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【最新版】サンデーうぇぶりの使い方やメリット・デメリットを徹底解説！おすすめ漫画ランキングも紹介！
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『死神坊ちゃんと黒メイド』2巻 ネタバレ紹介！
15話「昨夜の一件」
昨夜の湖畔でのキスを拒んだことを気にしている坊ちゃんの元に本の補充をしにロブとアリスが現れました。
本の置き方の指示を出した時アリスから目を逸らされたことが気になり積極的に話しかけますが、いつもと違い逆セクハラもなくつれない態度に坊ちゃんは困惑します。
なにか理由があるはずだとよく見てみると、顔色こそ変わらないものの息が上がり汗をかいているのに気が付き、ロブに測ってもらうと発熱していました。
風邪をひいてしまったアリスはうつしてしまうので離れているように言いますが、坊ちゃんは側にいると断ります。
「君が弱っているとき、精神的な支えになればと思っているんだ」
坊ちゃんのその言葉に、風邪でも変わらなかったアリスの頬は赤く染まります。
そして翌日、案の定風邪がうつった坊ちゃんはいつも通り積極的なアリスに看病されていたのでした。
16話「お掃除」
とある日のお屋敷に坊ちゃんの叫び声が響き渡りました。
悲鳴の出所はテラスからで、読書でもしようと久々に覗いたら木々が好き放題伸びてちょっとした森のようになっていたのです。
すぐに片づけます、と胸の谷間から袋とハサミを取り出すアリスに突っ込みつつも、枯らすのはお手の物だからと一緒に部屋の掃除を二人は始めました。
育ててもいないのに生い茂った木々も触ればあっという間に枯らすことができる坊ちゃんの呪いにはいくつかのルールがあり、魔女のさじ加減で作られたその呪いがある限り支配されていることとほぼ同じで、容易に他人と触れ合うことはできません。
しゃがみ込んでいたアリスに声をかけると、珍しい花が咲いていたので束の間楽しんでいたと答えます。
テラスを掃除するためには枯らさなくてはなりませんが、いざ枯らそうとすと名残惜し気な声を出す珍しい態度に坊ちゃんは少し考えこみ、そして閃きます。
プレゼント、とアリスに被せたのは枯れてはいるもののドライフラワーと称して作った花冠でした。
クオリティーは少々低いものの、また一つ宝物が増えました、と喜ぶアリスを見て必ず呪いを解くことを決意します。
お返しに、と下着の紐を解くアリスに慌て、他のでよろしく！と叫んだ坊ちゃんの声が響き渡ったのでした。
17話「ヴィオラ」
静かで平和な屋敷に突如現れたのは、護衛を連れた黒服の少女でした。
驚き言葉のない坊ちゃんにもお構いなしに文句を言いながら上がり込んできた彼女の名はヴィオラ。坊ちゃんの妹です。
突然の訪問ながらも遠慮なくティータイムのおやつをアリスにおねだりするヴィオラは跡取り問題にも呪いにも興味がなく、恋やスイーツに夢中な年頃の女の子。
訪問の理由は他にあるものの、兄弟の中で唯一屋敷に来てくれる存在なので信じたい気持ちもある坊ちゃんですが「え、なに見てんの？」「お兄様って根暗でモテない上にロリコンなんだね♡」とちょっと見ていただけで悪気なく心をえぐってくる性格が苦手なのでした。
坊ちゃんのアリスへの態度を見て好きなのだと察したヴィオラは、『ヴィオラ式恋愛指南術』なるもので指導を始めますが、モテの才能ないね、とすぐに諦められてしまいます。
言いたい放題なヴィオラでしたが、帰り際に早く呪いを解いて本邸に帰ってくれば、と他の人と違い呪いを過剰に怯える素振りもありません。
去り際に人にぶつかり、それが執事のロブだと気が付くとヴィオラは明らかに挙動不審になりました。
