人間の姫を魔王から取り返すために、勇者は地元を旅立ち、モンスターを倒して成長し、最後には魔王を討つ。
そんなRPGの鉄板のストーリーに一番重要な悪役が魔王です。
「魔王城でおやすみ」という漫画はさらわれた人間の姫「スヤリス姫」が安眠のために魔王城で生活する物語が綴られています。
今回はその姫をさらった魔族の王、「魔王タソガレ」について紹介します。
やっぱり限界ギリギリの顔だよね! pic.twitter.com/8ZXpStIaCN
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) February 19, 2022
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魔族の王「タソガレ」は一体どんな魔物なのか?身長や能力・メタ発言の多い名言とは?
魔王と言えば、人間を襲い、領土を侵略せんと、日々勇者陣営の人間達から恐れられている存在です。
しかし、安眠のために行動するスヤリス姫に振り回されており、姫からは「魔王タソガレ」は一切恐れられていません。
1巻1話からも魔王城にさらわれた姫は、眠れない日々を過ごすどころか毎日脱獄しては牢屋でぐっすり安眠されている始末です。
彼の名言、
「人質の姫がぐっすり安眠されてたまるかっ!!」
と最後にオチを持って行く始末です。
そんな魔王タソガレですが、意外にも見た目は頭に生えている角以外は普通の人間に見えます。
コミックスで紹介されている身長は186cm(角含めると190cm)で、ペットのレッドシベリアン・改(207cm)や、あくましゅうどうし(190cm)より少し低いぐらいですが、背の高い人間ぐらいの大きさです。
また年齢も実は60代であり、13巻にてポセイドンからカミングアウトされています。
魔族でも100年を超える年齢を過ごす者がいるため、実はまだまだ若い魔王なのだと思われます。
プロフィールでも地位が魔王で☆10であるに対し、わかぞうの☆が10個です。
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) June 22, 2021
人間の感覚で言うと親から引き継いだ20代の大企業の若手社長みたいなものでしょうか。
そして今でもあくましゅうどうしから、子供のときと同じように世話を焼かれているシーンがあります。
そんなタソガレですが、好きな言葉が「ゲームバランス」で、普段気にしていることがフラグ管理と戦闘バランスについてとプロフィールで公開されているため、かなり思考が現実のゲーム寄りになっている様子です。
実際、勇者が魔王城をめざして旅をしているときに現れては、必要アイテムや攻略方法について助言しているシーンが見られているので、勇者にレベルを上げてもらい自分と戦えるときを待ち望んでいるように見えます。
しかし、姫に勇者に渡す必要アイテムを安眠グッズにされたり、壊されたりして勇者の手に渡らないことが多く、「ゲームバランス・・・」と泡吹いて倒れます。
また、魔王タソガレですが、実はあまり戦闘らしい戦闘を行っている姿はあまりありません。
少ない描写の中、確認された彼の能力と言えば、巨大な魔力で周囲の魔物に威厳をみせること、空を飛べること、エネルギー弾を撃てることなど魔王らしい技を見せています。
修行場の天空寺では主でありスヤリス姫の伯母である胡裳の攻撃を難なくかわしています。
胡裳も天空寺を継いで、人間と魔物が騒動してもねじ伏せる力を持ち、なおかつタソガレの父であるウシミツと顔見知りなほどの実力者です。
彼女の攻撃をかわせるということは、武術も上級者で最低限の魔王としての力を持っていると言うことです。
他にも魔王城経営のための事務処理や勇者の現在地の確認など、細かな作業もこなしているあたり、あまり取り上げられませんがハイスペックなことが分かります。
魔物も恐れるその姿、魔王タソガレの第二形態の姿とパワーを解説!
