死役所15巻を無料で読む方法とネタバレ紹介!漫画アプリでタダ?zip,rarは危険|シ村が死刑になった理由が遂に判明する贖罪の15巻!

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悩んでいる人
『死役所』15巻を無料で読む方法とネタバレが知りたい。

 

本記事はこんな疑問を解決します。

 

余談なのですが、違法な無料漫画サイト(zipやrarファイルを含む)では、ウイルスによる感染率が年々高くなっています

 

今回ご紹介する『死役所』15巻を無料で読む方法は、登録不要もちろん合法です。

 

違法手段ではないので、安心してください。

 

『死役所』15巻は漫画アプリ『マンガBANG!』で読める

いきなり、結論です。

 

『死役所』15巻はこちらの漫画アプリマンガBANG!にて無料で読むことができます。

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『死役所』第15巻が『マンガBANG!』にて無料で読めると言いましたが、この記事を執筆している現在(2020年)では第1巻から第15巻まで無料で読むことができます

 

安心安全に、そしてタダで『死役所』を第15巻まで読破したい方は『マンガBANG!』を使う方法がベストです。

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また『マンガBANG!』では、『死役所』以外にも

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『死役所』最新16巻を無料で読む方法は?

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実写ドラマ『死役所』を無料で見る方法は?

悩んでいる人
実写ドラマ『死役所』を無料で見たい。

 

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U-NEXTやHuluなどでは、配信されていませんでした。

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『死役所』15巻 ネタバレ紹介!

あらすじ(ネタバレ含む)

 

お客様は仏様です。「此岸」と「彼岸」の境界に存在する、”死役所”。

 

ここには、自殺、他殺、病死、事故死……すべての死者が訪れ、罪無き者は天国へ、罪深き者は地獄へ、あるいは……。

 

死者との対話を題材にしたヒューマンストーリーです。

137話「第69条 私が殺しました 1(1)」

”シ村”と『死役所12巻 第57、58条「夜ノ目町爆弾事件」』に登場する”金子”が2人で話しているシーンで「第一発見者というのは大変ですね」というシ村の一言から始まります。

 

「名前や住所 娘との関係性 警察が入れ代わり立ち代わり同じ質問を投げかけてきます」とシ村が話し「あいつらこっちの事情なんかお構いなしの馬鹿じゃけぇな」と金子が答えます。

 

「金子さんは警察が本当にお嫌いのようですね」とシ村が言うと金子は「検察と裁判官もな お前さんもそうじゃろ」と語ります。

 

シ村は「そうですねぇ…」と返事をし「地獄を味わいましたからねぇ…」と自分の”過去”について話し初めます。

 

頁が変わり、シ村の回想シーンへ移ります。

 

”ザワザワ”と野次馬がザワついている中、制服警察官が「おつらいでしょうがお話出来ますか?」とシ村に問いかけ「はい」とシ村は返答します。

 

「では 娘さんを発見した時の状況を詳しくお願いします」と続けて警官に質問されたシ村は「……ええと…」と一度言葉を詰まらせこれまでの”加護の会”での1件を思い出しながら「鶏の様子を見ていて」「振り返ると娘が倒れていました」と淡々と答えます。

 

「失礼ですが奥様は今どちらに?」との質問にシ村は「実は」「入院中で…」と嘘をつき「そうですか 病院は?」と聞かれてしまい「……」と答えることが出来ず「? 市村さん?」と疑問を持たれてしまいます。

 

「す すみません 今家を出ておりまして…」とシ村は誤魔化しますが「お出かけ中…ですか?」「どちらに?」と執拗に聞かれてしまい「…わかりません」と答える事しかできず、「もしかして家出…?」と聞かれ「…すみません」と謝る事しか出来ないでいます。

 

ですが警官の質問は尚も続き「いつから?」と聞かれ「1週間程前から…」と答え「そうですか ではー…」と警官からの聞き込みは一旦終わります。

 

シ村は背後から「すいません」と声を掛けられ振り返ると今度は刑事が2人「お話聞けますかね」と言って来ます。

 

「今話しましたが…」とシ村が答えると「もう一ぺんお願いします」と言われ「はぁ…」と返事をします。

 

年配の刑事に「名前は?」と聞かれ「市村正道です」と答え「この家の人ですか?」との質問に「はい 亡くなった子は私の娘です」と答えます。

 

「そうですか…」「奥さんは?」との問いに「……」と一度言葉を詰まらせてから「1週間程前から家出を…」と先程と同じ返答をします。

 

刑事は続けて「はぁ 家出… じゃあその間娘さんはどうしちょったんですか?」と聞き「私が仕事の時は知り合いの家で預かってもらっていました」と答えその後も問答を繰り返し「知り合いっちゅうのは?」「野田さんという近所の方です」「じゃあ 娘さんは今日もそちらに預けちょったっちゅうことですか?」「そうです」「奥さんどこにおるか心当たりないんですか?」「……わかりません」「そうですか 奥さんの家出中に娘さんがねぇ… なしてこんなことになったんですかねぇ…」「……」「つらいでしょう 愛する娘さんがこんな目に遭って」と聞かれた時シ村は「え?」と答えてしまい刑事に「ん?」と疑問を与えてしまいます。

 

「あ いや はい」とシ村は言い直しますが「……」と刑事は疑っている様子で、堪らずシ村は「あの娘はこれからどうなるんですか」と話題を変えると若い刑事が「司法解剖に回させてもらいます」「死因究明せんといけませんから」と言われ「解剖……」「それは…絶対ですか?」と明らかに難色を示すシ村に「はい 必要なことです」と答える若い刑事、「しかし 娘をあれ以上傷つけるなんて…」とシ村が嫌がると疑念を抱いている年配の刑事が「何か解剖されたらまずい理由でも」と質問します。

 

「は……」と言葉を詰まらせるシ村に年配刑事は「すいません捜査に協力してください」「ありがとうございます」と頭を下げ去って行きます。

 

刑事が去り「はぁ…」と座り込み項垂れるシ村は「すみません 第一発見者の方ですか」とまた別の刑事に声を掛けられ座り込んだまま「…はい」と答えます。

 

先程の刑事2人が遠くからその様子を見て「野田さんに聞き込みしてみるか」「はい」と現場を後にします。

 

野田宅へ聞き込みへ訪れた刑事2人と野田が玄関先で話をしています。

 

「そんな…」「間違いないんですか? 本当に美幸ちゃんが?」とショックを受ける野田に「はい」と刑事が答えここから刑事と野田の問答が始まります。

 

「母親が家出中でこちらで美幸ちゃんを預かっちょったんですよね?」「え ? あの…入院中じゃあ…」「いや 家出っち聞いてます」「そうなんですか 入院やなかったんですか…」「今日は何時くらいまで美幸ちゃんと一緒におりましたか?」「ええと… うち よう近所の子が遊びに来るんですけど その子らに誘われて遊びに行ったのが…4時すぎくらいやったかしら…その子らが戻って来て「あの子おうちに帰ったよ」って 私てっきりお父さんが迎えに来たんかと思って… もしかして…その時に…」「美幸ちゃんの父親はどんな男ですか?」「穏やかで優しい人ですけど……」「何か気になることとかなかったですか?」「ええと…そういえば ご飯を…」と話始め刑事はシ村への疑いを一層深めます。

 

一方、シ村は”加護の会”へと向かいます。

 

「すみません」と庭掃除をしている年配の女性に声を掛けるシ村、女性は「はい」と顔を上げ「あら…」とシ村に気づきます。

 

シ村は「先日は大変失礼いたしました」と謝罪し、女性は「あの…それで今日は…」と問い掛けます。

 

「娘が死にました 妻を連れて帰ります」と言うシ村に「え…… あ あの…」と言いかける女性、シ村は女性の言葉を遮るように「お願いします 妻に説明したいので会わせてください」と懇願します。

 

「……」と言葉を詰まらせた後、女性は「ちょっとお待ちください」”バタバタ”と駆け出して行くのでした。

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138話「第69条 私が殺しました 1(2)」

137話からの続きで庭で待たされているシ村が「フー…」とため息を吐く場面から始まります。

 

ため息を吐いたシ村は”加護の会”に入会する前の「嫌よ死んでしまうなんて…」「死ぬわよ はっちゃんだって突然死んだもの!」「私が美幸を殺すようなものなの!」と言う”幸子”の言葉を思い出し「何て言おうか……」と幸子に美幸の死をどう伝えるか困惑します。