饒舌だったのはどこへやら、難聴気味なロブには聞き取れないほど声は小さく顔は真っ赤になり、その様子を見ていた坊ちゃんはヴィオラ式恋愛指南の通用しなささに内心で突っ込みます。
ロブに会うために屋敷を訪れていたヴィオラは、またいらした時にお話ししましょう、と言わ早速来週また来ると予定を取り付けて帰っていったのでした。
18話「雷」
土砂降りの雨の中、坊ちゃんとアリスは傘を差して屋根の上に並んで座っていました。
なぜこんなことをしているのと言うと、古代より魔よけの象徴とされている雷を飲めば体内の魔を払い呪いが解けるのではないかとアリスは考え、小瓶に雷を集めようとしていたのです。
そんなのできるわけない、と否定的な思いでしたがアリスに出来るかと聞かれれば反射的に二つ返事で引き受けてしまう坊ちゃんなのでした。
小瓶に雷を受け止めるためにスタンバイする坊っちゃんでしたが、いざ間近に雷が落ちてくるとパニック気味に騒いでしまった自分が情けなくなりながら、雨で濡れてきたアリスに先に屋敷に戻るよう促します。
しかし先に戻る気のないアリスから「ずっと傍にいます。離れません。」と告げられた言葉に返そうとしたその瞬間、二人の間に置いていた小瓶に雷が落ちたので捕まえることはできたものの、縁起の悪さも感じてしまうのでした。
雨も上がり早速捕まえた雷を飲もうとした時、濡れた衣服を引っ張ったアリスのはだけた胸元に意識を取られ手から落ちた小瓶の雷に感電してしまい、魔よけどころか余計に雷が嫌いになってこの作戦は終了したのでした。
19話「ビリヤード」
屋敷にあるビリヤードを教わっていたアリスは、暇なときに一人で遊んでいたためプロ並みの腕前である坊っちゃんへ負けた方が何でも言うことを聞くという条件で勝負を仕掛けます。
勝負を受け入れ逆セクハラを慎んでもらうことを条件とした坊ちゃんに対し、秘密ですと浮かべた笑顔に嫌な予感がしつつも負ける気もありませんでした。
逆セクハラを交えつつアリスが打った球は坊ちゃんに有利な位置にあったにも関わらず、「入れちゃダメですよ」というなんてことない言葉に集中力が途切れてしまい、結局負けてしまいます。
一体何をお願いされるのかと不安と期待にドキドキしていると、アリスのお願いは一緒に街に出かけてほしい、というものでした。
破廉恥なお願いの可能性に身構えつつも、期待していたのと違ってガッカリしたのもバレていた坊ちゃんでした。
20話「街①」
数日後、アリスのお願いとはいえ町に出るのに気が乗らない坊ちゃんは、おねだりするアリスの期待に満ちた表情と熱心な様子に一緒にお祭りに行くことを簡単に了承したことを若干後悔していました。
人が苦手なのにお祭りなんて、と憂鬱になる坊ちゃんでしたが、仮装をしたアリスを見て分かりやすくテンションがあがります。
そうしてお留守番のロブを残して二人は街へと向かったのでした。
数時間後、街についた二人を迎えたのはものすごい賑わいを見せるお祭り会場でした。
その人の多さに驚き周りの人々に話しかけられても怯えてばかりの坊ちゃんに、内側に鋼鉄が仕込まれた衣装であれば平気ですね、と冷静に返します。
月のお祭りであるため月にまつわるメニューやイベントを増やしたらお客が増えたのだと去年も見かけた老婆に教えられましたが、その人の多さにもう限界を迎えた坊ちゃんに帰りましょうと促します。
今回連れ出した理由は街や人に慣れて好きになってほしいのはもちろん、普通の恋人のようにデートをするのが夢だった、と告げたアリスでしたが、坊ちゃんは人ごみに流され姿を消していました。
21話「街②」
人ごみを歩き慣れていない坊ちゃんは人にぶつかっては舌打ちをされながらもアリスを探しながら歩いていました。
その時マントを掴んできたのは行動が読めないため苦手な子供でしたが、迷子になって泣いているのを放っておくこともできず、一緒にお母さんを探してあげることにします。
