を覚えていました。
手入れの入りにくい北側を中心に、猫猫は茸探しを始めます。
張り切って探した猫猫は泥だらけになっていました。
そのまま翡翠宮に戻った猫猫は侍女の桜花(インファ)に悲鳴を上げられます。
猫猫からは土の臭い以外にも何らかの異臭が漂っていました。
猫猫は以前、下女の子翠(シスイ)が「後宮の北が臭い」と言っていたことを思い出します。
毒見の仕事があった猫猫は急いで着替え、玉葉妃の下へと向かいます。
すると玉葉妃といた紅娘から、夕餉後に同行を頼まれます。
紅娘の手首に黒い紐が巻かれており、猫猫は後宮内で誰かが亡くたったと気づきます。
葬儀の部屋に向かいながら猫猫は紅娘から説明を受けていました。
亡くなったのは静妃(ジンヒ)という中級妃でした。
高官の娘で中級妃の中でも位は高かったようです。
しかし一年前から体調を崩して部屋に籠り、食中毒で先日亡くなったようです。
紅娘の口から「帝の通いが無かったのだから、家に帰っていれば良かった」と静妃を貶める発言が出ます。
周囲への注意と気配りをかかさない紅娘にしては珍しい発言でした。
らしくない発言に猫猫は静妃本人と紅娘の間に何かあったのか、紅娘に聞きます。
静妃は元々嫉妬深い性格で、さらに立場の低い人に暴力を振るったりと、後宮内でも要注意とされていました。
彼女本人には帝の通いが無いのに、他の通いがある妃にどんな感情を抱いていたかは容易に想像できます。
そして玉葉妃が懐妊した際、玉葉妃に毒を盛られる事件が発生しました。
その性格から疑うには十分だった静妃を事件の後、壬氏が直接聞き取りしていました。
当の本人は白を切り、証拠も無かったので疑惑のままに終わっていました。
しかし疑われた静妃の侍女達は、しばらく後宮内で肩身の狭い目にあっていたそうです。
玉葉妃を第一に考える紅娘は、今回静妃が亡くなり安心する様子を露わにします。
その様子を見て、何故壬氏が猫猫に毒茸探しを依頼したのか、そして玉葉妃から隠れて会話をしたのか、その理由に気づきます。
壬氏は翡翠宮の人間が玉葉妃を守るため、静妃に毒茸を盛って殺したと疑っているのでした。
そして毒茸という道具を考えれば、実行犯は薬師の猫猫以外に考えられません。
壬氏は後宮内を管理する立場のため、表立って疑い妃との信頼を崩すことは避けなければなりません。
そこで猫猫に毒茸探しを命じて、猫猫本人の反応を見て確かめたのでした。
疑われていた猫猫自信はむしろ、長く接している玉葉妃や猫猫に対しても、情に流されず冷静に調査を行う壬氏に関心を覚えていました。
静妃の棺がある部屋では、静妃の侍女が訪れた女官たちに献花を配っていました。
その手が不自然にかぶれているのに猫猫は気づきます。
静妃の顔は布で隠されており、亡くなった原因を調べたかった猫猫は残念に思います。
その時、部屋の入口に現れた人物を見て女官の数人が悲鳴を上げます。
長い黒髪の女官でしたがその顔を包帯で覆われており、その隙間から顔の半分以上がただれているのがわかります。
女官は棺のほうへと足を引きずりながら向かうと、乱暴に棺の蓋を開け、顔の布をとります。
そこには女官と同じように顔の半分以上がただれた静妃が横たわっていました。
女官はその姿に「醜いな。自業自得だ」と悪態をつき、静妃を呪うように笑い出します。
騒ぎを聞きつけた宦官達によって、女官は部屋から連れ出されることとなりました。
騒然とする部屋で、猫猫は露わになった静妃の顔を観察します。
そして壬氏の毒茸探しの件、紅娘から聞いた静妃やその侍女達の話。
それらの話を統合して、猫猫は壬氏が実際は何を猫猫に望んでいたのか気づきます。
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第35話 冬人夏草[後編]
静妃の葬儀で騒いだ女官は、宋妃(ソンヒ)という下級妃でした。
