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『絶叫学級』は漫画アプリ『マンガMee』で全巻無料で読める?
いきなり、結論です。
『絶叫学級』はこちらの集英社が運営する漫画アプリ『マンガMee』にて全巻無料で読むことができます。
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『マンガMee』では、『絶叫学級』第1巻から最終巻までを惜しげもなく無料で公開してくれています。
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安心安全に、そしてタダで『絶叫学級』を最終巻まで読みたい方は『マンガMee』を使う方法が最もお得です。
『マンガMee』は、集英社が運営する公式アプリなので安全に利用できます。アプリをダウンロードする際もお金は一切かからないので安心してください。
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また他にも『マンガMee』では、以下のようなメディア化された有名マンガをタダで楽しむことができます。
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また漫画アプリに関して言うと、小学館が運営する漫画アプリ『マンガワン』や集英社が運営する『ヤンジャン』も特にオススメです。
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こちらの記事では、特にオススメする漫画アプリを厳選してランキング形式でご紹介しています。「無料で多くの有名漫画を読みたい」と思っている方はぜひ一読してみてください。
次に『マンガMee』の使い方(システム)を簡単にご説明します。
『マンガMee』の基本的な使い方
『マンガMee』では、アプリ内アイテムである『チケット』と『ボーナスコイン』を使用して読むことになります。
簡潔に言うと、『チケット』『ポイント』などを使って1作品、1日に最大5話まで無料で読むことが可能です。
『絶叫学級』も1日に最大5話まで読み進められます。
ここでは『マンガMee』で使うアプリ内アイテム『チケット』『ポイント』のそれぞれの使い方を簡単に説明します。
『マンガMee』のチケットとは?
『チケット』はチケットアイコン(↓ピンク色の線で囲んである)が表示されている話に使うことが出来ます。
各作品ごとに1日1枚使用することができ、チケット使用後23時間で、新たなチケットが配布され各作品をまた1話無料で読むことが出来るというシステムです。
つまり、ほとんどの作品を1日1話無料で読むことのできるシステムがこの『チケット』なのです。
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『マンガMee』のボーナスコインとは?
『ボーナスコイン』は毎日、5~15秒程度の広告動画を視聴することで30ボーナスコイン(作品1話分に値する)を取得することが出来ます。
マンガMeeに掲載されている作品は、すべてこの『ポイント』の対象です。(※ポイントを使って読むことができるという意味)
↓『マンガMee』アプリを起動すると「短い動画を見て30ボーナスコインをGET!」と書かれた以下の画面が表示されます。
「動画を見る」ボタンをタップし、短い広告動画を視聴することで、マンガ1話分を読むために必要な30ボーナスコインを獲得することができます。
1日1回必ずこのシステムが使えるので、活用しましょう。(※広告動画をしっかり見る必要はありません。適当に流しておくだけでOK!)
また、今なら『マンガMee』を新規ダウンロードした際の特典として500ボーナスコインが手に入ります!
1話につき、30ボーナスコインを消費するので、500ボーナスコインは、約16話分に値します。
単行本にすると1~2冊分です。
このお得な特典をゲットできる今のうちに『マンガMee』をダウンロードしてしまいましょう!
アプリのダウンロードは、もちろん無料です。安心してください。
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『チケット』『ボーナスコイン』以外で1日3話分の漫画を読む
『チケット』『ボーナスコイン』以外に1日3話分の漫画を無料で読める仕組みがあります。
その仕組みがこれ、
見たいエピソードの漫画のページへ飛ぶと、「動画を見て無料で読む 残り3回」と表示されます。これをタップし広告動画を視聴することで1話分のエピソードを新たに無料で読むことが可能となります。
3回分この仕組みを使ったら翌日0時にリセットされ、また利用できます。
- チケットを使い1日1話無料で漫画を読む
- 短い広告動画を見て毎日30ボーナスコインを獲得し1話分の漫画を無料で読む
- 短い広告動画を毎日最大3本見て、3話分の漫画を無料で読む
以上の事から『マンガMee』は、1つの作品において、1日に最大で5話分のエピソードを無料で読むことができるかなり気前の良い漫画アプリであることが分かります。
遠慮なく無料で読ませていただきましょう!!(^^)/
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『絶叫学級』の読者の反応や評価は?
集英社みらい文庫の「絶叫学級」凄く面白い。小学校高学年くらい向けの小説だけど、ホラーを通して「友達を裏切るな、陰口を叩くな、いじめには立ち向かわなくては」という、大切なことを伝えてくれる。凄くいい pic.twitter.com/Hihd9ccY
— grenadier💉💉 (@pzgrenadier) January 12, 2013
絶叫学級めっちゃ可愛いし怖いし面白いので、読んでください
黄泉ちゃんちょー可愛いです
欠損女の子です
猫目です— うめぼし (@USBM12) November 20, 2021
絶叫学級も確か続編?の絶叫学級転生も面白いからオススメ!
— 狐羽緒カルト🐾Vtuber📚次回日曜配信予定 (@karutokohao) October 28, 2021
『絶叫学級 転生』というホラー漫画をちょいちょい追っているんだけど、面白いんだわこれが。小中学生向けと侮ることなかれ、社会風刺の面もあって結構ほんとに怖い😇 pic.twitter.com/yuFSmVnQUl
— さかな (@hiyousa22) August 1, 2021
いしかわえみ先生の絶叫学級読んだ方がいいよ
絵が可愛いし、話も面白い
ホラー大丈夫な人だけ— みぽや (@jojo__mipoya) July 29, 2021
シーモアで絶叫学級買っては読みを繰り返してる やっぱり面白い
— たかね (@takane_aaaa) July 2, 2021
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『絶叫学級』あらすじ紹介!
「ようこそ絶叫学級へ」
謎多き幽霊、黄泉(よみ)が案内人として様々な恐怖体験をオムニバス形式で紹介します。
「呪いのゲーム」に「不思議な日記」、「口裂け女」など、人間の恨みの恐ろしさ、醜さや狂気にまつわるエピソードを傍観者として紹介していく黄泉ですが、話が進むにつれて、黄泉自身の秘められた過去も明らかになっていきます。
『絶叫学級』登場人物紹介!