1巻のプロフィールにて「戦闘時には姿が変わる」とあります。
これが第二形態のことを指しているのならば、勇者と出会う前に第二形態に変身してしまいます。
そのシーンがコミックス18巻の第230夜で魔王城を復興作業中に起こりました。
魔王城がとある原因で倒れてしまった際、修復作業にて姫が魔王城をゆめかわファンシーな内装にしてしまったために手がつけられない状況になりました。
大十傑集もお手上げになってしまったとき、魔王が立ち上がりました。
もともと第二形態になるのは避けたい魔王タソガレでしたが、実父の説得(?)や部下達が姫を止めることができなかった落ち込みようをみて、第二形態になることを決心しました。
「たとえ、魔王城が復活したとしてもフカフカキュートでは行かないのだ!!」
魔王城を復活させるために変身した魔王ですが、すぐに後悔します。
なぜなら、普段の倍以上の背丈とあふれる邪気で光る角と目で「(この姿怖い!!)」と周囲を怖がらせると思ったのです。
なので彼は勇者戦まで封印すると決めていたのでした。
しかし、第二形態でも人間であるスヤリス姫に怖がられず、一発ギャグのネタとして遊ばれてしまいます。
その様子から部下達も普段の魔王タソガレと中身は変わらないと安心したため、普段の笑顔を見ることができました。
その様子を見てタソガレは安心し、魔力を城に放って元の魔王城に戻すことができました。
ここで、第二形態の姿を元のサイズとくらべてみます。
まず身長ですが、18巻で出ている情報から、普段のタソガレの約1.7倍の身長です(約316cm)。
キャラクターデザインも変化しており、全身があざの様な模様が現れており、角も元の状態より太く、長くなっています。
魔力も魔王城を一瞬で修復できるあたり、かなり上がっている様です。
しかし、これにはデメリットがあります。
まず、タソガレが心配していた、サイズが大きくなり厳つくなることで、部下に怖がられることです。
実際姫も、最初はタソガレと気がつかず、でびあくまと一緒に警戒していました。
次に全力で魔力を放った反動から、第二形態の後の日に疲労が来て身体が小さくなるデメリットがあります。
ほげげ pic.twitter.com/JUGvwG3OHw
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) May 23, 2022
まるで筋肉痛の様です。
しかし、笑い事ではなく、仮に勇者に第二形態で倒されたとしたら、後で獣に襲われやすくなるなど危険な状態になるのは目に見えます。
なのでやはり、魔王の第二形態とは勇者が手強くなったときの奥の手なのですね。
父親や部下に囲まれて育った!魔王タソガレのかわいい幼少期を解説!
現在の魔王タソガレは実は魔王になってから10年以下と実務経験が長くありません。
それどころか魔王城で働く部下達、あくましゅうどうしやアウラウネなどの方が魔王城で働いた時間が長いです。
魔王はスヤリス姫の国と同様で世襲制であるため、前代魔王の偉功があったためについて行く魔族もいるとは思います。
しかし、他の魔族がタソガレの第二形態におののく様子を見せたり、元神であるポセイドンやハデス、ゼウスが部下にいたり、他にも長寿の魔族からの威厳をしめすことができるあたり、魔王として尊敬されている様です。
しかし、全魔王ウシミツ曰く「全く威厳が無い」と言われてしまい、タソガレは父親の様な威厳がほしいと思ってもいます。
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) January 24, 2021
しかし、威厳がないからこそ、魔王城に住む魔族が人間との戦争中であっても笑顔があふれているとウシミツは思っている様です。
さて、平和な統治を目指しているタソガレですが、その幼少期は魔王になるための教育を施されていたようです。
戴冠式前には、人間界で魔法を使わずに3ヶ月のサバイバル訓練を(ほぼ)一人で行っていたり、魔王の勉強を行っていたりしていました。
そして戴冠式前では、世話役で懐いていたあくましゅうどうしに頼らずに、自立しなければと思っていた様です。
そして自立した結果、魔王城には「でびあくま」や「ナスあざらし」などの弱い魔族をなくし、魔物の自立化を促したために笑顔のないRPGの理想的な魔王城になってしまったのです。
今年も激うまさくらんぼいただきました!!!!!!!! ありがとうございます pic.twitter.com/BgGuFfci34
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) July 10, 2022