気立ての良い彼女には帝の通いが何度かあったそうです。
しかしちょうど二年前、宋妃は顔がただれる病に突如かかってしまいます。
しかし今更宋妃には実家に居所は無く、帰省はせず帝の計らいで後宮に残されることとなりました。
静妃の亡骸に対して、宋妃は「自業自得」と言っていました。
その理由を猫猫は最も単純に考えます。
それは宋妃の顔がただれる病が、静妃によって引き起こされ、同じ要因で静妃も病にかかったと宋妃自身が気づいていたからです。
静妃の顔から原因を推察した猫猫が「ある物」を探した結果、それは直ぐに見つかりました。
壬氏は大事な用があると猫猫に呼び出され、従者の高順と医局にやってきます。
猫猫はあるものを見せる前に、壬氏や高順に口を布で覆うように頼みます。
猫猫自身も口を布で覆い、さらに扱う手は何重にも布を巻くという念の入れ様です。
そして猫猫は木箱の蓋をゆっくりと開けます。
その中には毒々しい色の茸が入っていました。
壬氏達には近づかないよう注意しながら、猫猫は茸の説明をします。
その茸はほんの少し口にすれば死に至り、触れただけでも肌がただれるとのことです。(症状から見てカエンタケ)
猫猫はこの茸を北の雑木林で見つけていました。
「なぜこの茸があるとわかった」と壬氏は猫猫に聞き出す。
その理由を猫猫は腕の包帯を解きながら言います。
その腕には静妃、宋妃と同じようにただれた痕がありました。
花街にいたとき養父と山菜取りに行った際に、猫猫は誤って茸に触れてしまい痕が残ることとなりました。
静妃を殺した毒の出所を探すため、壬氏は猫猫に毒茸探しを命じたのでした。
壬氏は猫猫に静妃と宋妃の関係を説明します。
嫉妬深い静妃は宋妃をいじめの対象としていました。
二年前に宋妃の顔がただれた際、症状から毒を盛られた疑いがあり、静妃が犯人と噂されましたが証拠はありませんでした。
その一年後、静妃も宋妃と同じように顔がただれます。
周囲には静妃が毒を宋妃と同じように誰かに盛ろうとして、誤ってふれてしまったとされていました。
壬氏は静妃の顔がただれた後も、様子を見に彼女の下を訪れていましたが、顔に包帯を巻き気落ちした彼女からはろくに会話すら出来なかったようです。
そして先日、静妃自身は自分の醜態に堪えきれず毒茸を口にして自殺した。
壬氏は静妃の侍女達の証言がその内容で一致していることから、事実は証言通りであると結論付けていました。
状況から考えられる流れとしては自然なものでした。
しかし猫猫自身は毒茸の症状、静妃の亡骸のただれ痕から疑問を覚えます。
静妃の亡骸は顔が半分以上ただれていましたが、毒茸を直接触れさせないとそのようにはなりません。
そして自ら毒茸を手に取り口にしたのなら、手もかぶれているのが自然です。
しかし亡骸の手は綺麗なままでした。
そして猫猫は献花を配っていた静妃の侍女の手がかぶれていたのを思い出します。
思案する猫猫に壬氏が気づきます。
猫猫は三日間あることを調べるので、その間に信頼のできる宦官を数人集めて欲しいと頼みます。
理由を言わない猫猫でしたが、壬氏は納得したように猫猫に調査を頼みました。
猫猫と別れた後、壬氏は高順に宦官の選出を頼みます。
猫猫の考えはわかりませんでしたがこれまでの経験から、「仮説は組みあがっており後は証拠を集めるだけ」と壬氏は猫猫を信頼する様子を見せます。
それから三日間、猫猫は再び泥だらけになりながら北の雑木林を調べます。
その傍らで噂話の好きな小蘭から情報を辿り、失踪した女官、涛のことを調査するのでした。
三日後、高順が宦官二人を連れて雑木林にやってきます。
猫猫に連れられてしばらく歩くと、高順の鼻に異臭がしてきます。
猫猫は予め知っており、さらに特定の場所に高順達を案内します。
その場所にはとある茸が密集していました。猫猫の指示で宦官たちが地面を掘り始めます。
