実写ドラマ化もした人気マンガ『死役所』。
そんな『死役所』に登場するニシ川。
今回は、ニシ川の過去や罪などについて詳しくご紹介します。
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ニシ川の初登場はいつ?
ニシ川(にしかわ)の初登場は1巻の第1条「自殺ですね?」です。
第1条の表紙にも登場しているので、本当に最初からの登場だったようです。
初登場のシーンでは自殺課にて耳の遠いおじいさんに名前を書くようにと指導をしていました。
初登場の印象では感情を表に出さないクールな印象でした。
ニシ川の人物像とは?
外見は黒髪ショートで、大きな瞳に厚めな唇をした美女です。
基本的に無表情か、嫌そうな顔をしている事が多く、笑顔を浮かべることはありません。
性格は気が強く、思ったことはすぐ口に出す歯に絹着せないタイプの毒舌です。
シ村(しむら)とハヤシいわく、仕事に関して「は」真面目な性格です。
ニシ川の嫌いなタイプとは?
元死刑囚とはいえ、クズは嫌いらしく、1巻の第5条「働きたくない」に登場した江越(えごし)という働きたくないという理由だけで多くの人間を殺した男に対しては、「生意気」と評価し、江越が職員にはならなかったことを知ると、「いじめてやろうと思ったのに」と残念そうにしていました。
また、古い人間が多い死役所では、男尊女卑な発想の人間が多く、古参の男性職員達がニシ川のことを「女のくせに生意気」、「女は黙って男をたててればいい」、「嫁の貰い手がない」と、話しているところへ、「こちらから願い下げ」と毒を吐く場面も見られました。
このことから、男尊女卑な考え方の人間も嫌いなようです。
(ニシ川に限らず嫌いでしょうが。)
ちなみに5巻の巻末にて、ニシ川から見て男性職員の誰なら結婚したいかについて触れていたのですが、ハヤシは年齢的には丁度いいけと頭が緩い、岩シ水は頼りない、イシ間は良い人だけどおじさん過ぎるしハゲてる、シ村に関してはノーコメント、という結果でした。
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ニシ川はどんな罪を犯したのか?
思ったことは口に出し、ストレスを溜め込みそうにもないニシ川ですが、一体どんな罪を犯して死刑になったのでしょうか?
ニシ川が犯した罪、それは3人の人間を殺したことです。
ニシ川は殺害後に被害者の口をハサミで切り裂くという残忍な行為を行っていました。
ニシ川が起こした事件は口裂き殺人と称され、連日メディアで取り上げられるほど話題になりました。
なぜニシ川は愛する人を殺すのか?
ニシ川の生前の名前は西川 実和子(にしかわ みわこ)です。
ニシ川が殺した相手の内1人は既婚者男性でした。
ニシ川はその男性の愛人をしており、事件が起きた時もその男性との密会中でした。
男性と山道を散策していたニシ川は「幸せ?」と聞くと、男性は「君といる時が1番幸せ」だと話します。
それを聞いたニシ川は喜ぶわけでもなく、ただ一言「ふーん」と言い、「じゃあ幸せなうちに殺してあげる」と言って男性を殺害してしまいます。
出会いのきっかけがわかりませんが、愛人をしていたということは、ニシ川は相手の見た目、性格、財力といった、男性のどこかしらを愛していたはずです。
ニシ川の性格からして、痴情のもつれから殺害したとは考えづらいので、男性を殺すに至った理由が何かあるはずなのですが、まだそこは謎のままです。
謎が残るニシ川の過去とは・・・?
前述したようにニシ川がなぜ人を殺すに至ったのかもそうですが、個人的に1番気になるのは、なぜ口を裂いたのかです。
ニシ川は「幸せなんだから笑いなさいよ」と言いながら男性の口をハサミで裂いています。
そして、口を裂かれた遺体の顔を図解にすると、笑ったような表情になります。
ニシ川は殺す際に「幸せなうちに殺してあげる」と話しています。
そして、口を裂く際にも「幸せなんだから(以下略)」と話しています。
これを見ると、ニシ川が「幸せ」に対して固執しているように見えます。
なぜニシ川は「幸せ」に執着するのか?