 

「お待たせしました」と女性が戻って来て「こちらを…」と1枚のメモを差し出します。

 

そこには(でていきます さがさないでください 市村幸子)と書かれておりメモを見たシ村は「これは… 妻の字…ですね」と言います。

 

女性は「はい」「今朝方すでにお姿はありませんでした 私達も一生懸命捜したんですが」と言います。

 

「……」一度無言になってしまったシ村でしたが「わかりました 度々申し訳ありません」と頭を下げます。

 

頭を上げ「…あの蓮田先生の具合はいかがですか」と女性に問い「え?ええ 大丈夫ですよ」と女性が答え「申し訳ありませんでしたとお伝えください」と再度頭を下げシ村が言います。

 

すると女性は「そんな 頭を上げてください」と言い、頭を上げたシ村は「すみません 失礼いたします」と”加護の会”を去ろうとします。

 

シ村の去り際に「あの」と女性が呼び止め「娘さん…….本当に…」と言うと振り向いたシ村は「…冗談でこんなことは言えません」と言い「そう…ですか 何とお声掛けをしたらいいか…」と言う女性に背を向け”加護の会”を去ろうとするシ村に再度女性は「あの…いつでもいらしてくださいね」と声を掛けます。

 

シ村は振り返らず背中越しに「そうですね 娘を死なせない為ここに来たのに本当に残念です」と言い残し去っていきます。

 

”加護の会”から”たたたっ”と走り自宅に戻るシ村は自宅に着くなり玄関を開け「幸子さん」と呼び靴を脱ぎ捨て自宅へと上がり「幸子さん?」と呼びかけ2階も確認しに行き「帰ってないんですか? 幸子さん!」と家の中を探し回ります。

 

幸子が家に帰って来ていない事を確認したシ村は「……」「どこか寄ってるのかな… スケッチ…いやまさか」「実家…はないだろうし もしかしてピーナツに……」と幸子の行きそうな心あたりを自分なりに探っていると玄関から「ごめんください」と男性の声が聞こえて来ます。

 

シ村は「はい」と玄関に出ると年配と若者の刑事コンビが立っており「どうも」と年配刑事が挨拶します。

 

「……こんにちは」「刑事さん…何でしょうか」とシ村が聞くと「いや 聞き忘れたことがあってな 今から警察まで来てもらえるか?」と答えるとシ村は「それでしたらここで…」と警察へ行くことを拒否します。

 

「ここじゃあ話せんことなんや」と年配刑事も譲らず「しかし…」と難色を示すシ村に「自分の娘が被害に遭っちょるのに警察に協力出来ん理由があるんか?」と疑ります。

 

「……」「いえ…」と答えたシ村に「じゃあ行くぞ」と刑事が言うと「すみません少し待ってください」と家の中に入り食卓でメモを書き「お待たせしました」とシ村は玄関に戻り「じゃあ行くぞ」と刑事に催促されますが後ろ髪を引かれるように家の中が気になります。

 

「おい何しよんか」と刑事に促され「すみません」と家を出て警察へと向かいます。

 

先程シ村が書いたメモには(幸子さんへ けいさつにいってきます すぐもどります)と記していたのです。

 

警察署に着き取調室へ案内されたシ村は年配刑事に「座れ」と言われ椅子に座ります。机を挟み向い合わせで座った年配刑事が「娘さん…かわいそうになあ…」「胃の内容物見て驚いたわ 何が入っちょったかわかるか?」と聞かれシ村は「絵の具や土…でしょうか」と答えます。

 

「そうやな」と刑事は納得し「子供に土食わす親なんか初めて見たわ」とシ村に言います。

 

シ村は「え いえ あの」「娘は病気でしたので…」と言うと刑事は「病気? 病気の子に土食わせたら治るんか?」と聞きます。

 

「いえ そう言う訳ではないです 娘は自分から…」とシ村が言いかけると刑事は「自分の娘ミミズ扱いか ひでぇ親やな」とシ村を罵ります。

 

シ村は一筋の涙を流し「違います!」と強い口調で訴えた後、涙を堪え、落ち着き「美幸は何を食べさせようとしても食べなくて 絵の具や土なら食べたんです」と説明します。

 

「そんなもん食ったら死ぬやろが」と刑事がシ村に言い「わかっています だから治したかったんです 娘が…死んでしまう前に…」と話すと「そうかあ…かわいそうになあ…そんなもん食わされて…かわいそうに…」と刑事はシ村の説明が理解出来ていないような返事をします。

 

少し困ったようにシ村が「いえ ですから娘は自分から……」と再度説明しようとすると刑事は「はー…」と深いため息を吐き「それで土食わせるのも飽きて殺したんか?」とシ村を直視して言います。

 

「は…?」「ちょっと待ってください 何の証拠もなしに…」と動揺したように言うと「犯人はすぐそう言うんじゃ」と言われ自分が疑われていることに気がついたシ村は眉を顰めます。

 

刑事に「お前にはアリバイがない 娘を殺せるのはお前だけじゃ」と言われシ村は「そんな無茶苦茶な……」と言うと「いっ…」と声を上げます。

 

机の下から刑事に膝を蹴られ”ズキンズキン”と膝を負傷したシ村に対し刑事は「何で殺した?」と聞きますがシ村は「殺してません」と答えます。

 

すると刑事は「自分の罪に対して何も思わんのか 娘に悪いと思わんのか お前みたいな非道な男初めて見た人間の屑じゃ」と冷酷にシ村に言い、シ村は堪えていた涙が零れ「私は殺してません…」と訴えるのでした。

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139話「第70条 私が殺しました 2(1)」

”ガシャアアン”と冷たい留置所の扉が閉められ部屋の隅で両腕で足を抱え項垂れるシ村が結婚指輪を付けていた薬指を気にしている様子のシーンから始まります。

 

「21番入れ」と言う声と共に「はいはい お邪魔しますよっと」中年の男がシ村の居る房に入ってきます。

 

入ってくるなり男は「やあどうも あんちゃん何したん?」と聞きシ村の目の前に座ります。

 

「…何もしてません」と答えるシ村に「皆そう言うわな 俺は盗み5回目~ わからんことあったらなんでも聞いていいで」と悪びれる様子もなく床に横たわる男性は「あー腹減った ここ 飯の量少ねぇんよな~」と寝返りをうちシ村に背を向けお尻を”ポリポリ”と掻きます。

 

その様子をじっと見ているシ村は留置所に入れられる前の身体検査の事を思い出します。

 

「身体検査を行う ござの上で服を脱ぎなさい」と言われるが、現実が受け入れられないのかボーッと立ち尽くすシ村に「聞いてるか? 服をすべて脱ぎなさい」と再度促す警官の言葉にシ村は衣服を脱ぎ始めます。

 

服を脱いでいると「指輪も外して」と言われ結婚指輪を外し警官に渡します。

 

裸になり両腕を上げ複数の警官の前でござの上に立つシ村、そのシ村の前に膝まずき身体検査をする警官が「左足に青じみ…これは?」と聞くとシ村は「刑事さんに蹴られました」と答えると「ああそう」と興味なさそな返答を返されます。

 

今度は「壁に手をついて前かがみになって」っと言われ言われるがまま前かがみになると、ガラス管を肛門に突っ込まれ「いぎっ…」とシ村は声を上げますが警官は事務的に”グリグリ”とガラス管を動かし「問題なしっと…」身体検査を終えるのです。

 

身体検査の場面を思い出していたシ村は自分の右手首を握っていた左手の力を”ギリ…”っと一層強めます。

 

場面変わり、第一取調室での出来事です。

 

「そろそろ思い出したか?」と年配刑事はシ村に問いかけます。

 

続けて「あの日 お前は仕事が終わって 遊びよる美幸ちゃんを連れて帰って そんで殺した」と言います。

 

シ村は「違います」と一言、すると刑事はまたシ村の膝を蹴り「ちゃんと思い出せ 美幸ちゃんを連れて帰って殺したんやろ? お前がその手でやったんやろ?」と追及します。

 

そして再度「仕事が終わって 遊びよる美幸ちゃんを迎えに行って 連れて帰って殺した」と年配の刑事が言うと「お前眠れてないんやろ 美幸ちゃんに申し訳ないことしたっちわかっちょるけんじゃ」と若い刑事も言ってきます。