黄泉(よみ)
物語の冒頭にいつも現れる黒髪ロングで猫の様な瞳をしたセーラー服姿の美少女な幽霊。
生前の名前は秋元 優美(あきもと ゆみ)といういじめられっ子でした。
いじめっ子に対して反論するなど、芯が通っていて思ったことをはっきりと口に出すタイプです。
「まこと」という親友が自分のいじめに巻き込まれそうになったため、裏切った振りをして、まことを逃がし、いじめっ子を道連れにして家庭科室でガス爆発を起こして死んでしまいます。
この時の遺体には下半身がなく、そのせいか、幽霊になった後もその姿には下半身がありません。
死後しばらくの間は自分が死んだ家庭科室に留(とど)まっていましたが、そこで知り合った瑞希 悠(みずき ゆう)と関わるうちに心を絆(ほだ)されていきます。
しかし悠の幼なじみである詩織(しおり)は日常的にいじめを受けており、いじめっ子に脅されて「黄泉様(よみさま)」を祀(まつ)る祠(ほこら)に貼ってあった御札を剥がしてしまったことから、封印が解けた「黄泉様」が悠を取り込もうとします。
そんな悠を守るために「黄泉様」を自分自身に封じ込んだことで、一体化してしまいます。
猫の様な瞳はその「黄泉様」の名残。
精神は「黄泉様」に乗っ取られているようで、人のために自身を封印した優美に対する当てつけのつもりで、登場人物が最終的に破滅する人の醜さや愚かさにまつわる恐怖話を語っています。
一見冷酷そうに見えますが、「黄泉時計(よみどけい)」(9巻収録)にてルイが水原(みずはら)を助けるために払った代償、「大切な未来」を5年分のみにするなど、優しさが感じられる一面が見られることも。
物語を語るだけではなく、「黄泉時計」や「黄泉様の言う通り」(12巻収録)、「黄泉の扉」(16巻収録)などで、自身も怪異となって登場します。
その中でも「黄泉がえる街」(20巻収録)では誰かの寿命を使って死者をよみがえらせる事が出来たり、「黄泉かくれんぼ」(19巻収録)では人を過去に戻らせることができるなど、元は神様であるがゆえの力を使っていました。
保坂 まこと(ほさか まこと)
生前優美と幼なじみで親友だった教育実習生。
学生時代に優美をいじめから守ることが出来なかったことをずっと後悔しています。
いじめっ子を道連れにした優美の選択は間違っているとして、いじめられている生徒の力になろうと先生を目指しました。
優美が死んだ後に現場に遺されていた、爆発で焦げた上履きを未だに手放す事が出来ずにいます。
杉本渚(すぎもと なぎさ)
些細(ささい)な理由から、ある日突然いじめの標的にされてしまいます。
机に落書きされたりなど、酷いいじめを受けている所を教育実習生のまことに助けられますが、その事をいじめっ子達に非難された事から、まことを拒絶します。
ひょんな事から学生時代のまこととして過去に遡(さかのぼ)り、そこで優美とまことの関係と過去を知ります。
優美の死を目の当たりにした直後に現在に戻り、まことから「優美のような生徒を出さないために母校に来た」という言葉を聞いて自身の心を奮起(ふんき)します。
後日、いじめてきたいじめっ子に啖呵(たんか)をきって追い返すことができました。
その事によって、友達もでき、生きる幸せを感じながら楽しく生活しています。
瑞希 悠(みずき ゆう)
たまたま入った家庭科室で優美と出会います。
最初は幽霊である優美に怯えていましたが、関わるうちに恐怖は消え、成仏できるように協力するようになります。
幼なじみの詩織が酷いいじめにあっていることを知り、怒りに任せていじめっ子の1人を殺そうとしますが、「黄泉様」が復活した際の騒ぎで未遂に終わります。
優美に「自分と同じになるな」と諭され、自分を取り戻します。
優美が「黄泉様」を自身に封じたことで行方が分からなくなりますが、家庭科室で「必ず見つける」と約束します。
詩織(しおり)
正義感が強く、いじめられているクラスメイトをかばったことでいじめの標的にされてしまいます。
悠にはシカトされてるだけだと誤魔化していましたが、結構洒落にならないレベルのいじめだったようです。
いじめっ子に脅されて「黄泉様」の祠の御札を剥がしたことで封印が解けてしまいます。
優美の姿は最後まで見えませんでしたが、悠の話を信じ、感謝します。
黄泉様(よみさま)
普通の祠の神様とはちがい、人々の怒りや悲しみを請け負う、感情の掃き溜め(はきだめ)のような存在でした。
見た目は黒いモヤが塊になっていて、瞳が猫の様に縦長になっています。
詩織達が御札を剥がしたことで封印が解けますが、優美の体に封印され、現在は優美と一体化して優美に対する当てつけとして恐怖話を語り続けています。
『絶叫学級』見どころ紹介!
見どころ①大人でも楽しめる本格ホラー!
掲載されているのがりぼんコミックスなので読者層は結構若いのですが、怖さのレベルはとても高いです。
内容は心霊系はもちろんですが、人間の妬みや恨みなどからくる恐ろしさと醜さも描かれるヒトコワな話も多く収録されています。
正直個人的にはこのヒトコワな部分が1番恐怖を感じました。
物語の序盤では心霊現象に襲われる可哀想な主人公かと思いきや、実は人を陥れたことによる自業自得だったり、主人公が慕っている人物が実はとんでもないクズだったりと、「この世で最も恐ろしいのは人間」という言葉をよく表しています。
ホラー映画やドラマを見つくしてホラー耐性がある人でも背筋が恐怖でゾクゾクしてしまうようなエピソードが盛りだくさんなので、ホラー好きな人にぜひおすすめしたいです。
見どころ②絵面のギャップがすごい!
作者のいしかわえみさんの描くキャラはさすが少女漫画家なだけあってとても可愛いです。
キャラだけ見たら誰もホラー漫画とは思わないような可愛さですが、ホラーシーンになるとそれが豹変します。
可愛い顔をしたキャラが本性を現した際の顔面崩壊は「賭ケグルイ」を彷彿(ほうふつ)とさせます。
物語の主人公を襲う幽霊や狂人の恐ろしい表情は同一人物が描いたとは思えないような迫力です。
見どころ③オムニバスだけじゃない!
基本的にその話ごとに主人公が変わるオムニバス形式ですが、それだけではありません。
黄泉は、同じくオムニバス形式の「世にも奇妙な物語」でいうところのタモリさんポジションですが、なぜ幽霊になったのか、なぜ「絶叫学級」の語り手となったのかが少しずつ明らかになっていきます。
オムニバスとは別に他の物語が展開していく所もこの「絶叫学級」の魅力の1つです。
見どころ④展開が予想外!
