四月は君の嘘 最終回結末ネタバレ【漫画アニメ完結ラスト】その後の最後2年後はどうなった?公正とかをりの運命は?

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「週刊少年マガジン」にて連載された人気マンガ『四月は君の嘘』。

 

この記事では、そんな『四月は君の嘘』の最終回・結末はどうなったのか?について分かりやすく簡潔にまとめていきます!

 

また『四月は君の嘘』を全巻無料で読みたい!という方に『四月は君の嘘』を合法的に全巻無料で読む方法も併せてご紹介していきます。

 

最終回のネタバレの前に『四月は君の嘘』を全巻無料で読む方法です。

『四月は君の嘘』は漫画アプリ『マガポケ』で全巻無料で読める?

いきなり、結論です。

 

『四月は君の嘘』はこちらの講談社が運営する漫画アプリマガポケにて無料読むことができます。

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『四月は君の嘘』あらすじ紹介!

かつては「歩くメトロノーム」、「神童」との呼び名がつけられるほどだった、元天才ピアニストの有馬公正(ありまこうせい)。

 

しかし11歳の時、ピアノを教えていた母親の死がトラウマとなり、音楽の世界から消えてしまいます。

 

目標もないまま毎日を過ごす公正でしたが、中学3年生の春、一人の女の子と出会うことで人生が大きく変わっていきます。

 

幼馴染である椿(つばき)の誘いで出会った彼女の名前は、宮園かをり(みやぞのかをり)。

 

彼女はヴァイオリニストでした。

 

彼女の演奏は、作曲者の意図や指示を全て無視してしまうほど破天荒で個性的。

 

おまけに天真爛漫で型破りな性格の彼女は、半ば強制的に公正を伴奏者に指名し、彼を再び音楽の世界へ導くのでした。

 

「ピアノが無くなってしまった自分には景色がモノクロに見える。」

 

かをりと出会ってから、カラフルに色づき始める彼の日常なのでした。

 

彼を取り巻く様々な人間関係と、彼女との絆、そしてそこで音が鳴っているような迫力溢れる音楽描写は必見です。

『四月は君の嘘』主な登場人物紹介!

有馬 公正(ありま こうせい)

少し地味な眼鏡をかけた男の子。

 

母親の英才教育により、様々なコンクールで優勝をしていた元天才ピアニストです。

 

楽譜の指示を完璧に演奏することから、かつては「歩くメトロノーム」と呼ばれていたほどでした。

 

しかし、母親の死がトラウマとなりピアノをやめてしまいます。

 

母親の死から2年後の春、宮園かをりと出会ったことをきっかけにもう一度ピアノと向き合うことを決めます。

宮園 かをり(みやぞの かをり)

公正と同じ中学校に通う中学3年生。

 

椿と同じクラスの明るい女の子。

 

「渡が好き」というかをりは、渡を紹介してもらうことがきっかけで、公正と出会います。

 

彼女は、楽譜の指示に従わない型破りな演奏をするヴァイオリニストで、公正とは真逆の感覚を持つ女の子でした。

 

彼に伴奏を頼むことをきっかけに、ピアニストとして彼をもう一度音楽の世界へ導いていきます。

澤部 椿(さわべ つばき)

公正の一番の幼馴染。

 

ソフトボール部に所属している活発な女の子です。

 

ピアノをやめてしまった彼を一番近くで見ていたため、心配しています。

 

公正を弟のように思っていましたが、ピアノと向き合う彼を見ているうちに、公正への恋心に気が付きます。

渡 亮太(わたり りょうた)

公正と椿の幼馴染。

 

サッカー部に所属しており、イケメンなプレイボーイ。

 

しかし、とても優しい性格の持ち主で公正や椿、かをりを支え助けてくれます。

 

公正が悩んでいるときは、的確なアドバイスをすることも。

井川 絵見(いがわ えみ)

公正のピアノライバル。

 

舞台に立つ公正を見たことがきっかけで、ピアノを始めました。

 

勝ち気で、とても気分屋な女の子です。

 

気分によって演奏の出来がガラリと変わります。

 

公正がコンクールから姿を消した後、低迷が続き、優勝などからは遠ざかっていました。。

 

しかし、彼の復活を聞き、更に技術を上げて観客を魅了させていきます。

相座 武士(あいざ たけし)

絵見と同じく、公正のピアノライバル。

 

8歳の頃、何をしても一位を取ってきた武士がピアノコンクールで敵わなかった相手が公正でした。

 

2年前、突然舞台から消えてしまった公正が再び現れたことで、武士の心にも再び火がつきます。

 