すると地面から出てきたものに宦官達が顔色を歪ませます。
しかし出てきたものを考えれば、むしろ肝の据わった反応です。
土の下にあったのは腐敗して骨の露出した女性の遺体でした。
遺体が調べられ、衣服から静妃であると壬氏から猫猫は伝えられます。
静妃の遺体が見つかったことで猫猫は自信を持ち、自分の推論を話し始めます。
傷み具合から埋められたのは静妃の顔がただれて引きこもった後、一年前と考えられます。
先日の葬儀まで生存していた静妃は、誰かが成りすましていた偽物ということです。
当然亡くなるまで世話をしていた静妃の侍女達も、偽装をしていた共犯ということになります。
静妃に成りすまし、結果として死んでしまった葬儀の女性は誰だったのか。高順は疑問に思います。
猫猫はそちらも調べていたようで、ある人物の姿絵を出します。
それは行方不明になっていた涛という女官の絵で、静妃と似た顔立ちでした。
一年前から壬氏が来るときは、亡くなった静妃の代役を涛が務めていたのです。
状況から考えられる事実は以上です。
猫猫は壬氏達には話さず、自分の心の内で身代わりになった経緯を考えます。
文官に求愛されていた涛に対し、静妃は帝の通いがありませんでした。
「顔立ちが同じなのに何故自分ばかりが」と、静妃が嫉妬するのは想像に難くありません。
静妃の嫉妬から二人は争いとなり、経緯は不明ですが静妃は亡くなってしまいます。
それを見つけた侍女達は保身から静妃の死を誤魔化すことを考え、涛は静妃の身代わりをすることとなります。
一年誤魔化していましたが、涛の結婚話が進み後宮を出ることになれば、静妃の代わりは居なくなります。
焦った侍女達によって涛は殺されることとなりました。
猫猫はそこまで推察していましたが、適切な処分や動機を考えるのは偉い人の仕事だと推察を頭から追い出します。
最後に、高順は何故雑木林で掘り出す前に死体の場所がわかったのか猫猫に聞きます。
すると猫猫はザルに盛られた茸を壬氏、高順に見せます。
その茸は死体や糞尿の近くに生える習性があり、猫猫はそれを目印にしたのでした。
説明する猫猫の顔は茸探しを命じられた時以上の喜びが浮かんでいました。
それまでは猫猫に感心していた壬氏達でしたが、猫猫の喜びの表情に真顔になります。
今回の茸は死体の近くに生えるというだけで、虫に直接寄生する冬虫夏草とは違います。
しかし猫猫は「死体に生える茸があるならそれはどんなものだろう」と、趣味ではなく薬師としての好奇心から茸を集めていました。
しかし茸は全て没収されてしまい、部屋には猫猫の悲鳴が上がることとなりました。
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第36話 鏡
後宮内で猫猫は宦官が忙しそうにしているのを目にします。どうやら大きな荷物を運んでいるようでした。
玉葉妃の部屋に行くと、そこには妃の背丈ほどもある鏡がありました。
金属を磨いた銅製ではなく、玻璃(ガラス)製のもので、玉葉妃の姿がくっきりと映されます。
玻璃製の鏡は西方からの渡来品しかなく、非常に高価です。
覗き込む猫猫に侍女の桜花が「猫猫も(宝飾品に)興味あるの?」と聞きます。
猫猫はどんな構造なのか気になり、国内での量産ができないか考えていました。
それを聞いた桜花は無表情になります。
どうやら異国の特使が来るようで、四夫人全員に贈ったそうです。
扱いの慎重な鏡を遠い所から持ってきた、その特使の真意について猫猫は気になっていました。
ある日、猫猫は高順から相談を持ち掛けられます。
紅娘も同席し、二人は高順の話を聞き始めました。
とある良家に二人の娘がいた。
年頃まで成長し、過保護な両親は侍女の監視下でしか外出できず、家に閉じこもる日々を過ごす。
憐れんだ侍女が外に連れ出したが父親に知られ、侍女が解雇され監視が強化されてしまう。
部屋の外から下男が監視し、夜は鍵をかけてしまう。