ホラー漫画や映画などは大体主人公が恐ろしい目にあう事は予想できますが、その恐ろしい出来事の裏に隠された真実や結末、登場人物の抱える秘密がとにかく予想外なんです。
その真実や秘密も、ただ突然明かされるわけではなく、ちゃんと伏線があった上で明かされていくので、「あの時のあれはそういう事か!」となるのがとても気持ちが良いです。
私はどんでん返しのラストが好みで、ホラー漫画やホラー映画も、ラストに主人公が助かるというラストよりも、助かったと思ったけど、実は助かってなかったというラストの方が、ホラーとしての面白さを感じます。
私が特に衝撃的に感じた話は、10巻収録の「男の子と女の子」です。
女の子に面倒くささを感じた主人公がある日突然自分が男として生きるパラレルワールドに迷い込むというこの話。
これだけ聞くとただのファンタジーですが、男になった主人公はある事件が原因で複数のクラスメイトを衝動的に殺してしまいます。
我に返った主人公は元の世界に帰りたいと願うと自分が女として生きる元の世界に戻ります。
しかし、そこでもパラレルワールドと同じシチュエーションでクラスメイト達を殺していた・・・という結末を迎えます。
初めて読んだ時はまさかの結末に絶句しました。
「絶叫学級」には、これ以外にも衝撃のラストを迎える話が数多く収録されています。
私のように「どんでん返しのラストが大好き!」という方はとても楽しめるかと思います。
『絶叫学級』序盤ネタバレ紹介!
1時間目「悪魔のゲーム」
「初めまして、絶叫学級へようこそ」
「あなたが体験したことのない授業へ私がご案内します」
真夜中の学校の教室内でセーラー服を来た少女が語り始めます。
「それは何気ない日常の中で 大きく口を開けて待っているもう1つの世界・・・」
小学6年生の美緒(みお)は学校で流行中のゲーム機の話題で盛り上がっているクラスメイト達を見てため息をつきます。
「どしたの 美緒」
美緒の友人由加理(ゆかり)が声をかけます。
美緒はお母さんに勉強しない事を理由にゲーム機を買ってもらえない事を由加理に愚痴ります。
美緒と由加理が話している所に他のクラスメイトが対戦をしようと由加理を誘います。
そしてその対戦には美緒が密かに想いを寄せる阿部(あべ)くんもいるようです。
羨ましさのあまり涙目になる美緒ですが、お母さんもお小遣いもあてにできず、このままでは仲間はずれにされてしまうと悩みます。
その時、何かを蹴ってしまいます。
何かと思い、見るとそれは黒いゲーム機でした。
不思議に思い拾いあげると何も押してないのにゲーム機の電源が入ります。
画面には「アニマル人生ストーリー」と出ました。
対戦ものではないことに美緒はガッカリしますが、「このゲームをはじめるまえに」という説明文に目がとまります。
「このゲームはとりえのない平凡なアニマルが さまざまなイベントを積み重ね アニマルキングダムの王様に成長するゲームです」
「ありがち」と美緒は笑います。
説明文によると、ゲームを終えるためには王様になるかリセットするしかありません。
「リセットする場合 そのシーンまでに積み重ねてきたイベントの効果・功績すべて消去されます。」
「ゲームを始めますか?」
選択を迫られる美緒ですが、ちょっとくらいとゲームを始めます。
画面に可愛いウサギのキャラクターが出てきたので「ミオ」と名付けました。
すると画面の中のミオは誰かが落とした木の実を発見します。
自分のものにするか、おまわりさんに届けるかの選択肢がでます。
美緒はおまわりさんに届ける方を選択しました。
その直後に美緒の前に落し物の財布が現れます。
美緒は拾って交番に届けると丁度落とし主が相談に来ているところでした。
大喜びで美緒に感謝する落とし主はお礼にと1万円を渡します。
驚く美緒におまわりさんは隣町で不審者がでたから気をつけて帰るようにと声をかけます。
思わぬ臨時収入に喜んでいると、ゲームのミオも落し物のお礼に木の実をもらっていました。
結局美緒は、どうせ落し物だと思い、ゲーム機を自分のものにしてしまいます。
翌日、ゲーム内のハートマークのゲージに気づく美緒ですが、阿部くんが登校してきたことに気づき声をかけようとします。
しかし、奥手な美緒は思うように声をかけることが出来ませんでした。
ゲームのミオにもトラオくんという想い人(?)がいるようで声をかけるかどうかの選択肢がでます。
せめてゲームのミオには頑張ってほしいと、美緒は声をかける選択肢を選びました。
次の瞬間、突然阿部くんが美緒の方を振り返り、「おはよう」と声をかけてきました。
しかも一緒に教室まで行くことになり、嬉しい反面驚く美緒ですが、この時ゲーム内で起きたことが現実にも起こることに気づきます。
その後もテストで100点をとったり、阿部くんとデートしたりと思い通りの展開に発展していくことに「これは魔法のゲームだったんだ」と美緒は感動します。
「こんなに良いゲーム、知られたら皆欲しがるに決まってる!」とゲームの事を友人の由加理にも内緒にしました。
またイベントが発生します。
「森の中から何かが接近中!どうする?」
早く王様になってクリアしたい美緒は慎重にいこうと、「立ち止まって様子をみる」を選択します。
目の前には十字路がありました。
何が来るのかドキドキしながら待つ美緒ですが、その横を美緒より幼い小学生の男の子が走っていきます。
先を越されると美緒が焦った直後、男の子は大型トラックにひかれてしまいました。
美緒は今までと違うイベントに、動揺し、恐怖を感じます。
ふとハートマークのゲージを見ると前より減っていることに気づきます。
翌朝教室では先生が、隣町に出た不審者が近所にも現れたという話をしています。
美緒はそれどころではありません。
ゲームが気味悪い上に体のだるさも感じています。
ハートマークのゲージは前の日よりも急激に減っていました。
美緒は由加理や他のクラスメイト達に相談しようとしますが、何故か避けられてしまいます。
由加理が放課後話したいと美緒を呼び出しました。
由加理はクラスメイト達が美緒を避けていたのは、最近美緒が話しかけてもずっと上の空だったこと、1人でさっさと帰ってしまうことが原因だと話します。