思い起こしてみると、ニシ川の笑った表情の描写が作中に見られません。
もしかしたらですが、笑わないことと、「幸せ」に執着すること、何か関係があるのかもしれません。
ニシ川の過去に関して、今後もまだ触れられる可能性大なので、これからの話の展開が楽しみです。
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ニシ川の過去は何巻の何話でわかる?ストーリーをネタバレ!
ここまでざっとニシ川が犯した罪について触れてきましたが、そんなニシ川の過去のエピソードは6巻の第28条「愛する人①」、第29条「愛する人②」です。
では、具体的にどんなストーリーになっているのか、ネタバレしていこうと思います。
高齢女性の花平(はなひら)は死役所の中でうずくまってしまいます。
そこへシ村が「どうされましたか?」と声をかけます。
シ村は花平の腕にある無数の切り傷、自傷行為の痕を見て、「自殺ですか?」と尋ねますが、花平は少し黙り込んでしまいます。
そして、「あの女が、いたんです」とひどく動揺していました。
場面は数十年ほど前にさかのぼります。
まだ中年代の花平は台所で料理をしていました。
そこへ息子の和之(かずゆき)が来ます。
花平は翌日の夕飯の仕込みをしているようで、つまみ食いをしようとする和之を一蹴します。
続いて台所に入ってきた夫の繁之(しげゆき)も息子と同じようにつまみ食いをしようとしますが、同じように一蹴されてしまいます。
いちゃつく両親を冷めた目でみる和之を尻目に繁之は今日は会社に泊まり込みだと花平に話します。
明日の結婚記念日には帰ってくるのかと心配する花平に当たり前だと繁之は返しました。
繁之がいないと料理が適当になると文句を言う和之に繁之は明日はご馳走なんだからとなだめます。
ご馳走の内容を3人は仲睦まじく話していました。
翌日の夜、20時になっても帰ってくる気配のない繁之を花平と和之は心配します。
和之にせっつかれて花平が会社に電話すると、会社からは意外な返事が返ってきました。
繁之は昨日から有給をとっていると言うのです。
その後、1ヶ月しても繁之が帰ってくることはなく、花平は落ち込んでいました。
すると電話の音が鳴り響きます。
花平が急いで出ると、それは繁之の訃報でした。
花平は和之と一緒に警察署へ行きます。
遺体の確認をお願いされますが、花平は震えが止まりません。
見かねた和之が「とりあえずオレだけ」と、1人で確認することにしました。
青ざめて震えながら待っている花平に確認から戻ってきた和之は泣きそうな顔で繁之に間違いないことを伝えます。
それを聞いた花平は吐き叫びながら膝から崩れてしまいました。
ニュースや週刊誌などのメディアでは連日繁之が殺された事件が報道されます。
報道された内容によると、繁之の遺体は山林で発見され、遺体の口元は耳まで裂かれており、わかっていることは顔見知りの犯行であること、近隣で不審な女が目撃されていたことでした。
花平や和之の周囲は心配し、気遣います。
しかし、そんな周囲の人達とは違い、週刊誌の記者達はしつこく花平に取材の連絡をしてきます。
花平の手は怒りからなのか、心労からなのか震えていました。
その後、繁之の愛人が容疑者として逮捕されます。
容疑者が逮捕されても、記者のしつこい取材は止まりませんでした。
足早に逃げる花平にしつこく質問をしてくる記者に和之が「いい加減にしろ!」と怒鳴ります。
「俺たちが苦しんでることくらいわかるだろ」
そう訴えたことすらも記事にされてしまいます。
和之はなぜ被害者がプライバシーもなく、苦しまなくてはならないのかと憤(いきどお)ります。
花平は怒る気力もなく、ただ塞ぎ込んでいました。
花平は自分が浮気にさえ気づいていればと自分を責めます。
そしてフラフラと台所へ行き、包丁で自分の腕に複数の切り傷を入れて自傷行為をしてしまいます。