 

年配刑事が「思い出せ どうやって殺した?」と言いまたシ村の膝を一蹴し「おい」と問い詰めます。

 

少し口を開いたシ村、最初は「~~~」と聞き取れないが「『加護の会』に…」と話し始めます。

 

「仕事が終わって 妻を探す為『加護の会』に行きました」と話すと刑事が「『加護の会』っちゅうのは?」と問います。

 

シ村は「人の心を解放してくれる団体だそうで 詳しくはわかりません」と説明します。若い刑事が「確認取ります」と言い年配刑事が軽く頷いた後、シ村へ「嫁さんは見つかったんか?」と聞くと「いえ…」と答え「結局会えずに家に帰ると 娘が… だから私はやってないんです きっと『加護の会』の人が証言してくれます」とシ村は無実を訴えます。

 

ですが年配刑事は「それだけじゃわからんな 行ってすぐ帰ったかもしれん いくらでも殺す時間はあったやろ」と疑念を捨てることは無いようです。

 

無実を信じてもらえないシ村は目を伏せるとまた、膝を”ゴッ”と蹴られ「ちゃんとこっち見れ」と言われ視線を年配刑事に戻します。

 

若い刑事からの報告を受け「『加護の会』確かに行ったようやな」と言う年配刑事の言葉に「はー…」と安堵のため息を吐き「では これでもう…」とシ村が言いかけると刑事は腕組みをし「それがなあ どうも時間が合わんのや お前仕事が終わってすぐ『加護の会』に行ったんやったよなあ?」と疑いが一層深まった様な口ぶりで問いかけます。

 

「あ…」とハッとするシ村にまた膝蹴りをし黙らせます。

 

膝をさすりながらシ村が「い 一度 家に…」と言うと「何の為に?」と冷たく答える刑事、シ村は「…恥ずかしながら走っていて転んでしまい 服はどろどろになり 靴が壊れてしまいました なので一度家に寄って着替えました…」と”時間が合わない”事に関して説明します。

 

刑事は「服がどろどろに…なあ… そんな事ありえるか? 着替える為に? 違うな 美幸ちゃんを殺す為や」と全くシ村の話を信じようとしないのです。

 

「違います…」と力無く答えるシ村、「フー…」とため息を付いた刑事は「『加護の会』で蓮田栄徳さんに何をした?」と質問し、シ村は”ばつが悪そう”に「殴ってしまいました…」と俯き答えます。

 

「お前は普段から気に入らんことがあると人を殴るんやな」と言われてしまいシ村は顔を伏せ「あれは咄嗟に…」と答えようとするとまた膝を蹴られ「姿勢を正せ!」「足は揃えろ!」「手は膝の上!」と怒鳴られます。

 

続けて「お前が今座っちょるのは懺悔の椅子じゃ! お前は悔い改めんといけんのじゃ!」とシ村を犯人と決めつけている様に怒鳴ります。

 

刑事の言葉に困惑するシ村に若い刑事が「美幸ちゃんのことも咄嗟に殴ることがあったんか?」と質問します。

 

「それはありません」とはっきり答えるシ村に「少し叩くくらいあったやろ」と更に質問を重ねますが「ありません」ときっぱり否定します。

 

「悪いことしたら叱るのが親やろ」「叱っても叩きはしません」「叩かんでも小突くくらいしたんやねんか」「しません」と若い刑事とシ村のやりとりをじっと聞いていた年配刑事が「はあ…」とため息を吐き口を開きます。

 

「お前は本当に愛情がなかったんやなあ…」「親やったらちゃんと躾するもんぞ 手をぺしっと叩くとか」「そのくらいはしてあげよったんか?」とシ村へ誘導尋問します。

 

て土食わして 最後は殺してしまった」と更に誘導しますが「やってません」とシ村は答えます。

 

するとシ村は「手をぺしっと… …まあ そのくらいは…」と答えると年配刑事は「そうやな それで叩い急に立ち上がる年配刑事にシ村が”ビク”と反応すると別の年配刑事が「姿勢を正せ!」と怒鳴り、尋問していた年配刑事は何かを取りに行きシ村の元へ戻ってきます。「おい」「夕飯や」とアルマイト食器の様な皿に入れられた土をシ村に差し出し「美幸ちゃんに食わせよったくらいなんやけん お前も食いきるんやろ」と言い更に若い刑事も「食わんのか? 娘に食わしてお前は食わんのか?」と言われます。

 

皿に入った土を見ることしか出来ないシ村に「食え!!」と刑事は怒鳴ります。

 

取り調べを終え疲労困憊した様子のシ村が留置所へ”フラフラ”しながら戻り”ぐしゃ…”と床に倒れ込みます。

 

同房の年配男性は部屋で”ごろ寝”しおりシ村が戻ってきた事に気づき目を覚まします。

 

疲れきった様子のシ村を見て男性は「大丈夫か? あんたも長ぇことおるみてぇやなあ」と話しかけたところで140話へ続きます。

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140話「第70条 私が殺しました 2(2)」

139話からの続きで留置所で落胆しているシ村が同房の年配男性との会話の場面から始まります。

 

「どうしたら 信じてもらえるんでしょうか…」「私はやってないんです 娘を殺してなんていないんです…」とシ村は同房の男性に相談します。

 

男性は「そうかあ そりゃ大変やな」と答えます。

 

その答えにシ村は「…信じていただけるんですか…?」と少し喜びます。

 

「だってやってねんやろ?」と男性は理解した様に言い「いい方法があるぞ 罪をな認めるんや」とシ村に理解し難いアドバイスします。 ” ” ……

 

「待て待て よう聞けっちゃ」と言う男性は続けて「警察は頭が固ぇけん絶対諦めんぞ やけん罪はさっさと認めて検察に行くんじゃ 検察に本当のこと話せば何の問題もねぇ」「それに娘殺しっち言ったか 子殺しは死罪ぞ」と話ます。

 

驚いたシ村は「そ….」「そんなの聞いたことないですよ 死罪になるのは親殺しでしょう…」と言います。

 

男性は「ありゃ そうやっけか」「でもなあ はよ認めた方がいいぞ 長引けば長引くほど罪は重くなる」「明日にも明後日にも どんどん死罪に近づいていくんや」「今しかねぇぞ 今なら免れる」「はよ認めろ 認めても大丈夫 検察が何とかしてくれる 死罪になるぞ」と執拗に自白を進めてきます。

 

翌日、「15番出ろ、取り調べだ」と言われ手錠を嵌められ腰縄を付けられたシ村が痛めた膝を引き摺り2人の警官に付き添われ取調室へと向かいます。

 

取調室へ到着し、席へとついたシ村に年配刑事は「お前は仕事から帰って 美幸ちゃんを迎えに行き 家に連れ帰って殺した」と言います。

 

日々の取り調べに疲労困憊し俯くシ村は「……」「いえ…」と力無く答えます。

 

刑事は”ガスッ”とまた膝を蹴り「こっちを見れ!」と怒鳴り、シ村は顔を上げ膝の痛みに耐えながら「私はやってません…」と答えます。

 

「お前 子殺しくらいなら死罪にならんっち思っちょるじゃろ」「軽い罪やと思っちょるけん そうやって逃げ切ろうとしよる」と刑事が言います。

 

シ村が「そんなことは…」と答えるとまた刑事は膝を蹴り「もういっぺん事件の日のことを聞くぞ」と言い「お前は仕事から帰って…」と同じ話を繰り返します。

 

殺人犯の疑いをかけられ、娘を虐待していたと言われ、”非道な男””人間の屑””ひでぇ親”と罵られ、日々激化していく取り調べ、留置所に戻っても執拗にすすめられる自白に精神的に追い詰められて行くシ村、ふと刑事の「お前 美幸ちゃんを愛してなかったんやろうやけん殺したんじゃ」と言う言葉が耳に入り頭の中に「おとーさん おとーさん」と呼ぶ生前の美幸の姿が思い出されますが近づいてきた美幸の姿は目が真っ黒になっており、そこでシ村は心身共に限界に達し満面の笑みで「はい 私が殺しました」と答えてしまいます。

 

死役所内でシ村と金子が会話している場面へ戻り、シ村の話を聞いていた金子が「自分で道を… 選んだ言うたな 違う そりゃ違う そねーなん選んだたあ 言えんじゃろ」と言います。