皆に謝った方がいいと由加理に言われた美緒は、「皆もゲーム機を持っていない自分を置いてきぼりにしていたくせに勝手だ」と怒ります。
しかし、由加理は今はもう美緒もゲーム機を持っているのに話に入ってこないことを指摘し、「そんなだから皆も口ききたくなくなっちゃうんだよ」と言い返します。
その言葉に憤慨(ふんがい)した美緒は、「もう友達なんていらないよ!」と怒鳴って、呼び止める由加理を無視して走り去ってしまいます。
下校時刻が過ぎるまで美緒は泣いていました。
すると電源を切っていたはずのゲーム機の画面が突然つきます。
「森の嫌われ者オオカミ登場」
ふと顔を上げた美緒の目の前には帽子を深くかぶり、手袋をした片手に鎌を持った男が立っていました。
美緒は不審者の話を思い出します。
あわてて学校の女子トイレに美緒は逃げ込みました。
男は鎌でトイレのドアを引っ掻きながら近づいてきます。
美緒は怯えながら、由加理に謝らなかったこと、相談しなかったことを後悔しました。
またゲーム機の画面がつきます。
「おうちに逃げこんだミオ、オオカミはすぐそばまできています。どうする?」
選択肢によっては助かるかもしれないと美緒は期待します。
「中からドアをあける」
「ドアのカギがこわされる」
出た選択肢はこの2つでした。
絶望する美緒をトイレのドアの隙間から不審者がのぞきます。
ドアを無理やり開けようとする不審者に怯える美緒はハートマークのゲージがどんどん減っていくことに気づきます。
「これもしかして命のカウントダウンだったんじゃ」と愕然とします。
そこで、リセットすればゲームをやめれることを思い出します。
必死でゲームをリセットしようとします。
決定ボタンを押した瞬間、トイレのドアが勢いよく開きました。
開けたのは美緒のクラスメイト達でした。
実は追いかけてきた不審者は変装したクラスメイトの男子で、クラスメイト達が相手にしてくれない美緒を驚かせようと仕掛けたイタズラでした。
そこに由加理がやりすぎだと怒って駆けつけてきました。
不審者が捕まったニュースがさっきやっていたと美緒が入っていた個室に声をかけます。
しかし、トイレの個室には美緒の姿はなく、美緒が拾った黒いゲーム機だけが落ちていました。
そのゲーム機からはかすかに美緒の声がします。
「・・・けて 助けて・・・」
「ここから出してぇっ」
「いやあぁぁぁぁ・・・」
美緒の断末魔と共にゲーム機の電源は落ちました。
2時間目「呪いの絆」
満月を背景にたたずむ校舎。
「さぁ 絶叫学級の時間です」
そう語り始めたセーラー服の少女には下半身がありません。
「「憎しみ」・・・心の奥底に誰もが持つ感情 それは時に思いがけないきっかけで目を覚まします」
「コタロー ごはんだよっ」
中学1年生の愛(あい)が呼びかけますが、寝床らしき毛布を敷いたダンボールは空です。
また探検してるのかと友人2人と話していると、愛の足にコタローがおしっこをかけていました。
愛は悲鳴を上げ、友人達はそんな愛とコタローを見て笑っています。
コタローは3ヶ月前に愛達の学校に迷い込んできた子犬です。
愛とクラスメイト達が通学路で雨の中濡れて鳴いているコタローを見つけて、そのままクラスでお世話をすることになりました。
「例のアレは出来たの?」と愛に友達が聞きました。
「あと一息で完成なんだけど」と愛が返していると、コタローが何かに気づいて吠えました。
コタローが吠えた先を見ると、黒沢(くろさわ)さんという前髪が長く、暗い雰囲気をしたクラスメイトの女子が黒魔術の本を持って何やらブツブツ言いながらこちらを見ています。
友人達が気味悪がって目を合わさないようにする中、愛はコタローを連れて黒沢さんに撫でてあげてほしいと話しかけます。
しかし黒沢さんは驚いて逃げるように去ってしまいました。
そんな黒沢さんを変人扱いする友人達の言葉に、愛はコタローが黒沢さんに懐いている事から疑問を持ちます。
すると、友人の1人が愛が憧れている坂原(さかはら)先輩がいると愛に言います。
坂原先輩の友人が愛がコタローのおしっこ臭い事をからかいますが、坂原先輩は愛をかばいます。
そんな坂原先輩に愛はときめきますが、コタローは何故か坂原先輩に唸(うな)っています。
場面は変わって放課後、愛はコタローの犬小屋を作っていました。
先程友人達と話していた例のアレとは犬小屋のことだったようです。
犬小屋が完成したことを喜ぶ愛ですが、そこにコタローが不気味な人形をくわえて持って来ました。
愛が驚いていると黒沢さんが「返してっ・・・」と言って奪いとってしまいました。
愛が黒沢さんが気に入らない人間に呪いをかけているという噂を思い出して動揺します。
黒沢さんに人形のことを聞こうとしましたが、黒沢さんがドッグフードを持っていることに気づきます。
一緒にコタローにエサをあげていると、黒沢さんはコタローを見て優しく微笑みました。
黒沢さんの笑顔を初めて見る愛は喜びますが、コタローがケガをしていることに気づきます。
愛がコタローのケガは色んなところを探検しているからだと話すと、黒沢さんは険しい顔になりました。
「あなた・・・何も知らないのね 幸せな人」
そう言うと黒沢さんは立ち去ってしまいます。
落ち込む愛でしたが、完成した犬小屋にコタローと入って冬になったらかまくらを作ったり、春になったら卒業式を一緒にやろうとコタローと約束しました。
翌日、愛はコタローのエサを持って犬小屋に向かいます。
すると先生達が集まって騒然としています。
コタローに何かあったのかと先生に聞きますが、見てはいけないと止められます。
しかし、愛は変わり果てたコタローの姿を見てしまいます。
クラスメイト達がコタローの死を教室で悲しんでいる頃、愛はコタローの犬小屋があった場所に1人座り込んでいました。
そこに坂原先輩達の話し声が聞こえました。
それは耳を疑うような内容でした。
坂原先輩達はコタローを自転車につないで無理やり走らせたのです。
コタローは自転車の速度に着いていけず、ひきずられ、命を落としました。
その話をしながら、「良いストレス解消になった」と顔を歪めて笑う坂原先輩を見た愛は愕然とします。
坂原先輩達はずっとコタローをいじめてストレス発散していたのです。