事件の裁判当日、記者からどんな刑罰を望むかを聞かれた和之は「極刑を望んでいます」と断言します。
裁判で名前を聞かれた容疑者の女性は「西川実和子です」と答えました。
その女性は現在とは違い、髪が長い姿のニシ川でした。
繁之が殺害された事件から3年後、ニシ川の死刑が確定します。
花平繁之の仏前でそれを報告していると、記者からお線香をあげさせてほしいと連絡がきます。
和之が断ろうとしますが、花平はそれを承諾しました。
家に来た記者は、被害者の苦しみを訴える和之を記事にした人でした。
記者はお線香をあげ、和之と花平に謝罪します。
職場に戻った記者はニシ川についての記事を書いていました。
しかし、ニシ川の供述は動機が「殺したかったから」、口を裂いた理由については「そうしたかったから」など、理解不能なものでした。
執筆に困った記者はなんとなく、簡単なイラストで口の両端を裂いた様子を描いてみました。
すると、そのイラストの顔は笑ったような顔になることに気づきます。
一方花平の自傷行為は続き、心療内科へ通うようになりました。
そんな花平に記者は被害者の会への参加を促します。
会に参加した花平は自分以外にも苦しんでいる人間が、いることを知り、時間をかけて乗り越えて行くことを決意します。
それから月日が経ち、和之とテレビを観ていた花平はニュース速報に気づきます。
そのニュース速報はニシ川の死刑執行を報せるものでした。
あっけなく終わり、執行もニュース速報で急に知らされた和之と花平は少しの間呆然(ぼうぜん)としてしまいます。
我に返った花平は繁之の仏前に報告に行きます。
その後も和之と花平は穏やかに時を過ごし、和之は結婚、子供も産まれます。
そして花平は和之とその奥さん、孫に看取られ、病院で息を引き取るのでした。
死役所に来るまでの話を終えた花平は長年苦しめられたのになぜこんなところで会わなければならないのかと動揺していました。
シ村は死役所の職員は皆、元死刑囚なのだと花平に説明します。
花平はなぜ夫を殺した女のいるところで手続きなんかしなきゃいけないのかと憤ります。
しかし、花平の死因は自殺ではなく、心疾患でした。
自殺課のニシ川のところでは手続きはしないとシ村は話します。
さらに死刑は執行され、刑は全うしたのだから気にすることはないと話すシ村に花平は悲しく辛そうな表情を向けます。
そんな花平を見たシ村は、自身の妻と娘、妻の浮気相手を殺したハヤシが死役所に来たことで、自分の罪と向き合うようになった話をします。
その話を聞いた花平は、自分はニシ川に反省してもらいたかったのだと、あっけなく死刑が終わり、虚しかったのだと話します。
ニシ川に会って行くかとシ村は聞きますが、花平は断りました。
シ村はニシ川のところに行き、花平が来たことを伝えます。
花平が心疾患て亡くなったことを告げ、ニシ川が間接的に殺したのではないかと嫌味を言います。
ニシ川はそんなシ村に「嫌味甚(はなは)だしい」と返し、自分にとって被害者の関係者は透明人間であり、いないものと同じなのだと話します。
そう話すと同時にニシ川は繁之を殺した時のことを思い出します。
山道を一緒に歩く繁之にニシ川は「今幸せ?」と聞きます。
繁之は「君といる時が1番幸せだよ」と返しました。
ニシ川はそれにただ「ふぅん」と反応し、「じゃあ」と続けます。
「幸せなうちに殺してあげる」
そう言って繁之を殺害しました。
繁之の脇にニシ川は座り込み、「幸せなんだから、笑いなさいよ」といい、繁之の口の両端をハサミで切り裂きます。
繁之の口を切り裂くニシ川はただただ無表情でした。
そんなニシ川にさらなる嫌味を告げて去っていくシ村の背中を見ながら「自分だって人殺しのくせに」と毒づくニシ川にイシ間はシ村が冤罪であることを教えます。
死刑課に保管されているシ村の人生史をみたニシ川はそこに加護の会の名前を見つけます。
聞いたことがある宗教団体だと思いながらニシ川はシ村の人生に対して「面倒くさそう」と呟きました。