 

シ村が「そうでしょうか……」と答え、金子は「…… 嫁さんとはそれから会えたんか?」と問います。

 

「……」シ村は一瞬無言になりますがその後「手錠をかけられ 腰縄を結ばれ 裸にされ ガラス管を突っ込まれ 何度も蹴られ 罵られ すべて私が悪いんだと思いました」と語ります。

 

「愛する娘が殺された上 殺人の罪まで着せられたんじゃ おかしくなるのも当然じゃ」と” 罪”と言う同じ境遇の金子は理解を示します。

 

シ村は「……」「わからないんです…」「何度も娘を殺す夢を見ました」「私は妻のことは愛していました ですが 娘のことも同様に愛していたかと聞かれると わからないんです…」と素直な気持ちを話します。

 

金子は首を横に振り「お前さん 警察に洗脳されたんじゃ 何も悪あねぇ」と言います。

 

「…そうでしょうか…」と問うシ村に「お前さんとは… 生きとるうちに会って話したかったな」と答える金子に「そう言っていただけて光栄です」と言いシ村はいつもの笑顔に戻ります。

 

金子はそんなシ村に「悔しゅうねぇんか?」と聞くと笑顔のまま「わかりません もう死んでいますし時間も随分と経ってしまいました」と答えます。

 

金子は「…つらかったな」と声を掛け、シ村は「…ありがとうございます」と返事をします。

 

会話が終わり金子は”成仏課”へ向かいます。

 

道中、金子は裸足の自分の足を見ながら(…… 真犯人は…… 今でものうのうと生きとるんじゃろうか… それともあの男が言うたように 他の事件を起こして死刑に…)と考えます。

 

辺りを見回し手に持っていた書類を開き、「提出はここでええんか?」と”成仏課”の札の付いた窓口へ持って行くと「はい ちょっと待ってくださいねー」と事務的な声が返ってきます。

 

一方、シ村は書庫へ行き過去の”成仏許可申請書”が綴られているファイルを開き”鈴原富夫”と言う男と娘の”市村美幸”の申請書を見返します。

 

すると”ガチャ”っと扉の開く音がし振り向くと”松シゲ”が入って来て「おう シ村さん お疲でさん」と挨拶します。

 

「松シゲさんお疲れ様です」とシ村は挨拶を返します。

 

「よいせっと」としゃがみ込みファイルを本棚へ並べながら「何だ 調べもんかい?」とシ村に聞くと「ええ まあ ちょっと……」と言葉を濁し手にしていたファイルを閉じ本棚へとしまいます。

 

しゃがみ込んだままファイルを開き「あーこではっとー」と独り言を言いながら何やら調べ物をする松シゲに「失礼いたします」と言いシ村は書庫を後にしようと扉へ向かいます。

 

扉に手をかけ開いたものの一瞬立ち止まり松シゲの方に目線だけやると松シゲは相変わらずファイルに集中している様子でそれを確認するとそのまま書庫を後にし、シ村が出ていったことを松シゲも目線だけで確認するのでした。

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141話「第71条 普通の恋人 1(1)」

死役所の案内版の前で”駒形”が悩んでいる所にシ村が声をかける場面から始まります。

 

「お客様 何かお困りですか?」と声を掛けるシ村、駒形は「すみません どこに行けばいいか よくわからなくて……」「えっと…僕死んだんですよね?」と聞きます。

 

シ村は「ええ 今日はどのように亡くなられましたか?」と聞くと「歩いてて 頭に何かぶつかったような…」と駒形が答えます。

 

「石でも飛んできたんでしょうか」と言うシ村の問いに「うーん…ちょっと覚えてないです」と答える駒形、シ村は「『人為災害死課』か『生活事故死課』ですかねぇ もしくは自然災害死課か ご案内いたします」と駒形を連れ立ちます。

 

駒形は死役所内を見渡し天井を見上げ(黒いなあ…)と全体的に黒が多いことに気づきます。

 

『人為災害死課』の窓口に着き「お名前と…年齢もいいですか?」と係の職員に聞かれ「駒形真名人[こまがたまなと]です 27歳です」と答え職員は「はあ…意外と若いんですね じゃあ調べてみます」と窓口を離れます。

 

駒形は職員に言われた言葉を気にし(意外と? そんなに老けて見えるかな)と考えていると職員が戻り「すいません ないみたいです」と結果報告します。

 

シ村は「では『生活事故死課』に行ってみましょうか」と駒形を誘い向かいます。

 

『生活事故死課』の窓口に着きシ村が窓口に居た”ハヤシ”に「駒形真名人さん27歳です」と紹介します。

 

いきなり紹介されたハヤシは「ん?」と返します。

 

すると駒形が「将棋の駒に形で駒形です」とハヤシに言うと状況を察した様で「あ はい じゃ調べますね」とパソコンで検索し始めます。

 

「駒形さん 駒形さん…」と言いながら検索するハヤシ、「うーん ないすね~」と検索結果を伝えると駒形は「え…何で…」と呟きます。

 

シ村が「申し訳ございません 駒形さん 違う課のようですねぇ」と言うと駒形は「そうですか」と少し困ったように言います。

 

「頭に何かぶつかった以外 覚えていることはありませんか?」とシ村が聞くと「ええと… 頭にぶつかってそれから… 意識を失ったような…」と答えます。

 

シ村が「意識を失っている時に何かあったのかもしれませんね」と言い、駒形は「多分…」と曖昧な返事をします。

 

「駒形さん よろしければ意識を失っていた時のことを思い出していただけますか?」とシ村が言うと駒形は「思い出すって…… どうやって?」と聞きます。

 

シ村は「眠っている間に亡くなってしまったという方もよくいらっしゃるんですが 就寝後すぐにではなく何時間か経って亡くなってしまったなど ご本人が自覚していない時間差がある場合がございまして 眠っていた間のことも記憶を探ることによって思い出せることがあるんですよ」と説明し続けて「よろしければ お話お聞きいたします お客様は仏様です」と言います。

 

駒形が「え…」とあまり理解が出来ていないように答えるのでハヤシが「話してるうちに思い出したりもするんすよ」と補足します。

 

シ村とハヤシが”じぃ~”と駒形を見るので堪らなくなった駒形は「えっと… あの…… ちょっと1人で思い出してきます!」とその場を逃げ出します。

 

去って行く駒形の後ろ姿を眺めながらハヤシが「ありゃ」と言いシ村が「行ってしまいまいしたねぇ」と話していると「ハヤシくん修正液貸して」と”ニシ川”がやって来ます。ハヤシは「は~い」と返事をし修正液を取りに行きます。

 

その間シ村が「ニシ川さん お疲れ様です 今日も『自殺課』は賑わっていらっしゃいますか?」とニシ川に聞きます。

 

ニシ川は「いつも通りです その質問好きですよね」と答えていると修正液を持って戻って来たハヤシが「やっぱいじめ自殺の子供とか多いんすか?」と会話に入って来ます。

 

「んー 割合で言うと中年男性が多いかなー」とニシ川が修正液を”カチカチ”しながら答え、ハヤシは「へー そうなんすか」と言います。

 

続けてニシ川が「あと 意外に多いとこだとー…」と話し始めます。

 

一方、駒形は死役所内を(意識を失ってた時のことを思い出す… そんなの出来るかな…?)と考えながら歩いていると『自殺課』へ辿り着きます。

 

『自殺課』の札を見て(……自殺…か… ここに来てた可能性もあるんだよな…)と思い生前の事を思い出します。

 

駒形の生前、自宅の自室にて「はー はー はー フー」とデスクチェアの上に立ち首にベルトをかけ椅子を蹴ります。

 

釘を柱に打ち付けその釘に引っ掛けたベルトが駒形の重みで”ミシッ”と音を立て外れてしまい”ゲホゲホッ”と咳をし自殺は失敗し(才へ 自殺に失敗しました)と手紙を書きます。

 

「おっす 真名人」と”ヤス”がバス停の脇に腰掛ける駒形に声をかけます。

 

駒形は「ヤス おはよ~」と返事をしヤスが「何だよ眠そうだなー」と言うと「昨日あんまり寝てなくて」と答えます。

 

「夜中に何やってんたんだ!このスケベ!」「ヤスには負けるよ」と駒形とヤスが話していると「真名人っ ヤスっ 決まったぞ?」とが走って来ます。

 