そして、黒沢さんがそのことを知っていて、坂原先輩達を呪おうとしていたことに愛は気づきます。
1人でしゃがみこんでいる黒沢さんに愛は話しかけました。
「昨日のまだある?」
「私にもちょうだい」
後日、学校ではある話題で持ち切りでした。
坂原先輩が事故死したというのです。
トラックに服が引っかかり、気づかれないまま長い距離を引きずられ、見つかった遺体は直視できない程にひどい有様だったようです。
コタローのお墓を作りながらその話を聞いている愛は、友人に呼ばれて振り向きます。
その顔は晴れ晴れとした笑顔でした。
3時間目「メリーの食卓」
「こんにちは 絶叫学級が始まる時間です」
セーラー服の少女が語り始めます。
「ずいぶんと寒くなってきましたね 夜の闇がもっとも長い時期です」
「そして今日も1人 恐怖の入口に1人の少女が迷い込んできたようです」
小学3年生のリカは超偏食で、今日も嫌いなものばかりの給食とにらめっこしています。
結局全部残そうと席を立つリカですが、担任の先生に見つかってしまい、怒られます。
せめてパンだけでも食べるようにと渡されますが、そのパンはレーズン入りでリカが1番嫌いなものです。
「誰にも迷惑をかけていないのに」と、リカはふてくされます。
ふと教室に飾ってあるフランス人形が目に入りました。
このフランス人形はメリーという名前で、ずっと昔から教室に飾ってあるそうです。
リカはメリーの膝にお供え物だと言ってパンを置くと、友人はあれだけ叱られたのにと呆れていました。
場面は変わり、体育の授業の後、クラスメイト達と教室に戻るとメリーにあげたパンが減っていました。
女子達がどうせ男子がイタズラで食べたんだろうと話しますが、男子達も一緒に体育から戻ったばかりなのでそれは不可能です。
すると男子の1人が「メリーさん また食べたんだ?」と言いました。
驚くリカに男子は、メリーは自分のお父さんが子供の頃から教室にあって、夜な夜な食べ物を探し、水槽の金魚を全部食べてしまったと話します。
他の女子が「どうせ嘘だろう」とバカにする中、リカだけは「食べ物を食べてくれるなんてラッキーだ」と考えます。
そこでリカはこっそりメリーを家に持ち帰ることにしました。
そして夕飯の時間になり、リカはお母さんに「食べることは生きることにつながっていくのだから」と偏食について小言を言われます。
また始まったと思いながらリカは自分のおかずを床にあるメリーの前に置きます。
それに気づいたお母さんが「またこっそりおかずを捨てただろう」と怒ります。
しかし、お母さんが拾いあげたお皿は空になっていました。
まぎらわしいとお母さんは言いますが、それを見てリカは「本当にメリーが食べてくれた」と感動します。
それからリカは嫌いなものはメリーにあげるようになり、先生達からも褒められるようになりました。
喜ぶリカですが、食べ物のほとんどをメリーにあげているのに全くお腹が減らないことを不思議に思います。
しかもメリーは最近まるで新しい人形のように髪と肌がイキイキしているのです。
ある朝、学校に行く前のリカにお母さんが残さず給食を食べてることを褒めてくれました。
実際はメリーに食べさせているのでリカは罪悪感を抱きます。
登校中、クラスメイトが自分も嫌いな食べ物を食べれるようになったという話を聞いて、1回だけメリーを頼らず頑張ってみようとリカは思います。
メリーを頼らないので食べるペースが遅いリカですが、それを見た担任の先生に頑張って食べていると褒められます。
自分の力で食べたからか、いつもより褒められたことを嬉しく感じたリカは、その日以降もメリーを頼らずに自分で嫌いなものを食べるようになります。
そんなある日、体育の授業中にリカは一瞬体が動かなくなり、転んでしまいます。
保健室で休んでから皆より早く教室に戻ると、自分の机がめちゃくちゃに荒らされていました。
教科書やノートがビリビリになっているのを見て、リカは誰のイタズラだと憤慨(ふんがい)しますが、小さな歯型があることに気がつきます。
そこに体育を終えたクラスメイト達が戻ってきました。
クラスメイトにメリーのことを伝えようとするリカですが、自分の手が人形のようになっていることに気がつきます。
この時、お腹が空かないこと、体が動かなくなっていることが人形のようだと気づきます。
悲鳴をあげてリカはメリーに教科書を叩きつけます。
家に帰り、お母さんに助けを求めますが、リビングのテーブルに学校に置いてきたはずのメリーが座っていました。
キリキリを音をたてながら首だけ動かしてメリーは振り返ります。
リカは必死で謝りますが、メリーから心臓の音が聞こえてきます。
反対にリカの心臓の音が弱くなってきていました。
ドクンドクンとメリーの心臓の音が強くなっていくことに恐怖でリカは悲鳴をあげます。
気づくと目の前に食事の準備をするお母さんの姿が見えました。
夢だったんだと安堵するリカですが、体が動きません。
どうなっているのかと横にある鏡をみると、リカの姿は人形になっていました。
リカが人形になっていることを知らないお母さんはリビングに入ってきた「誰か」に「おはようリカ」と声をかけます。
「おはよーママ」と返したのは人間の姿をしたメリーでした。
偏食が治ったことを喜ぶお母さんにメリーは「食べることは生きることにつながる・・・だもんねぇ」と言って不気味に笑います。
その光景を見て人形の姿のリカは静かに涙を流しました。
特別編 課外授業「優しいママの家」
いつものようにセーラー服をきた少女が夜の学校で語り始めます。
「今回は特別に課外授業へご案内します」
「私たちにかけがえのない存在のハズの「母親」しかし、もし完ペキで理想的な母親がネットで簡単に手に入るとしたら・・・」
「その母親と本当の母親、あなたはどちらを選びますか?」
「お母さん携帯買ってよォ」
小学4年生の杏奈(あんな)は皆にもう買ってもらったと言ってしまったとお母さんに携帯をねだりますが、小学生にはまだ早いと却下されてしまいます。
お母さんは融通がきかないと心の中で杏奈は愚痴ります。
学校で杏奈は携帯を買ってもらう話がウソだったことを友人達にからかわれます。
前から杏奈は自分のお母さんはケーキ作りが得意でガーデニングが趣味だと言ってはそれがウソだとバレていました。