原因は10年前にタイムスリップしたスヤリス姫とのろいのおんがくかが「いにしえのふとん」を盗ってしまった故に起きた騒動です。
10年前当時は世話役のあくましゅうどうしに甘えていると自覚していましたが、戴冠式への不安が大きく、あくましゅうどうしがお守りを縫い付けた布団で寝る予定でした。
しかし、その前にスヤリス姫が奪ってしまったのですが、これをあくましゅうどうしがタソガレの自立を促すための仕業と勘違いした結果が、笑顔のない魔王城です。
結果、弱い者を排他した強い魔族しかいない魔王城になってしまいました。
その後、布団をタソガレに返したことで、10年後の笑顔があふれる魔王城に戻ったのです。
戴冠式でも笑顔で先代魔王から冠を渡されるシーンは幼くも、明るい未来を臨む姿だったと思います。
ここでタソガレの成長ですが、10年間で天才気質なのろいのおんがくかが理想の魔王城と言っているあたり、良い魔王城の管理をしているのではないでしょうか。
本来の正史だと部下と和気藹々としていますが、タソガレが臨んでいた威厳もあるように見えます。
つまり、タソガレも方向性さえ間違わなければ、魔王らしい魔王になれるのだと思います。
ですが、代わりにあくましゅうどうしという心のよりどころを無くし、自他共に厳しくして行くことでおそらく見える未来は勇者に倒されて滅亡でしょう。
幼少期に誰かと暖かい環境で過ごし、助け合ってきたからこその魔王城の魔王になれたのではないでしょうか。
スヤリス姫達が元の魔王城に戻ってきた際には、タソガレは新作スイーツにわくわくして、部下を振り回していたりするので意外と上に立つ人材としてはありなのかもしれません。
魔王からクリスマス pic.twitter.com/U4ejkvTvSG
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) December 25, 2021
姫にも部下にも振り回される?魔王タソガレの目的は?
魔王タソガレは前述したとおり、部下との仲も良好で和気藹々とした雰囲気です。
それは人質である姫に対しても同じで、よく寝室に入り込まれてもすぐには追い出さず、逆に生娘のような悲鳴を上げています。
Happy Birthday to 魔王タソガレ
魔王城の主である、魔王様。
姫をさらった張本人だけど、姫にものすごく振り回されている。
今日は魔王城総出でお祝いですね魔王様、お誕生日おめでとうございます✨✨#魔王城でおやすみ pic.twitter.com/0ooxBq5U6U
— 「魔王城でおやすみ」TVアニメ公式 (@maoujo_anime) June 6, 2022
初めてスヤリス姫と出会ったとき(誘拐当日)も姫の尊厳や待遇について身の安全を守ることを一人で宣言していました。
そのあたりから、魔族なのに人の良さが分かります。
さて、魔王城では全く威厳のないと評価されるタソガレですが、その影響は魔王城勤めの新人に至ります。
その原因は言うまでも無くスヤリス姫なのですが、新人魔物にスヤリス姫(人質)のことを新人のはさみ魔物として紹介してしまったため、姫の待遇と対応から頑張れば良い待遇を得ることができると思ったようです。
その後、誤解は解け、スヤリス姫のことを人質と認識するのですが、人質がマイペースに牢屋から出て魔族を振り回している様子から、新人達もだんだんとマイペースになっていきます。
その内、マイペースな新人の代表が「はぐれかまいたち」です。
彼は新人研修旅行でスヤリス姫に一目惚れして以降、帰りのバスで近かった魔王に恋愛相談をしています。
彼が魔王への配慮が低いのもあり、その苦労さは計り知れません。
なぜなら、タソガレの世話係で幹部であるあくましゅうどうしが、スヤリス姫にかなり重い恋愛感情を持っているからです。
「スヤリス姫のあるところにあくましゅうどうしあり」と過言ではないほどです。
はぐれかまいたちの恋を応援していた魔王は、姫からストーカーの報告を受けたあくましゅうどうしに説教受けますが、彼女のルーティーンをしっていたあくましゅうどうしは自身もストーカーだと気づきます。
子供の頃から世話役だったおじいちゃん(あくましゅうどうし)が自分たちよりもずっと年下の人間の少女に恋心を抱いているのを見るのは、頭痛ものではないでしょうか。
そして新人部下も同じ少女に恋愛感情を抱いているのを(何故か)サポートする立場にあるのは・・・・
これは苦労人と言えるのではないでしょうか。
— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) September 16, 2021
本当は人とは争いたくない!?姫をさらった、目的とは?