一方、坊ちゃんを探すアリスは髑髏の面をつけた白いシスターに腕を捕まれ「シャロン？」と訊ねられます。
突然母の名で呼ばれ警戒しますが彼女はすぐに娘だと気が付き、正体は明かさずに人ごみに消えてしまいました。
うろうろしていたら広場に出てしまった坊ちゃん達でしたが、アリスも母親も見つからず心細さから泣き出してしまった迷子の子を慰めるため、中央にあるピアノを弾き始めます。
するとブラスバンドや聖歌隊が曲に合わせてくれたり曲につられて集まってきた人々が楽しそうに踊り出す姿が目の前に広がり、その光景に気分が高揚します。
弾き終えると一斉に拍手と歓声があがり、人が集まったことで迷子の子も母親と再会することができました。
「ピアノ、恰好よかった」と笑顔で褒められ照れていると坊ちゃんを見つけたアリスも姿を現します。
帰りましょうかと気を使われたものの、まだ街にいたいと言う坊ちゃんの心境の変化に本人かどうか確かめるためになぜか口の中を確認したがるアリスなのでした。
22話「街③」
月との婚礼と言われる儀式を見た坊ちゃんははぐれる直前に聞こえていたアリスの『デート』発言に浮かれていました。
しかし何をしていいのか全く分からず見かけたジュエリーショップでプレゼントをしようとしますがあっさり結構ですと断られて万策尽きてしまい、アリスの方から時計台へと誘われ夜景を見に向かいます。
道中自分に似ている仮面で笑わせたものの、モデルの死神が自分だと知り落ち込んだり初めてのアイスを食べたりしながら向かった時計塔の上で、月との婚礼式の由来を聞きました。
魔女のせいで離ればなれになった王子と姫の話を聞き、遠くから互いを思い合っているだろう二人と自分たちは真逆だと坊ちゃんは言います。
こんなに近くにいて触れることもできない事を嘆きますが、デートのつもりで頑張ってくれたことを聞いたアリスは、「坊ちゃんのお傍にいられるだけで、私は嬉しいんです」触れあえなくても一番近くで見つめていたい、そう言って笑いました。
翌朝、夜が明けての帰宅に疲れた坊ちゃんは臆面もなく胸元のボタンを外すアリスに、やっぱり家がいいなと思うのでした。
23話「マクファーレンの楽譜」
ピアノの前に座った坊ちゃんの目の前には読みづらい真っ黒な楽譜があり、それは世界一美しいとされる「マクファーレンの楽譜」でした。
演奏中に奏者が異常をきたすと謂われていますが、完璧に弾き切れば厄を浄化できるという噂を聞きアリスが用意したもので、胸の圧に押されて弾くことにしました。
弾いてみると曲は美しく、街での演奏も楽しかったことを思い出しピアノはいいものだと改めて思いながら演奏している坊ちゃんでしたが、目の前に浮かぶ知らない人が気になって仕方がありません。
あからさまに音楽家の恰好をしているその男に話しかけられて判明したのは彼は作曲家のマクファーレンで本人で、誰も完璧に弾いてくれないのでゴーストになって見守っているとのことでした。
演奏者が異常をきたすと謂われているのは演奏者にしか見えない彼と会話をすることからのようで、数百年女子と戯れていないマクファーレンはアリスのスカートをめくったり肩紐を下ろしたりといたずらをします。
坊ちゃんに見られることは全然構わないアリスは反対側の肩紐を自ら下ろしたりしますが、キスをされそうになったら冷たく拒絶しました。
あまりの冷たい目を向けられ坊ちゃんに泣きついたのに慰められたらキレてくる情緒不安定なマクファーレンに邪魔されつつも呪いを解くために集中し、見事弾き切った坊ちゃん。
身体に変化がないかと振り向くと、泣きながらも満足そうな笑顔を浮かべた姿は薄くなり、礼を言って浄化されていくマクファーレンに「お前が浄化されんのかい！！」という突っ込みは届きませんでした。