「何が?」と聞くと「緑高の女子とコンパ!」と答えるとヤスは「おおお~ よっしゃ 絶対彼女作る!」と興奮気味に言うとも「高校在学中に何とか!」と両手を突き上げて言います。

 

「お前絶対下ネタ言うなよ」「大丈夫 大丈夫」と言う友人達の会話を駒沢は微笑み眺めます。

 

そして手紙の続きにこう記してあります。(部屋の柱に釘を打ってベルトを引っかけたんだけど 僕の体重を支えきれなかったみたい冷静になって考えたら失敗して当然だったなあと思います 不思議です 自殺に失敗して 次の日友達とコンパの話をしているんだから コンパは結構楽しかったです 女の子とペアになってボウリングをしました もしかすると僕はもてる方なのかもしれません)

 

(真名人 大丈夫ですか)と始まる先程の手紙の返信を布団に転がり読む駒形、(自殺未遂の報告は意外ではなかったけど それなりの衝撃はありました 思いっきり殴られた感じじゃなくて 心臓に優しく 爪を立てられたような衝撃 でもそのあとのコンパの方が僕にとっては衝撃だったかもしれない 好きになれそうな子はいましたか?)と綴られています。

 

ヤスとが「真名人 お前!」「景子ちゃんに告白されたって本当か!?」と詰め寄ります。

 

2人の勢いに押されながら「うん 電話で…… って何で知ってるの?」と駒形が言うと「利恵ちゃんに聞いた!」「クッソ~ 何で真名人ばっかり!」と頭を抱える、「ヤったのか?ヤったのか!?」と更にヤスが詰め寄ります。

 

「断ったんだけど…」と駒形が答えると2人は一瞬固まり、「はああ 何で!?」「お前ら見た目 滅茶苦茶お似合いだったぞ!!」と騒ぎ始めます。

 

そして駒形は手紙の返事に(告白されたけど断りました 相手の子は涙声になってました傷つけてしまいました でも 彼女とは絶対セックス出来ないから)と書きまたベルトを首にかけますが失敗するのでした。

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142話「第71条 普通の恋人 1(2)」

141話からの続きでまた自殺未遂に終わった駒形は(欠陥品…… 朝起きたら 死んでたらいいのに)と膝を抱え泣いている場面から始まります。

 

(真名人 君は悪くないよ)と言う言葉から始まる手紙の返信を読み何事も無かったかのように駒形はまた日常をこなしていきます。

 

いつものようにバス停の側で駒形、ヤス、の3人で語らっています。

 

「真名人ー お前 東京行くって 景子ちゃんに連絡したの?」とが聞くと駒形は「いや…」と答えます。

 

ヤスが「いいのか? お前 振ったこと後悔してない?」と聞くと「してないよ」と答える駒形、「本当か~? あれ以来 コンパも来なくなったじゃんよ~」ヤスが言うと「大丈夫だって」と駒形は笑って答えます。

 

そして手紙の続きには(君は彼女への罪悪感に苛まれているんだよね いや 違うか 自分を情けないって思ってるのかな ごめんね 僕もこれを書きながら考えてる 自分を嫌いとか気持ち悪いとか 全部わかるから何て書けばいいかわからないんだ ただ真名人 僕は君のことを気持ち悪いなんて思ってないし 最高のフレンドだって思ってる 東京に来たら一度会おう)と書いてあります。

 

東京の街で一人佇む駒形に「真名人…?」と”才”が声をかけます。

 

「初めまして 才です」と自己紹介する才に駒形は「初めまして…」と挨拶をします。

 

2人は居酒屋へ行き、才が「自殺に使おうとしたベルトは 普通に使ってんの?」と聞くと「うん 今も現役」と駒形が答えます。

 

「ははっ」と笑う才に今度は駒形が「才は? 飛び降りようとしたビルに行くことはあるの?」と聞きます。

 

才は「んー 遠くから見て「あそこから飛び降りようとしたんだなあ」って思うくらいかなー」と答えます。

 

「僕が言うのも何だけどさ 君がそこから飛び降りてなくてよかったよ」「僕も同じ同じ!釘が曲がってくれてよかったー」と2人は会話をしながら鍋を食べていると駒形が「ねえそれ取り箸だよ」と才に言うと才は「あれっ 本当だ ん?俺の箸は?」と”わたわた”します。

 

テーブルの下を駒形が覗くと才の箸が落ちており、「下に落ちてるよ」と伝えると才は「あれっ 本当だー いつ落ちたんだろう」とテーブルの下に入り込み落ちた箸を拾って席に戻ろうとした時”ガン”「たっ!」「いった~」とテーブルの下で頭を打ってしまいそれを見ていた駒形は「ぶっ」と思わず吹き出してしまいます。

 

席に戻った才は頭を摩り「くくく…」と顔を押さえ笑う駒形を見て「ん? え? 泣いてるの?」と聞くと「い いや… だって才 手紙ではあんなにクールで賢い感じなのに ギャ ギャップが…」と笑いながら駒形が答えます。

 

「そ そんなん言うなら真名人もっ もっとおとなしくて声が小さい奴だって想像してたぞ!」と才が恥ずかしそうに反論すると「ふはっ 声が小さいって何?」と更に駒形が笑い2人は何時間も楽しい時間を過ごします。

 

2人は居酒屋を出て、才が時計を確認し「…どうする 2丁目とか行ってみる?」と少し小さな声で駒形に聞きます。

 

駒形は「え いや~ そういう雰囲気はあんまり得意じゃないっていうか まだ勇気が出ないっていうか…」と少し緊張したように答えます。

 

「わかる 俺も…」と才も同じように答え「じゃ 今日は解散しますか」「そうだね」となり「またご飯行こうよ」「おう!」と2人はそれぞれ帰宅します。

 

別の日、自宅アパートに帰宅した駒形がポストを確認すると(ん? 才からだ)と手紙が届いています。

 

自室へ入り才からの手紙を開くと(真名人へ この間はありがとう 手紙に何でも書いているので話が続くか心配したけど 話題が尽きなくて安心したよ)と書いており一人暮らしの駒形は(だっ 駄目だ いつも通りの文章なのに 何故か面白い…)と心の中で呟きながら”くくく…”と静かに笑い(次は いつ会えるかなあ…)と考えます。

 

それからまた別の日、駒形が才との待ち合わせ場所で待っていると手を上げ近づいてくる才、駒形を見ながら歩いていたので目の前の電柱に気づかずぶつかってしまい鼻を赤くしてしまいます。

 

2人が話ながら歩いています。

 

才が「真名人は初恋いつ?」と聞くと「中1」と答えます。

 

「えっ 俺も!中1!」と嬉しそうに答える才に「へー 僕らって共通点多いよね」と駒形が言うと「死のうとしたり?」と才が言い「一度だけ彼女がいたり」と駒形が言います。2人の会話は続き「普通に結婚したいよね」「わかる」「普通に子供も欲しい」「わかる」「そして普通に死にたい」「…わかる」と話していると少し先を歩いていた才が振り返り「でもさ 普通って一体 何なんだろうな」と駒形に問います。

 

駒形は「僕らにとって普通なのが 普通なんじゃないかな…」と答えます。

 

その言葉に少し沈黙した才が駒形の方へ向きなおり目を見て「真名人」「普通に 付き合ってください」と告白します。

 

駒形は「はい…」と笑いを堪えながら返事をします。

 

少し怒ったように才が「なっ 何だよ! 何で 人の決死の告白を笑ってオーケーするんだよ!」と言うと「違う違う 嬉しくて 笑ってるんだよ」と駒形が答えますが「本当か!?ただおかしいって顔だぞ!」と才が言います。

 

2人は順調に交際を続け、同棲も開始します。

 

2人で街を歩いていると「あれっ中田じゃね?」と”平山”が才に声をかけて来ます。

 

「あー やっぱ中田だ!」と2人に近づいて来た平山が言うと才も平山に気づき「おー 平山!」と声をかけます。

 

平山は「久しぶりだなー 仕事何やってんの?」と聞くと「家具製作してる」と才が答えます。

 

「へー お前 物作り好きだったもんなー」と話し隣に居た駒形に気づいた平山は「あっ どうもー 平山です」と挨拶します。

 

「中田の友達?」と才に聞くと駒形が「はい 友達の駒形です 営業の仕事してます」と笑顔で答え「そうスか 俺は 保険会社で働いています」とお互いに自己紹介を済ませます。