彼のいるコンクールが自分の求めた舞台と言うほど、公正を強くライバル視しています。

瀬戸 紘子(せと ひろこ)

日本屈指のプロピアニスト。

 

公正の母親とは音大時代のの同期で、友人でした。

 

毎報コンクールで公正と再会したことがきっかけで、彼のピアノ講師となります。

 

自分の一言がきっかけで、公正をピアノの道へ導いたのですが、だからこそピアノを辞めた公正に心を痛め、ずっと彼を避けていました。

有馬 早紀(ありま さき)

公正の母親。

 

世界に通用するピアニストに育てるため、幼い公正に辛く厳しい教育を行います。

 

しかし、病気が徐々に悪化し、公正が11歳の時に他界しました。

相座 凪 (あいざ なぎ)

相座武士の妹で、胡桃高校音楽科コースの1年生。

 

兄を苦しめる公正を目の敵にしており、公正に近づくために紘子のレッスンに志願します。

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『四月は君の嘘』最終回までのおさらい!

宮園かをりとの出会い

 

学校が休みの土曜日、公正は椿の付き添いで公園へ向かいます。

 

理由は、「渡が好きだから、紹介してほしい。」と、椿が同じクラスの友達にお願いされたため。

 

公正は友人Aとして、渋々付き添っただけでした。

 

少し早く到着した公正は、遊具の上で小さい子ども達とピアニカを演奏している女の子を見つけます。

 

その子が「渡が好き」と言った彼女で、宮園かをりという女の子でした。

 

絵になると思い、携帯のカメラを向けた公正でしたが、突風でスカートが捲れた瞬間に鳴ったシャッター音のせいで、かをりに盗撮魔だと疑われてしまいます。

 

出会い方は最悪で、初対面にも関わらず喧嘩をする2人。

 

しかし、それが公正のこれからを大きく変える出会いなのでした。

宮園かをりの伴奏

ピアノにトラウマを抱えていた公正は、かをりにヴァイオリンコンクールの伴奏者をして欲しいと頼まれました。

 

公正は断り続け、ついにコンクール当日になってしまいます。

 

「自分の音が聞こえない」と拒否をする公正でしたが、かをりの輝く目はそれを許してはくれません。

 

「私がいるじゃん。君が演奏できないのも音が聞こえないのも知ってる。でも君が良いの。」

 

「くじけそうになる私を支えてください。」と、大粒の涙を流して頭を下げるかをりに、公正は胸を打たれ、首を縦に振ります。

 

殆ど初見で挑んだ演奏ですが、最初はかをりのペースに合わせながら上手く演奏できていました。

 

しかし、やはり途中で頭が真っ白になってしまう公正。

 

優勝にこだわり、幼い公正に厳しく指導していた母親の幻影がちらついてしまうのです。

 

譜面から音符が消えていくように音が聞こえなってしまうのでした。

 

一度演奏を止めてしまう公正とかをり。

 

会場は落胆の雰囲気でしたが、「アゲイン。」と呟いたかをりと共に公正は、演奏を再開させるのでした。

 

もちろんコンクールの結果は良くありません。

 

しかし、全身全霊で演奏するかをり、そしてそんな彼女の後ろ姿が公正を突き動かしました。

 

そんな2人の演奏に観客は引き込まれ、拍手が鳴り止みませんでした。

 

かをりは自分のコンクールで良い結果を残すことではなく、公正と演奏することに大きな意味を見出していました。

 

彼女は、モノクロの世界で止まっていた公正を再び、カラフルな世界へ引き戻そうとしたのでした。

ガラコンサート

一度演奏を止めてしまったことで、次のコンクールへの出場が叶わなかったかをり。

 

しかし、公正との観客を惹きつける演奏が功を奏し、ガラコンサートの出場が決まります。

 

かをりが選んだ曲は「愛の悲しみ」。

 

公正は「マイナーだよ。」と言いながら、不服そうな顔をします。

 

公正が嫌がる理由。

 

それは、母親が子守唄としてよく弾いていた曲だったからです。

 

公正にとって、母親が蘇る辛い思い出の曲。

 

それでもかをりは、この曲を譲りませんでした。

 

毎日のように練習に明け暮れる2人。

 

口喧嘩ばかりですが、それでも2人の絆は更に深まっていくのでした。

 

ガラコンサート当日。

 

会場に到着した公正ですが、かをりの姿はありません。

 

舞台に上がる時間になってもかをりは現れませんでした。

 

公正は1人で舞台に上がります。

 