そのことも友人達から指摘された杏奈はムキになって自分のお母さんはケーキもガーデニングも得意で、誰の家のお母さんよりもお金持ちで美人だと言いきって帰ってしまいます。
家に帰った杏奈はまた馬鹿なことを言ってしまったと半泣きになって後悔します。
そして、どうせ携帯を買ってもらえないならとネットサーフィンをしようとします。
杏奈がアニメサイトへ行こうとすると間違えて別のサイトに飛んでしまいました。
「優しいママの家」という名前のサイトは子供をもつ主婦のブログで、娘の誕生日にケーキを焼いたこと、可愛いヘアアレンジをしてあげたことが載せられていました。
優しそうなお母さんだと羨む杏奈は、コメントに自分のお母さんはうるさくてケチだと打って送ります。
コメントを送信した直後にお母さんに呼ばれた杏奈はいとこからのおさがりを見せられます。
こんなの嫌だとげんなりして、もっと携帯も服も買ってくれる優しいお母さんが良かったと杏奈は思います。
すると、パソコンにメールが届きました。
差出人は先程のサイトの管理人です。
メールにはコメントをもらって嬉しいこと、名前はなんというのか、自分のことは「ママ」と呼んでよかったらメル友になって欲しいと書いてありました。
その日から杏奈は「ママ」とメールのやりとりをするようになります。
宿題がたくさんでたこと、友人と喧嘩をしてしまったことなど、色々なやりとりとしている中で、「ママ」の画像が送信されてきました。
画像にうつる「ママ」は杏奈のイメージ通り上品で優しそうでした。
そんなある日、杏奈あてに宅配便がとどきます。
身に覚えのない杏奈は不思議に思いながらも中身を開けると、中には新機種の携帯が入っていました。
送り主は杏奈が思い当たる限りでは「ママ」しかいません。
パソコンを見ると、数秒前に「欲しがってたでしょ?」という内容の「ママ」からのメールが入っていました。
驚く反面大喜びの杏奈ですが、ふと住所を教えた覚えが無いことに気づきます。
するとお母さんから何が届いたのかと聞かれた杏奈は目覚まし時計だと誤魔化しました。
怪しむお母さんを部屋から追い出しながら、宿題はやったのかと聞かれた杏奈は「ママ」に教えてもらったと返します。
「ママ」の存在を知らないお母さんは不思議そうな顔をしました。
それからというもの、毎日のように「ママ」から杏奈に服などのプレゼントが届くようになります。
新機種の携帯や新しい服を羨む友人に杏奈は「「ママ」はなんでも買ってくれるんだ」と嬉しそうに話しました。
それを聞いた友人は何故か表情が固まります。
「杏奈ちゃんって「ママ」って呼んでたっけ」と友人に聞かれた杏奈は家では呼んでると言ってごまかします。
すると友人はホッとした顔をして変な話を思い出したのだと言います。
その話というのは、ある主婦が立ち上げているブログの話で、そのブログは内容としてはよくある子供のことを載せているのですが、実はその子供は自分の子供ではなく、他の家庭から誘拐した子供だというのです。
そしてそのブログの名前には「ママ」がつくのだと友人は言います。
杏奈は自分の知る「ママ」と話の内容が当てはまることに怖くなります。
帰り道は雨が降っていました。
びしょ濡れで帰った杏奈をお母さんはタオルで優しく拭いてくれます。
本当のお母さんに対して杏奈は安心感を感じます。
お母さんは買い物に出かけていき、杏奈は家で1人になりました。
自分の部屋のパソコンで改めて「ママ」の画像を見て普通の女の人だと自分に言い聞かせます。
しかし、よく見ると「ママ」の画像の背景に杏奈は見覚えがありました。
「ママ」の背景にはタンスと人形が映り込んでいました。
そのタンスと人形は見た目も配置も杏奈の部屋のものと全く同じでした。
杏奈に送られてきた「ママ」の画像は自分の部屋で撮ったことに気づきます。
鍵はどうしたのか、知らない間に家に出入りしていたのか、色んな考えが杏奈の頭の中で巡る中、まだ誰にも番号を教えていないはずの携帯の着信音が鳴ります。
怯えながらも杏奈は電話に出ました。
「杏奈ちゃん?」
「ママ」と思われる女性の声がしました。
そして、「もうすぐママが杏奈ちゃんの本当の母親になれるから」と続けます。
「ママ」からの電話からお母さんが知り合いと話している声が聞こえました。
「ママ」の近くにお母さんがいるようです。
杏奈は急いでお母さんの元に向かいます。
お母さんは踏切の向こう側にいました。
お母さんの背後に「ママ」らしき女性が立ってお母さんを睨んでいます。
「ママ」が包丁をお母さんに振りあげた瞬間杏奈が遮断機をくぐってお母さんに抱きつきます。
「おまえなんかあっち行け!!消えろー!!」と大声で杏奈は叫びます。
お母さんも周りの人達も驚く中、去っていく「ママ」を見て杏奈は安心してお母さんに泣きつきました。
その後、警察に事情を話しましたが信じてもらえず、「優しいママの家」のサイトも消えていました。
杏奈は「ママ」からもらった服も携帯も全て捨ててしまいます。
学校の友人達に携帯は壊してしまったと話すと怒られてしまいました。
その頃、杏奈の家の鍵をお母さんではない「誰か」が開けて中に入りました。
「ただいまっ」と元気よく杏奈は家に帰って来ます。
台所から「今日は杏奈ちゃんの好きなカレーライスよ」と言う声が聞こえます。
それを聞いて杏奈は喜びますが、違和感を感じます。
・・・・・・・あれ
お母さん私のことちゃん付けするっけ・・・
そして台所から聞こえた声はこう続けました。
「そういえば、ママが買ってあげた携帯捨てちゃったの?」
ビクッと杏奈の肩が跳ねます。
振り返るとそこには包丁を握りしめて不気味な笑みを浮かべる「ママ」がいました。
しばらくすると本当のお母さんが帰ってきました。
今日はカレーライスでケーキまで買ってきたのだと嬉しそうに杏奈にお母さんは呼びかけます。
しかし、ランドセルが転がっているだけで杏奈はいません。
どこかの部屋で髪の乱れた「ママ」が子守唄を歌いながらパソコンを打っています。
その周りには数名の縄で拘束された子供達がいました。
黒いプロフィール
中学1年生の優亜(ゆあ)のクラスではプロフ帳が流行っています。
この日も優亜、可奈子(かなこ)、留美(るみ)、レイナの仲良しグループでプロフィールを書きあっていました。