父親の望み通り、姉妹は一日中部屋で刺繍をするようになる。
しかしある日、妹が仙人の子を身ごもったと言い出す。
奇妙な話に猫猫と紅娘も眉をひそめます。
話を補足すると再雇用された別の侍女は姉妹と仲良くならないよう遠ざけており、下男も監視の際も半丁(50m)までしか近づけませんでした。
高順の知人のようで困っていると、彼自身も申し訳なさそうに言います。
猫猫は「子を妊娠したと錯覚する」事例ならあると花街での経験を言います。
馴染みの妓楼では若い妓女が「好きな男性の子を身籠った」と言ったそうです。
妊娠はしていませんでしたが、月のもの、胸や腹が張ったりと実際に思いこみで体に影響はありました。
そこまで話して猫猫は高順に確認します。姉妹の妹は実際に身籠ってはいたのかと。
高順は詳しくは話せないようで、大事なのは監視を逃れて妹が抜け出す手段があったか考えて欲しいと言います。
高順の様子は気になりましたが、猫猫は実際の手段を考えていくこととします。
見取り図から推測した要点は次のようになります。
・西側の出入り口から抜け出すことはできる。
・一つの部屋の角にある東と南の窓から、それぞれ姉妹の姿が確認できていた。
・姉妹二人とも刺繍をしており、違う動物を縫っていた。
高順は要点を話しますが、知人の素性等の話になると詳細をぼかします。
高順の態度に猫猫は謎解きをする気分になれません。
しかし次に高順が取り出したものに、猫猫は年相応の少女が憧れる姿を見せます。
取り出されたのは貴重な薬の材料である熊胆でした。どうやら猫猫が以前壬氏と約束した牛黄が手に入らないので、そのお詫びだそうです。
気分の優れなかった猫猫でしたが、真剣に謎解きをし始めます。
猫猫は見取り図を使い姉妹二人が監視できていたカラクリを説明します。
それは東の窓から映る女性は本物で、南の窓には鏡でその女性を映したというものでした。
玉葉妃に贈られた大きな玻璃製の鏡を使い、容姿の似た姉妹なら可能な仕組みでした。
姉妹が違う動物を刺繍していたという話は、猫猫は男の顔を絵に描いて説明します。
その男の顔は笑った顔ですが、上下にひっくり返すとしかめっ面になります。
鏡に映ったものが本物と違う動物に見えるようにすれば、別の刺繍をしているように誤魔化せます。
猫猫の説明に高順や側で聞いていた紅娘も納得した表情を見せます。
恐らくはあることを隠したい、しかし謎解きをしたいための高順による作り話でした。
刺繍を嗜みとするのは西方の国の風習です。
そして妊娠したというのは、恐らくは監視から抜け出されたということを指します。
そして子を孕んだというのは、監視下では知りえない秘密を知っていたということです。
そこまで猫猫は推察しますが、恐らくは謎解き料、兼口止め料として渡された熊胆を見ます。
熊胆を見ながら何の薬を作ろうかと、にやけながら思いをはせていました。
その頃、馬車に乗った二人の女性が四夫人を見下す発言をしていました。
金色の髪に青い瞳、そして二人の容姿は瓜二つと言っていいほど似通っていました。
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第36話 月精[前編]
噂には尾ひれが付きます。広い地域で拡散するほど事実とは乖離し、時には伝承・神話まで昇華されます。
壬氏が猫猫に持ち込んだ話はそのようなものでした。
翡翠宮、玉葉妃の部屋で壬氏は唐突に「真珠の涙を流す絶世の美女を知らないか?」と聞きます。
突拍子も無い話に猫猫は興味なさそうに、紅娘は呆れ気味、玉葉妃は食いつくようにと三者三葉の反応です。
どうやら花街の女で、月の精のような美女、彼女が踊れば祝福の光が舞い、その涙は真珠となって落ちたそうです。
どうやら西方から来た特使が望んでいるようです。その特使は「この国には月の精がいる」と曾祖父から聞き、「自分も会ってみたい」と言ったそうです。