ヴァイオリンのための舞台で、ピアノ伴奏者が演奏するという前代未聞な出来事。

 

公正はこの舞台で「愛の悲しみ」を演奏し、亡くなった母親の幻影との決別をします。

 

2年前までの公正は、「歩くメトロノーム」と呼ばれるほど、楽譜に忠実な演奏者で、数々のコンクールで優勝していました。

 

これは「トップ以外意味がない」と、コンクールで優勝することに重きをおき、教育をしていた母親の影響。

 

公正は、辛くても苦しくても「病気を患っているお母さんが元気になってくれれば」という思いで頑張っていました。

 

しかし幼い公正にも限界がありました。

 

良い演奏ができたと思ったコンクールで、母親に罵倒されたのでした。

 

その時公正は、涙を流しながら楽譜を投げつけ、母親にひどい言葉を放ちました。

 

「お前なんか死んじゃえばいいんだ。」

 

その後母親の容態が急変し、公正は謝ることもできずに帰らぬ人となってしまいます。

 

母親との過去の影響で、ピアノがトラウマになってしまった公正。

 

かをりと出会ったことでピアノの世界にもう一度向き合いますが、やはり母親の幻影がちらつきます。

 

しかし、1人で立ったガラコンサートの舞台で母親との幻影と対峙します。

 

母親の厳しすぎる教育は、公正のこれからを案じてのものでした。

 

「私がいなくなったら、、公正はどうなるの?、、私の宝物は幸せになれるの?」

 

公正の母親は、もう長くない自分が残せるものはピアノしかないと思っていたのでした。

 

大切な子供を残して旅立つ無念や悔しさ。

 

だからこそ、幼い公正がこれから生きていけるようにと辛くあたっていたのです。

 

「愛の悲しみ」を演奏しながら、幼い頃の母親との記憶を思い出す公正。

 

辛かった思い出だけではありません。

 

母親に教えてもらった音。

 

母親に教えてもらった優しい言葉。

 

いつでも母親は彼の心の中にいるのでした。

 

そして、自分の音を奪っていた母親の幻影。

 

それは、公正自身が1人になるのが怖く、逃げ出すための言い訳だったことに公正は気が付きます。

 

「愛の悲しみ」の演奏が終わり、いつも母親の幻影が見えていた場所を見ると、母親は消えていました。

 

公正は自ら作り出し、自らを苦しめていた母親の幻影と決別し、表現者として、また広い世界へ足を踏み入れたのでした。

 

そしてガラコンサート後公正は、かをりが急に倒れたため、会場に来られなかったことを知ります。

 

かをりは倒れたことをきっかけに、入院を余儀なくされてしまうのでした。

胡祭

次第に病状が悪化していくかをり。

 

病院内を歩いていると急に力が入らなくなり、床にペタンと座り込んでしまいます。

 

「、、、あれ?」

 

「立って!私の足でしょ、、!!」

 

彼女自身も気が付かない内に、体に異常が出始めていたのです。

 

1人、病院の廊下でうずくまり泣くかをりなのでした。

 

一方、公正はある女の子との出会いがありました。

 

それは公正のピアノライバルである相座武士の妹の相座凪(あいざなぎ)です。

 

凪は、大好きな兄が公正と競い合うことに夢中で、けれどとても苦しそうにピアノと向き合う兄を見たくなくて、”打倒公正”を企て、近づいたのでした。

 

しかし、わざと公正に接近したことを紘子に悟られ、公正に指導役として凪の教育をさせます。

 

公正は、病気と戦っているかをりを励まし、そしてまた一緒に演奏がしたいと伝えようと、凪の中学校で行われる「胡桃学園祭」で連弾をしたいと、凪に頼み込みます。

 

凪はその頼みを承諾し、一緒に練習する日々が始まりました。

 

トゲトゲしかった凪は、公正と過ごす内に徐々に打ち解け、演奏も一つにまとまっていきます。

 

しかし、学園祭で演奏することのプレッシャーや周りからの期待が重りとなり、苦しむ凪なのでした。

 

胡桃学園祭当日。

 

2人が演奏する曲は、「チャイコフスキー 眠りの森の美女 ”薔薇のアダージョ”と”ワルツ”」。

 

演奏が始まると公正の集中力が高まり、音が変化していきます。

 

練習では感じられなかったその感覚に、凪は食らいつくことに必死でした。

 

しかし、主役は凪です。

 

引けを取らないほどの演奏で、観客を魅了していきます。

 

苦しかった練習の日々を振り返りながら、凪は思いました。

 