タソガレは地下にいた魔族の不満を解消するために人間が管理する領土を奪おうとしています。
その一巻としてスヤリス姫を誘拐し軟禁しています。
すべては魔族の平穏な暮らしをさせるため、勇者含む人間に試練を与えています。
しかし、タソガレが人間に対してどう思っているのかを書かれているのが13巻の「境界山天空寺」編にて部下と共に(もちろん姫もついてきている)修行に出かけたときです。
天空寺は人間界と魔界との境界にあり、人間と魔族の中立地帯で争いごとは起きない場所です。
そして天空寺に主人であり、スヤリス姫の伯母であるオーロラ・胡裳・リース・カイミーンが山の奥に居座っていました。
彼女と対面したさいにタソガレは言いました。
「魔王のくせに人間を滅ぼしたいと思っていないのだ・・・」
彼は戦いこそ決着をつけるべきと考えていましたが、それでも人間を滅ぼしたり傷つけたい訳ではなかったのです。
胡裳はそのことを聞いて、タソガレに言います。
「人を滅ぼしたくない魔王がいても良いんじゃないか」
「その道はとても厳しい、なぜならお前の父親もできなかったのだから」
胡裳は彼女なりにタソガレを激励し、笑顔を見せたのでした。
「ここを継いだ意味があったな」
そして魔王軍幹部達は山を後にしたのです。
その後のストーリーでスヤリス姫が魔王タソガレに魔王業務をとおして、「只受け継いだだけでなく、素敵な王様になりたい」と語っています。
それを聞いたタソガレは人間と魔族の王として一人で変えて行くつもりだったのが、姫という力強い仲間ができたことを喜んだのでした。
(しかし、その数分後には姫の奇行に喜んだことを忘れたくなる出来事が起きています。)
魔王タソガレの初恋相手は勇者!?どうしてそうなったのか!?好きな人は?
コミックス20巻にてタソガレとスヤリス姫のパジャマパーティ予行練習でタソガレの初恋相手が判明しました。
それは15年前の修行にて人間界に訪れたときです。
崖から落ちてしまったタソガレは川に流され、現れた「ユウちゃん」という少女に助けられます。
ユウちゃんは人間ですが、タソガレが魔物であることに気がつかず、そのまま帰宅まで共に行動します。
その間、タソガレの修行の旅は甘酸っぱい初恋を過ごしました。
しかし、人間の国であるカイミーン王国(スヤリス姫の地元)が見えたとき、タソガレはユウちゃんの記憶を魔術で封じ、お別れをすることとなりました。
これがタソガレの初恋の話です。
このことがあり、タソガレは人間に対しての敵意や残虐性が少ない要因です。
さて、このユウちゃんという少女ですが、実は偽名で、コミックスで確認するとある人物にたどり着きます。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、「勇者アカツキ」がユウちゃんの正体です。
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Happy Birthday to 勇者アカツキ
\スヤリス姫救出のため、パーティと共に魔王城を目指す勇者。
姫とは幼馴染で、ものすごく打たれ強く、とってもポジティブ
魔王城へは、着実に近づいている…はず…?勇者アカツキ、お誕生日おめでとう✨✨#魔王城でおやすみ pic.twitter.com/fzLbUdS8U4
— 「魔王城でおやすみ」TVアニメ公式 (@maoujo_anime) July 7, 2022
ユウちゃん改め勇者アカツキは極度の方向音痴のために森で姫とはぐれて3ヶ月遭難した経験があります。
その間にタソガレと遭遇したのです。
ちなみにこの真実を知っているのはあくましゅうどうしだけで、スヤリス姫と魔王は全く気がついていません。
この真実に気づく日がくるのか、今後の展開が楽しみです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「魔王城でおやすみ」の舞台の魔王城を治める「魔王タソガレ」の王道の魔王を目指した結果、魔王らしくない魔王です。
RPGでは主人公目線のため、魔王の日常や姫の様子を知ることができませんが、このような魔王城ならば魔物と人が手を取り合うまで行かずとも共存できる日が近いのではないでしょうか。
ぜひ、「魔王城でおやすみ」をご覧になり、タソガレやスヤリス姫達のトンチキな睡眠コメディを楽しんで頂けると幸いです。
週刊少年サンデーで連載中!魔王城でおやすみが今週掲載分でなんと300夜!!長い!!完全に皆様のおかげです。いつもありがとうございます!
巻頭カラーなのでぜひよろしくね!!(コミックス派の人も読める話になっているぞ!!!!) pic.twitter.com/ew4amiPq2m— 熊之股鍵次 (@kuma_pomu) September 7, 2022