人気者の優亜のプロフ帳はたくさんのプロフィールが挟まっています。
皆で長所短所に何を書けばいいか迷っていると、優亜は可奈子に県大会で優勝するほどの足の速さを書けばいいと言います。
レイナは中学1年生にもなってプロフィールなんてガキっぽいと馬鹿にしますが、最近モテるからって大人ぶってると可奈子に茶化されます。
レイナは長所に何を書いたのかと喧嘩にならないように優亜は話を逸らします。
するとレイナが「顔」だと答えると、皆は自分で言うなとドン引きします。
そんな風に和気あいあいとしている優亜は真っ黒なプロフ帳が落ちているのが目に入ります。
真っ黒なんて趣味が悪いとレイナが毒づきますが、可奈子は黒いプロフィールカードが自分達の机に入っていたことを思い出します。
可奈子は書き終わったからと、自分が書いたプロフィールカードを黒いプロフ帳に挟みました。
それを見た留美は何かを考えているようでした。
放課後、体育の片付けをしている可奈子を教室で待っている優亜達ですが、そこにクラスメイトが慌てて入ってきます。
クラスメイトが言うには、可奈子はバスケットゴールのボードが落ちてきて両足が切断されたそうです。
それを聞いて教室は静まりかえります。
「あのプロフィールが噂の・・・」と留美が呟きます。
レイナがそれに気づいて問いただすと、留美はネットで噂される呪いのプロフィールのことを話し始めます。
昔、友人がいない女の子がどうしても皆にプロフィールを書いてもらいたくてプロフ帳を買ったのですが、その帰り道に交通事故で死んでしまいます。
それからというもの、プロフィール交換をしていると、見覚えのない黒いプロフィールがまぎれ込んでいて、そのプロフィールには友人ができなかった女の子の恨みがこもられており、長所に書いた内容に沿って酷い目にあってしまうそうです。
他のクラスメイトはその話をする留美を馬鹿にしますが、優亜は長所のところを適当に書いたせいか思い出せず焦ります。
留美はクラスメイトから長所になんと書いたのか問い詰められますが、優亜がそれをなだめて、レイナは可奈子が大変な時に噂話で盛り上がるクラスメイト達を怒りました。
次の瞬間、レイナの後ろにある窓ガラスが突然割れ、飛び散った大きな破片が振り返ったレイナの顔面に勢いよく刺さりました。
レイナが長所に「顔」と書いたことを思い出した優亜達は青ざめます。
すると、留美が突然教室から走り去ります。
優亜が1人では危ないと引き止めますが、自分は関係ないと留美は突き放します。
留美が書いたプロフィールを見ると長所が空欄でした。
自分は他人のことで巻き込まれたくないと怒鳴る留美に優亜は勝手にしろとプロフィールを投げ捨てます。
優亜が教室に戻ると教室のガラスが全て割れていて、クラスメイト達が全員倒れていました。
倒れているクラスメイトの中にはプロフィールを書いていないはずの男子もいることに優亜はより一層混乱します。
優亜の足元にプロフィールが落ちていました。
それば優亜が書いたプロフィールでした。
好きな人の所にはふざけて書いた留美の名前が書いてあります。
それを見て、優亜は留美の所に戻ろうとしますが、振り向くと留美がうつむいて立っていました。
留美は優亜に謝ります。
そして、長所を書かなかったのは噂のこともあったが、いつも皆にくっついてばかりの自分に長所が見つからなかったからだと言います。
留美に声をかけようとする優亜に留美はこう続けました。
「でもダメみたい」
「長所を書かなくても・・・」そう震えながら話す留美の両腕を窓の外から伸びた手が掴んでいました。
留美は思いっきり外に引っ張られ、そのまま落ちてしまいました。
次は自分の番だと怯える優亜ですが、しばらくしても何も起こりません。
何故自分だけは助かったのかとプロフィールの長所をみるとそこには「トモダチがたくさんいる」と書かれていました。
それを見て、亡くなった女の子に友人がいなかったことを思い出します。
そして、自分は助かったのではなく、友人がたくさんいる自分を女の子が妬み、独りぼっちにしたかったのだと気づきます。
「私のせいで」と愕然とする優亜の背後にズルリと髪の長い女の子が現れます。
そしてこの世のものとは思えないような顔で言いました。
「だいじょうぶ 私がずうっと一緒にいてあげる」
どこからか救急車のサイレンが聞こえます。
場面は変わり、小学生らしき女の子達が楽しそうに教室でプロフィール交換をしています。
そのうちの1人が何かに気づきます。
「これ・・・誰のだろう」
たくさんの可愛いデザインのプロフィールに混ざって1枚だけ黒いプロフィールがありました。
海が呼んでる
「高野(たかの)さん」
夏海(なつみ)は後ろの席の男子から話しかけられます。
前に夏海が読みたがっていた漫画をあげるというのです。
手に入りづらいものだからと断る夏海に先生が授業中だと叱ります。
しかし、夏海であることに気づくと怒鳴ったことを謝り、おしゃべりを続けていいと言うのです。
夏海はその事に違和感を感じます。
以前は後ろの席の男子は意地悪を言って漫画を読ませてもくれなかったし、先生も授業中に話していたら叱ってきました。
それを友人達に話しても聞き流され、夏休みの補習に話が変わります。
友人は夏海が想いを寄せる中谷(なかたに)もいると話します。
そして臨海学校の時に告白した結果はどうだったのかを聞きます。
夏海は臨海学校のことを思い出します。
臨海学校の帰り、夏海は中谷に声をかけて、好きな人に渡すと両想いになれるというストラップを渡し、告白しました。
中谷が何か言いかけた所でクラスメイト達が集まってきて、やっと言ったのかと盛り上がります。
うるさいと中谷が周りに一喝した後、夏海に返事は家に帰ったら分かると伝えます。
電話をくれるのかと夏海が聞くと、「そんな感じ」と中谷は笑いながら言います。
しかしその後電話も何もなかったのだと友人達に自虐気味に夏海は話します。
友人がじれったいと中谷に声をかけて夏海と二人きりにします。
夏海が返事のことを切り出すと、中谷は「俺に話しかけてくるな」と言ってその場を離れてしまいます。
中谷は去り際に「臨海学校の時のこと、お前は何も覚えてないのか」と言いました。