(打倒公正なんてものはもうない。お兄ちゃんが憧れていた公正さんは、もっともっと人間らしい。)

 

この2ヶ月は無駄じゃなかった。

 

凪の兄、武士が観客席で見守っています。

 

(私がこの2ヶ月とても苦しかったようにお兄ちゃんもずっと苦しんでいたのかな。)

 

(そんなお兄ちゃんは見たくない。)

 

(もう一度背中を追いかけさせて。)

 

私のヒーロー。

 

演奏が終わると、会場からは割れんばかりの拍手が鳴り響きます。

 

苦しんだ先には何もかもが報われる瞬間があるのでした。

 

病院では、携帯を開きながらヴァイオリンの弾く真似をする、かをりの姿がありました。

 

携帯から流れるピアノは、もちろん公正と凪の演奏です。

 

渡が携帯を繋ぎ、かをりに聴かせていたのでした。

 

公正はまた、かをりと一緒に演奏がしたかった。

 

その思いが届いた瞬間でした。

 

数日後、病院に行く公正。

 

かをりは屋上で鍵盤を弾いていました。

 

「もう一度君と肩を並べたい。また一緒に演奏して下さい。」

 

公正がかをりにそう言うと、彼女は「残酷な人だね。」と呟きます。

 

「もう一度夢を見ろって言うのね。」

 

舞台に上がることを諦めていたかをりでしたが、公正の誘いを受けてある決心をします。

 

それは、とても難しい手術をすることでした。

 

また彼と舞台に立つために。

 

公正の行動が、彼女を奮い立たせたのでした。

 

公正とかをり、それぞれが同じ思いを胸に、練習やリハビリを頑張る日々が始まります。

 

「病院に来る暇があるなら、練習して。」

 

かをりは公正に、度々定期連絡として通っていた病院にはもう来なくて良いと伝えます。

 

(会いに行く理由が無くなったのは寂しいな。)

 

そんなことを考えていると、プルプルとなる携帯電話。

 

かをりからでした。

 

「空見て。飛行機が飛んでる。」

 

用事はそれだけでした。

 

病院に来るなと言うのに、何でもない話をして笑っている。

 

それが公正にとってはとても幸せなことなのでした。

 

「また病院いくよ。」

 

「そんな暇があるなら練習しないと!」

 

「暇とかじゃない。君に会いたいんだ。」

 

公正は自分の本当の気持ちに気が付きます。

 

かをりが好きだということを。

 

数日後、公正は渡と一緒にかをりを訪ねました。

 

かをりの病室の前まで来ると、何やら看護師が慌ただしく行き来しています。

 

「何があったんですか?」

 

「君たち今日はお見舞いだめ!帰りなさい!」

 

そう言った看護師は顔をしかめて、ドアをピシャリと閉めようとしました。

 

その隙間から見えた、だらりと力の抜けた手。

 

かをりの容態が急変したのでした。

 

やっと、自分の感情と向き合うことができた公正。

 

帰り道の公園で泣くことしかできませんでした。

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漫画アニメ完結ラスト『四月は君の嘘』最終回結末ネタバレ!その後の最後はどうなった?公正とかをりの運命は?

 

目の前でかをりの病状が急変するのを見てしまった公正。

 

東日本ピアノコンクールまであと一週間もない状況で、公正はピアノの練習をやめてしまいます。

 

ただお母さんに元気になって欲しかっただけなのに。

 

ただ恋をしただけなのに。

 

「どうして、、」

 

「、、もう頑張れないよ。」

 

そんな公正を見て、無理やりにでも練習させようとした紘子は何も言えませんでした。

 

次の日の学校で、公正は机の中に一通の手紙が入っていることに気が付きます。

 

“カヌレ食べたい。かをり”

 

放課後、公正が病室を訪ねると、いつもと変わらない笑顔のかをりがいました。

 

「外でカヌレが食べたい。」

 

公正はかをりをおぶって、病院の屋上へ向かいます。

 

外に出ると、雪がハラハラと降っていました。

 

「、、ピアノは弾いてる?」

 

「弾いてない。もう無理だよ。」

 

いつも音楽は、大切な人を奪っていく。

 

また僕は一人ぼっちになる。

 

「私がいるじゃん。」

 

かをりの言葉に顔を上げる公正。

 

「私、手術するの。」

 

2月18日、東日本ピアノコンクールの日に、かをりも手術を受けることを決めたのでした。

 

「全部全部、君のせい。」

 

私が足掻きまくるのも、生きることに執着するのも君のせい。

 