24話「ヴィオラ式～愛嬌～」
軽やかな足音が屋敷に響き。妹のヴィオラがまたもや突然遊びに来ました。
元気よく現れたヴィオラでしたが、坊ちゃんの隣にいたロブを見ると緊張から挙動不審になります。
ロブにメロメロな様子に「枯れ専…」と呟く坊ちゃんに好きになる人が毎回ご高齢なだけだし、と言い合いをしているところにロブからティーセットを預かったアリスが現れました。
改めてアリスとあまり喋ったことがない事に気が付き、どういう子なのかと気になり始めます。
探るためにもメイドとして愛嬌が足りないと指摘し、ヴィオラ式での指導が始まりました。
クールなアリスに敢えてぶりっこでの愛嬌の表現を教えることで反応を見たヴィオラでしたが、素直に学ぼうとする態度に気をよくしたヴィオラからのレッスンは一時間ほど続きました。
そのレッスンのおかげで仲良くなったアリスとヴィオラでしたが肝心のロブと話せていないうちに帰る時間になってしまい残念がる姿を気の毒に思い、坊ちゃんは笑顔でロブに挨拶したら、と耳打ちします。
好きな人の前では百パーセントの笑顔でいるつもりのヴィオラでしたが、照れ過ぎて目を見ることすらできないヴィオラに、全然駄目じゃん…と坊ちゃんは思うのでした。
25話「郵便屋」
ボーッとした様子で窓の外を眺めているロブの姿になんだか不安を覚える坊ちゃんは、アリスに気になる人ができたみたいですよ、と教えられて驚きます。
郵便屋さんを心待ちにしているらしいという話が信じられず直接確認すると、ラブレターを出したかのようなロブの返事に唖然とする坊ちゃんは、ロブが本気なら応援すると決意しました。
お金を持ってそうに見える老人だから騙されてやしないかと心配しますが、ロブが本気でその子が好きで屋敷を出て行くなら止めないと寂しさを堪えます。
その時ちょうど郵便屋さんが訪れていたので慌てて見に行くと、例の郵便屋さんは少年で、この時ようやくアリスに弄ばれていたことに気が付きました。
一体何の手紙を出したのかと聞くと、坊ちゃんが趣味で書いて捨てたポエムが素晴らしい出来だったので、想いが伝わればと思い本邸に出してしまったとのこと。
勝手にポエムを送られ両親やヴィオラに見られたら終わりだと恥ずかしがる坊ちゃんでしたが、それ以上にロブが執事を辞めるとかではなくて本当に良かった、と心から安心したのでした。
一方本邸では手紙を受け取ったのはヴィオラで、兄からのポエムを読んで次回会った時死ぬほどイジろうと思っていました。
26話「黒猫さがし」
月の出た夜の事、眠れない坊ちゃんは邸内を歩いていました。
その時アリスの困ったような不穏な声が聞こえ、何事かと様子を伺いに行くとシャワー中だったらしく裸で濡れたまま扉から出てくる姿に思わず何も見ていないと床と同化する坊ちゃんでした。
どうやらシャワー中に入り込んだ猫が部屋着を持って行ってしまい困っていたところに遭遇したようで、自分が取り返して来ると意気込んだ坊ちゃんはバスタオル一枚で着いて来ようとするアリスを引き留めます。
しかし動物絡みなら自分がいた方がいいと言われ納得し、ジャケットを羽織らせて一緒に行くことにしました。
大きいジャケット一枚の姿が過激すぎて会話が頭に入ってこない様子に気が付き積極的に迫ってくるアリスの傍ら、服を引きずった黒猫を見つけた坊ちゃんは追いかけようとしますが、本来の目的を忘れて会話を続行しようとするアリスでした。
なんとか取り返したもののもう着れそうにないくらいボロボロになってしまった服を見て、坊ちゃんが褒めてくれたものなのにと残念がるアリスにときめきを覚えつつ、結局服は黒猫にあげてしまいます。
シャワー室まで戻り目の前でジャケットを脱いで返そうとするアリスを慌てて止め、別れる瞬間の寂しさを抱いて部屋に帰る坊ちゃんとは裏腹に、ジャケットに残った残り香を嗅いだアリスは幸せそうなのでした。