その言葉の意味が分からない夏海は教室の自分の席で落ち込んでうなだれます。
「臨海学校の日って何かあったっけ」
夏海がそう言った瞬間に教室が静まりかえります。
何故静まりかえるのかわからない夏海に友人が考えすぎだと茶化します。
そしてもし何かあったとしても自分達は夏海の味方だと話します。
その言葉を聞いて嬉しくなる夏海でしたが、周りが自分に優しくなったのはその臨海学校の日からだということに気づきます。
その日以降も中谷に話しかける夏海でしたが、無視されてしまいます。
めげずに再度話しかけると、睨みながら中谷は何かを言おうとしました。
するとそこに友人達が割って入り、中谷の態度の悪さを責めます。
中谷はそれに少し怯(ひる)みながらその場を後にします。
中谷が何か言いかけていたことに気づいた夏海は後を追いかけようとしますが、友人に腕を掴まれて止められます。
すごい力で自分の腕を掴む友人に夏海は驚きますが、同時に水中のような映像が頭をよぎります。
心配した友人が手を離した腕にはくっきりと掴んだ手のあとがついていました。
それを見ながら周りも中谷も臨海学校からおかしくなったと確信する夏海は、中谷の元へ行き、臨海学校の日に何があったのかを問い詰めます。
しかしそこへ友人やクラスメイト達が現れます。
「どうしたの?」と聞いてくるクラスメイト達に夏海はなんでもないと誤魔化そうとしますが、中谷はそんな夏海の腕を掴んでクラスメイト達から逃げ出します。
クラスメイト達だけではなく、先生までもが夏海と中谷を怒声をあげながら追いかけてきます。
なんとかクラスメイト達をまいてバスに乗り込む中谷と夏海ですが、夏海はクラスメイト達の様子に困惑しています。
クラスメイト達の事は考えず忘れろと言う中谷に夏海は無理だと言います。
臨海学校で何があったのか必ず思い出すと中谷に約束する夏海に中谷は何か思うところがあるようでしたが、「勝手にしろ」と言います。
バスを降りた夏海と中谷は海に向かいますが、クラスメイト達もバスに乗って追いかけてきました。
中谷に手を引かれて海まで走る夏海の後ろで、友人が叫びます。
「夏海・・・行かないで」
「思いだしちゃだめぇっ・・・!!」
必死で叫ぶ友人に夏海は振り返りますが、中谷が振り返るなと言います。
2人は海に着きます。
夏海は海を見た瞬間激しい動悸に襲われます。
「まだ思い出せないか」
「あの日何が起こったか」
中谷がそう言った瞬間、夏海の脳裏に浮かんだのは海底に沈んでいく自分の姿でした。
「だから皆私に優しくしてくれてたの・・・?」という夏海の問いに「高野はここにいちゃいけないんだ」と中谷は答えました。
認めようとしない夏海に中谷は行くように促しますが、夏海は皆や中谷ともっと一緒にいたいと泣いて訴えます。
すると中谷は、冷たくした意味がないと夏海を思い切り抱き締めました。
そしてさらに「あの時の約束守れなくてごめんな」と続けます。
クラスメイト達は2人に追いつきましたが、中谷は夏海をそっと押して海に落としました。
誰かが夏海の名前を呼んでいます。
夏海が目を覚ましたのは病院のベッドの上でした。
ベッドの両脇には夏海の両親がいて、夏海が目を覚ましたことに驚き喜んでいます。
夏海のお父さんが、夏海達が乗ったバスが臨海学校の帰りに事故にあったのだと夏海に新聞を見せました。
その記事を見て夏海は全てを思い出します。
夏海達が乗ったバスは海に転落したらしく、車内には大量の水が入ってきます。
クラスメイト達が悲鳴をあげて水から逃げる中、中谷は夏海をバスから逃がそうとします。
自分だけなんて嫌だと言う夏海に中谷は後で必ず行くと「約束」します。
思い出した夏海は動揺して転倒します。
その時、手に何かが当たりました。
お父さんが夏海のスカートのポケットから出てきたのだと話すそれは、夏海が臨海学校で中谷に告白した時に渡したものと同じストラップでした。
「家に帰ったらわかる」
その意味がわかり、夏海はそのストラップを握りしめて号泣します。
後日夏海は事故があった海に花束を備えに行きました。
ずっと一緒だと言う友人達を思い出した夏海は、自分も同じだと心の中で思います。
お父さんにそろそろ行こうと声をかけられ振り返った夏海は一瞬だけ、自分があげたストラップを持って微笑む中谷の姿を見ます。
夏海も中谷からもらったストラップを握りしめます。
あたしは前に進む
目に涙をためながら、そう心に決めた夏海は、「今行くっ」と言ってお父さんの元へ向かいました。
かきおろし特別編「5人家族」
うちの家族は5人いつも一緒。
そう語る柏木 由美子(かしわぎ ゆみこ)の家族は学校の教室でも一緒にいます。
同じクラスで由美子の想い人である青山(あおやま)くんに図書館に誘われますが、お父さんが今日は皆で買い物に行くから早く帰ると言います。
青山くんは「いつも誘ってごめん」と申し訳なさそうに謝りました。
家で夕飯を食べている時、由美子は両親に聞きました。
「なんでうちはいつも家族一緒にいるの?おかしいよね・・・!?」
しかし両親は家族が一緒にいるのは当たり前の事だと言って、話が通じません。
これでは青山くんに告白もできないと由美子は悩みます。
青山くんに相談をしようと電話をかける由美子ですが、お父さんに切られてしまいます。
「由美子は死ぬまで父さん達と一緒にいなきゃいけないんだ」と話すお父さんを由美子は拒絶します。
「こんな気持ち悪い家今すぐ出てくっ」
そう怒鳴る由美子にお父さん達は包丁やカッターなどの刃物を向けます。
怯える由美子にお父さんは涙を流しながら言います。
「ダメなんだ由美子、離れられないんだ」
「だってわたし達はー・・・」
そう言いかけたところに悲鳴があがります。
場面が学校の家庭科室に変わり、そこでは1人の女子生徒が誤って指を切り落としてしまったことで大騒ぎになっていました。
「先生!柏木さんが指切っちゃいました」
周りから由美子と同じ苗字で呼ばれる女子生徒は由美子とは全く違う外見をしています。
由美子達はこの柏木という女子生徒の指だったのです。
切り落とされた小指である由美子をお父さん達は見下ろしながら言います。
だから言っただろ、わたし達はずっと一緒にいなきゃいけないんだ死ぬまで