 

駒形は「本屋寄ってくから話してなよ」と言い平山が「あー いいっスよ そんなー」と言うも駒形はその場を離れます。

 

平山の左手を見て才が「平山 結婚してたんだ」と言うと「おう 2年前にな 中田は?」と平山が聞くと「今んとこないかなー」と答えます。

 

平山は「結婚はいいぞー 男としての責任が生まれて生活に張り合いが出来るし 嫁さんはかわいいし 子供もかわいい!」と言うと才は笑顔で「そっか 羨ましいなあ」と言います。

 

その後も平穏な日々を過ごす駒形と才、ある日の朝テレビを見ながら才が「最近 この人らよく見るな~ なー真名人のタイプ当てようか? このニット帽の奴だろ~」と出勤の支度をしている駒形へ話かけます。

 

「才はヒゲの人でしょ」と駒形が返すと「うわっ当たり」と答え、駒形は話題を変え「今日休みだっけ」と才に聞くと「あ わりわり カレンダーに書いてなかった」と答えると「じゃ夜 外で食べようよ 仕事早めに終われる 予定だから」と誘います。

 

才は「おっ いいねー」と返事をすると「弁当ありがとう 行って来ます」と笑顔で出勤する駒形、才も笑顔で「行ってらっしゃーい」と見送り駒形が出て行った後(外食かー 真名人 何食べたいかな 普段家で作らない系がいいかなー)と”ニヤニヤ”しながら考えていると「あ 弁当 箸入れ忘れた 真名人ー あーもう出たか」と慌てて箸を手にし駒形を追いかけて行きます。

 

一方、駒形は自宅マンションのロビーを出た所で(才 どこに 行きたいかなー 家で作らない感じのがいいかな それとも…)と才と同じ事を考え会社に向かう所で”ガツン”と後頭部に強い衝撃が走りちょうど才が箸を届けに追いかけ追いついた所「真名人ー 箸ー」と壁から”ひょこ”っと顔を出すと目の前で駒形が倒れているのに気づきます。

 

「真名人…どうした? 真名人」とふらふらと駒形に近寄り目を覚さない駒形を目前にし大声で「真名人 おい おい!」と叫ぶのでした。

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143話「第72条 普通の恋人 2(1)」

倒れた駒形は病院に運ばれ”ICU”の前で椅子に座り祈るように拳を握りしめる才、少し離れた所から「…ほら やっぱり こっちじゃない」「広い病院だな」と言う声が聞こえてくる場面から始まります。

 

その声に気がついた才が立ち上がると「あの…真名人くんのお父さんとお母さんですか」と聞き父親が「はい」と答えると「電話した中田です」と言います。

 

母親が「そうですか… ありがとうございました」と言うと父親が「それで真名人は…」と聞きます。

 

「手術は無事終わりました それで今ICUに…」と才が答えると「そう…」と力無い返事が返って来ます。

 

母親は「何があったんでしょうか?」と才に聞き「すみません 僕もわからなくて」と才は答えます。

 

「はー…」と頭を抱え深いため息を吐く母親に才は「あの 座ってください」と言いますが「いえ 大丈夫よ」と言い続けて「…中田くんて真名人と一緒に住んでるお友達よね?」と聞き「あ はい」と答えると「いつも真名人が お世話になってます」と頭を下げ挨拶をします。

 

「いえっ とんでもないです 僕の方こそ…」と話していると看護婦がやって来て「駒形さんのご家族の方ですね」と声をかけて来ます。

 

母親が「はい」と答えると「面会できますのでどうぞ」とICUへ案内されます。 ICU才は深くお辞儀をしその背中を見送り、1人残された才はまた椅子に座り俯きます。ICUから出て来た両親は「中田くん 今日は本当にありがとう あとは私達が真名人の傍にいるから」と才に声をかけます。

 

才は「あの… またお見舞いに来てもいいですか?」と言うと「もちろん」と言ってもらえ「じゃあこれ 僕の番号です…」と両親に電話番号を伝え病院を去ります。

 

後日、才はお見舞いへ行き病室にて「こんにちは」と母親へ挨拶します。

 

母親は「あら 中田くん」と才を見て言い「電話ありがとうございました」と言う才に「いーえ」と答えます。

 

ベッドで眠っている駒形を見て「あっ 呼吸器外れたんですね」と嬉しそうに才が言います。

 

「ええ 自発呼吸に戻ったの」と母親も嬉しそうに答えます。

 

才が「鼻のチューブは?」と聞くと「栄養剤を入れるの 消化管を使う練習なんだって」と母親が答えます。

 

「…うっすら 目が開いてますね」と言う才に「うん でも 見えてはいないみたい」「ほら 全然反応ないでしょ」と母親が駒形の目の前で手を振って見せます。

 

”ピク”と駒形の手が動いた事に気づいた才が「あのっ 今 手がピクって…」と言うと「え」と母親も手を確認し”ピクピク”動く駒形の手を見て「ああ 痙攣よ 大変だったのよ最初 身体が のけぞるくらいビクビクして」と母親は言います。

 

才は「…… そっか… 何か… 普通に起きてるみたいですね」と言い母親は「そうよねぇ あっ ちょっと私 電話してくるわ 失礼」と病室を離れます。

 

駒形と2人きりになった才は「真名人 真名人ー 聞こえてる? 才だよ 俺の心臓マッサージ 痛かっただろ ごめんな 助骨 折っちゃって 起きたら ご飯行こう 約束したもんな」と駒形の手を握りしめます。

 

それからも頻繁にお見舞いに訪れる才、「こんにちは あっ 今日は お父さんですか?」「こんにちは えーと…」「中田です」「そうそう 中田くん 真名人 中田くんだぞ」「真名人ー 来たぞー」と声を掛けます。

 

寝たきりとなってしまった駒形は日によりパジャマを着替えておりある日「はあ… それは私達で探すんですか?」「はい こちらでの治療は 終了です リハビリ型や 療養型の病院を…」と病院側と両親で話し、別の日お見舞いに来た才へ両親がその旨を説明します。才は「えっ 転院…」と驚き「そうなのよ この病院は 急性の患者を 看るところ だからって」「そっか… 病院も色々 あるんですね」「そうなのよ 知らなかったわ」「……」と両親と話します。

 

また別の日、両親が「はぁ… こんなに転院先探すのが 大変なんてね」「真名人の為だ 頑張ろう」「そういえば中田くんも 病院探してくれたのよ そこも電話してみようか」と話します。

 

転院してからも相変わらず寝たきりの駒形ですが鼻のチューブは外れたまに目も開くようになります。

 

転院初日は「引っ越し 完了ー」と才が言い「家から近くなって よかったわ 真名人 今度お姉ちゃんと一緒に 来るからね」と母親が言い父親は「美名子 帰ってくるのか」と聞き「来週 子供達 連れてくるって」と話します。

 

別の日「こうやってね 関節の曲げ伸ばししてあげるの」「じゃ 俺 足の方やります 真名人ー 俺 この間仕事中に 指切り落としそうになってさー ははー」「え…」と母親と才が話します。

 

また別の日は「また転院ですか?」「病院ってあんまり 長居出来ないみたいなのよ」「俺探すの手伝います」「いえ 今度は紹介してもらえたから」「そっか よかった」と母親と才が話します。

 

そのまた別の日「中田くんは 本当によく来てくれるよなぁ」「そうね いい友達なのねぇ…」と両親が話します。

 

ある日、才がお見舞いに訪れた際に母親から「中田くんは 恋人いないの?」と聞かれ「いや… 一応…」と答えます。

 

「あら そう 大丈夫? いつも真名人のとこに来てくれてるけど」と母親は心配しますが才は「大丈夫です ちゃんと会ってるんで」と笑顔で答えます。

 

母親は更に「そうなの 付き合いは長いの?」と聞き「はい 結構」と才が答えると「ふう…」とため息をつき「この子は… 恋人いなかったのかしら」と呟きます。

 

才は「…… 確か しばらくいなかったと思います」(女の子の恋人は )と思いながら答えます。

 

母親は少し驚いたように「ということは いたことはあるの?」と聞き才は「はい」と答えます。

 

「そう… この子 全然そういう話 しないから もしかして女の子に興味ないのかもって心配してたのよ」と言う母親に才は笑顔で「それはないですよ いつも女の子の話で盛り上がってました」と言います。