無理難題でしたが、外交相手には出来る限り応えたいと壬氏は言います。
曾祖父が若い頃来訪したとすれば相当前、壬氏の言った花街の踊り子、月の精という言葉に、猫猫は馴染みの人物の自慢話を思い出します。
その人物とは猫猫の馴染みの妓楼で、金儲けを信条とする老齢のやり手婆でした。
しかし50年前の月の精を呼んでも、特使が満足するとは思えません。
壬氏は実際にできる限りの美女を揃えて宴をしていましたが、特使には鼻で笑われたそうです。
特使は女性らしく国が違えば美しさの基準も違い、同性なら見る目も厳しくなると猫猫は納得の表情を見せます。
そういう意味では目の前の壬氏こそが適任なのではないかと猫猫は考えます。
しかし宦官に女性相手の夜伽をさせられないので猫猫は口を閉ざします。
今回の特使は交易拠点から来たそうで、その地では混血が多く美男美女も多いそうです。
50年前にその地の特使をどのように騙したのか、猫猫には想像つきませんでした。
直接聞き取りするため、やり手婆が後宮に呼ばれます。
猫猫はやり手婆から当時の話を細かく聞き始めました。
宴があったのは先々代の帝の時代で、遷都直後のため宴に使える宮殿がありませんでした。
そこで祭儀場の遺跡を舞台に演舞が行われます。
そして当時、最上級の妓女だったやり手婆が主役として選ばれました。長身で舞台映えするのも基準となったそうです。
しかし主役への嫉妬が起きないはずもなく、当日の衣装に虫の死骸を擦り付けられたりなど嫌がらせを受けます。
やり手婆は職務へのプライドもあり、妨害を上手く隠して踊ります。
結果、舞の観客は皆夢心地になり、月の精と称えたそうです。
その自慢を過去にも聞いていた猫猫は他にも情報が無いか、やり手婆に叩かれながらも根気よく聞きます。
やり手婆が覚えていたのは、舞台の近くに池があり、虫が大量にいて踊りの間もまとわりついてきたとのことでした。
どうして月の精とまで呼ばれることになったのか、答えが見つからず猫猫は頭を悩ませます。
すると妓楼からの手土産として、やり手婆は当時の自分が描かれた絵を見せます。
衣装のひれを舞わせ、周囲に光が舞っている絵で、絵描きからは月の精を超えて月女神とまで称されたそうです。
猫猫はその絵を壬氏にも見せます。
月の精、月女神の謎はわからないままでしたが、まずは条件に合う人物として長身の美女を探すことにします。
しかし当時のやり手婆は五尺八寸(175cm)あったそうで、しかも美女となると見つけるのすら困難です。
壬氏や従者の高順も悩む様子を見せます。それを眺めていた猫猫は目の前に適役が居ると言います。
内容を察したのか次の瞬間、汗を浮かべながらも納得する高順と、青褪める壬氏の姿がありました。
美女には当てが付いたので、猫猫は当時の舞台が使えないか下見に行きます。
遺跡は現在、後宮の一部となっており宴には使えそうでした。
下見に来た猫猫に人懐っこい下女、子翠が駆け寄ってきます。
どうしてこの場所に子翠がいたかというと、子翠は探していたあるもの猫猫に手渡します。
それは丸々と太った幼虫でした。
薬師として昆虫にも忌避感の無い猫猫は、悲鳴を上げず子翠に返しますが、幼虫を喜々として探す子翠の感覚には眉をひそめます。
子翠の虫かごには蛾のサナギもおりました。
子翠はこの蛾が夜に飛ぶと月明かりに映えて綺麗だと、嬉しそうに話します。
大げさと猫猫は一蹴しかけますが、子翠の言葉に天啓を得ます。
解を得た猫猫は宴の準備として、子翠に蛾の選別を頼みます。
その顔には悪巧みの笑みが浮かんでいるのでした。
その五日後、いよいよ特使を招いた宴が開かれます。
場所は50年前と同じ舞台、現在は後宮内ですが特例で男性も立ち入りを許されます。
もちろん上級妃の四夫人、そして特使の美人姉妹二人もおります。
猫猫は物陰から特使らを観察します。