27話「策士」
アリスが購入して現在ロブのルームメイトになっているお釜ちゃんはロブに話しかけられ過ぎて言語を覚えており、ロブに好意を抱いていました。
屋敷の中を見て回りたい(要はデートしたい)と言うお釜ちゃんの要求通り台車に乗せて屋敷を回っていたところに遭遇したアリス。
その目論見に勘付き、ヴィオラの事が好きなアリスは一応ついて行くことにしました。
図書館に到着し、本を読みたいという要望に応える二人でしたが、アリスをロブ狙いだと勘違いしているお釜ちゃんはなんとか振り向かせようと釜ながら色っぽいことを言います。
しかし肝心の本人は全く見ておらず、普通に身軽に動けるお釜ちゃんは自分で部屋に帰ろうとしますが普通に見送られ、追いかけてこない事に腹を立てて本棚に八つ当たりしますが、その衝撃で本が落下してきてしまいます。
咄嗟にかばってくれたのはロブで、あまり心配させないでくださいね、と額を小突かれて更にときめきを覚えたお釜ちゃんでしたが、肝心のロブはこの過度な頑張りにより完全に腰がイカレてしまい倒れてしまいました。
結局ロブは一週間ほど療養する羽目になり、その際には毎日花が送り届けられていたそうです。
28話「冬支度」
冷たい風が吹きすさぶ冬の日、雪が降り出しそうな寒い空気に震えていたらお手をどうぞと谷間を差し出されいつも通りの逆セクハラに突っ込みつつも、屋敷の冬支度のためあまり一緒にいられないと言うアリスに坊ちゃんは寂しさを覚えます。
毎日会っていても寂しいという坊ちゃんは、今日会えない代わりに雪でも眺めながら夜中にお茶をする約束を取り付けました。
遂に雪が降り始め、静かに降り積もっていきます。
夜には辺りはすっかり銀世界に変わり、一人庭を歩きながらアリスは昔の事を思い出していました。
幼い頃、貴族でもないのに屋敷に居座るな、と同い年くらいの子に雪玉を投げつけられ落ち込んでいたその時、頭の雪を払ってくれたのは幼い坊ちゃんでした。
「君は雪がすごく似合うね。雪の妖精みたいだ」
そう幼い笑顔を浮かべて笑いかけてくれたことを思い出していたら傘を持った坊ちゃんが現れ、帰ろ？と促されます。
その言葉を聞いたアリスの切なげな表情に、想いが募るたびに坊ちゃんの胸は張り裂けそうになるのでした。
約束通り夜中のお茶会を始めた時、坊ちゃんは幼いころに言っていたのと全く同じ言葉をアリスに贈りました。
その変わらない優しさに思わず笑うアリスにまたからかっているのかと問うものの、笑うばかりで答えることはなく、窓の外では静かに雪が降り積もり続けていました。
おまけ
真夏の太陽が照り付ける中、地図に沿って歩く二人は海を目指していました。
海を見たいと言ったもののあまりの暑さに帰りたがる坊ちゃんでしたが、裸で泳ぐアリスを想像した時、人魚みたいで可愛い、と思いその姿見たさに坊ちゃんは元気になりまた歩き始めます。
しばらくの後、波の音が聞こえて駆け出す二人は遂に海へと辿り着きますが、海岸ではなく切り立った崖の上に出たのでとても泳げそうにありません。
無駄足を踏ませてしまったと落ち込むアリスでしたが、坊ちゃんは久々に海を見られて喜びます。
「むしろこの最高のロケーションで、君と二人で話せるなんて海に感謝だよ」と告げ、さらりと恥ずかしいことを言ってしまったと照れる坊ちゃんでした。
心地よい波の音に遠くに浮かぶ旅行船の話を聞き、自分が知らないところで世の中は変わり続けていることを痛感します。
世間から取り残される自分を憂う坊ちゃんでしたが、隣に寝転んだアリスのずっとお傍にいます、という言葉が波の音と共に優しく響きました。
そして日の暮れた頃、激しく波打つ崖下に足を投げ出す危険な体勢で眠る坊ちゃんをなんとか起こそうとするアリスがそこにはいました。