 

「そうなの? 真名人ってどんな子が好きなの?」「本人の前じゃ言えません!」「えー」

 

「いいじゃない ねぇ真名人」「嫌だよなあ 真名人」と返事の無い駒形にも話かけながら2人はにこやかに会話をします。

 

「…転院も もう4回目じゃない? 実はね 在宅介護にしようと思ってるの」と母親が言います。

 

「あ… そうなんですか 真名人も喜びますね 住み慣れた家がいいですもんね」と笑顔ながら複雑な心境で才が答えます。

 

才が(真名人の家か… 車で2時間くらいかな 車買うか いや レンタカーの方が…)と考えていると母親から「だからね 無理してお見舞いに来てくれなくてもいいからね」と言われてしまいます。

 

「え…」とショックを受ける才に母親は「この子の為に何かを諦めないで 彼女との時間を優先させなくっちゃ この子はいつ意識が戻るかわからないし それなのに毎週のように来てくれて あなたの時間を奪うことが 本当に申し訳ないの」と言います。

 

才は「そ… そんなこと思わないでください… お お母さんが迷惑に思ってるなら… 俺の方こそ申し訳ないけど… 俺は自分の意志で真名人に会いに来てます だって 真名人は 俺の…… 命の恩人だから…」と言います。

 

母親は「…… え…」と驚きます。

 

「…高校生の頃 俺どうしても人に言えない悩みがあって ずっと死にたいって思ってました 話相手が欲しくて 雑誌の文通相手募集に住所を載せました」と駒形との出会いについて話始めるのでした。

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144話「第72条 普通の恋人 2(2)」

143話の続きで才が駒形との出会った頃の話の続きから始まります。

 

「何人か手紙をくれたけど 続いたのは真名人一人でした でも俺 やっぱり死にたくて 飛び降りるビルを探してました 屋上で色々考えました 楽になれるなあとか 靴は脱いだ方がいいのかなあとか それから そろそろ真名人からの手紙が届くよなあって…」その話を聞いた母親は「…真名人 あの頃いつも手紙を楽しみにしてた あなただったの…?」と聞きます。

 

才は少し俯き加減で微笑み(そっか… 楽しみに…)と膝に置いていた手を握りしめます。

 

そしてまた話を続けます。

 

「真名人は 俺に生きる気力をくれました 俺が今 ここにいるのは 真名人のおかげなんです恩返しなんて おこがましいかもしれないけど 自分にも出来ることが あると思ったら 嬉しいんです だから ごめんなさい 俺は自己満足の為に ここに来てます お願いします またお見舞いに行かせてください…」と懇願します。

 

駒形が実家へと戻り、才がお見舞いに来ます。

 

「こんにちは」と才が言うと母親は「いらっしゃい」と迎え入れてくれます。

 

玄関で「どうですか 改築後の住み心地は」と才が尋ねると「いいわよー 介護しやすくて」と母親が答え「おー 段差がない」「あっ テレビ台 安く作ってくれて ありがとうね」「いえいえ」と話ながら家に上がります。

 

家に上がると「こんにちは 姉です」と姉から挨拶され「初めまして 中田です これお土産です」と挨拶を返します。

 

姉が「真名人 中田くんだよ」と車椅子に座る駒形へ話しかけます。

 

「これはうちの息子 2つ上のお兄ちゃんもいる」と姉が一緒に来ていた子供を紹介し子供は「せんたろうです」と姉の影に隠れ”もじもじ”しながら才へ挨拶します。

 

才は「初めまして 中田です」と子供へ挨拶を済ませ「真名人 来たよ 才だよ」と駒形へ声を掛けます。

 

ある日、駒形の実家にて姉と母親が「じゃあ 中田くん よろしくね」と才へ声を掛け出かけます。

 

才は「はい しっかり ヘルパーするんで 皆さんでゆっくり してきてください」と母親と姉達を見送ります。

 

「さーてと… 俺らもちょっと散歩でもする? 庭に出るくらいにしとく? 桜見えるし 俺のヘルパーもサマになってきただろー」と反応の無い駒形に話かけ、車椅子を動かし庭に出ます。

 

庭に出た2人は並んで座り、才は駒形へ「あっ ちょうちょ」「こないだ 荷物の片付けしてたらさ 昔 真名人に貰った 手紙が出てきたんだよ 俺 全部取ってたんだー いやー まとめると 結構な量でさ」と話し掛けます。

 

「……」駒形からの返事は返って来ませんが才は「初めて手紙 貰った時さあ 丁寧な手紙だなあ 優しい人だろうなー って思った お互い見た目は 全然タイプじゃなかったよな 俺の写真見た時 ガッカリしなかった? …手紙 嬉しかったなあ… …あんな雑誌の 小さな 文通コーナーから… 俺のこと見つけてくれてありがとう 真名人 」「なあ ご飯食べに行く約束したの覚えてるよな? 俺 ずっと 待ってるんだからな どこ行く? 普段家で作らない系がいいかなー」と話し続けます。

 

場面が変わり死役所内のベンチに座る駒形にシ村が「駒形さん 『脳卒中死課』に駒形さんのお名前がありましたよ 直接の死因は 肺炎のようですが 何かにぶつかったのではなく くも膜下出血で…」と話し掛けます。

 

「それから ずっと植物状態で」と言う駒形に「駒形さん 思い出されたんですか?」とシ村が聞くと「はい…」と答えます。

 

駒形は自分の手や服装を確認し(僕の手… こんなだったっけ… スーツだと思ってたけど違う……)と思いじっと自分の手を見つめ「僕…… 27歳じゃない……」と言います。

 

シ村は「ええ 駒形さんが倒れてから18年経っています ご家族と 恋人の中田さんが ずっと お世話をしてくださっていたようですよ」と伝えます。

 

「才も… 18年間ずっと…?」と駒形が聞くと「ええ」とシ村が答え「18年って… とんでもない年月ですよ 植物状態の 僕の為に… 何で そんなこと……」と驚きます。

 

「それが中田さんにとって 普通のことだったんでしょうね」とシ村が言うと「普通…… そんなことありますか…? 18年? 目覚めるかもわからない僕の為に? 結局 僕は目覚めなかった… 何なんですか その残酷な普通」と駒形が問います。

 

シ村は「さあ それはお2人のことですから」と答えます。

 

駒形は”もし、才が逆の立場で植物状態になってしまったら”という事を考え(…… ああ…きっと僕も 才と同じ選択をするな 僕にとっての普通は 才と一緒にいることだ…)と思います。

 

「ちなみにですが… 遷延性意識障害[せんえんせいいしきしょうがい]… 植物状態であっても 伝達手段がないだけで 実は意識があるという方も いらっしゃるようです 駒形さんはいかがでしたか?」とシ村に聞かれ駒形は「いかがでしたかって… なかったと 思いますけど…」と答えるも生前、才と2人で庭に出た時のことを思い出し(…この記憶は 今思い出したもの? それとも)と考えながら結局「わかりません…」と答えます。

 

駒形の葬儀を終え2人で暮らした自宅に喪服で帰宅した才は着の身着のままベッドへ”どさっ”と仰向けに倒れ込みます。

 

”はあ…”とため息を着き知人と居酒屋に行った時「お前 恋人 いるんだろう 何で 結婚しないんだよ 」と聞かれたことを思い出し、才は「植物状態なんですよ 俺 その人以外と結婚する気ないんで」と答え知人は「あ… そうなんだ… ごめん…」と言います。

 

そんな場面を思い出しながら(へへ… 長いこと言い訳に使わせてもらったなあ… これからは 言い訳 変わっちゃうな… )と溢れる涙を止められず「ひく う… ううう」と嗚咽します。

 

そして「聞こえてる? 才だよ」「真名人来たよ 才だよ」と駒形の生前、お見舞いに通っていた時の事も思い出し(俺の声 届いてたかなあ… 届いてたら 嬉しいなあ…)と止め処なく涙が溢れます。

 

庭で桜を見る駒形と才、「俺のこと見つけてくれて ありがとう 真名人」と言う言葉に駒形は「僕もだよ 才」と答えるのでした。

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145話「番外編 たらい回し」

死役所にて「あら ここは天国ですか?」「いえ こちらは『シ役所』です 亡くなった方が成仏の手続きをする場所ですよ」「あらまぁ それじゃあここにいる人達って…」「ええお客様は仏様です」「あら じゃあ あたしも?」「仏様です」「オホホ」とシ村と年配女性の会話の場面から始まります。