君は私に、君と過ごす時間への未練をくれた。

 

「、、一週間もピアノを触ってない。これで演奏できたら奇跡だ。」

 

顔を歪めて言う公正を見て、かをりは細い足で踏ん張りながら立ち上がりました。

 

そして身振り手振りで体を動かし始めました。

 

まるでヴァイオリンを演奏するように。

 

全身全霊でヴァイオリンを弾くように動くかをりに公正は目を離すことができません。

 

「ほら、奇跡なんてすぐ起こっちゃう。」

 

動きを止めると、かをりはにっこりと笑って言いました。

 

しかし、立てていたのも束の間、バランスを崩し倒れ込んでしまいます。

 

公正がかをりを支えると、かをりが言いました。

 

「私の中に君がいるよ、有馬公正くん。」

 

「君の知らないこと沢山ある。君をもっと知りたい。」

 

「、、怖いよ。怖い。、、1人にしないで、、、」

 

公正の腕の中で、かをりは胸の内を話して泣きじゃくりました。

 

いつも公正を支えていたかをりも、日に日に体が弱っていく現実に押しつぶされそうになっていたのでした。

アゲイン

東日本ピアノコンクール当日。

 

相座や絵見は、最高の演奏を披露し観客を沸かせています。

 

公正はなんとか会場に行きますが、精神状態は不安定。

 

相座と絵見は、公正の顔色が良くないことに気が付き医務室へ行くことを提案します。

 

しかし、「弾かなきゃいけないんだ。」と言い、公正は舞台に上がるのでした。

 

ピアノを目の前にする公正でしたが、母親の死、そしてかをりの病気が頭を掠めます。

 

「ひっちょ」

 

そのとき、静まり返る観客席から変な音が聞こえました。

 

風邪をひいていた椿のくしゃみでした。

 

我に返った公正は、椿や渡など沢山の人が自分の演奏を心待ちにしていることに気が付きます。

 

そして病院でのかをりの一言を思い出しました。

 

「いつも私の中に君がいるよ。」

 

公正は静かに演奏を始めました。

バラード

公正はピアノを弾きながら、今までのことを振り返ります。

 

一つ一つの音に想いを込めて。

 

公正も心の中でかをりに問いかけました。

 

「僕の心の中に君がいる」

 

公正の演奏は、まるで愛の告白のようでした。

 

観客は皆、公正の演奏に惹き込まれていました。

 

演奏終盤、ヴァイオリンを弾くかをりが公正の前に現れます。

 

公正をちらりと見ながら演奏するその様子は、今まさに、手術を受けているかをりが公正と共に精一杯足掻いているようでした。

 

行かないでくれ、、、

 

公正の演奏に合わせ、彼女の幻影が花びらのように消えていきます。

 

それは、かをりが天国へ旅立ったことを意味していました。

 

行かないで、、!

 

演奏が終わると、会場からは地響きが鳴り響くほどの拍手が。

 

公正は大粒の涙を流しながら、「さよなら。」と小さく呟きました。

春風

コンクールが終わったある雨の日。

 

公正は、かをりの両親から一通の手紙をもらいました。

 

“拝啓 有馬公正くん”

 

かをりからの手紙でした。

 

手紙には、かをりの素直な気持ちが綴られていました。

 

公正の初めてのコンクールで演奏を聴いて以来、ずっと憧れていたこと。

 

公正と同じ舞台に立ちたくて、ヴァイオリンを始めたこと。

 

中1の時に倒れたことがきっかけで入退院を繰り返し、この先あまり長くないことを知ったこと。

 

だからこそ、ずっと憧れていた公正に会いたかったこと。

 

そしてその思いが一つの嘘となり、かをりの元へ公正を連れてきてくれたこと。

 

それは、「公正の友達である渡が好き」という嘘でした。

 

公正はかをりの手紙に驚きます。

 

しかし、かをりの告白はまだ続きました。

 

“やっぱり君で良かった。有馬公正くん。”

 

“好き。好き。君が好きです。”

 

“沢山沢山ごめんね。”

 

“ありがとう。”

 

公正は苦しそうに心の中で呟きます。

 

(君に何も返せてない。お礼を言うのはこっちの方だ。)

 

僕の方こそありがとう。

 

空を見上げると、風に舞う花びらがひらりと落ちてきます。

 

かをりと初めて出会った春がまた巡ってきたのでした。

 

切ない表情を浮かべた公正は空を見上げます。

 

春がやってくる。

 

君のいない春がやってくる。

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『四月は君の嘘』世間の評判は?

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