 

” ” ” …”

 

その間も立花の後ろの方で「老衰でしたら『老衰課』ですね ご案内いたします」「これはどうも いい人生 過ごしましたわぁ~」とシ村と年配女性の会話は続きます。

 

『生活事故死課』の窓口にやって来た立花にハヤシが「こんにちは 事故すか?」と聞くと「えぇ まあ 事故で…」と立花が答えます。

 

ハヤシは「ほんじゃ 受付しますんで ここ座っててください」と案内し”成仏許可申請書”を差し出します。

 

椅子に座り立花は”成仏申請許可書”を書き始めそれを見ていたハヤシが「立花熊蔵さんすか かっこいいすね あ 死因のところは詳しめに頼んます」と声を掛けます。

 

立花は「あー… …」と黙ってしまい「熊蔵さん? もしかしてどうやって死んだか記憶曖昧すか?」とハヤシが聞きます。

 

「あー…」と答えるだけの立花に「ほんじゃちょっと調べますんで 書けるところ書いといてください」と伝えパソコンに向かい「えーと 立花熊蔵さん…」と調べ始めます。

 

調べているハヤシが「ん~? あの~ うち『生活事故死課』なんすけど 熊蔵さんの名前データにないんすよ どういう事故で死んだんすか?」と聞きながら立花の所へ近づいて行きます。

 

「あー… まあ… 色々と……」としか答えない立花に「ん~ じゃあ『人為災害死課』すかね~ うちと似てるんで間違いやすいんすよ 廊下挟んで向こう側なんで行ってみてください」と言うハヤシですが立花はやはり「あー…」としか返事をしないのです。

 

『人為災害死課』の窓口を訪れた立花、職員が「えーと… 立花熊蔵さん… 立花熊蔵さん… ない…」と立花のデータを調べます。

 

隣にいた別の職員に「あの お客様のデータがない時はどうするんですか?」と聞きます。

 

「ん? そりゃうちの課じゃないって事だよ」と答えると調べていた職員は「でも お客様はうちだって…」と言いますが「病死とかと間違ってんじゃない?」と言う2人の会話を「……」無言で立花は聞いています。

 

調べていた職員が立花に近寄り「すいません お客様 もしかして 病死とかとお間違えじゃないんですか?」と聞きますがここでも立花は「あー…」とだけ答え、職員は「それじゃ下の階に『病死課』がありますから そこで受付してください」と言います。

 

立花は「……」無言で『人為災害死課』を去り『病死課』へ向かいます。

 

職員は「病死だったみたいです」「そうだろー」と話ます。

 

言われた通り階段を下り『病死課』へやって来た立花のデータを職員が調べます。

 

マウスを”カチカチ”と動かし「立花熊蔵さん… ないですねぇ… もしかして癌ですか?」と職員が聞きますが立花は「あー…」と答えます。

 

職員は「それなら1階が『癌死課』ですよ 癌死は数が多いので『病死課』から独立しているんですよ」と伝え、立花は『癌死課』へ向かいます。

 

『癌死課』へやって来た立花を職員が調べますが「立花熊蔵さんっと… ねぇなぁ 」「医療ミスとかじゃねぇか?」「医療ミスって何課だよ」「『他殺課』じゃねぇの」と今度は『他殺課』へ向かうよう言われます。

 

また階段を上り立花は『他殺課』へ向かいます。

 

『他殺課』ではニシ川がイシ間にパソコンの使い方を教えています。

 

ニシ川が「だからそこはダブルクリックですって ていうか私 忙しいんですけど」と言うと「あー くそ 難しいな! いいから 教えてくれよ」とイシ間が答えます。

 

『他殺課』へやって来た立花に気づいたニシ川が「あ イシ間さん お客様」とイシ間に伝えます。

 

イシ間は「はいはい どうした じいさん」と言いながら窓口に来た立花へ近寄ります。 …

 

すると「事故で…」と立花が答えるとイシ間は「事故? うちは『他殺課』だぜ」と言いここからしばらく会話が続きます。

 

「医療ミスだと…」「あー そうか 気の毒になー あー でも 医療ミス? 」とイシ間が言うとニシ川が会話に入って来て「医療ミスなら『人為災害死課』ですよ」「あー… そこは一度行きまして…」「あれ じゃあ『生活事故死課』でしたっけ あそこ2つ ややこしいんですよねー」「そこも一度……」「あれ? だとすれば 他に考えられるのは… うーん あわかった 医療ミスに見せかけた殺人じゃないですか?」「あんた涼しい顔で物騒なこと言うよなぁ でも ま それなら確かに『他殺課』だわな」「ですよね」「じいさん名前は?」「あー… いや… やはり… 違うと思いますので… 他のところへ行ってみます」と言う立花に「そうか?」と不思議そうにイシ間が答えます。

 

あちこちにたらい回しにされどこに行けばいいのかわからない立花はベンチに腰掛け机に置いた”成仏許可申請書”を眺めます。

 

「お客様 どうされましたか?」とシ村が立花に話し掛けます。

 

「いや… まあ…」と立花が答えると「立花さん そちら死因の欄が まだ書かれていないようですが どのようにお亡くなりになられたんですか?」と”申請書”を見てシ村が聞きます。

 

「はあ… まあ… 事故で…」とやはり”事故”だと答える立花に「事故ですか 事故でも色々なものがありますよね 車にはねられたり お風呂で溺れたり 山で遭難したり 立花さんはどのような事故で亡くなられたんですか?」と聞きますが「……」と立花は答えません。

 

察したシ村は「立花さん 人には言いづらい事故だったんですか?」と聞きますがやはり「……」立花は答えないのです。

 

「わりといらっしゃいますよ 自殺を恥じて言い出せない方や あとは… 性交直後に亡くなられた方などですね」とシ村が言うと立花は「……」無言のまま”ピク”っと反応します。

 

続けてシ村は「ちなみに前者ですと5階の『自殺課』 後者ですとー 基本的には『生活事故死課』ですが 持病の有無によっては 2階の『脳卒中死課』か『心臓病死課』になることが多いですね」と説明すると「あー…」と立花は返事をします。

 

シ村が「ご案内はよろしいですか?」と聞くと立花は「あー…… あー… どうも…」とだけ言い椅子から立ち上がりその場を去って行きます。

 

去って行く立花の背中を見つめるシ村に「あのー ちょっとお聞きしたいんですけどねぇ」と別の年配女性が声を掛け「はい どうされましたか?」と通常業務に戻ります。

 

『心臓病死課』を訪れた立花が申請をすると職員に「はい こちらで大丈夫です では許可証が出来ましたらお呼びいたします」と言われ「あー…」と答え待ちます。

 

職員はパソコンに向かい「えーと 立花熊蔵さん 死因」と言いながら操作をし立花の”成仏許可証”の死因には(愛人との性交後に心臓が止まったため)と書かれています。

 

それを見ながら職員は「腹上死っと…」と入力し「ったく じいさんが… 元気だね~」と言い立花は俯き「……」と恥ずかしそうにするのでした。

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死役所15巻 感想

137~140話ではシ村の過去について詳しく描かれており” 罪”により死刑になった事が伺えます。「真犯人は誰なのか?」「幸子はどこへ行ってしまったのか?」「”加護の会”の今後は?」などまだまだ謎の多いキャラクターですので謎が深まり続話がますます気になります。

 

141~144話では同性愛という現在では有名人や著名人等も公表しているような世の中ですが物語の中ではまだまだ人に打ち明けられない、偏見が多かった時代背景になっている為とても切ない話になっているかと思います。

 

ですが、駒形と才の純粋でまっすぐな愛がそこには確かにあり切なくも感動できます。

 

145話の番外編では死因を頑なに事故だと言い張る立花が登場し、読み進めると”腹上死”…それも愛人との性交後となると確かに恥ずかしさもあり言い出せない死因です。

 

そんなに多い死因ではないですが人はいつ死ぬかわかりませんしこれ以外にも恥ずかしい死因はたくさんありますが自分が死ぬ時は是非とも気を付けたい死因の一つと言えます。

 

暗い内容の多い「死役所」ですがユニークでたまには息抜きに良いお話です。

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